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【6月12日新着】4月は初診料3割以上・再診料は1割以上減少 新型コロナで受診抑制明らかに 日医調査

新型コロナウイルス感染症の拡大が続いていた4月の医療機関経営への影響を調査したところ、入院外の初診料は前年同月比で3割以上、再診料は1割以上減少した―。日本医師会は6月10日、会員を対象に実施した医業経営状況等アンケート調査の結果を公表した。3月の調査よりも患者の受診抑制の影響が色濃くなっていることがわかった。長期処方や電話等再診の増加が続いており、「新型コロナウイルス感染症が一定の収束をした後も受診が戻らないことが懸念される」としている。松本吉郎常任理事は、「大変厳しい結果」との認識を示した。第二次補正予算での対応も盛り込まれているが、交付金は“ワンショット”との見方を示し、「それだけでは、十分な支援とは考えられない。継続的な支援を求める」と訴えた。 調査は、2019年、20年の3月、4月の保険診療の状況を調査する目的で実施した。5月7日に各都道府県10~20医療機関の回答収集を依頼する形で実施。655施設(病院120施設、診療所523施設、不詳2施設含む)の回答を得た。新型コロナウイルス感染症の疑い患者の受診があったのは病院で56.7%、診療所で35.8%だった。4月16日には緊急事態宣言が全国に拡大され、“ステイホーム”を求められた真っただ中だかに、大きな影響を受けたことがうかがえる。 ◎小児科では再診料算定回数も4割減 特に、初診料の算定回数は病院で前年同月比38.3%減、診療所で39.3%減と大きく減少した。再診料の算定回数は病院で11.8%減、診療所で14.0%減だった。診療科別にみると、耳鼻咽頭科、小児科の落ち込みが特に大きい。耳鼻咽頭科では初診料算定回数が前年同期比で41.7%減、再診料算定回数が26.3%減だった。小児科では再診の落ち込みも大きく、初診料算定回数が47.2%減、再診料算定回数が41.0%減となった。松本常任理事は、耳鼻咽喉科では患者に接近した措置が多く、エアロゾル発生のリスクがあることから、患者の受診抑制が起きたと分析。患者が受診しても、通常実施する手技などを行えずに単価が下がっている可能性も指摘した。 ◎電話等再診 内科で浸透進み1日に1人程度に実施 一方で、4月に入り大きく伸びたのは電話等再診の算定回数だ。病院では前年4月の114回から13472回まで増えた(11717.5%増)。診療所でも7613回(前年:1207回)だった(530.7%増)。再診料・外来診療料算定回数に対する電話等再診の算定回数の割合は病院で0.02%から2.12%まで増加。診療所では0.23%から1.69%まで増えた。特に内科では浸透が進み、電話等再診算定回数の割合が2.44%に増えた。これは、1日に1人程度実施することに相当する。 実際、電話等再診の患者数が増えたか尋ねたところ、一般病院では42.1%が「大幅に増えた」と回答している。「やや増えた」とあわせると、7割の病院で電話等再診の患者数が「増えた」と認識している。診療所でも「大幅に増えた」(12.9%)、「やや増えた」(33.4%)とあわせると、半数以上が増えたとしている。診療科別では内科では半数以上が増えたと認識していた。ただ、特例的に解禁された、電話やオンラインを通じた初診の実施は病院で11件、診療所で146件にとどまり、実施医療機関でみても病院の4.2%、診療所の5.6%と実施は限定的だった。 ◎長期処方 病院の65.8%、療所の79.4%が「増えた」と認識 長期処方については、「増えた」(大幅に増えた、やや増えた)は病院の65.8%、診療所の79.4%が回答。特に長期処方が多い大病院ではさらに処方日数が伸びていることも示唆された。日本医師会は、長期処方や電話等再診が増加する傾向が続き、国民の医療機関へのアクセスが疎遠になることに懸念を表明。「健康が脅かされることのないよう、国民への適切な受診勧奨も必要」としている。 ◎粗い試算では無床診療所で4月に100万円の赤字に また、固定費の変動がないと仮定した場合の医業利益を粗く試算した結果を公表。最も経営上厳しい試算となった無床診療所では4月単月で100万円の赤字とした。診療科別では耳鼻咽喉科が▲47.0%、外科が▲20.9%だった。「院長給与を含む固定費削減などの対応が待ったなしの状況で、現実に大胆な経費削減が断行されているものと推察される」と指摘。そのうえで、「当座の運転資金の確保にとどまらず、今後、十分な手当てが見込まれなければ、経営の維持がきわめて難しい」としている。

