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【3月27日新着】エーザイ CTCL・PTCL治療薬・デニロイキン ジフチトクスを申請

エーザイは3月26日、抗がん剤・デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)(開発コード:E7777)について、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)と末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を適応症として日本で承認申請した。 申請は、国内で実施された臨床第Ⅱ相試験(205 試験)などの結果に基づくもの。再発または難治性CTCLとPTCLの患者を対象に行われた。結果では、CTCLとPTCLの患者計36人の奏効率は、36.1%(95%信頼区間(CI):20.8-53.8)となり、同社では、「事前に設定した閾値を統計学的に有意に上回り、主要評価項目を達成した」としている。内訳は、▽CTCL(19人)が31.6%(95% CI:12.6-56.6)、PTCL(17人)では41.2%(95%CI:18.4-67.1)。 一方、同試験で認められた主な有害事象は、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)増加(89.2%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)増加(86.5%)、低アルブミン血症(70.3%)、リンパ球減少症(70.3%)、発熱(51.4%)—となっている。試験では、3週間を1サイクルとして、9μg/kg/dayを1 日目から連続で5日間、最大8サイクル点滴静注で投与した。 同化合物は、インターロイキン2(IL-2)の受容体結合部分とジフテリア毒素の融合タンパク質で、腫瘍細胞表面上のIL-2 受容体と特異的に結合するという特徴を持つ。細胞内に移行 したジフテリア毒素は、タンパク質合成を阻害し、細胞死を誘導することで、抗腫瘍効果を示すと考えられている。厚労省内に設置された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で2010年5月、医療上の必要性が高い医薬品として評価され、同省より開発要請を受けていた。 CTCLは、一般的に悪性度の低いリンパ腫とされるものの、腫瘍期に移行した場合は悪性度が高くなり、リンパ節や内臓に浸潤が見られるなど予後不良となる。また、PTCLのうち、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性未分化大細胞リンパ腫以外の病型では、 60歳前後に発症することが多く、予後不良となる場合や治療が難しい場合がある。このためいずれの疾患も、アンメット・メディカル・ニーズが非常に高いとされていた。

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【3月26日新着】日医・横倉会長「地域ごとに早急な準備を」 緊急事態宣言に備え

新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、日本医師会の横倉義武会長は3月25日の定例記者会見で、「全国一律ではなく、地域ごとに、緊急事態宣言の発令に備えた準備を早急に進めていかないといけない」と述べた。東京都や大阪府、愛知県など大都市圏を中心に、感染経路が明らかになっていない事例が発生していることから、オーバーシュート(爆発的患者急増)に備え、地域の実情に応じた医療提供体制の構築を求めた。 改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が13日に施行され、国民生活に甚大な影響が及ぶなどと判断された場合に、緊急事態宣言を発令できるようになっていることを受けたもの。 同日の会見で釜萢敏常任理事は、特に感染者の急増が指摘される東京都について、新型コロナウイルスによる肺炎患者に活用できる病床数の把握を進めていると説明。感染症病床に限りがあるなかで、一般病床の転用も含めて、確保できる病床数の積み増しに向けて検討しているとした。釜萢任理事は、「全国どこでも感染の拡大が起こり得る。急激に医療需要が増えてしまうような状況を見越し、できるだけの準備をしておくことが重要だ」と指摘した。 ◎医療機関の新卒対応 体調管理徹底や渡航先の確認を 同日の会見では、新年度を迎えるのを前に、新たに医療機関に就業する新卒採用者への対応について、通知を発出したことも報告された。施設側に対し、「新卒や中途採用者の就業開始にあたり、卒業旅行や海外渡航の有無を必ず確認し、該当する者には、渡航先の確認や体調等について問い合わせ、必要に応じて自宅待機や検査を受けること等を指示」するよう求めている。 通知では、患者数が増加に伴って、医療従事者らの感染リスクも高まっていると指摘。「従業員が感染した場合、医療・介護・福祉の担い手が減るだけでなく、施設内感染対策のために外来、病棟やリハビリテーション等の機能を制限することになり、地域の医療・介護・福祉に大きな支障をきたすことになる」と訴えた。 