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【4月2日新着】製薬各社入社式 経営トップは“チャレンジ”の重要性強調 新型コロナで分散式やWEB配信での実施も

新年度の始まりにあわせ、4月1日、製薬各社で入社式が行われた。今年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、多くの企業が従来とは異なる形式で実施した。 第一三共や田辺三菱製薬は新入社員を小規模のグループに分散する形式で行った。武田薬品や協和キリンなどはオンラインで実施。武田では、新入社員は事前配布した会社パソコンを使用して自宅などから参加した。協和キリンは新入社員に向けた社長挨拶を動画配信した。アステラス製薬は、本社に新入社員が一堂に会する従来の形式をとったものの、2メートルの間隔をとった席の配置や参加者がマスクを着用するなどの対策を講じて入社式を行った。 各社の経営トップの挨拶では、それぞれの職場で「チャレンジ」や「提案」することを求める内容が目立った。例えば中外製薬の奥田修社長COOは、「上司や先輩と違う時代、異なる環境で育ってきた皆さんは中外製薬のダイバーシティになると期待している」とし、自分の意見を周りにぶつけることや、医学の進展・デジタル技術の革新に目を向けることで、新たな医療ソリューションの創造に貢献してほしいと話した。 人の命に関わる仕事のため、コンプライアンスの順守と高い倫理観が強く求められることも各社社長の挨拶に盛り込まれた。塩野義製薬の手代木功社長は、コンプライアンスの順守について、「昔の言い方をすると、『お天道さまが全て見ている』、すなわち、常に透明で誰から見られても恥ずかしくないと胸を張って言える行動、言動のこと」と説明し、社会人として成長するためにもますます大切になると呼びかけた。 ■「新しいことに積極的に目を向けて」 武田薬品のクリストフ・ウェバー社長CEOは、タケダは研究開発だけでなく職場環境でも「ベスト・イン・クラスを誇っている」とした上で、「多様性に富む世界中の従業員が互いに尊重し合い、創造力を発揮させ、私たちを必要とする世界中の人々のニーズに応えるために懸命に働いている」と紹介。新入社員に対して、「様々な困難に直面するかと思うが、常にチャレンジし続けて」と呼びかけ、「タケダは皆さんの果敢な挑戦を全力で支援する。従業員一人ひとりの活躍が、タケダの成功の礎だ」との考えを示した。 第一三共の眞鍋淳社長は、「日々多くの環境変化に遭遇すると思うが、変化をいち早く感じとり、次のアクションを考え、実行するなど自ら『変革』・『改善』することをぜひ心がけてほしい」と日々の心がけを説いた。自身が若い頃に先輩から言われた、「部下は上司に提案するために存在している。一方、それを聞けない上司はその任にない」との言葉を大事にしてきたと紹介しつつ、「ぜひ皆さんも、良いアイディアがあれば臆することなく、それぞれの職場で提案・チャレンジしてください」と語りかけ、互いの考えを自由にぶつけあうことが自身や組織の成長につながると述べた。 アステラス製薬の安川健司社長CEOは、ヘルスケア業界は細胞や遺伝子を活用した新しい治療法の登場に加え、デジタルなどの進歩を背景に異業種との融合が増え、新たなヘルスケアソリューションが続々登場していると市場環境を説明した。その上で、「このような環境の移り変わりの中、過去の知識や技術にこだわり、これまで通りの治療法を追い求めるだけでは、劇的に変化する時代の波から取り残されてしまう」と指摘した。会社が成長し続けるためにも、「過去の成功から来る今の価値だけに縛られないことが重要」とし、「新しいことに積極的に目を向けて時代を先取っていくことが必要。そのために皆さんのような若い方の英知に大いに期待する」と話した。 ■先例に捉われずに自身の頭でまず考える 中外製薬の小坂達朗会長CEOは、「中外製薬が目指すイノベーションは、単に効果や安全性に優れるだけでなく、社会と当社の共有価値である『患者中心の高度で持続的な医療の実現』をかなえるもの」だと説明し、イノベーションの意味や、イノベーションが患者や社会にいかに貢献し得るものかを「ぜひ感じてもらいたい」と呼びかけた。同社の奥田修社長COOは、▽患者中心▽フロンティア精神▽誠実――の中外の3つの価値観を共有したいとした。このうちフロンティア精神では、新入社員が中外のダイバーシティとなって、自分の意見を周りにぶつけたり、医学やデジタル技術の革新に目を向けて、「新たな価値ある医療ソリューションの創造に貢献してほしい」と期待を寄せた。 大塚ホールディングスの樋口達夫社長兼CEOは、「時に想像を超える困難に出会うこともあるだろうが、様々な変化に気付き、課題の本質を見極め、そして解決に向けた実行に果敢に挑戦できる人材に育ってほしい」と期待を示した上で、「共に世界に貢献する『なくてはならない企業』を目指していこう」と呼びかけた。 田辺三菱製薬の上野裕明社長は、製薬企業を取り巻く環境が大きく変わる中で、▽先例に捉われずに自身の頭でまず考えること▽視点を外に向け、さらには海外に向けること▽失敗を恐れずチャレンジすること――の重要性を強調。「本日の期待と、やってやろうという気持ちを大切にして、前向きに(仕事に)取り組んでほしい」と話した。 大日本住友製薬の野村博社長は、「入社後も学び続け、課題への解決策を考え、実行し、成果を出していくなど、積極的にチャレンジして成長してほしい。自分が会社を回している、といった気概で仕事に取り組んでほしい」と期待を寄せた。19年末にデジタルプラットフォームやデジタル人材に強みを持つ欧州のロイバント社と戦略的提携を行ったことに触れ、「既存の技術基盤にこれらの新たな強みを加わったとして、「グローバル・スペシャライズド・プレーヤーへの成長を一緒に達成しよう」と呼びかけた。 塩野義製薬の手代木功社長は、「IT 技術の進化に加え、薬を創る方法論や、患者さんの診断や薬効の評価もAI を始めとする最新のテクノロジーにより大きな転換点を迎えている」と指摘。その上で、「シオノギの伝統を受け継ぎながら、皆さんのような若い力、新しい発想で、次の時代のシオノギを作ってほしい」として、自分で判断することや、自らの決定に責任をもつことの重要性を訴えた。 協和キリンの宮本昌志社長は、会社がいま、グローバルな成長に向かう転換期にあり、変革を果敢に推し進めなければならない時期にあると説明した。そして、「変化の激しいときには、過去の成功体験を捨てて変化し続けていくことが重要」との考えを示し、新入社員に対し、「皆さんはフレッシュな感覚でものを見て判断できる人材だ。力を存分に発揮していただくことを期待している」とエールを送った。 ■患者と共に時間を過ごし、「共感」を得る エーザイの内藤晴夫代表執行役CEOは、ビジネスの基本や心構えを説いた。事前の「準備」を入念に行い、最後まで考え続け、自分の考えが練られることが成功の鍵とした。「失敗する」ことも重要とし、「二度と繰り返さないと肝に銘じることが大切だ」と語りかけた。「逃げない」で、打ちのめされている時に立ち上がることで次の展開もみえてくると話した。 また、「『信頼』こそはビジネスの基本」と説き、患者や当事者の信頼を得るためには、「共に時間を過ごし、『共感』を得ること」が重要だと指摘した。共感を得ることで患者や当事者の「憂慮」を知り、憂慮を取り除くための戦略を策定・実行して次の共感を得るサイクルに入るとした。そして、「このサイクルを回すことこそが、『エーザイの原点』」と説明した。顧客ニーズに自ら触れて理解し、戦略に落とし込むことの重要性を示した格好だ。 日本新薬の前川重信社長は、創立100周年を迎え、新たに第6次中期経営計画が開始したことに触れ、今後はその取り組みを実践に移すときだと強調した。「日本のみならず、グローバルでも活躍し、存在意義のある企業となるためには皆さんのエネルギーが必要になる」として、「ともに汗をかき、力を合わせて、次の100 年、200年企業を目指す礎を築いていこう」と呼びかけた。