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【6月12日新着】国立がん研究センター「CIRCULATE-Japan」始動 リキッドバイオプシーを用いた個別化医療を実現

国立がん研究センターと日本医療研究開発機構は6月10日、リキッドバイオプシーを用いた個別化医療の実現を目指す新プロジェクト「CIRCULATE-Japan」を始動すると発表した。外科治療を行う患者から血液を採取し、血中循環腫瘍DNAを検査することで個々のオリジナル遺伝子パネルを作成、患者の術後再発リスクを予測するというもの。再発リスク評価の精度とその臨床的有用性が示されれば、術後補助化学療法の効果が期待される患者を選別して治療することが可能となる。今後は、国内・海外で約150施設の協力を得て、見えないがん(術後微小残存病変)を対象とした世界最大規模の医師主導国際共同臨床試験をスタートさせた。 これまで大腸がんの手術後には病期から推定される再発リスクに応じ、再発予防を目的とした術後補助化学療法が行われてきた。しかし患者ごとに薬剤の効果や副作用に違いがある一方で、末梢神経障害が後遺症として残ることが問題視され、治療方法を選択する上での課題となっていた。 近年は、より精密にがんの再発リスクを推定する手段として、患者から採取した血液から血中循環腫瘍DNA(ctDNA=血液中にごく微量に存在するがん由来DNA)を解析し、診断治療へ応用する「リキッドバイオプシー」の研究開発が進んでいる。今回設立した「CIRCULATE-Japan」は、米国Natera社が開発した高感度遺伝子解析技術「Signatera(シグナテラ)」アッセイを用い、患者ごとに術後の再発リスクを推定する。 ◎世界最大規模の医師主導国際共同試験 国内145施設、海外1施設が協力 国立がん研究センターは、リキッドバイオプシーによるがん個別化医療の実現を目的に世界最大規模の医師主導国際共同臨床試験を開始する。研究期間は2020年4月1日~30年 3月31日。対象症例は根治的外科治療を予定する結腸・直腸がん。試験は2015年2月に立ち上げた「SCRUM Japan」の基盤を活用する。参加施設は、国内145 施設、海外1施設(台湾)。根治的外科治療を予定する「ステージ 2 ~4」を含む結腸・直腸がん患者約2500人を対象に、術後2 年間、リキッドバイオプシーを用いた再発のモニタリング検査(Signatera検査)を実施する。 具体的には、手術で摘出した腫瘍組織を用いた全エクソーム解析を実施。その結果をもとに、患者オリジナルの遺伝子パネルを作製する。その後、術後1か月時点から定期的に血液を採取し、患者ごとのオリジナル遺伝子パネルを用いて、血液中のがん遺伝子異常の有無を調べる。さらに、術後1か月時点でがん遺伝子の異常が検出されない「ステージ2~3」の患者1240人を対象に、従来の標準的治療である術後補助化学療法群と経過観察群とを比較する第Ⅲ相試験 (VEGA 試験)も同時に登録を開始する。 国立がん研究センターは、「見えないがんに対してリキッドバイオプシーによる再発リスク評価の臨床的有用性が証明できれば、術後補助化学療法の省略または減弱、再発の早期発見等、より最適な医療の提供が実現できる」と強調した。 ◎EPSホールディングスと共同研究契約締結 なお、このプロジェクトの実施にあたり、EPSホールディングスと国立がん研究センターは長期間の追跡によって得られた臨床・遺伝子情報の品質担保とプロジェクトの円滑な推進を行うための共同研究契約を締結した。

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【6月12日新着】UCB 抗てんかん薬ビムパット点滴静注100mgを発売