そのうえで、全国から不特定多数の人々が集まるイベントへの参加や海外渡航など、感染リスクが高い行動を最大限避け、施設・事業所内に感染を持ち込むことがないよう、努める必要があると強調した。また発熱などの症状がある場合には、施設長などに報告して指示を受けるよう求めた。 通知は、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会の4団体の連名により、3月24日付で発出。医療提供施設や、介護・障害者施設などに周知した。 ◎横倉会長「風評被害で医療崩壊につながらないようお願いしたい」 新型コロナウイルスをめぐっては、感染者が確認された病院などに対する風評被害も問題となっている。日医によると、感染者が確認された医療機関では、医師や看護師がタクシーの利用を拒否されたほか、取引のある企業が来ないなどの風評被害が出ているという。 同日の会見で横倉義武会長は、「誰が感染してもおかしくない状況だ。我々も注意しながら診療しているが、そういうことあっても非難中傷を避けてほしい。また風評被害で医療崩壊につながらないようお願いしたい」と訴えた。

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【3月26日新着】EMA COVID-19パンデミック下の臨床試験ガイダンス発行

EMA(欧州医薬品庁)およびHMA(欧州規制当局幹部会合)は3月20日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的大流行)のなかで、医薬品などの臨床試験を実施する際に医療関係者や患者が可能な限りコロナウイルスへの曝露を避けるために臨床試験実施の際の推奨事項をまとめたガイダンスを発表した。 EMAは、COVID-19パンデミックが欧州の保健システムに多大な影響を及ぼしているとして、臨床試験実施の際に新型コロナウイルスの不必要な曝露を回避することと、曝露された場合を想定し、臨床試験や試験登録者(被験者)を適切に管理する必要性から今回のガイダンスをまとめた。 同ガイダンスでは、被験者に同ウイルス感染によって、隔離、公共の場所(病院含む)への移動の制限、および感染予防対策上、医療従事者の再配置などが必要となった場合、プロトコールの変更や逸脱についての具体的対応策を示した。 また、EUを通して被験者の安全を確保するため、および試験によって生み出すデータの品質を維持するための推奨事項を提示した。 さらに、新たにCOVID-19治療薬およびワクチン開発のための新規臨床試験についての推奨事項も含めた。これは、特に大規模多国籍臨床試験の必要性に応じたもの。 同ガイダンスは、EMAのGCP査察機動班(GCPIWG)、EC(欧州委員会)臨床試験専門家グループ(CTEG)、およびHMAの臨床試験促進調整グループ(CTFG)の合意を得て策定された。 米FDA(食品医薬品局)は3月18日に、COVID-19パンデミック下での臨床試験の実施方法についての留意事項を発表しており、今回のEMAのガイダンスはこれに続くものといえる。

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【3月26日新着】小池都知事 今週末の不要不急の外出自粛を要請、平日は在宅勤務を 都内で感染者急増

東京都の小池百合子知事は3月25日、都庁で緊急会見を開き、今週末の不要不急の外出の自粛を要請した。平日は在宅勤務で、行動範囲を制限するよう訴えた。飲食を伴う集まりを控えることや、外国からの帰国者に対し、14日間外出を自粛することも求めている。都内では、新型コロナウイルス感染者が同日、前日の24日から倍増する41人となり、感染経路が明らかでない感染者も増えているため、要請に踏み切った。小池都知事は、「感染爆発の重大局面だ」と述べ、都民に危機意識をもった行動を要請した。 目安となる期限は、現時点で4月12日まで。小池都知事は、3月23日の会見で、ロックダウン(都市封鎖)の可能性に言及し、イベントの自粛などを要請していたが、都内の感染拡大状況が悪化したため、再度要請を行った。期間の延長や要請の強化、緩和については、感染者数の推移をみて判断する考え。 都内では、通勤や通学などで、県境をまたいだ往来がさかんなことをふまえ、近隣県とも連携し,往来の自粛に踏む込む可能性にも言及した。今後、テレビ会議を通じて、近隣県の知事と協議を行う。 ◎都内では永寿総合病院でクラスター感染 25日に都内で確認された感染者数は41人で、都が1日に発表する感染者数としては最多。このうち11人は、すでに感染者が出ている台東区の永寿総合病院の関係者だった。同病院の感染者は、同日までに計15人となった。都では院内感染の可能性が高く、クラスターが発生したとみて同日、立ち入り検査を実施し、指導を行った。現在、通院や入院している患者については、「主治医の指示に従った行動をとってほしい」と呼びかけている。

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【3月26日新着】厚労省 新薬20製品を承認 乳がん用薬エンハーツ、核酸医薬ビルテプソなど

