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21年7~9月売上1位にオプジーボ返り咲き、16年第4四半期以来 NSCLC1次治療などで伸長

IQVIAは11月16日、2021年第3四半期(7~9月)の製品売上1位が、がん免疫療法薬オプジーボになったと発表した。薬価ベースの売上は301億9900万円、前年同期比7.7%増だった。これまで四半期ベースの売上で首位にいた競合品キイトルーダは今回2位で、オプジーボはキイトルーダに6億円強の差をつけた。オプジーボは非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療での新規患者の獲得が伸び、食道がん2次治療でも新患シェアは堅調に推移しており、首位逆転につながったとみられる。 文末の「関連ファイル」に、国内市場の20年第1四半期以降の四半期ごとの売上推移及び伸び率と、売上上位10製品の売上推移及び伸び率の資料を掲載しました。有料会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら。 IQVIAのデータは、医薬品卸と医療機関との間で発生する売上データがソースとなっている。このため、国の一括買い上げで配布されているコミナティなどの新型コロナワクチンや新型コロナ治療薬ロナプリーブは、IQVIAのデータに反映されない。 ◎オプジーボ NSCLC1次治療の新患シェアが25%に オプジーボが全製品売上で1位となるのは、16年第4四半期(10~12月)以来となる。 オプジーボがキイトルーダに差をつけられた最大の理由は、NSCLCの1次治療の適応追加で後れをとったためだが、オプジーボは20年11月にNSCLCの1次治療の適応を取得した。製造販売元の小野薬品によると、調査対象が167~245施設と限定的なデータであることに留意が必要だが、NSCLC1次治療の市場におけるオプジーボの新規患者の獲得シェアは20年12月5%、21年2月13%、5月17%、8月25%――と推移し、月を追うごとに存在感を見せている。食道がん2次治療の新患シェアでも、21年3月以降は約67~68%で推移しており、堅調な状況にある。 オプジーボは8月1日に、類薬のテセントリクに市場拡大再算定が適用されたことに伴い、薬価が11.5%下げられた。それでも、IQVIAによる四半期ベースのオプジーボの売上は、21年第1四半期(1~3月)287億円、第2四半期(4~6月)306億円、第3四半期(7~9月)301億円――と推移した。第3四半期の売上は第2四半期と比べて1.6%減にとどまっており、新患獲得による数量増でカバーしたといえそうだ。 ◎オプジーボ、タケキャブ、タグリッソ コロナ前の19年同期比で2ケタ成長 21年第3四半期の製品売上上位10製品は、1位はオプジーボ(301億9900万円、前年同期比7.7%増、前年同期順位2位)、2位はキイトルーダ(295億4300万円、2.8%増、1位)、3位は抗潰瘍薬タケキャブ(275億5000万円、12.2%増、4位)、4位は抗がん剤タグリッソ(258億5900万円、11.6%増、6位)、5位は抗凝固薬リクシアナ(255億8500万円、20.2%増、8位)、6位は抗がん剤アバスチン(254億8300万円、2.4%増、3位)、7位は抗潰瘍薬ネキシウム(244億8100万円、5.8%増、7位)、8位は水利尿薬サムスカ(220億800万円、16.2%増、10位圏外)、9位は加齢黄斑変性症治療薬アイリーア(214億9900万円、10.2%増、10位圏外)、10位は降圧剤アジルバ(212億6000万円、8.0%増、9位)――と全製品が増収となった。 