ユーシービージャパンは6月11日、抗てんかん薬ビムパット点滴静注100mg(一般名:ラコサミド)を発売した。ビムパットの経口剤を最低維持用量(200mg/日)で服用している患者が、発作などで一時的に経口投与できなくなった場合に、この点滴静注製剤で1回量100mgを1日2回投与で用いる。点滴静注100mg製剤は1回の投与で使いきれることが特徴のひとつとなる。 薬価は同点滴静注100mg1瓶2459円。ビムパットの他の製剤と同じく、製造はUCBが担い、流通・販売は第一三共が担当し、両社共同でプロモーション活動する。 UCBジャパンの菊池加奈子社長は発売にあたり、「錠剤とドライシロップ10%、点滴静注200mgに加え、点滴静注100mgを追加することによって、てんかん患者さんや医療関係者に一層貢献できるものと期待している」とコメントした。点滴静注100mg製剤は同200mg製剤と同じく、ラコサミド経口製剤の代替療法との位置づけで、発作などが原因で服用が難しくなった患者らに対し、錠剤やドライシロップに戻るまでの”つなぎ”として活用する。 ビムパットは電位依存性ナトリウムチャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進することにより、神経細胞の過剰な興奮を低下させる。

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【6月12日新着】日薬連薬価研・赤名新委員長 イノベーションの推進と医薬品の安定供給の確保の観点を重視

日本製薬団体連合会(日薬連)の保険薬価研究委員会は6月11日、新委員長に赤名正臣氏(エーザイ執行役チーフガバメントリレーションズオフィサー)が就く人事を公表した。赤名氏は同日の会見で、「イノベーションの推進と、医薬品の安定供給の確保の観点」を重視して薬価制度改革に臨むと表明した。今年度のファーストプライオリティーとしては、中間年改定をあげた。 赤名氏は新型コロナウイルス感染症が拡大するなかで、製薬業界として、ワクチンの早期開発や医薬品の治療法確立など、「我々が期待される使命を果たすべく懸命の努力を続けている」と述べた。そのうえで、新型コロナが医療だけでなく、経済、社会に影響を与えているとして、「影響は注視していく必要があると考えている」と述べた。 そのうえで、中間年の薬価調査・薬価改定について言及。「新型コロナ感染症による、平時とは大きく異なる状況下にある医療現場での提供体制確保、医薬品流通における安定供給に向けた対応、治療薬やワクチンの早期開発の対応を踏まえれば、今回の薬価調査・薬価改定を実施する状況にはない」と前日の中医協で開かれた業界陳述と同様の主張を説明した。 中間年改定の実施についてはすでに閣議決定されているなかで、今回について実施しない考えも示した。このほか、22年度薬価制度改革に向けては、薬価制度抜本改革以降の新薬創出等加算や再算定の影響を検証することなどをあげた。 副委員長には前委員長の上出厚志氏(アステラス製薬常務担当役員渉外部長)、石牟禮武志氏(塩野義製薬渉外部長)、平野秀之氏(第一三共執行役員渉外管掌)、広田敦嗣氏(大日本住友製薬渉外部長)、岩下圭二氏(武田薬品JPBU医療政策・アクセス統括部部長)、藤原尚也氏(中外製薬渉外調査部長)、宮原京子氏(ファイザー執行役員コーポレートアフェアーズ・ヘルスアンドバリュー本部長)が就いた。幹事長は、エーザイの宇木伸太郎・医療政策部副部長が就任した。任期は、通常2年間だが、特例的に1年間。

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【6月11日新着】三師会が会見 薬価中間年改定の「薬価調査は見送り」を 政府与党に直接働きかけへ 