厚生労働省は3月25日、新医薬品として20製品30品目を承認した。第一三共が承認申請した乳がんのサードライン以降の治療に用いる抗体薬物複合体(ADC)のエンハーツ点滴静注用(一般名:トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)や、先駆け審査など3つの指定を受けた日本新薬のデュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬で核酸医薬品のビルテプソ点滴静注(同ビルトラルセン)などがある。 エンハーツについてはこの日、厚労省から各都道府県などに対し、使用にあたっての留意事項の通知(薬生薬審発0325第1号、薬生安発0325第1号)が出された。 通知は、間質性肺疾患があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されていることや、国内での治験症例が極めて限られているとした上で、全症例を対象とした使用成績調査を行うことや、添付文書にある警告、効能・効果、用法・用量、重要な基本的注意に「特段の留意」を求める内容。例えば、警告欄には間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているため、呼吸器疾患に精通した医師と連携して使用することや、投与開始前に胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴がないことを確認した上で投与の可否を慎重に判断すること――などが記載されている。 承認された製品は次の通り(カッコ内は一般名、申請企業名)。薬効分類順に記載。 ▽ラツーダ錠20mg、同錠40mg、同錠60mg、同錠80mg(ルラシドン塩酸塩、大日本住友製薬):「統合失調症、双極性障害におけるうつ症状の改善」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:117 非定型抗精神病薬で、ドパミンD2、セロトニン5-HT2A、セロトニン5-HT7受容体に親和性を示してアンタゴニストとして作用し、セロトニン5-HT1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用する。ヒスタミンH1及びムスカリンM1受容体にはほとんど親和性を示さないとされる。1日1回、食後経口投与で用いる。 ▽メラトベル顆粒小児用0.2%(メラトニン、ノーベルファーマ):「小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:119 トリプトファンからセロトニンを経て体内で合成され、主として松果体から分泌される生体内ホルモンであるメラトニンを有効成分とする顆粒剤。神経発達症では血中メラトニン濃度の低下が報告されており、神経発達症患者でみられる睡眠障害の原因のひとつに、夜間における松果体からのメラトニン分泌の低下が関与していると考えられている。日本小児神経学会から厚労相宛に、同剤の早期承認についての要望書が出ていた。メラトニン自体が医療用薬として登場するのは初めて。 1日1回1mgを就寝前に経口投与して用いる。症状により適宜増減するが、1日1回4mgを超えないようにする。 ▽アイラミド配合懸濁性点眼液(ブリモニジン酒石酸塩/ブリンゾラミド、千寿製薬):「他の緑内障治療薬が効果不十分な場合の緑内障、高眼圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は6年。薬効分類:131 アドレナリンα2受容体作動薬のブリモニジンと炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)のブリンゾラミドによる配合点眼薬。同剤は既承認の成分を組み合わせたもの。1回1滴、1日2回点眼して用いる。 ▽アイリーア硝子体内注射液40mg/mL、同注射用キット40mg/mL(アフリベルセプト(遺伝子組換え)、バイエル薬品):「血管新生緑内障」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。薬効分類:131 眼科用VEGF阻害薬。同阻害薬で、血管新生緑内障の適応を持つのは初となる。血管新生緑内障は、新生血管が虹彩及び前房隅角に形成され、房水の流出が阻害されることで眼圧が上昇する続発性の緑内障のこと。主に増殖糖尿病網膜症や網膜中心静脈閉塞症などの網膜虚血をきたす。病状が進むと失明につながる可能性が高い。 ▽ベオビュ硝子体内注射用キット120mg/mL(ブロルシズマブ(遺伝子組換え)、ノバルティスファーマ):「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:131 眼球に注射して用いる眼科用抗VEGF抗体薬。VEGF-Aに対するヒト化抗ヒトVEGF-Aモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域を、リンカーを介して結合させた遺伝子組換え一本鎖抗体。