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ICH新トピック、妊婦の試験組み入れに慎重姿勢  村島氏、安全性議論の契機となることには期待

5月に開催された医薬品規制調和国際会議(ICH)で「臨床試験への妊婦・授乳婦組み入れ」のためのガイドライン策定が新規トピックとして採択された。こうした動きを専門家の医師はどう受け止めているのか。国立...

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デジタル庁・向井参与 「診療報酬改定DX」で医療保険業務全体を省力化 将来は保険料・公費削減も視野に

デジタル庁の向井治紀参与(財務省主計官など歴任)は7月12日、日本医業経営コンサルタント協会主催のセミナーで講演し、骨太方針2022に盛り込まれた「診療報酬改定DX」について、「医療保険業務全体のコストを削減し、将来的には保険料も公費も含めて全体のコスト削減になることを念頭に置いている」と述べた。「デジタルの活用で医療機関のコストを下げるというのは、医療機関を救うことを目標としているわけでは決してない」と強調したうえで、国民皆保険維持のためには、医療の間接コストを削減することが必要との考えを示した。 向井参与は、1981年に大蔵省入省、その後、財務省主計局主計官、理財局次長、内閣官房 内閣審議官などを歴任。医療、年金、介護など社会保障制度の諸課題にも明るい。21年9月から現職に就いている。 岸田内閣が今年6月に閣議決定した骨太方針2022では、医療DXを推進する方向が明確化され、「全国医療情報プラットフォーム」の創設、「電子カルテ情報の標準化等」および「診療報酬改定DX」の取組を行政と医療界などが一丸となって進めることが盛り込まれた。実行に向け、政府には、岸田首相を本部長として関係閣僚で構成する「医療DX推進本部(仮称)」を設置することも明記された。自民党の社会保障制度調査会・デジタル社会推進本部健康・医療情報システム推進合同PTが5月に取りまとめた「医療DX令和ビジョン2030」の内容を踏まえたものとなっている。 ◎向井参与「官邸も本気だぞ、ということ」 向井参与は、「政府は閣議決定で踏み込んだ決定をしている。閣議決定ということは政府がやるということを決めたということだ。そのために、総理を本部長とするということは官邸を含めて(政府は)本気だぞ、ということを表している」と説明。保険証の原則廃止が骨太方針に盛り込まれたことにも触れ、「今回の閣議決定は、政府として大胆な決定をしたとご理解いただきたい」と強調した。 ◎診療報酬改定DX 「間接コストをどこまで下げられるかが重要」 診療報酬改定DXについては、診療報酬や改定作業を効率化し、システムエンジニア(SE)を有効活用することなどを視野に入れる。これにより、レセプト請求、医事会計など医療機関等の業務システムのDX、費用の低廉化を通じて、医療保険制度全体の運営コスト削減、保険者負担の軽減につなげたい考えだ。 向井参与は、「医療機関を含めて結局のところ赤字ではやっていけない。赤字になりそうになると診療報酬プラス改定が大きく起こるという過去の現象からしても、医療に関する間接的なコストをできるだけ下げていくことが重要だ。特に高齢化がまだまだ進む中で、国民皆保険を維持するためには、間接コストをどこまで下げられるか。デジタルを使って、いかに下げられるかが重要だ」との考えを示した。 ◎ベンダー共通の“診療報酬算定モジュール”を活用 診療報酬改定前後に医療機関にはベンダーが張り付き、院内のシステム改修を進めるのが日常的な姿となっている。ただ、医療機関側にとってはコストが膨らむ一方で、ベンダーにとっても個々の医療機関に合致した改修が必要であることから、スケールメリットがない。向井参与は、「DXの見本みたいな話だ。これまでの電話帳みたいな診療報酬改定票をデジタル化するというのは愚かなこと」としたうえで、自民党の提言を引き合いに、ベンダー共通の“診療報酬算定モジュール”を活用するイメージを説明した。 診療報酬算定モジュールとは、初診や投薬など行った医療行為を入力すると、全国一律に算定点数や患者負担をアウトプットとして返すプログラムのことだ。向井参与は、現行の診療報酬改定は告示の文章に基づいているが、「将来的にはデジタルを本体にしたい。先は長いと思うが、ベンダーがやるのではなく、政府側が診療報酬算定モジュールを作る」と説明。この診療報酬算定モジュールを活用することで医療機関にとってはシステム改修コストが大幅に圧縮することも期待できる。向井参与は、「うまくいけば使うと徹底的に安いので、(診療報酬算定モジュールを)使う条件に電子カルテの標準化を入れないということも可能になる可能性がある」として、依然として普及の進まない電子カルテの浸透にも活用できる考えも表明。「診療報酬算定のモジュールで大幅にコストダウンできるようなことになればいいと思って取り組めれば」と意欲を示した。 ◎デジタル庁として厚労省とタッグを組む「大島厚生労働事務次官と話をしていきたい」 診療報酬改定DXをはじめとした医療DXの推進に向け、「デジタル庁も厚労省としっかりタッグを組まないといけない。重要なのは、どういう政府の推進体制であるか」との考えを表明。「縦割りでうまくいかなかった例が医療の世界でも社会保障の世界でも多数ある。そういうことがないような体制を作れるように大島厚生労働事務次官と話をしていきたい」とも語った。