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【4月2日新着】国がん 国内全臨床試験が検索可能に 患者参画促す

国立がん研究センターは3月27日、国内で実施されたがんに関する全臨床試験情報を検索できるようになったと発表した。臨床試験の解説とともに、「がん情報サービス」での公開に踏み切った。希少がんなどでは、患者の参画のハードルがあると指摘され、これが抗がん剤の開発の遅れにもつながっていると指摘されている。同サービスでは、チャット形式での検索を可能にするなど、患者をサポートし、患者参画を後押しする。 今回追加されたのは、jRCT(Japan Registry of Clinical Trials:臨床 研究実施計画・研究概要公開システム)のデータ。特定臨床研究に加え、治験・医師主導治験や再生医療等研究の登録が行われていることから、国がんでは、「ワンストップで必要な情報を抽出することができる」と意義を強調している。検索できるのは、企業治験、医師主導治験、拡大治験、先進医療A・B、医師・研究者主導臨床試験、患者申出療養—。 これまでは、大学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN センター)、日本医薬情報センター(JAPIC)、日本医師会治験促進センターから提供されたデータで、データベースが構築されていた。 同サイトは、患者らが臨床試験について必要な基礎知識が得られ、国内の臨床試験情報を網羅的に検索できるウエブサイトとして、2006 年から情報提供を開始していた。

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【4月2日新着】ファイザー エンブレルの自己注射サポート資材配送サービス 患者が直接Webで申込み

ファイザーは3月30日から、関節リウマチ/若年性特発性関節炎治療薬エンブレル(一般名:エタネルセプト(遺伝子組換え))について、患者が必要な時に直接、二次元コード(Web)を通じて自己注射サポート資材の配送受付ができるサービスを始めた。配送する資材は使用済み注射の廃棄ボックスなど。同社のサビーネ・ジリアム炎症・免疫部門長は、「患者さんを対象に二次元コードを通じて資材直送サービスを提供するのは今回が初めて」とし、「薬剤そのものだけでなく、こうした点からも患者さんのQOL向上につながることを願っている」とコメントしている。 2017年8月に発足した「エンブレルクラブ」では、エンブレルの使用患者向けに、スターターキットや廃棄ボックス、患者指導せんの配送を行ってきた。これまでの配送依頼は、患者が主治医の署名入り申込用紙を郵送またはFAXするか、主治医もしくは医療関係者がMRを通じてファイザーに申し込みすることで受け付けていた。MRを通じての申込みでは、患者は主治医から廃棄ボックスを受け取り、自宅まで持ち帰る必要もあった。 そこで今回、患者向けの配送依頼のオンラインシステムを構築した。患者は必要な時に二次元コードやURLから配送の申込みができ、希望の資材を指定の日時・場所で受け取れる。同社は「患者さんの申込み時の手間や通院時の負担軽減につながる」としている。

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【4月2日新着】第一三共 ウルトラジェニクス社からの遺伝子治療薬製造技術の導入

第一三共は4月1日、米国のバイオ医薬品企業・ウルトラジェニクス社(所在地:米国カリフォルニア州)が保有する、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療薬製造技術を非独占的に利用する契約を締結したと発表した。第一三共は、ウルトラジェニクス社からの技術移転を完了させ、製造能力を拡大することで、2020年代半ばまでに、AAV遺伝子治療の治験薬製造を開始する予定だとしている。 技術導入の対価として第一三共は、ウルトラジェニクス社に対し、契約締結時に約130億円(1億2,500万米ドル)、技術移転成功時に約27億円(2,500万米ドル)、さらに同技術で製造した製品の販売ロイヤリティを支払う。また、約80億円(7,500万米ドル)の出資を行う。 契約について第一三共は、「将来的に同治療薬を患者の元に届けるには、自社で製造技術を早期に確立する必要がある。ウルトラジェニクス社は、独自にHeLa細胞およびHEK293細胞を用いたAAV生産系を開発し、安定した品質、生産効率の高さ、大量生産に対応可能という点で特に優れていることから、今回の提携に至った」と説明している。 同社によるとAAVベクターは、様々な組織に遺伝子を導入することができるうえ、製造基盤も整備しやすく、安全性も高い。このため同社でも、AAVベクターを用いた遺伝子治療薬の探索研究を行なっていた。

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【4月1日新着】中外製薬 「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を発表 デジタル技術でビジネス革新実現へ

