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【5月26日新着】日本調剤 DI業務サポートでプラットフォーム「FINDAT」構築 フォーミュラリ浸透に意欲

【5月26日新着】日本調剤 DI業務サポートでプラットフォーム「FINDAT」構築 フォーミュラリ浸透に意欲 日本調剤は5月25日、医療機関の医薬品情報(DI)業務をサポートするプラットフォーム「FINDAT」を立ちあげると発表した。プラットフォーム上には、薬効ごとに推奨度を示した「標準フォーミュラリ」、新薬評価などのコンテンツを揃えた。コンテンツの活用により、DI業務にかかる薬剤師の負担を軽減、効率化し、薬剤師の対人業務拡充などにつなげてもらいたい考えだ。同日ウエブ会見に臨んだ三津原庸介代表取締役社長は、サービスの「大きなメニュー」としてフォーミュラリをあげ、「地域包括ケアシステムの浸透、質の向上というなかで、標準薬物療法を広めることがより重要になる。そのためにも共通のプラットフォーム、知識基盤が必要になってくる」と述べ、浸透に意欲を見せた。

◎国内外のGLや二次情報データベースから網羅的に情報収集

FINDATは、「標準フォーミュラリ」、「薬効群比較レビュー」、「新薬評価」などのコンテンツから構成される。国内外のガイドラインや二次情報データベースから網羅的に情報収集した医薬品情報を評価する。

同種同効薬について、適応症や有効性・安全性、薬物動態、換算表、薬価などの経済性を比較したレビューを掲載。このデータに基づき、推奨度を決定し、推奨薬剤を決定した「標準フォーミュラリ」を策定する。標準フォーミュラリでは、第一選択薬、第二選択薬や、条件付きで使用を推奨する医薬品などカテゴライズし、一般名で明記する(関連記事)。

◎ACE阻害薬など7薬効を策定 20年度中に10薬効の標準フォーミュラリ作成も

すでに、降圧薬のACE阻害薬・ARB、ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬、抗潰瘍薬のPPI・P-CAB、抗インフルエンザ薬、高尿酸血症治療薬・キサンチンオキシダーゼ阻害薬、脂質異常症治療薬のフィブラート系薬、抗ヒスタミン薬の7薬効を策定。20年度中に10薬効の標準フォーミュラリを作成予定という。あくまで「各医療機関や地域における対象患者や、使用状況などに応じて参考にできるフォーミュラリとして作成している」と同社のフォーミュラリー事業推進部の上田彩部長は説明。これを参考に、地域でのフォーミュラリ策定に取り組んでほしいとの考えを示す。地域フォーミュラリの公表に際しては、医師、薬剤師、看護師、医療経済学者、弁護士からなる有識者委員会(第三者機関)の承認を経ることとしており、この委員には日本薬剤師会の副会長も名を連ねている。

◎新薬評価「中立的な情報提供へのニーズがある」 製薬企業に新薬ヒアリングを依頼も

新薬評価は、臨床上影響の大きい品目を選択し、科学的根拠に基づいた評価を行い、医療機関での採用や使用を考慮する際に活用できる資料だ。例えば、投与対象として患者像を明確化するほか、診療科や専門医を限定した採用などの提案も行う。

評価に際しては、製造販売承認後、必要に応じて製薬企業に新薬ヒアリングを依頼するなどして評価を実施。チェックリストを用いた内部査読、外部査読を経て公表する。承認後5か月以内を基本に、薬価収載・発売から1か月内の公開を目指すという。2019年の承認品目からスタートしており、疼痛治療薬・タリージェや骨粗鬆症治療薬・イベニティなどを評価。新型コロナウイルス感染症治療薬として特例承認されたベクルリーなども評価する予定で、19年に23品目、20年3月までに承認を取得した15品目の評価を予定しているという。上田部長は、医療機関の訪問規制などで情報が届かない医療機関があると指摘。「製薬会社による情報提供のあり方が厳しくなったいま、我々から中立的な情報が届くことにニーズがあると考えている」と述べた。

サービス導入のメリットについては、「一言で言えば、医薬品情報の効率化、一元化」と強調。「医薬品業務は、臨床業務への情報提供、医療安全、病院のガバナンス、経営観点からの医薬品採用など、多岐にわたる情報提供が求められているが、情報源へのアクセスの問題や、マンパワー不足で高度な情報提供がままならない状況に陥っている」と指摘し、薬剤師集団として日本調剤がソリューションを提供する意義を強調した。

◎三津原社長「発想の転換が必要だ」 薬剤師業務の質向上と効率化を同時に追求

三津原社長は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、社会全体の生活のあり方も変化するとの見解を表明。「医療界も例外ではない」として、変革する必要性を強調した。特に医療の質を維持しながら効率化を進める必要性を指摘し、「発想の柔軟な転換が必要だ」と述べた。

薬剤師不足も指摘されるなかで、“対物から対人へ”と職能の転換を求められている。こうしたなかで、「対人業務に集中特化するためには、それ以外の業務の効率化を図っていかなければ絵に描いた餅になってしまう」との見解を表明。病院薬剤師も病棟業務のウエイトが増すなかで、DI業務の重要性も薄れないとして、「質の向上と効率性を同時に追求する」必要性を強調し、サービス導入のメリットを説明した。

サービスは、6月1日からモニター病院を対象に3か月間は無料で公開。9月から本契約を開始する。DI室のある特定機能病院やDPC病院を皮切りに導入を進めたい考えで、初年度は30~50件の契約を目指す。病院・診療所、薬局を市場とし、年間約1000億円の市場規模を想定する。料金は1アカウント年間60万円。
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