既承認のVEGF阻害薬と比べて分子量が少なく、より高いモル濃度での投与が可能であることなどから、高濃度投与による作用時間の延長が期待される。 用法・用量は、4週ごとに1回、連続3回硝子体内投与した後、維持期においては通常、12週ごとに1回、硝子体内投与する。既承認のアイリーア硝子体内注射液(一般名:アフリベルセプト(遺伝子組換え))は、維持期は2か月に1回投与で使用される。 ▽ビルテプソ点滴静注250mg(ビルトラルセン、日本新薬):「エクソン53スキッピングにより治療可能なジストロフィン遺伝子の欠失が確認されているデュシェンヌ型筋ジストロフィー」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。先駆け審査指定制度、条件付き早期承認、希少疾病用医薬品の3つの指定を受けている。再審査期間は10年。薬効分類:190 条件付き早期承認制度適用医薬品であることから、承認条件として、同剤適応患者を対象とした国際共同フェーズ3試験成績の提出と、レジストリを用いた調査を市販後に行うことがついた。 日本新薬と国立精神・神経医療研究センターが共同で見出した、モルフォリノ化合物で合成されたアンチセンス核酸と呼ばれる核酸医薬品。デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD) 患者の筋肉中のジストロフィン遺伝子のエクソン 53 を迂回して、機能のあるジストロフィンタンパク質を産生することによって、疾患の進行抑制と病態改善を期待する。同一の作用機序を有する薬剤は他にはない。 DMDは、筋肉細胞の骨組みを支えるジストロフィンタンパク質の遺伝子変異が原因で、正常なジストロフィンタンパク質が産生されないことにより筋力が低下する遺伝性筋疾患。男児に発症する頻度が高い。DMD の進行を遅らせる治療法としてはステロイド剤以外に確立されておらず、新たな治療法の開発が期待されている。 ▽ロケルマ懸濁用散分包5g、同10g(ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物、アストラゼネカ):「高カリウム血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:219 カリウム吸着薬。微細孔構造を有する非ポリマー無機結晶の陽イオン交換化合物で、経口投与後、消化管のうち主に腸管内でカリウムイオンを捕捉することで対外に排出し、血清カリウム値を低下させる。同剤は室温保存できる。高カリウム血症の既存薬では飲みにくさ、服薬量の多さが課題となっているが、同剤は懸濁顆粒剤で持ち運びがしやすく、服薬量も少なくなる。 用法・用量は、開始用量として1回10gを水で懸濁して1日3回、2日間経口投与する。血清カリウム値などに応じて最長3日間まで投与できる。以後は、1回5gを水で懸濁して1日1回経口投与する。血清カリウム値などに応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。 血液透析施行中の場合は、1回5gを水に懸濁して非透析日に1日1回経口投与する。血清カリウム値などに応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。 ▽バクスミー点鼻粉末剤3mg(グルカゴン、日本イーライリリー):「低血糖時の救急処置」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間は6年。薬効分類:249 低血糖時に点鼻で処置するタイプは国内初となる。低血糖の際、ブドウ糖を含む飲料水をとるが、ブドウ糖を口からとれないなど患者本人が対応できない場合は、家族など周りの人がグルカゴンを注射して対処する。バクスミーは低血糖の際、患者本人や周りの人が点鼻で使うイメージとなる。用法・用量は「通常、グルカゴンとして1回3mgを鼻腔内に投与する」とされた。 ▽ルムジェブ注カート、同注ミリオペン、同注ミリオペンHD、同注100単位/mL(インスリンリスプロ(遺伝子組換え)):「インスリン療法が適応となる糖尿病」を効能・効果とする新剤形医薬品。再審査期間は4年。薬効分類:249 超速効型インスリンアナログ製剤。有効成分は既承認のヒューマログと同じ。ただ、添加剤としてトレプロスチニルナトリウム及びクエン酸ナトリウムを含むことで投与後初期の同剤の吸収が速くなり、インスリン作用の発現がヒューマログより速くなることで血糖降下作用がより速く発現する。ヒューマログは食直前に投与するが、ルムジェブは食事のタイミングにかかわらず投与できる。 ▽キャブピリン配合錠(アスピリン/ボノプラザンフマル酸塩、武田薬品):「狭心症などまたは術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る)」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は残余(22年12月25日まで)。薬効分類:339 アスピリン製剤とPPIタケキャブとの配合薬。既承認の低用量アスピリンとPPIタケプロンを配合したタケルダ配合薬と同様のコンセプトの製剤となる。