中外製薬は3月31日、「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を発表した。各プロセスでのAI(人工知能)活用やリアルタイムな安全性情報の提供、医療貢献に向けた新たなソリューション開発など、すべてのバリューチェーンにデジタル技術を活用し、同社のビジネス革新を実現する新たなビジネスプラットフォームの創出に取り組む。加えて、これを実現するデジタル人財の育成・確保にも注力する方針だ。2030年に向け、いわゆる、“デジタルトランスフォーメーション”の実現に舵を切る。 「AI(人工知能)を含むデジタルは社会を変える、産業を変える、中外製薬を変える」―。小坂達朗代表取締役社長CEOは1月30日の決算会見で、デジタル革新に対する熱い想いを語っていた。医療や社会を取り巻く環境変化が激しいなかで、製薬企業にとっても変革の時を迎えている。デジタル化が避けて通れないなかで、デジタルトランスフォーメーションに挑み、2030年に向けて、新たな製薬企業像を打ち出す方針をビジョンでは打ち出した。 「デジタル技術によって中外製薬のビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーター」―。同社が2030年に見据える姿だ。これに向け、ビジョンでは、①デジタル基盤の強化、②すべてのバリューチェーンの最適化、③革新的新薬の創出―を基本戦略の柱とした。 ◎「AI×デジタルバイオマーカー×RWD」で真の個別化医療を実現 革新的新薬創出に注力する同社だが、「AI× デジタルバイオマーカー×リアルワールドデータ(RWD)」のケイパビリティ向上と、革新的技術を融合させることで、DxD3(Digital transformation for Drug Discovery and Development)を実現し、真の個別化医療を目指すとしている。従来の治験では、患者の生体データを把握できるのが、病院受診時に限られていたが、ウエアラブルデバイスの活用で把握する、いわゆる“デジタルバイオマーカー”の確立にも注力する。これにより、リアルタイム、かつ継続的に疾患の状態と紐づけて測定することが可能になる。すでに複数製品の開発で、データ把握に際し、ウエアラブルデバイスを活用しているという。また、ePRO(患者情報アウトカム)を活用し、血友病患者を対象とした臨床研究では、薬剤投与や出血の記録に加え、スポーツ内容を記録し、運動と出血との関連性を評価している。 ◎ゲノム×臨床データで新たな知見 ロシュグループと連携 こうた取り組みにはデジタル基盤の充実が欠かせない。数千人規模のデータサイエンティストを抱えるロシュ・グループと連携を進める。特に、Foundation Oneを軸にゲノムデータを有する米・Foundation Medicine(FMI)社と、電子カルテを有する米Flatiron Health社が共同で構築した“Clinico-Genomicデータベース”により、ゲノムデータと臨床データの統合解析することなどで、新たな適応が見出せるなどライフサイクルマネジメントへのインパクトも大きい。リアルワールドデータ/エビデンス(RWD/RWE)の活用による承認申請戦略の拡大や臨床開発戦略、実臨床におけるエビデンス高度化などに取り組むとしている。 また、Amazon Web Servicesを活用し、大容量のデータに安全にアクセス、移動、保管する基盤“Chugai Scientific Infrastructure(CSI)”を構築。高いセキュリティレベルが求められるゲノムデータを安全に取り扱えるほか、アカデミアや医療機関、パートナー企業等、外部の共同研究プロジェクトを迅速に推進する研究環境を提供することなども期待できるとしている。 ◎“コンサルティングプロモーション”をさらに高度化 情報提供やコミュニケーションツールとしても、デジタルの活用に注力する。医師向け会員サイトの開設や、24時間対応のチャットボットの活用、患者さん・医療関係者向けの疾患アプリの開発、個人視聴型ウェブ講演会の開催などを視野に入れる。MRなどが医療従事者に最適なソリューションを提供できるよう、社内データを利活用するデータ基盤も構築し、“コンサルティングプロモーション”を高度化させたい考えだ。また、リアルタイムに安全性情報を提供できるツールを構築し、医療関係者と患者さんとのオンラインコミュニケーションアプリなど、緊急時に必要性の高い安全性情報をスピーディに提供するデジタルプラットフォームを拡充する考えだ。 このほか、研究、生産、営業の各バリューチェーンのプロセスでAIを活用して最適化を進めるほか、研究所での薬剤分子デザイン~化合物管理~ハイスループットスクリーニングや薬効評価~データ解析といった一連の研究プロセスを統合するIT基盤を整備などで、効率化や革新的新薬創出につなげたい考えだ。