日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会は6月10日、都内で会見を開き、2021年度に予定される毎年薬価改定(中間年改定)の前提となる薬価調査について、見送りを求めた。7月にも予定される政府の骨太方針に向け、政府与党に直接働きかける姿勢を鮮明にした。ただ、その後の薬価改定の実施については、新型コロナウイルス感染症に伴う医療機関経営への影響がそれぞれの団体に重くのしかかることから、団体ごとに若干のニュアンスの違いもみられた。 2021年度から導入される予定の毎年薬価改定については、2016年末の4大臣合意で「薬価制度抜本改革に向けた基本方針」に盛り込まれ、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針2018)」では、毎年薬価改定の範囲について「市場実勢価格の推移、薬価差の状況、医薬品卸・医療機関・薬局等の経営への影響を把握したうえで、20年度中にこれらを総合的に勘案して、決定する」とされている。中医協は、こうした閣議決定を前提としており、6月中にも調査内容を固める必要があるとして、議論が進められている状況にある。ただ、新型コロナ感染が医療現場に影響を与えるなかで、この日開かれた中医協薬価専門部会で医薬品卸売業連合会(卸連)が、価格交渉ができておらず、通常とは大きく異なる状況であることを説明。「中間年の薬価調査を実施できる状況ではない」などと陳述していた(関連記事)。こうした状況を踏まえてこの日、三師会が一致して要望書を取りまとめるに至った。 ◎第2波に備え、医療現場は「最優先に総力戦で対応しているところ」 要望書では、新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波に備えるなかで、医療現場が医療提供体制や感染予防対策に注力しているとして、「最優先に総力戦で対応しているところ」と強調。医薬品流通についても、医薬品卸が感染防止のために通常とは異なる配送体制を組んでおり、医療機関や薬局では「医薬品購入にかかわる価格交渉ができていない状況」と説明し、今後も当面、こうした状況が続くと見通した。 そのうえで、「販売側・購入側ともに薬価調査を実施できるような環境にあるとはいえず、仮に調査を実施しても薬価改定に必要な適切な市場実勢価格を把握することは極めて困難」と指摘した。さらに、「新型コロナウイルス感染症への対応並びに感染拡大防止に医療現場全体で最大限取り組んでいるこの時期に、医薬品卸や医療機関・薬局に対し、調査に伴う事務作業負担を強いることはすべきではない」として、実施の見送りを要望した。 今後について日本医師会の横倉義武会長は、加藤厚労相に要望するほか、麻生財務相や安倍首相にも要望する考えを示した。 ◎三師会のスタンスに濃淡も 日歯・堀会長「薬価調査・薬価改定は見送るべき」 ただ、その後に予定される薬価改定については各団体のスタンスに濃淡がみられた。「薬価調査、来年の薬価改定は見送るべき」と明確に「反対」を口にしたのは、日本歯科医師会の堀憲郎会長のみだった。 ◎日医・横倉会長「コロナの状況で薬価調査と薬価改定を行うのはいかがなものか」 日本医師会の横倉会長は、毎年薬価改定の導入された経緯として、国民負担の軽減が目的とされたことを振り返り、「国民負担を減らすということはよく理解している」と述べた。そのうえで、「現状を鑑みれば調査事体は非常に困難な状況にある。コロナの状況において調査と改定を行うのはいかがなものかということであろうと思う」と牽制するにとどめた。今後は、「医療現場に無理強いをしてもらっては困るということを国民の皆さんに理解していただく」重要性を強調した。 ◎日薬・山本会長「調査そのものを行うこと自体がすでに問題」 日本薬剤師会の山本信夫会長は、薬価改定では市場実勢価格主義が貫かれてきたと説明し、薬価調査の延長線上に薬価改定があるとの認識を強調した。山本会長は、「改定そのものということの前に、調査そのものを行うこと自体がすでに問題であろうということ」と指摘。「調査にかかる負担を現状の中でコロナ対策に精力を傾注している医療従事者に、さらにそれを乗せるのかと言うと、薬価改定以前に薬価調査薬価調査そのものに見送っていただきたいということ」と強調。「薬価調査の実施の見送りということが三師会の主張だ」と理解を訴えた。

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【6月11日新着】中医協 薬価中間年改定の「薬価調査」で業界ヒアリング 卸・製薬業界とも「実施する環境にない」