アスピリンの長期投与により胃潰瘍や十二指腸潰瘍が引き起こされることがあり、アスピリンの継続投与の際は潰瘍発症を抑制することが重要となる。特に胃潰瘍や十二指腸潰瘍の既往患者に対してPPIを併用投与することが推奨されており、配合薬にすることでアドヒアランスの向上につなげる。武田と大塚製薬が共同販促する。 ▽ソリクア配合注ソロスター(インスリングラルギン(遺伝子組換え)/リキシセナチド、サノフィ):「インスリン療法が適応となる2型糖尿病」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は4年。薬効分類:396 サノフィが製造販売する持効型インスリンアナログのランタス(一般名:インスリン グラルギン)と、GLP-1受容体作動薬リキスミア(リキシセナチド)の配合薬。インスリングラルギン1単位/リキシセナチド1μgの固定比率で配合された注射薬。 インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬の配合薬は、ノボ ノルディスクファーマが19年9月に発売したゾルトファイ配合注フレックスタッチがあり、ソリクアは2番手となる。 ▽ステラーラ点滴静注130mg、同皮下注45mgシリンジ(ウステキヌマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):点滴静注製剤に「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能・効果を追加し、皮下注製剤に「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間は4年。薬効分類:399 ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤。炎症性腸疾患に深くかかわるIL(インターロイキン)-12およびIL-23を阻害することで消化管の炎症を抑制する。点滴静注製剤は寛解導入療法に、皮下注製剤は維持療法に使えるようにする。製造販売元のヤンセンは同剤を田辺三菱製薬に供給し、国内流通は田辺三菱が担う。両社で共同販促する。 ▽オニバイド点滴静注43mg(イリノテカン塩酸塩水和物:日本セルヴィエ):「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な膵がん」を効能・効果とする新効能・新剤型医薬品。再審査期間は4年。薬効分類:424 イリノテカンのリポソーム製剤。イリノテカンをリポソームに封入することで時間をかけて徐々に薬剤を放出し、より長く腫瘍組織に働きかけることが特徴のひとつとなる。イリノテカンはI型トポイソメラーゼを阻害することで、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。日本セルヴィエが販売・流通を担い、ヤクルト本社がプロモーションする。 ▽エンハーツ点滴静注用100mg(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)、第一三共):「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。条件付き早期承認制度適用医薬品。薬効分類:429 抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた抗体薬物複合体(ADC)。がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞に直接届けることで、薬物の全身暴露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高める。 HER2陽性の再発・転移性乳がんではトラスツズマブなどの抗HER2療法が標準治療で、病勢進行した患者に対しては別のADCのトラスツズマブ エムタンシン(国内製品名:カドサイラ、以下「T-DM1」)が使われる。エンハーツは、T-DM1投与でも治療困難なサードライン以降の治療に用いる。なお、エンハーツは、T-DM1投与でも進行した患者を対象とした日米欧アジアでのグローバルフェーズ2試験「DESTINY-Breast01」で、主要評価項目の客観的奏効率は60.9%を示した。 条件付き早期承認制度適用医薬品であることから、承認条件として、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん患者を対象に実施中のフェーズ3試験におけるエンハーツの有効性及び安全性について医療現場に適切に情報提供することや、一定数の症例に係るデータが集積されるまで全症例を対象に使用成績調査を実施して、安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、適正使用に必要な措置を講じること――などがついた。 ▽カボメティクス錠20mg、同錠60mg(カボザンチニブリンゴ酸塩、武田薬品):「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:429 AXL/MET/VEGFRキナーゼ阻害薬。