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【4月1日新着】ToMMoと製薬協 予防・先制医療ソリューションの早期実用化で共同研究開始

東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)と製薬協は3月31日、予防・先制医療ソリューションの早期実用化を目指す3件の共同研究を開始したと発表した。ToMMoの有する15万人規模の健康情報とゲノム情報、生体試料などを共有。ビッグデータやゲノムコホート研究の成果を活用しながら、個別化医療・予防の推進や革新的な新薬・医療技術の更なる創出に取り組む。研究期間は2021年3月末まで。 ToMMoと製薬協は今年1月31日に連携協定を締結。3月17日には共同研究の契約を結んだ。共同研究は、①生活習慣と脳形成、認知機能・心理機能の関連解析研究、②睡眠障害の層別化に向けたバイオマーカー探索のための予備的研究、③日本人における遺伝性乳がん卵巣がん症候群およびリンチ症候群の原因病的バリアント頻度と罹患状況に関する予備的研究-の3テーマで構成される。いずれも倫理委員会等での承認を受けている。 研究組織は、ToMMo、製薬協および第一三共、大日本住友製薬、武田薬品、ツムラ、ヤンセンファーマの各社が名を連ねる。今回の共同研究では、生活習慣に関する調査票データやMRI画像データ、オミックスデータなどの関連性を調査するなど、創薬ニーズに基づいた追加データの取得や解析などにより次世代医療の社会実装および革新的医薬品・医療技術の更なる創出を目指す。 ToMMoと製薬協は、「これら取り組みにより、健康寿命が延伸され、人生100年を通じて誰もが健康で活躍することができる社会の実現に貢献したい」と強調した。

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【4月1日新着】厚労省 添付文書改訂を指示 キイトルーダに「中毒性表皮壊死融解症」を追記