そこで上位10製品について、コロナ前の19年第3四半期と比較すると、キイトルーダは20.8%減、アバスチンは20.6%減と2製品が減収となる一方、オプジーボは12.0%増、タケキャブは29.3%増、タグリッソは15.3%増――と3製品で2ケタ成長していた。なお、アイリーアは19年第3四半期の売上が非開示のため、伸び率は不明。 ◎病院市場 3四半期連続のプラス成長 コロナ前と比べても1.3%増 21年第3四半期の国内医療用医薬品市場は2兆6494億円(前年同期比4.2%増)だった。 コロナ禍にあった20年以降の四半期ごとの市場成長率をみると、20年第1四半期0.2%増→第2四半期2.5%減→第3四半期5.1%減→第4四半期1.9%減→21年第1四半期1.0%減、第2四半期2.5%増――と推移しており、国内市場は20年第3四半期を底にV字回復しているといえる。ただ、21年第3四半期の市場規模をコロナ前の19年の第3四半期と比較すると1.1%減となり、コロナ前の水準までには戻っていない。 21年第3四半期を市場別にみると、100床以上の病院市場は1兆2375億円(6.4%増)、99床以下の開業医市場は4968億円(1.0%減)、薬局その他市場は9061億円(4.2%増)――だった。 病院市場は21年第1四半期から3四半期連続のプラス成長となった。19年の同時期と比較しても1.3%増となり、病院市場はコロナ前の水準に戻ったといえそうだ。 ◎開業医市場は再びマイナス成長 開業医市場は21年第2四半期に0.6%増とプラス成長に転じたものの、第3四半期は再びマイナス成長となった。19年の同時期と比較すると7.0%減となり、厳しい状況が続いている。薬局その他市場は21年第2四半期に続くプラス成長で、19年の同時期と比べて1.0%減となった。 ◎上位10薬効 診断用検査試薬が急成長 売上規模による上位10薬効を見てみる。1~6位は前年同期と変わらず、1位は抗腫瘍薬(4201億円、13.3%増)、2位は糖尿病薬(1576億円、5.7%増)、3位は免疫抑制剤(1315億円、11.3%増)、4位は抗血栓生薬(1069億円、3.7%増)、5位は制酸剤、鼓腸及び潰瘍治療薬(884億円、3.4%増)、6位は眼科用剤(837億円、0.2%増)――となった。 このうち、抗腫瘍薬市場で薬効内トップ製品がキイトルーダからオプジーボに入れ替わった。オプジーボが薬効内トップ製品となるのは18年第1四半期以来となる。 7位は「その他の中枢神経系用剤」(740億円、7.7%増)で、前年同期は9位だった。特に薬効内トップ売上のトランスサイレチン型心アミロイドーシス治療薬ビンダケルが65.1%増と好調だった。8位は診断用検査試薬(728億円、39.4%増)で、上位10薬効中で最大の伸び率を示した。新型コロナの感染拡大で検査試薬が伸びたことが理由となる。9位はレニン-アンジオテンシン系作用薬(682億円、4.4%減)で、上位10薬効中で唯一のマイナス成長となった。 ◎「その他の治療を目的とする薬剤」が初のトップ10入り ロケルマやノベルジンがけん引 10位は「その他の治療を目的とする薬剤」(647億円、6.2%増)となった。IQVIAによると、この薬効がトップ10入りするのは、06年の市場データの発表以来、初めてとなる。 20年5月発売の高カリウム血症改善薬ロケルマ(前年同期比454%増)が、この薬効の売上増加分の約4割を占め、市場をけん引した。さらに薬効内トップ売上のウィルソン病治療薬ノベルジンは2ケタ成長したほか、高リン血症改善薬リオナ、漢方製剤も堅調に伸び、この薬効のトップ10入りにつながった。

