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【6月10日新着】サノフィ 2型糖尿病治療薬ソリクア発売でセミナー 「かくれ高血糖」の改善図る治療選択肢の1つに

【6月10日新着】サノフィ 2型糖尿病治療薬ソリクア発売でセミナー 「かくれ高血糖」の改善図る治療選択肢の1つに サノフィは6月8日、2型糖尿病治療薬であるソリクア配合注ソロスターの発売に伴い、「2型糖尿病治療のNext Stage」と題したWebセミナーを開催した。副題は「日本人患者特有のアンメットニーズ “かくれ高血糖”の新たな選択肢」で、横浜市立大学大学院分子内分泌・糖尿病内科学教授の寺内康夫氏が講演し、2型糖尿病の病態に合わせた治療の重要性を訴えるとともに、ソリクアによる治療選択肢の拡大に期待を寄せた。

◎基礎インスリン使用時の35%に「かくれ高血糖」

2型糖尿病に関する日本人の特徴としては、欧米人と比べて追加インスリンの分泌能が低く、2型糖尿病発症に及ぼすインスリン抵抗性の寄与が少ない。また、糖尿病初期段階のインスリン分泌能が低下し、正常耐糖能から耐糖能異常、糖尿病へと進むにつれ、インスリン分泌不全の進行が報告されている。寺内氏は「日本人はインスリン分泌を十分にできないという民族的な病態の背景があり、インスリン分泌の障害があると血糖値のコントロールをするうえでいくつかの問題が生じてきます」と指摘し、その1つに“かくれ高血糖”の存在をあげた。

かくれ高血糖とは、治療介入により空腹時血糖を目標値まで低下させたとしても、食後高血糖が一部残存し、HbA1cが目標値に到達していない状態をいう。一般社団法人糖尿病データマネジメント研究会の基礎集計資料(2018年度)によると、日本人2型糖尿病患者における治療法別HbA1cの分布状況は、GLP-1受容体作動薬、経口血糖降下薬+インスリン製剤、インスリン製剤のいずれにおいても、糖尿病学会の定める合併症予防のための目標値 HbA1c 7.0%を越えている患者が7割以上に上る。

また、経口血糖降下薬でコントロール不良な日本人患者を対象に基礎インスリン製剤を投与する試験では、かくれ高血糖患者が35.6%存在することが明らかになっている。寺内氏は「空腹時血糖と食後血糖に注目して治療を進めることがかくれ高血糖の改善を図るために重要」としたうえで、「基礎インスリンを使うことによって空腹時血糖は十分に下がる。しかし食後高血糖は残存し、これ以上インスリンを増やすと低血糖のリスクもある。このジレンマを解決するアプローチが必要になります」と強調し、8日に発売されたソリクアはかくれ高血糖の有力な治療選択肢となることを示唆した。

◎日本人に合わせたインスリン グラルギンとリキシセナチドの配合比で開発

ソリクアは、主に空腹時血糖をコントロールする基礎インスリン製剤(持効型溶解インスリン)の「インスリン グラルギン(ランタス注)」と GLP-1受容体作動薬の「リキシセナチド(リキスミア皮下注)」の配合薬。先行発売した海外ではインスリン グラルギンとリキシセナチドが3単位:1㎍ 及び、2単位:1㎍の配合比の製剤が承認されているが、日本では2型糖尿病患者の治療実態等を考慮して日本独自の配合比1単位:1㎍として開発された。1日1回5〜10ドーズから開始し、1日の最大容量を20ドーズとして1ドーズごとの用量設定が可能になる。日本独自の配合比となったのは、国内実臨床におけるインスリン グラルギンの1日投与量が20単位未満で済んでいる患者が94%に上ったほか、「リキシセナチドの最大用量である20㎍を生かすためには、1:1の配合にする必要があった」(寺内氏)からだという。

経口血糖降下薬治療でHbA1cコントロールが不良 (インスリン未治療例)の日本人2型糖尿病患者を対象にベースラインから投与後26週時までの HbA1cの変化量を主要評価項目とした国内フェーズ3試験では、リキスミア群、ランタス群、いずれに対してもソリクア群の優越性が示されている。寺内氏は「しかも、ランタス群との比較においては低血糖発現の割合はソリクア群のほうが少なく、体重増加も有意に抑制されていた。用量もランタス群より少ない。つまり、少ないインスリン用量で質の高い血糖コントロールを達成することが可能だ」と述べ、経口血糖降下薬で十分な血糖コントロールが得られない日本人 2型糖尿病患者に対し、ソリクアが新たな治療の選択肢となり得ると評価した。

最後に、2型糖尿病患者の治療においては「漫然と治療を続けるのではなく、定期的な治療の見直しが適切な血糖コントロールにつながる」と強調し、不十分な治療や過剰な治療から脱却し、適切な治療への移行を訴えた。
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