厚生労働省医薬・生活衛生局は3月31日、重大な副作用などが判明した医療用医薬品の添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会に医薬安全対策課長通知で指示した。改訂指示があったのは抗精神病薬等15成分のほか、G-CSF製剤ジーラスタ、がん免疫療法薬キイトルーダ、抗ウイルス薬のアシクロビル(一般名)及びバラシクロビル(同)、帯状疱疹用薬アメナリーフ、抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザ――の計21成分。このうちキイトルーダは、中毒性表皮壊死融解症との因果関係が否定できない症例が7例あり、うち因果関係が否定できない死亡が1例あったことから、中毒性表皮壊死融解症を添付文書の「重大な副作用」に追記することになった。 添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。カッコ内は販売名、承認取得者。 ▽抗精神病薬等15成分 1)スピペロン(スピロピタン錠、サンノーバ) 2)スルトプリド塩酸塩(バルネチール錠・同細粒、共和薬品 など)  3)スルピリド(アビリット錠/大日本住友製薬 など、ドグマチール錠・同細粒・同カプセル・同筋注/アステラス製薬) 4)チミペロン(トロペロン錠・同細粒・同注、アルフレッサファーマ など) 5)ネモナプリド(エミレース錠、LTLファーマ) 6)ハロペリドール(セレネース錠・同細粒・同内服液・同注、大日本住友製薬 など) 7)ハロペリドールデカン酸エステル(ネオペリドール注/ジョンソン・エンド・ジョンソン、ハロマンス注/ヤンセンファーマ) 8)ピパンペロン塩酸塩(プロピタン錠・同散、サンノーバ) 9)ピモジド(オーラップ錠・同細粒、アステラス製薬) 10)フルフェナジンデカン酸エステル(フルデカシン筋注、田辺三菱製薬) 11)ブロナンセリン(ロナセン錠・同散・同テープ、大日本住友製薬 など) 12)ブロムペリドール(インプロメン錠・同細粒、ヤンセンファーマ など) 13)ペロスピロン塩酸塩水和物(ルーラン錠、大日本住友製薬 など) 14)モサプラミン塩酸塩(クレミン錠・同顆粒、田辺三菱製薬) 15)アクラトニウムナパジシル酸塩(アボビスカプセル、富士フイルム富山化学) 1)~14)薬効分類:117 精神神経用剤 上記に加え、3)薬効分類:232 消化性潰瘍用剤 15)薬効分類:123 自律神経剤 指示概要: 1)4)5)8) 「禁忌」の項の「パーキンソン病のある患者」に対する注意喚起に、「レビー小体型認知症」を追記する。 2)6)7)10)12)14)15) 「禁忌」の項の「パーキンソン病の患者」に対する注意喚起に、「レビー小体型認知症」を追記する。 11)13) 「慎重投与/特定の背景を有する患者に関する注意」の項の「パーキンソン病のある患者」に対する注意喚起に、「レビー小体型認知症」を追記する。 3) 「慎重投与/特定の背景を有する患者に関する注意」の項の「パーキンソン病の患者」に対する注意喚起に、「レビー小体型認知症」を追記する。 9) 「禁忌」の項の「うつ病・パーキンソン病の患者」に対する注意喚起を「うつ病の患者」及び「パーキンソン病の患者」に分け、「パーキンソン病の患者」に対する注意喚起に「レビー小体型認知症」を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例は0例。 改訂理由:「認知症を伴うパーキンソン病」はパーキンソン病の病態の一部だが、近年、「認知症を伴うパーキンソン病」と「レビー小体型認知症」の病態の類似性が示されている。パーキンソン病の患者への投与について「禁忌」又は「慎重投与/特定の背景を有する患者に関する注意」の項で注意喚起されているこれら医薬品において、「レビー小体型認知症」についても明確に注意喚起を行うことが適切と考え、専門委員の意見も踏まえ、改訂が適切と判断した。 ▽ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)(ジーラスタ皮下注、協和キリン) 薬効分類:339 その他の血液・体液用薬 指示概要:「その他の注意」の項に、国内の医療情報データベースを用いた疫学調査において、同剤の投与後に血小板減少のリスクが増加した旨を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と血小板減少関連症例(事象)との因果関係が否定できない症例は1例。医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例。 改訂理由:抗がん剤投与終了後の翌日以降に使用されるため、抗がん剤による造血障害の影響は排除できず、血小板減少との因果関係を評価することは困難であるが、血小板減少関連の症例集積及びMID-NETを用いた血小板数減少に関する調査の結果に鑑み、専門委員の意見も踏まえ、血小板減少を「その他の注意」の項で注意喚起することが適切と判断した。 ▽ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)(キイトルーダ点滴静注、MSD) 薬効分類:429 その他の腫瘍用薬 指示概要:「重大な副作用」の「皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑」の項に、「中毒性表皮壊死融解症」を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と中毒性表皮壊死融解症(事象)との因果関係が否定できない症例は7例。うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例1例。 改訂理由:国内症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえ、改訂することが適切と判断した。 ▽アシクロビル(経口剤及び注射剤)(ゾビラックス錠・同顆粒・同点滴静注用、グラクソ・スミスクライン など) ▽バラシクロビル塩酸塩(バルトレックス錠・同顆粒、グラクソ・スミスクライン など) 薬効分類:625 抗ウイルス剤 指示概要:「重大な副作用」の「急性腎不全/急性腎障害」の項に、「尿細管間質性腎炎」を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と尿細管間質性腎炎(事象)との因果関係が否定できない症例は、バラシクロビルで3例。うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例。 改訂理由:バラシクロビルの国内症例が集積したこと、バラシクロビルはアシクロビルのプロドラッグであることから、専門委員の意見も踏まえ、改訂することが適切と判断した。 ▽アメナメビル(アメナリーフ錠、マルホ) 薬効分類:625 抗ウイルス剤 指示概要:「重大な副作用」の項を新設し、「多形紅斑」を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と多形紅斑関連症例(事象)との因果関係が否定できない症例は5例。うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例。 改訂理由:「多形紅斑」について、因果関係が否定できない国内症例が複数集積したことから、専門委員の意見も踏まえ、改訂することが適切と判断した。なお、「中毒性表皮壊死融解症」及び「皮膚粘膜眼症候群」についても、国内症例が集積したことから、「多形紅斑」とともに「重大な副作用」の項に追記することを検討したが、専門委員の意見及び因果関係が否定できない症例の集積が乏しいことを踏まえ、現時点では追記しないことが適切と判断した。 ▽バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ錠・同顆粒、塩野義製薬) 薬効分類:625 抗ウイルス剤 指示概要:「重大な副作用」の項に「虚血性大腸炎」を追記する。 過去3年間の国内報告数のうち、医薬品と虚血性大腸炎(事象)との因果関係が否定できない症例は8例。うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例。 改訂理由:国内症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえ、改訂することが適切と判断した。

