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CureAppとサワイGHD NASH領域の治療用アプリ開発・販売でライセンス契約締結 27年頃の上市計画

医療系スタートアップのCureAppとサワイグループホールディングス(サワイGHD)は8月2日、CureAppが開発中の非アルコール性脂肪肝炎(NASH)領域の治療用アプリについて、サワイGHDと開発・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。契約に基づき同アプリを共同開発し、承認取得後はサワイGHDが独占的に販売する。同アプリは現在、第3相臨床試験の準備段階にあり、CureAppはこれまでに同アプリを2027年頃に上市する計画を明らかにしている。 CureAppは、禁煙治療や高血圧症治療のための治療用アプリの薬事承認を取得するなど、治療用アプリの開発ノウハウは豊富。今回、サワイGHDをパートナーに選んだ理由について、CureAppは本誌取材に、サワイGHDのデジタルヘルス領域に注力することの熱量とスピード感がCureAppの考え方と一致し、「ともに事業を作っていけると感じたため」と説明した。 今回の契約に基づき、サワイGHDはCureAppに対し、契約一時金及び臨床開発の進展、販売金額などに応じたマイルストーンとして総額最大105億円のほか、アプリ上市後の販売額に応じたロイヤリティを支払う。 NASHは肝硬変や肝がんに進行することが知られており、将来的にNASH を原因とした肝がんの増加が懸念されている。NASHは主に肥満を背景に発症し、国内に200 万人程度、予備軍は推定1000万人程度存在すると考えられている。しかし、現時点で確立された薬物療法がなく、体重減少を目標とした食事療法や運動療法など日常生活の指導が中心となる。ただ、外来受診において適切な指導が行われたとしても、患者自身の努力のみで食事療法や運動療法を継続していくことが難しく、課題となっている。 そこで、現在開発中の治療用アプリを通じて、日常的に個々の患者に最適化された行動療法をアナウンスしたり、患者自身の状態を見える化することで行動療法の効果の最大化を目指す。 両社は、「患者と医療従事者双方の負担を著しく増やすことなく効果を得ることができれば、NASHに対する有望な治療法になると期待される」とし、さらに、「患者の認知と行動の改善を通じた減量による治療が達成されれば、NASHにより生じる肝硬変や肝がんの予防のみでなく、日本の医療費削減への貢献も期待される」としている。 同アプリは、CureAppと東京大学医学部附属病院が共同で16年10月より単施設における臨床研究を開始。18年4月からは多施設共同臨床研究を実施し、認知行動療法に基づいた同アプリによる明確な体重減少ならびに肝線維化の改善効果が認められている。今後、これまでの試験データを基に、第3相臨床試験に進む予定。

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カロナール生産、年間28.8億錠に引き上げ  あゆみ製薬、8月はなお3000万錠以上不足か

 解熱鎮痛剤「カロナール」(一般名=アセトアミノフェン)を限定出荷や一部出荷停止としたあゆみ製薬は、2022年度の同剤生産量を200mg錠に換算して28.8億錠まで引き上げる方針だ。新型コロナウイルス...

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AZ 日本交通とCOPD疾患啓発共同プロジェクト実施 赤羽営業所職員の疾患啓発通じた行動変容を検証

アストラゼネカは8月1日、日本最大のハイヤー・タクシー会社である日本交通の従業員を対象とした、COPDの疾患啓発共同プロジェクトを実施すると発表した。8月1日の「肺の日」を皮切りに肺の健康を見直そうというもの。COPD の可能性が指摘されたドライバーへのセミナーなどを対象に疾患啓発・受診勧奨・疾患管理を行う。その上で、セミナーなどイベント参加後のアンケートを通し、COPDに対する受診意向の変化や行動変容を検証する。 同プロジェクトは、試験的な取り組みとして日本交通・赤羽営業所に所属する従業員約600 人を対象に実施する。COPDは診断されず未治療のまま進行すると、息切れにより日常生活に支障が生じたり、一部には身体活動性が低下することで要介護・死亡の可能性が高まるという疾患だ。今回の取り組みでは、こうした病態への理解や疾患管理の必要性をテーマとするセミナーイベントを従業員に行い、その後の行動変容などを調べるというものだ。 今回の共同プロジェクトに参加する日本交通は、車内禁煙はもちろん“非喫煙乗務員”による日本交通専用タクシー乗り場の運営も開始しており、社員の健康意識も高まっているという。同社としては、「COPD に係る各種取り組みにより社員の健康を守ることを通じて安全運行を徹底し、より質の高いサービスを提供し続けていくことができれば」と期待している。

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ニプロファーマと三和化学 ニプロP工場で生産したロキソプロフェンNaパップ100mgの自主回収を公表

ニプロファーマは8月1日、同社のロキソプロフェンNaパップ100mg「NP」について自主回収(クラスⅡ)すると発表した。三和化学も同日、ニプロファーマの製造所で製造したロキソプロフェンNaパップ100mg「三和」について自主回収(クラスⅡ)すると発表した。回収理由についてニプロファーマは、長期安定性試験(18か月)において、純度試験が承認規格に適合しない結果が得られたと説明している。回収製品は、いずれも2020年8月~11月中に出荷されたもの。 ニプロファーマの自主回収製品は、①ロキソプロフェンNaパップ100mg「NP」(70枚包装、製造ロット:20N391、20P401、出荷時期:20年9月29日、20年11月9日)、②同パップ100mg「NP」(700枚包装、製造ロット:20M381、出荷時期:出荷時期:20年8月31日)。 三和化学の自主回収製品は、①ロキソプロフェンNaパップ100mg「三和」(350枚包装、製造番号:AT00601、出荷時期:20年 8月17日)、②同パップ100mg「三和」(70枚包装、製造番号:AT00701、出荷時期:20年11月11日)。

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薬価制度改革で「有識者検討会」と連携  安川薬剤管理官、提言あれば中医協議論の参考に

6月に厚生労働省保険局医療課の薬剤管理官に就任した安川孝志氏は29日、日刊薬業の取材に応じ、今夏に新設される「医薬品の迅速かつ安定的な供給のための流通・薬価制度に関する有識者検討会」が今後打ち出す提...

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