中医協は6月10日、薬価専門部会、総会を通じて薬価毎年改定(中間年改定)の前提となる薬価調査について議論した。薬価専門部会では医薬品卸、日米欧製薬団体から意見陳述が行われた。卸側は新型コロナウイルス感染症の拡大で、医療機関との価格交渉そのものが停滞していると説明。「価格交渉の状況が通常とは大きく異なっており、 中間年の薬価調査のための環境整備どころではない」と主張した。製薬業界側も「医療現場は甚大な影響を受けており、平時とは大きく異なる」と指摘し、薬価調査、薬価改定を実施する状況にはないとの見解を示した。 薬価毎年改定は2016年12月に4大臣合意した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に、その実施が明記されたもの。2年に1回行われる薬価調査に加え、その間の年(中間年)においても、大手事業者等を対象に薬価調査を行い、価格乖離の大きな品目について薬価改定を行うと規定している。このため、中医協としては、21年4月に実施する薬価毎年改定(中間年改定)の前提となる薬価調査をどのように行うかが、この日のテーマとなった。 ◎卸連・渡辺会長「見積書の提示どころか、条件面の調整も行えていない」 業界陳述に臨んだ日本医薬品卸売業連合会(卸連)の渡辺秀一会長は、新型コロナウイルス感染症下の医薬品流通について、「ほとんどの医薬品卸は、医療機関等から納品以外の訪問自粛要請を受けており、見積書の提示どころか、条件面の調整も行えていない」と強調した。その上で、「自粛要請は継続されており、同時に、未妥結減算制度を念頭においた極めてタイトな期間での交渉にもなるため、単品単価契約や早期妥結などを踏まえた適切な価格交渉は困難な状況にある」と指摘。「コロナウイルス感染症の影響により、価格交渉の状況が通常とは大きく異なっており、 中間年の薬価調査のための環境整備どころではない」と訴えた。 ◎日薬連・手代木会長「医療現場に甚大な影響」薬価改定を実施する状況にない 一方、日本製薬団体連合会(日薬連)の手代木功会長は、「医療現場は甚大な影響を受けており、医療提供体制の確保や医薬品流通における安定供給のために様々な取り組みが行われている」と強調。「海外から原薬の調達において混乱が生じ、コストの上昇も懸念されるところ。先行きを見通すのが非常に難しい状況の中、医薬品の安定供給確保に取り組みつつ、危機発生に柔軟に対応できるサプライチェーンの強化を早急に進める必要がある」と述べ、「COVID-19対応下にあることを踏まえれば、今回の薬価調査・薬価改定を実施する状況にはないと認識する」との見解を示した。 ◎診療側「何が正しい実勢価か分からない」 支払側「政府方針に基づき検討するのが役割」 診療・支払各側委員を交えた議論では、診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)が、「現況では購入側、販売側ともに薬価調査を実施する状況になく、適切な市場実勢価格を反映することは極めて困難という理解でよいか」と質問。これに卸側、製薬産業側ともに同意する姿勢を表明した。 一方で、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「大前提として、中間年改定は2016年12月の4大臣合意で決定されたもの。その方針はいまも変わっていない。中医協は、この方針に基づき、どうやって調査をしていくか検討するのが役割では」と事務局を質した。 これに対し、医政局経済課の林俊宏課長は、「6月中に薬価調査の内容については準備を進める必要がある」と強調。保険局医療課の田宮憲一薬剤管理官は、「今回の薬価調査の実施は、昨年の骨太方針など閣議決定されている」と述べ、「骨太方針2020を決める7月までの(中医協での)議論が一つのタイミングになる」と見通した。 ただ、診療側委員からは、「薬価の交渉が時間的に不可能となっており、何が正しい実勢価格かわからない。不確かで検証不能なものでは、エビデンスに基づかない改定となると思う」との薬価調査の実施そのものに対する慎重意見が相次いだ。薬価専門部会後に開かれた総会でも、この日の業界意見陳述の内容が事務局から報告され、その後、各側の議論が行われたが、薬価調査については結論を得るには至らず、6月中を目途に継続審議となった。

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【6月11日新着】日医会長選 横倉会長が会見 新たな社会の在り方を提言するのが日医の使命だ! 5期目の当選に意欲

