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GHIT Fund コンソーシアムによる住血吸虫症の小児用製剤で第3相試験完了 投資総額は18.5億円

GHIT Fund コンソーシアムによる住血吸虫症の小児用製剤で第3相試験完了 投資総額は18.5億円 グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は11月23日までに、小児用プラジカンテル・コンソーシアムによる住血吸虫症の小児用製剤「アラプラジカンテル(Arpraziquantel)」の第3相臨床試験が完了し、有効性・安全性とも良好な結果が得られたと発表した。同コンソーシアムは、プラジカンテルの小児用製剤の開発を目指して2012年に設立され、GHIT Fund は13年から支援していた。投資総額は18.5億円。第3相試験はケニアとコートジボワールで実施し、同剤の単回投与でマンソン住血吸虫(50 mg/kg 投与時)およびビルハルツ住血吸虫(60 mg/kg 投与時)の治癒率は90%以上。安全性に関する懸念も認められなかった。

小児用プラジカンテル・コンソーシアムに、日本からはアステラス製薬が参画している。同社は、独自の製剤技術を用いて就学前児童が服用しやすい既存の製剤より小さな錠剤を開発。その後、ドイツ・メルク社が製剤を最適化し、ブラジルのファルマンギーニョ社に製造移管された。同剤は、口腔内崩壊様製剤で、アフリカなどの熱帯気候の高温多湿な環境に耐えられる。

第3相臨床試験は、生後3か月から6歳までの就学前児童の住血吸虫症患者を対象に実施したもので、マンソン住血吸虫、またはビルハルツ住血吸虫(S. haematobium)に感染した生後3か月から6歳の小児を年齢別に登録し、アラプラジカンテルを単回投与した。その結果、マンソン住血吸虫(50 mg/kg 投与時)およびビルハルツ住血吸虫(60 mg/kg 投与時)の治癒率は90%に近いか、それ以上の高い有効性が認められた。安全性、忍容性および味覚の改善についても確認し、新たな潜在的リスクや安全性に関する懸念は認められなかった。

今回の試験結果を踏まえ、メルク社がEMAに承認申請する予定。一方、同コンソーシアムは、今後の医薬品供給に向けた体制構築を目的としたADOPTプログラムをアフリカ諸国で展開することにしている。

◎GHIT Fund・山部Acting CEO「国際的パートナーシップが感染症対応の鍵になる」

GHIT Fundの山部清明Acting CEOは、「同コンソーシアムのような国際的なパートナーシップが低中所得国における感染症に対応するための鍵になると考えている」と強調。「アステラス製薬、メルク社、ファルマンギーニョ社によるアラプラジカンテルの共同開発が成功したことは、グローバルなパートナーシップを通じて日本のイノベーションと技術でグローバルヘルスに貢献するというGHIT Fundの揺るぎないコミットメントを体現するものだ」と述べた。


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