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東邦HD・有働社長 「自主回収・出荷調整でMSや物流に相当の負担が」 販管費率は5%未満に抑制へ

東邦ホールディングスの有働敦社長は11月16日のオンライン決算説明会で、「新型コロナの対応に加え、後発品の自主回収・出荷調整でMSや物流に相当の負担がかかった」と第2四半期業績を振り返った。また薬価中間年改定のスタートにあたり、「仕切価やリベートのあり方など準備が整わないかでスタートを切った。その意味でメーカーとの交渉が十分できていなかったと感じている」と述べ、「これからは製品ごとに経費を乗せた価格をきちんと提示し、これが原価に経費を乗せた価格であることを得意先に説明できるような取引形態に変えなければならない」と意気込んだ。 ◎取引卸限定の製品売上 21年9月期709億円・34品目に拡大 「いわゆる売上を最優先とするこれまでのビジネスに限界がきている」-。説明会の中で有働社長が何度か口にしたフレーズだ。第2四半期の卸売事業の国内業績は、新型コロナ関連の試薬や医療機器や、取引卸を限定したスペシャリティ・希少疾患医薬品の売上伸長で増収を確保できた。取引卸を限定した製品売上をみると、20年9月期実績の615億円(23品目)に対し、21年9月期は709億円(34品目)に拡大した。これを実現する施策として、厳格な価格管理(価格ロックシステム)や、現物在庫と理論在庫がリアルタイムで一致する高精度なオペレーションなど、「選ばれる卸」となるための取り組みにも注力した。ただ、一方で、通常取引は納入価の改善に取り組む一方で、仕切価上昇をカバーし切れずに売上総利益率は計画未達となるなど、従来型ビジネスの課題も見えているところだ。この日の説明会でも、既存事業にとどまらない新たな収益源の獲得に関する説明に多くの時間を割いた。 ◎馬田社長 販管費5%未満に抑制「スピード感をもってそのための施策を推進したい」 東邦薬品の馬田明社長は説明会で、「今後販管費率を5%未満に抑制する必要がある。スピード感をもってそのための施策を推進したい」と強調。「現在検討を進めている営業拠点と物流拠点の統廃合は、できるだけ早いタイミングで実行したい」と明言した。中でもMS機能の見直しを進めるとし、医薬品のプロモーションと顧客支援システムの提案を担うMSと、配送を担うEMSを明確に区分する。「それぞれの人数の最適化と拠点の整理を進める」との方針を明らかにした。 ◎TBCダイナベースによる効果 年間15億円の削減効果を計画 一方で、TBCダイナベースによる経費削減効果についても触れ、①自動化に伴いセンター人員を250人から180人に削減することで年間約5億円、②配送コスト削減で年間4500万円、③営業所効率化に伴う人員削減で年間9000万円、④ノー検品・得意先まとめによる営業所検品と納品時間短縮で年間のべ9億円-で、年間15億円の削減効果を計画していると述べた。加えて、「コロナ禍の経験で培ったWeb会議の面談スタイルによる経費削減の継続や人員数の適正化について今後スピード感をもって実行したい」と強い意欲を示した。 同社の22年3月期第2四半期連結業績は、売上高6208億4500万円(前年同期比4.17%増)、営業利益18億6300万円(同45.66%増)、経常利益48億200万円(同13.66%増)。うち医薬品卸売事業の売上高は5969億8300万円(同4.24%増)、営業利益11億3000万円(同38.72%減)となった。 カテゴリー別売上構成比は、新薬創出等加算品40.3%(前年同期35.9%)、特許品・その他33.7%(同33.9%)、長期収載品12.7%(同16.7%)、後発品13.3%(同13.5%)。21年9月末の妥結率は金額ベースで95.0%、軒数ベースで71.1%だった。

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サワイグループHD 安定供給の必要在庫「3か月分が最低限」 回復基調だが安全在庫水準には届かず

