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アルジェニクス ストレンガー日本法人社長 オンラインMR「早くも手応え」 MG患者をデジタルで支援

アルジェニクスジャパンのヘルマン・ストレンガー代表取締役社長は5月17日、記者会見に臨み、今月9日に発売した抗FcRn抗体フラグメント製剤・ウィフガート点滴静注400mgの情報提供活動にオンラインMRを導入し、「早くも手応えを感じている」と強調した。また同剤が効果を発揮する重症筋無力症(MG)を支援する患者プログラム「MyRealWorld MG」に日本も参加したことを明かした。同プログラムはアルジェニクス社が後援しており、MGが患者の日常生活に及ぼす影響について理解を深めるための情報収集アプリだ。米国、カナダ、ドイツ、スペインなど約2000人の患者を登録しており、データは国際的な研究調査に活用される。 アルジェニクス社が開発したウィフガート点滴静注400mg(エフガルチギモド アルファ・遺伝子組換え)は、FcRnとの親和性を増大させるよう設計されたヒトIgG1の抗体フラグメントの改変体。同剤は、全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)を効能効果に、米国では21年12月に、日本は22年1月に「ほぼ同じタイミング」で製造販売承認を取得した。日本では4月20日に薬価収載され、5月9日から発売を開始したところだ。なお、日本での患者数は患者数全国で 2万9210人。女性にやや多く、発症年齢の中央値は59歳(男性60歳、女性58歳)という。 ◎MRの採用に300人が応募 希少疾患への想い強いMRを採用 同社は、ウィフガートの情報提供活動に「オンラインMR」(関連記事)を導入する方針を早々に決めていた。ストレンガー社長は会見で、「MR採用に300人も応募してきた」と強調。採用人数は明らかにしなかったものの、多くのMR採用者が「希少疾患だからこそ患者が治療を受けて良くなる手応えを感じることができる」と想いを強めていたことを明かしてくれた。ウィフガートの発売と同時に、医療関係者向けに「MRオンライン面談予約システム」と、AI検索サービス「argo-Bot(アルゴボット)」の運用を開始したところ。「手探りで始めたばかりだがうまくいっている。手応えはある」とストレンガー社長は強調する。引き続きデジタルを多用した情報提供活動に注力する針を示した。なお、ウィフガートは大学病院など専門医療機関での使用が中心となるため、東邦薬品の1社流通となる。 ◎同社が後援する「MyRealWorld MG」 患者と医師の情報のやり取りを支援 一方、同社は重症筋無力症(MG)の患者サポートにも注力する方針だ。ストレンガー社長は、同社が後援する「MyRealWorld MG」と呼ばれるプログラムに、日本の患者も参加できるようになったと説明した。患者は自分のスマホに専用アプリをダウンロードし、そこに健康状態や症状、日常生活活動などを入力する。このプログラムには欧米の患者約2000人が登録しており、国際的な調査研究などに活用されるという。ストレンガー社長は、「患者さんが何に苦しんでいるか分からないなど、実態がつかめていないことがある。これは医師にとっても重要情報だと思う。患者と医師の情報のやり取りを支援したい」と意欲を示した。

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AZ・ヴォックスストラム社長 医薬品を超えた患者支援の道探る 日本市場は「ステイポジティブ!」