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【4月1日新着】杏林製薬 新型コロナ検出試薬を発売へ 15分程度の迅速な検査時間が特徴

杏林製薬は3月31日、新型コロナウイルス検出試薬「SARS-CoV-2 GeneSoC ER 杏林」について、4月中旬を目処に発売すると発表した。産業技術総合研究所と共同で開発した超高速定量的 PCR 技術に基づく遺伝子定量装置・GeneSoCで用いる。 経済産業省によると、GeneSoCの最大の利点は迅速性。従来のPCRに近い検出感度を維持しつつ、1人の患者を診断するに当たり、検体採取から結果判定まで、1時間以内(前処理30分弱+検査時間15分弱)で完了する。従来のPCRのように一度に大量の検体を検査することには向いていないが、少量の検体を迅速に診断することが求められるような場面で活躍が期待されている。3月18日付で承認を取得し、保険適用の対象となっており、厚労省から行政検査等に用いる遺伝子検査方法として示されていた。 同社は3月17日、日本医療研究開発機構(AMED)と「先進的医療機器・システム等技術開発事業」における委託研究開発契約を締結。経済産業省が3月10日に決定した予備費を活用し、検査精度の検証や操作性の確認を行うため、全国16か所の医療機関等に配備していた。

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【4月1日新着】中外製薬 リキッドバイオプシー検査・FoundationOne Liquid CDxを承認申請

中外製薬は3月31日、リキットバイオプシー検査「FoundationOne Liquid CDx」について、承認申請を行ったと発表した。 同システムは、進行固形がんの患者を対象に、血液中の循環腫瘍DNAを用いることで、がんの遺伝子変異を検出するもの。米国では2018年4月、米国食品医薬品局(FDA)から画期的医療機器・デバイス指定(Breakthrough Device Designation)を受けている。 がんゲノムをめぐっては現在、侵襲性の高い生検(バイオプシー)をはじめ、腫瘍組織の取得が難しく、がんゲノムプロファイリングができない患者がいるのが現状。特に、治療選択肢が限られる進行性固形がん患者では、リキッドバイオプシーの登場により、適切な治療へ早期につながることが期待される。

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【4月1日新着】エムスリー 新型コロナで聖マリ医大病院と無償の遠隔画像診断支援サービスをスタート

エムスリーは3月31日、聖マリアンナ医科大学病院と協力し、新型コロナウイルス感染疑い症例の遠隔画像診断支援サービスを無償で開始すると発表した。聖マリ医大病院が読影体制を構築・提供するもので、m3.comの特設ページから送付された胸部CT検査画像を協力医師が判定する。なお、このプロジェクトは、アリババグループ、NOBORI、エムスリーが共同支援する。 エムスリーは医療従事者向け情報サイトm3.comに新型コロナウイルス特設ページを設けた。ここから新型コロナウイルス感染疑い症例の匿名化済み胸部CT検査画像(肺野条件)を受付ける。検査データはセキュアな通信環境下で聖マリ医大病院の協力医師が読影を行い、判定する。判定結果については、同Webページを通じ、確認できるようになっている。 新型コロナウイルスの感染拡大は懸念される中で、新型肺炎の診断においてはPCR検査のほか、臨床症状、検査データ、画像所見も重要となる。今回の共同プロジェクトでは、画像所見の有効活用に主眼をあて、聖マリ医科大学の放射線部門や救命救急センター等のスタッフの協力を得て、感染拡大の早期収束を目指し、無償のサービス提供を開始した。 ◎アリババグループ、NOBORIとの共同支援プロジェクト 同プロジェクトには、アリババグループのデータインテリジェンスの中核を担うアリババクラウド、同グループの先端技術研究機関であるアリババDAMOアカデミー、さらに同グループのヘルスケア・プラットフォームであるアリババヘルスが協力する。このほか、医療情報クラウドサービスを提供するNOBORI(本社・東京都港区)とエムスリーが支援する。

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