サワイグループホールディングスは11月16日の決算説明会で、生産能力増強の設備投資として、第二九州工場の新固形剤棟に405億円を投資し、生産能力を現在の155億錠(年間)から約20%アップさせる方針を説明した。2024年1月の稼働を目指しており、同年4月の出荷開始のタイミングで20億錠を追加。さらに、他社を含む市場動向を踏まえて10億錠を追加する見通しを示した。従業員も増員し、24年4月に330人、最終的には490人まで新規雇用する予定とした。 沢井製薬の澤井健造社長(グループCBO)は決算説明会で、安定供給への対応について、「需要が高まることで、我々は在庫を切り崩しながらカバーしてきた。同時に生産体制も現場に無理をお願いして計画以上の生産を行った。しかし、カバーするには至っていない」との見解を示した。一方で必要在庫については、「回復基調にある」との認識を示しながらも、「3か月分は最低限必要だ。我々が安全と考えている安全在庫水準にはまったく届いていない」と強調した。第二九州工場の生産設備の増強については、「計画をさらに前倒して進めている状況だ。できるだけ早い進捗を期待している」と説明した。 ◎20年度製品が売上牽引 21年6月収載品の売上収益は12億300万円 同社の2022年3月期第2四半期業績は、売上高973億200万円(前年同期比7.9%増)、コア営業利益161億2000万円(同8.3%減)、営業利益138億2200万円(同1.4%減)となった。 日本事業の第2四半期における売上収益は828億1800万円(同14.9%増)、コア営業利益は162億1900万円(同13.4%増)、営業利益144億3100万円(同7.7%増)と増収増益となった。薬価改定の影響はあったものの、20年度製品の売上増や他社製品の供給停止等による需要増加などで売上収益、コア営業利益とも前年同期を上回った。 なお、20年度製品(6月・12月収載)の売上収益は89億3400万円で前年同期比101.8%増となり、業績の伸長に貢献した。一方で、21年度製品(6月収載)は12億300万円となった。

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【ニプロ】自社ブランド薬が伸長‐他社の代替需要発生で

 ニプロ常務取締役経営企画本部長の余語岳仁氏は9日、ウェブ上で開いた中間決算説明会で、自社ブランドの後発品事業について、「他社後発品の代替需要で販売を伸ばしている」と説明した。  2022年3月期の自社ブランド医薬品の売上高は前期比7.5%増の885億円を見込む。他社後発品メーカーの品質問題の影響による代替需要を取り込み、期初予想の814億円から上方修正。期初は1.2%減の推移を見込んでいたが、プラス予想に転じた。

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米ファイザー、コロナ飲み薬の使用許可を申請 米当局に

【ニューヨーク=野村優子】米製薬大手ファイザーは16日、開発中の新型コロナウイルスの飲み薬「パクスロビド」について、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請したと発表した。対象となるのは、軽度から中程度の新型コロナ患者で、重症化リスクの高い人。新型コロナの飲み薬の使用申請は、米メルクに次いで2例目となる。 パクスロビドは、ウイルスが体内で感染を広げるのに必要なプロテアーゼという酵素の働きを阻む「プロテアーゼ阻害薬」で、抗HIV薬「リトナビル」と併用して投与する。1回の治療でパクスロビド2錠、リトナビル1錠をそれぞれ1日2回、5日間かけて投与する。 ファイザーが実施した臨床試験(治験)よると、発症から3日以内に患者に投与したところ、投与していないグループに比べて入院・死亡リスクが89%低減した。治験参加者は軽度から中程度の新型コロナ患者で、重症化リスクの高い18歳以上だった。副作用は軽度という。 飲み薬は既存の点滴薬などに比べて利便性が高く、在宅治療が可能になるため期待が高い。アルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は同日声明で「パクスロビドが承認されれば人々の命を救い、病院に行かずにすむ可能性がある。飲み薬が果たす役割の重要性は明らかだ」と述べた。 米国のほかに英国やオーストラリアなどの国で承認申請の手続きを開始しており、他の地域の規制当局にも順次申請していく計画だ。 パクスロビドの生産は2021年末までに18万回分、22年は5000万回分を見込む。ファイザーは同日、途上国への供給を広げるため、国連の関係機関がつくった非営利団体(NPO)「医薬品特許プール(MPP)」にパクスロビドの製造ライセンスを供与すると発表した。 新型コロナの飲み薬を巡っては、英国が11月上旬に世界で初めて米メルクの「モルヌピラビル」を承認した。米国では10月中旬にメルクがモルヌピラビルの緊急使用許可を申請。FDAは30日に同薬の承認を審議する第三者委員会を開催する予定で、これを踏まえて承認を最終判断する。

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