アストラゼネカのステファン・ヴォックスストラム代表取締役社長は5月17日、業績記者発表会に臨み、「日本においてナンバーワンになるだけではなく、ベストになっていく。そのためには、日本のヘルスケアの未来に貢献していく必要がある」と述べた。具体的には、「医薬品を超えて、患者さんを支援する道を探っている」と表明した。同社は、オープン・イノベーションハブ「i2.JP」を通じて、IT企業や薬局などとのパートナーシップを通じた取り組みに注力しており、成果も出始めている。あわせて、製薬企業として日本社会に貢献する重要性を強調。「自分たちの社員も薬だけに捉われるのではなく、日本の社会を忘れることがないように、マインドセットしようとしている」とも述べた。 ◎国内売上高12.1%増で3位を奪取 「好調な業績。今年もこの勢いが続く」 同社の同社は2021年(1~12月)通期の国内売上高は、IQVIAデータ(販促会社ベース)によると、対前年比12.1%増の4198億5800万円。国内3位となった。22年第1四半期(1~3月)も、市場成長率は16.1%で、市場全体の伸びを超えた成長を遂げた。ヴォックスストラム社長は、「好調な業績だ。今年もこの勢いが続いている。このような成長率を長期にわたって維持したい」と述べた。 オンコロジー領域(21年は13%増)、呼吸器・免疫疾患領域(16%増)、循環器、腎、代謝疾患領域(10%増)とすべての領域で伸びをみせた。同社の業績を牽引する抗がん剤・タグリッソのほか、イミフィンジは「切除不能なIII期NSCLCおよびES-SCLC」の適応を持つ唯一の免疫治療薬として国内売上高28%増となるなど成長。重症喘息治療薬・ファセンラは喘息のバイオ医薬品市場で45%のシェアを獲得した。糖尿病治療薬・フォシーガは32.0%のシェアを獲得するなど、SGLT2単剤の市場でトップシェアとなっている。 ◎「ナンバーワンになるチャンスがあれば掴みたい」 直近3年、37件の上市に期待 22年に新薬3件を含む10件、24年までには37件の上市を予定する。オンコロジー領域では、肝臓がんなどで消化器領域にも参入する。ヴォックスストラム社長は、「ナンバーワンになるチャンスが得られるのであれば、掴んでいきたい」と意欲をみせた。 そのうえで、「世界はパンデミックに見舞われてきたが、これで終わりではない。日本を含む全世界で高齢化が進む。こうしたなかで、製薬企業として何をしていくか」と投げかけ、「医薬品を超えることが必要だ」と強調した。「患者にフォーカスする。ペイシェントセントリックアプローチを通じ、医薬品以外で患者さんをサポートすることができる」と述べた。 同社が注力する、「i2.JP」も、この一環に位置付ける。技術的観点から社会課題解決につなげたい考えだ。i2.JPは、200社を超えるベンチャーや製薬企業などが集う、最大規模のヘルスケアオープンイノベーションエコスシステム。ヴォックスストラム社長は、「オープンイノベーションのパワーを活かそうとしている。保険会社、政府とのイノベーションネットワークも有機的な成長を遂げている」と自信をみせた。このなかでパートナーシップを組むに至ったスギ薬局とは、健康アプリ「スギサポwalk」を活用し、COPD患者・患者家族に対する疾患啓発と行動変容の検証を進めていることを紹介した。 ◎「医薬品だけに捉われないよう、マインドセット」 カーボンネガティブは「ファーストムーバーに」 ヴォックスストラム社長は、「もちろん社会にどう貢献するかということを常に議論している」と強調。子ども食堂で社員がボランティア活動を促進するなどの取り組みを紹介し、「自分たちの社員も医薬品だけに捉われるのではなく、日本の社会を忘れることがないようにと、マインドセット(心構えを変えよう)としている」と述べた。 同社はサステナビリティの観点から、グローバル全体でカーボンネガティブに注力する。グローバルで2025年までに自社事業からの温室効果ガス排出ゼロの実現を掲げる。日本でも、米原工場でのソーラーパネル稼働や、営業車のEV車への切り替えなどに加え、4月には政府に対し、「日本におけるネットゼロ社会実現の加速に向けた、環境整備に関する提言」を発信するなど、活動を進める。ヴォックスストラム社長は、「遅きに失してはいけない、ファーストムーバーになっていかないといけない」と話し、取り組みの迅速さにも自信をみせた。 ヴォックスストラム社長は、「我々がベストになることだけでは不十分だ。サステナブルな環境にするためには、1人が勝者となるのではなく、全員で勝ち取っていく必要がある。他社にインスピレーションを与えたい。我々の活動と同様に、他社も取り組むことで、大きな成果につながっていく」とも強調した。 ◎アストラゼネカは日本に非常にコミット「ポジティブに前向きに見ている」 日本市場については、毎年薬価改定の導入や調整幅の議論などに触れ、「確かに日本市場は予測が難しい。不確実性が高まるほど、投資をするうえではどんな企業でも躊躇する」と述べた。そのうえで、「しかし、アストラゼネカは日本に非常にコミットしており、ポジティブに前向きに見ている。革新的新薬が生まれることをサポートするような薬価制度に期待する」と表明。研究開発に多くの投資を行っていることを説明し、「日本の環境が改善することは期待している。心配はしているが、ステイポジティブだ」と述べた。 大津智子執行役員研究開発本部長は、「我々の持つ革新的医薬品を、日本を含む世界同時に患者さんの下に届けることが第一だ。欧米に比較して、日本もしくはアジアで患者さんが少ないものもあるが、我々日本法人がグローバルと協力し、日本で開発するというのが我々、開発の使命だと考えている」と同社の方針を話した。

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医師の長時間勤務、ITでメス アルムやNTTデータ

2024年の医師への残業規制の適用に向け、働き方改革につながるIT(情報技術)の導入が広がる。世界30カ国で展開するアルム(東京・渋谷)は日本で、緊急の呼び出しの半減も可能な遠隔診断アプリを現状の2.5倍の病院に提供する。NTTデータは集中治療専門医が複数の病院を支えるシステムで、長時間労働にメスを入れる。 「自宅で急患の検査データを確認でき、夜に専門医が10キロ先の病院に駆ける負担が減った」...