次期日本医師会長に出馬を表明した横倉義武・現日本医師会長は6月10日、都内で記者会見に臨んだ。コロナ禍に揺れる医療現場の現状を見据え、「ここを乗り切り、次に予想されるパンデミックに備え、新たな社会の在り方を提言するのが、日医の使命だ。この使命を十分に果たすために、現在会長職にある私が引き続き、この問題に取り組んでいかなければならないと確信した」と出馬の決意を表明した。5期目の当選を目指す。会見には、副会長の推薦候補である愛知県医師会会長の柵木充明氏、大阪府医師会会長の茂松茂人氏、現職副会長である今村聡氏(東京都)が同席した。 ◎副会長、常任理事候補者全員の直筆署名を記者に配布 同日は、「横倉執行部候補者一覧」として、横倉陣営のキャビネットに入った副会長、常任理事候補者全員の直筆の署名を記者に配布した。なお、常任理事は現職が名を連ね、近藤太郎氏(東京都)を新人で推す。会長選に立候補した中川俊男・現日本医師会副会長が示したキャビネットには今村副会長のほか、6人の常任理事に重なりがある。 今村副会長は同日の会見で、過去に中川氏から「もし自分が会長に就任することがあったら、その時に一緒に仕事をしてもらいたい」と話があったことを明かした。ただ、横倉会長から声がけがあって以降、中川氏からは打診はなかったとして、「メディアを通して(中川氏の)キャビネットを見て、大変驚いたというのが正直な気持ちだ」と明かした。「自分の意志で両方に手をあげていると思われるかもしれないが、そうした経緯ではない」と強調した。 ◎一本化の提案に横倉会長「代議員会を開くのであればやらざるを得ない」 会長選以外は選挙を行わずに一本化するとの主張も一部にある。横倉会長は会見で、「本来的には代議員の先生の判断を仰がなければならないが、どうせ代議員会を開くのであればやらざるを得ない」と述べた。 横倉氏の後継と主張する中川氏との違いについては、「私はしっかりと相手の話を聞き、こちらの主張もしっかりと通す。一方的に我々の理念だけを通すことはあり得ない。医療政策を実現するためには、社会の理解が得ることが必要だ。主張をするのは簡単で楽だが、それだけでは政策は決まらないと思っている」と述べた。 横倉会長は選挙出馬に至るまでを振り返り、「新型コロナの感染が続いており、社会、国民が辛抱している中で選挙をすべきではないという思いが強くなった」として一時は引退を考えたとした。一方で、「今回私が身を引くという態度を示した後、医療関係団体をはじめ、多くの方から「まだ我々を見捨ててもらっては困る」、「国民を見捨てるのか」という、非常に強い叱責を受けた」と強く翻意を求められたという。ただ、「それ以上に、私の心の中で、この時期だからこそ、継続的に事にあたる責務があると確信した」と語った。 横倉会長は、「新型コロナに対応するために必要なあらゆる対策を講じ、医療機関や国民を守り、次のパンデミックに備える医療のあるべき姿を実現する」必要性を強調。すでに歩みを始めているとして、「会長が代わるというロスを排除し、継続的に国難にあたることが、何よりも現在の日医会長としての私の使命だと考え、会長選挙に出る決意をした」と述べた。 ◎チーム横倉 松田選対本部長「もう一度、選挙をやるか」 同日の会見で、“チーム横倉”の選挙対策本部の本部長を務める松田峻一良氏(福岡県医師会会長)が出馬までの経緯を語った。5月22日に、ある地域医師会の会長から人事について話があると呼ばれたところ、「横倉会長勇退、中川副会長に譲るということ。横倉会長は名誉会長として政界との交渉はお願いしたい」との話だったという。これに対し、松田本部長は、「日医会長、世界医師会会長までなさった方に、出処進退は自分で決めていただかないといけない。一医師会会長が、申し上げるのはとんでもない。失礼だ、と申し上げた。まだ助けがいるような日本医師会の会長ではダメだ」と話したという。新型コロナの影響で緊急事態ではあったが、「もう一度、選挙をやるか」となり、「地元の昔からの仲間に31日に集まってくれということで、そこで(横倉氏は)話をした。立候補するという決意で、翌日、福岡県医師会の記者会見を開いた」との経緯を語った。

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【6月11日新着】東京都医・尾﨑会長 6月も患者戻らず 医業経営継続で「長期的な視点にたった補償を」