VEGFR2などを介したシグナル伝達分子(細胞外シグナル調節キナーゼ等)のリン酸化を阻害することで、腫瘍血管新生及び腫瘍細胞の増殖を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。今回の効能・効果は、化学療法歴のないファーストラインから使える。通常、成人にはカボザンチニブとして1回60mgを空腹時に経口投与して用いる。 ▽ステボロニン点滴静注バッグ9000mg/300mL(ボロファラン(10B)、ステラファーマ):「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。先駆け審査指定制度の対象品目。薬効分類:429 ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素薬剤。患者に同剤を投与することで、ホウ素(10B)ががん細胞に集まる。その後、患部に体外から中性子線を照射してホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線が発生する。BNCTは、この放射線によってがん細胞を破壊する治療法で、放射線治療の一種となる。なお、照射する中性子線は、非常にエネルギーが小さく、人体への影響はほとんどないという。 ▽ベレキシブル錠80mg(チラブルチニブ塩酸塩、小野薬品):「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。薬効分類:429 ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬。再発・難治性の中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)は、高用量メトトレキサート療法を基盤とした薬物療法や全脳放射線療法が行われている。ただ、再発率が高く、再発・難治性のPCNSLでは標準治療が確立されていないことから、新たな治療選択肢が望まれていた。ベレキシブルは通常、成人には1日1回480mgを空腹時に経口投与して用いる。 ▽テプミトコ錠250mg(テポチニブ塩酸塩水和物、メルクバイオファーマ):「MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。先駆け審査指定制度の対象品目。薬効分類:4291 間葉上皮転換因子(MET)のチロシンキナーゼを阻害する低分子化合物(低分子MET阻害薬)。METのリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を阻害することで、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)に対して腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。 MET遺伝子エクソン14スキッピング変異を標的とした治療薬は初となる。なお、テプミトコはMET遺伝子変異を特定するためのコンパニオン診断薬として製造販売承認されたArcher社の「Archer METコンパニオン診断システム」を使用する必要がある。同システムは血液検体と腫瘍組織検体のどちらでも利用可能。MET遺伝子のエクソン14にスキッピング変異を有する患者は、NSCLC患者の約3%と報告されており、国内患者数は約5000人と推計されている。 ▽デュピクセント皮下注300mgシリンジ(デュピルマブ(遺伝子組換え)、サノフィ):「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(26年1月18日まで)。薬効分類:449 インターロイキン4およびインターロイキン13 (IL-4 およびIL-13)のシグナル伝達を特異的に阻害するヒトモノクローナル抗体で、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対する初の生物製剤となる。 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の治療には、生理食塩水による鼻洗浄、局所ステロイド薬、経口ステロイド薬がある。これらの治療でも奏効しない場合には内視鏡下鼻副鼻腔手術などの外科療法が施行される。しかし、再燃や効果が限定的といった課題があり、難治例での副鼻腔炎症に対する長期投与可能な全身治療薬が求められている。 ▽ボンベンティ静注用1300(ボニコグ アルファ(遺伝子組換え)、シャイアー・ジャパン):「フォン・ヴィレブランド(von Willebrand)病患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。薬効分類:634 同疾患は、止血に重要な役割を果たすフォン・ヴィレブランド因子(VWF)の質的異常又は量的低下・欠損に起因する疾患で、最も効果的な治療法はVWFの補充療法とされる。ボンベンティは世界で初めて承認された唯一の遺伝子組換えVWF製剤。

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