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東和薬品・吉田社長「企業再編を考えないといけない」 原材料価格の高騰や為替変動など経済要因も

東和薬品の吉田逸郎代表取締役社長は5月16日の決算会見で、ジェネリックビジネスを取り巻く環境激変を踏まえ、「企業再編を考えないといけない時期が来る可能性が高い」と述べた。ジェネリックビジネスを取り巻く環境とは、相次ぐ供給不安や、毎年薬価改定の導入など業界内の事象に加え、世界経済情勢によるインフレ率の上昇やそれに伴う、価格高騰、為替変動による経済的要因も経営リスクに位置づけられる。吉田社長は、「ジェネリックビジネスは非常に厳しい状況にこれからも進んでいく」と危機感を露わにした。そのうえで、「業界再編もすでに少しずつ起きているのではないか」と述べ、「経営効率化や競争力強化」を視野に入れた新たな視点での製薬産業としてのビジネス構築が経営者に求められるとの考を示した。 ◎ジェネリック業界は「異常事態」 現状のジェネリックビジネスのリスクについて問われた吉田社長は、「業界はいま、コロナ禍と業界の不祥事ということで異常事態だ。この異常事態に対して業界としてできる限りのことを対応しているのだが、なかなか対応しきれてはいない」との見方を示した。 吉田社長は業界と個社、それぞれで対応すべきことがあるとしたうえで、「業界の事情がさらに悪化しているのではないか。経済事情というか世界的なインフレが起き、円安が進んでいることもあり、輸入材料の価格が上がってきている。原末の原料も少しずつあがってきている状況にある」と強調。「業界全体として安定供給体制に取り組んでいるが、個社は生産もいっぱい一杯でやっている。そのなかで、インフレなどで原材料価格が高騰しており、加えて毎年改定で薬価が下がっていくなど、これらが相まって非常に厳しい状況にこれからも進んでいくと思う」と見通した。 ◎「個社対応では難しい、限界がそのうち来るのではないか」 業界再編については、先発大手企業の子会社売却や、外資系企業では事業再構築があったことにも触れ、「こうしたことが徐々に起こっている。薬価の引下げや原材料費の高騰など、将来も厳しい状況が続くという予想の下で経営を考えると、経営の効率化や競争力強化をしなければならない」と述べた。そのうえで、「個社対応では難しい、限界がそのうち来るのではないか。その時に、企業の再編のようなことで、リスクを緩和できるのかということを考えていけない時期が来る可能性が高いと思っている。それがいつかはわからないが、いまの状況で経営を継続していけるかというと厳しくなっており、その中で変化が起こってくるのではないかと思っている」と続けた。 ◎安定供給へ増産体制急ぐ 省人化や連続生産などでの効率化も 東和薬品としては安定供給に向け、生産体制の増強に力を入れていることも説明した。現在は140億錠体制だが、今期中に20億錠増産できる体制を整備する考え。24年4月には山形工場の第三固形製剤棟と第二無菌製剤棟での生産を開始し、25年度までには175億錠体制を敷く考えも示した。こうした体制整備が安定供給に対して、「最大限努力する中での打ち手としてできること」と説明。「新工場ができるときに、生産ラインの見直しを行いながら、品目ごとの効率化を考えて、175億錠+αを努力して対応する」と述べた。 効率化も求められるなかで、吉田社長は新工場の建設に当たり、「ありきたりのことだが、機械化、そして、ロボットを使う、ということ。極力、ヒトを使わない省人化した製造ラインと、連続生産などにより生産の効率化は可能になってくるのではないか」とも述べた。増産を急ぐなかで、「いま一番困っているのは、24時稼働する中で、深夜の生産は疲弊感があることだ。短い期間ならそれでも協力していただけるのだが、もう2年続いている」と説明。「深夜の作業は非常に負担になっている。ロボット化、システム化、機械化をして、代わりができないか検討しており、その可能性が見えてきている。新しい工場は、そういう効率化を考えて進めている」と述べた。また、従来の製造ラインを見直し、省人化を図ることが必要との考えも示した。 ◎22年3月期 売上高は6.9%増の1656億1500万円 米国事業は“差別化”で23年3月期も増収計画 同社の22年3月期の連結業績は売上高が前年比6.9%増の1656億1500万円、営業利益の3.6%減の192億500万円の増収減益だった。当期純利益は14.0%増の159億1400万円。国内売上高は6.7%増の1266億7600万円、海外売上高は7.5%増の389億3800万円だった。 米国市場についてはインド製薬企業の相次ぐ参入で価格の引下げ圧力が強まっており、日本企業が苦戦を強いられるなかで、増収を確保した。23年3月期は22.8%増の231億円と大幅な増収を計画する。久保盛裕上席執行役員国際事業本部担当は、スペシャリティ製品を中心に差別化を図る考えを表明。「売上や利益率が高いという考え方ではなく、必要とされる医薬品とは何かを見極めて、東和薬品としても、グループの海外子会社としても、同じような姿勢で製品の選択をし、長きにわたって使ってもらえるような製品をしっかり見極めて開発して販売したい」と話した。 【21年度連結業績(前年同期比) 22年度予想(前年同期比)】 売上高 1656億1500万円(6.9%増) 2125億円(28.3%増) 国内売上高 1266億7600万円(6.7%増) 1690億円(33.4%増) 海外売上高 389億3800万円(7.5%増) 435億円(11.7%増) 営業利益 192億500万円(3.6%減) 190億円(1.1%減) 親会社帰属純利益 159億1400万円(14.0%増) 120億円(24.6%減)

