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【6月4日新着】膵がんの患者支援団体 生存率向上目指すプロジェクト発足 政府に研究開発支援を要望

【6月4日新着】膵がんの患者支援団体 生存率向上目指すプロジェクト発足 政府に研究開発支援を要望 膵臓がんの患者支援団体・パンキャンジャパンは6月3日、ウェブ説明会で、膵臓がんナショナルアドボカシーデープロジェクトを発足したと発表した。医療従事者や医療経済の専門家らで構成されており、膵臓がんの生存率向上を目指す。2日にはプロジェクトの一環として、政府に対し、すい臓がんの研究開発の促進を求める要望書を提出し、治療薬の開発などを支援するよう求めた。(写真は同団体提供)

要望書では、すい臓がんの根治治療を目指し、十分な研究予算を割り当てるよう求めている。要望は、①原因究明や早期発見につながる血液検査等の開発、再発・転移を抑える治療薬の開発、②膵臓がん研究者への支援、③海外との格差(ドラッグラグ)を解消し、患者の選択肢を広げるための研究への支援-の3点が柱。具体的には、根治につながる研究開発を推進するため、日本癌学会や日本膵臓学会などで構成される研究コミュニティ形成や情報共有、研究を加速化できるような資源の集約、既存医薬品の適応拡大などの取り組みをあげた。

パンキャンジャパンによると、国内のがん全体の5年生存率は 68.4%まで上昇したのに対し、膵臓がんは9.9%と10%以下の水準で40年間ほど推移している。一方、日本の膵臓がん粗罹患率は諸外国と比較しても高いことから、日本で膵臓がんの研究に力を入れることが必要と指摘している。

同日の会見で、法政大学経済学部の小黒一正教授は、米国のデータを紹介。米国国立がん研究所(NCI)に対するすい臓がん研究支援金の額について1999年は約18億円で、生存率は4%だったが、約196億円に増額された2019年には、生存率も9%に上昇したと説明した。小黒教授は、「研究に資金を回すことは重要だ」と訴えた。

また、東京大学大学院医学研究科の宮園浩平教授は、「新たな診断法の発見や転移を抑える薬剤の開発など、新たな視点からのすい臓がん研究が必要になっている」と指摘し、分子標的薬の開発やがん遺伝子パネル検査の活用などを訴えた。そのうえで「すい臓がんに対する新しい薬が見つかれば、他のがんにも治療成果が応用できる」とし、研究支援の重要性を強調した。

パンキャンジャパンの眞島喜幸理事長は今年、アメリカと日本のアカデミアがすい臓がんに関するカンファレンスを共同で初開催する予定があるとしたうえで、「成果に結びつくような研究をしてほしいとの思いでプロジェクトを発足させた」と述べ、協力を求めた。

パンキャンジャパンは、全米有数の膵臓がん患者支援団体・米国非営利団体パンキャンの日本支部として2006年に設立した。米国では、米国国立がん研究所(NCI)の膵臓がん研究予算増額を目的としたロビィング活動のほか、各地で膵臓がんシンポジウムを開催するなど、活発な活動が行われている。
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