東京都医師会の尾﨑治夫会長は6月10日の緊急記者会見で、「6月に入っても診療所や病院に患者が戻ってきていないのが実感」と述べ、病院や診療所が経営困難に陥って潰れていく事が無いような「長期的な視点にたった補償」を国などに求める考えを強調した。財政支援の考え方については、「例えば過去3年間の平均的な診療報酬の何割かを補填するとか、少し長期的な発想がないといけない」との認識を示した。尾﨑会長はまた、新型コロナウイルス感染症の「第2波」への備えとして、早期のインフルエンザや肺炎球菌の予防接種、特定健診による生活習慣病の重症化予防など、コロナ以外の疾患への対応を都民に呼び掛けていく方針を明らかにした。 ◎PCRセンターは5月末時点で36か所が稼働 この日の会見では、今秋以降の新型コロナウイルス感染症の第2波を想定した医療提供体制を提言した。東京都医師会が設置を進めている「PCRセンター」については、5月末時点で36か所が稼働していると報告した。外来医療体制は、かかりつけ医による電話対応やトリアージ体制の拡充など、「第2波に向けて強固にしていきたい」(角田徹副会長)とした。 入院医療体制については、「中等症患者を受入れるバッファーとなる病院が欲しい」(猪口正孝副会長)として、地理的・人口分布に応じた専門病院の設立を東京都に求めていく考えを示した。このほか疑似症患者の入院体制や、回復後の継続的な入院医療(回復期リハ等)の確保に努める方針を示した。宿泊療養については、PCR検査による陽性者のほかに、入院療養後に安定している患者も同じ宿泊施設で受け入れる体制についても検討するとした。 ◎小児科、耳鼻科で50%減も 過去3年実績の何割かを補償する財政支援など求む このほか地域医療の体制堅持のための財政支援や新制度策定などにも触れた。特に東京都では小児科や耳鼻科で前年比50%減という医療機関もあるという。尾﨑会長は緊急事態宣言が解除された5月25日以降の受療行動について、東京アラートが発令されるなど「一日の感染者数が10人~20人で推移するなど(都民の)不安材料になっている」と指摘。ただ、感染者が特定できるなど、「一般の住民に拡がっている訳でなく、危険ではないと言っているが、なかなか払拭できていない」と強調し、6月に入っても患者の受診抑制が引き続き起こっているとの認識を示した。 その上で医療機関の経営を継続するため、「(現在国会で審議中の)2次補正予算でも、思い切った予算をつけてくれているが、私は継続的に負の状態が続くので、例えば過去3年間の平均的な診療報酬の何割かを補填するとか、少し長期的な発想がないといけない」と指摘。「半年、1年を見越して、病院や診療所が経営困難に陥って潰れていく事が無いような、長期的な視点にった補償というものが必要になるのではないかと考えている」と述べた。

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【6月10日新着】日医・横倉会長 前年実績に応じた概算払いや診療報酬上乗せ求める 加藤厚労相に要望書提出

日本医師会の横倉義武会長は6月9日、加藤勝信厚労相に対し、医療機関への追加的財政支援を訴える要望書を手渡した。新型コロナウイル感染症の感染拡大の煽りから、一般患者の受診抑制が起き、病院や診療所の経営が大きな打撃を受けている。横倉会長は要望書提出後に厚労省内で囲み取材に応じ、「最悪の場合医療機関を閉鎖せざるを得なくなる」との見解を表明。「コロナの感染が収まった後に地域医療が崩壊するという状況だけは何とか避けないといけない」と訴えた。具体的な対応として、前年度実績に応じた概算払いや診療報酬上の上乗せ措置などを求めている。 政府は、新型コロナウイルス感染症の患者の受け入れている医療機関に対し、診療報酬で重症・中等症患者に対して3倍に引き上げられたほか、国会で審議中の2次補正予算案においては、コロナ患者を受け入れることで発生する「空床」への対応などが盛り込まれている(関連記事)。 ◎コロナ患者を受入れていない医療機関への対応求める 今回の要望書では「いまもなお経営が悪化し、苦しい状況に置かれている」と医療現場の窮状を訴えたほか、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていない医療機関であっても、「医療機関内の導線の見直しや待合室の密集回避(レイアウト変更や予約システムの導入)、頻回の消毒」などを例にあげ、これまでの感染予防策とは異なる新たな対応を実施しているとした。 ◎予備費10兆円「医療へのさらなる支援」への充当を要請 2次補正予算案で計上された10兆円の予備費についても言及。使途を明らかにした5兆円のうち約2兆円は医療提供体制の強化に充てられているが、横倉会長は、「残り5兆円の予備費も医療機関等、医療へのさらなる支援に充てていただきますよう、お願い申し上げる」と強調した。また、2次補正予算での補填については、「あくまでワンショット」との見方を示し、継続的な支援の必要性を訴えた。

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【6月10日新着】サノフィ 2型糖尿病治療薬ソリクア発売でセミナー 「かくれ高血糖」の改善図る治療選択肢の1つに