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メディパルHD・渡辺社長 日医工との資本業務提携は「引き続き側面的に支援する」 再生計画みて判断も

メディパルホールディングス(HD)の渡辺秀一代表取締役社長は5月16日、事業再生ADR手続きを申請した日医工との資本業務提携について、「引き続き側面的に支援する」と表明した。同日開催した22年3月期決算説明会で明らかにした。渡辺社長は、「まずは日医工が健全に戻って欲しいと思っている」と強調。その上で「国内売上高が一千数百億円ある以上、日医工の商品を(医療機関や薬局に)安定供給しないことには、ジェネリック全体の供給が間に合わない」と流通サイドとしての警戒感を示し、「売上高の一番多い卸が支援しないことには、同社が銀行と貸借勘定で話しが付いたとしても、市場の売上が下がれば更に苦難に陥ることもある」と述べた。 メディパルHDと日医工は21年8月17日に、後発医薬品の計画発注・計画生産、物流・営業体制などに関する資本業務提携を締結した。同時に日医工の第三者割当増資をメディパルHDが引き受け、日医工の普通株式622万株を取得することも公表した。これによりメディパルHDの持ち株比率は、議決権の10%超に僅か及ばないものの9.90%を取得している。 ◎まずは日医工と銀行がきちんと話し合いを  渡辺社長は、昨年8月に締結した日医工との資本業務提携について、「この国で品質のよいジェネリック品を作って、患者さんに提供していこうと思ったことは事実。いまのように高価な薬剤ばかりだったら、日本の国民皆保険制度が持たないだろうと、そう思い業務提携した」と振り返った。その後、日医工製品の供給再開が想定以上に進まなかったことや、米国事業における借入金問題などで、日医工が事業再生ADR手続きの申請に及んだ。渡辺社長は「分からなかったこともある」との認識を示しながらも、資本業務提携した当初に知り得なかった事象がその後明らかになったと述べ、「それを含めていったん整理してもらう。私どもは引き続き(日医工を)支援していくが、まずは日医工と銀行がきちんと話し合いをして頂き、私どもが再生計画について理解したら、そこからまた判断したいと思っている」と述べた。 ◎「日医工が早く戻ってもらわないと商品の安定供給ができない」 一方で渡辺社長は、「日医工の商品を安定供給しないことには、市場全体のGE品の安定供給が間に合わない。日医工の売れている商品を、違うジェネリックメーカーの商品に変えるだけでは決して支援にはならない」と指摘。日医工側の海外での減損問題などあるとしながらも、「いま考えても日医工が早く戻ってもらわないと商品の安定供給ができない」との見解を示した。 ◎22年3月期決算は増収増益 メディセオ事業は配送回数・人員適正化で販管費が減少 メディパルHDの22年3月期連結決算は、売上高3兆2909億円(前期比3.5%増)、営業利益456億円(18.0%増)の増収増益。うち、医療用医薬品等卸売事業(メディセオ事業)の売上高は2兆1770億円(4.5%増)、販管費は1092億円(3.4%減)。配送回数・発注の締め時間の⾒直し、⼈員の適正化より販管費が減少した。この結果、営業利益は166億円(56.9%増)となった。 23年3月期通期業績予想は、売上高3兆3330億円(1.3%増)、営業利益は465億円(1.9%増)。

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