サノフィは6月8日、2型糖尿病治療薬であるソリクア配合注ソロスターの発売に伴い、「2型糖尿病治療のNext Stage」と題したWebセミナーを開催した。副題は「日本人患者特有のアンメットニーズ “かくれ高血糖”の新たな選択肢」で、横浜市立大学大学院分子内分泌・糖尿病内科学教授の寺内康夫氏が講演し、2型糖尿病の病態に合わせた治療の重要性を訴えるとともに、ソリクアによる治療選択肢の拡大に期待を寄せた。 ◎基礎インスリン使用時の35%に「かくれ高血糖」 2型糖尿病に関する日本人の特徴としては、欧米人と比べて追加インスリンの分泌能が低く、2型糖尿病発症に及ぼすインスリン抵抗性の寄与が少ない。また、糖尿病初期段階のインスリン分泌能が低下し、正常耐糖能から耐糖能異常、糖尿病へと進むにつれ、インスリン分泌不全の進行が報告されている。寺内氏は「日本人はインスリン分泌を十分にできないという民族的な病態の背景があり、インスリン分泌の障害があると血糖値のコントロールをするうえでいくつかの問題が生じてきます」と指摘し、その1つに“かくれ高血糖”の存在をあげた。 かくれ高血糖とは、治療介入により空腹時血糖を目標値まで低下させたとしても、食後高血糖が一部残存し、HbA1cが目標値に到達していない状態をいう。一般社団法人糖尿病データマネジメント研究会の基礎集計資料(2018年度)によると、日本人2型糖尿病患者における治療法別HbA1cの分布状況は、GLP-1受容体作動薬、経口血糖降下薬+インスリン製剤、インスリン製剤のいずれにおいても、糖尿病学会の定める合併症予防のための目標値 HbA1c 7.0%を越えている患者が7割以上に上る。 また、経口血糖降下薬でコントロール不良な日本人患者を対象に基礎インスリン製剤を投与する試験では、かくれ高血糖患者が35.6%存在することが明らかになっている。寺内氏は「空腹時血糖と食後血糖に注目して治療を進めることがかくれ高血糖の改善を図るために重要」としたうえで、「基礎インスリンを使うことによって空腹時血糖は十分に下がる。しかし食後高血糖は残存し、これ以上インスリンを増やすと低血糖のリスクもある。このジレンマを解決するアプローチが必要になります」と強調し、8日に発売されたソリクアはかくれ高血糖の有力な治療選択肢となることを示唆した。 ◎日本人に合わせたインスリン グラルギンとリキシセナチドの配合比で開発 ソリクアは、主に空腹時血糖をコントロールする基礎インスリン製剤(持効型溶解インスリン)の「インスリン グラルギン(ランタス注)」と GLP-1受容体作動薬の「リキシセナチド(リキスミア皮下注)」の配合薬。先行発売した海外ではインスリン グラルギンとリキシセナチドが3単位:1㎍ 及び、2単位:1㎍の配合比の製剤が承認されているが、日本では2型糖尿病患者の治療実態等を考慮して日本独自の配合比1単位:1㎍として開発された。1日1回5〜10ドーズから開始し、1日の最大容量を20ドーズとして1ドーズごとの用量設定が可能になる。日本独自の配合比となったのは、国内実臨床におけるインスリン グラルギンの1日投与量が20単位未満で済んでいる患者が94%に上ったほか、「リキシセナチドの最大用量である20㎍を生かすためには、1:1の配合にする必要があった」(寺内氏)からだという。 経口血糖降下薬治療でHbA1cコントロールが不良 (インスリン未治療例)の日本人2型糖尿病患者を対象にベースラインから投与後26週時までの HbA1cの変化量を主要評価項目とした国内フェーズ3試験では、リキスミア群、ランタス群、いずれに対してもソリクア群の優越性が示されている。寺内氏は「しかも、ランタス群との比較においては低血糖発現の割合はソリクア群のほうが少なく、体重増加も有意に抑制されていた。用量もランタス群より少ない。つまり、少ないインスリン用量で質の高い血糖コントロールを達成することが可能だ」と述べ、経口血糖降下薬で十分な血糖コントロールが得られない日本人 2型糖尿病患者に対し、ソリクアが新たな治療の選択肢となり得ると評価した。 最後に、2型糖尿病患者の治療においては「漫然と治療を続けるのではなく、定期的な治療の見直しが適切な血糖コントロールにつながる」と強調し、不十分な治療や過剰な治療から脱却し、適切な治療への移行を訴えた。

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