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沢井製薬・澤井会長 物価高騰に伴う安定供給への対応「品目によらず最低薬価引上げも一つの手法では」

沢井製薬の澤井光郎代表取締役会長は本誌取材に応じ、物価・エネルギー価格の高騰が続くなかでジェネリックの安定供給を維持するためには、「品目によらず、最低薬価を引き上げるというのも一つの手法ではないか」との見解を表明した。ジェネリックでは、日本薬局方収載品の最低薬価である10.10円(10円10銭)を下回る品目が約6割を占める。毎年薬価改定の導入や物価高騰など激変するビジネス環境が各社の収益構造を直撃する中で、「ジェネリックは国民の健康を支えるインフラになってきているが、果たして事業継続が本当にできるのか。大きな岐路に差しかかっている」と危機感を露わにした。「低薬価品を継続して、生産、供給していけるような制度にもっていくか。早急に提案していかないと、3年後には大変な状況を迎えている」と述べ、日本ジェネリック製薬協会としても理解を求める姿勢を強調した。 ◎「安定供給は私にとっても最大の課題だ」 経済情勢などビジネス環境に「不安感増す」 「どうしたら安定的に、ジェネリックが供給し続けられるのか、毎日こればかり考えている。安定供給は私にとっても最大の課題だ」-。澤井会長は、足元に迫る危機感を本誌にこう吐露した。続けて澤井会長は、安定供給の危機をまさに目前に差し迫った「医薬品危機だ」と語る。毎年薬価改定の導入に加え、世界経済情勢の急変に伴う物価やエネルギー価格の高騰など、ビジネス環境が日々刻々と変化しているためだ。さらに、業界最大手の日医工が事業再生ADRを申請するなど、ジェネリック業界内のビジネス環境も不安定感を増している。 ジェネリックの数量シェアは薬価調査によると約79.0%(21年9月時点)まで伸長した。ただ、医薬品全体の数量ベースでも50.3%まで伸びたが、金額ベースでは16.8%にとどまる。これに対し、長期収載品は数量ベースで14.3%、金額ベースで16.5%を占め、ジェネリックと長期収載品の価格差は約3.5倍にまで広がっている。ジェネリックでは局方最低薬価である10.10円以下の品目は61.1%、5.90円以下の品目も28.9%を占める。 低薬価品目が増加するなかで、ジェネリックビジネスをめぐる大きな環境変化が、毎年薬価改定導入による加速度的な薬価引下げだ。 ◎6か月間在庫を持つと「利益出ない」、3か月間程度だと「供給不足」 大きな岐路に 澤井会長は、「これまで2年に1度の改定だったので、原価が下がった部分で何とか利益を計上し、次の設備投資や開発品に投資ができた」と明かしてくれた。半年分程度の製品在庫を有することから、薬価改定後に利益が出るまで半年程度の時間を要するとしたうえで、「毎年改定が導入され、ようやく原価の下がった製品が作れたと10月に思っていたら、半年後にまた薬価が下がる。これまで通り6か月間在庫を持っていると、利益が出てこなくなる。企業として何をして対抗するか、となると在庫を減らす」と澤井会長は強調する。 例えば、在庫を3か月間程度に減らすなどして対応すると、「市場で変化があると、供給不足が生じてしまう。これまで以上に自転車操業のような状態だ」とも語る。「ジェネリックビジネスが国民の健康を支えるインフラになってきているが、果たして事業継続が本当にできるのか。大きな岐路に差しかかっている。どうしたら安定的に、ジェネリックが供給し続けられるのか、毎日こればかり考えている。安定供給は私にとっても最大の課題だ」と話した。 ◎約300成分中、約50成分で利益の8割占める 一方で約70成分は赤字 薬価引下げ圧力が強まるなかで、赤字品目も増加していると澤井会長は言う。沢井製薬では約300成分のうちの約50成分が利益の約8割を占める。一方で、約70成分は赤字だ。赤字品目は2015年度時点で約120品目(全品目は約660品目)だったが、21年度には約220品目まで膨らんだ。注射剤や抗生物質、全規格対応で非汎用医薬品などが多く含まれているという。 「一部品目の利益で不採算品をカバーしてきた。しかし、薬価改定があり、原薬価格が上がり、22年はおそらく赤字品目がもっと増える」と説明。「企業に任せていたら、製造中止、販売中止となってしまう。各社とも殆ど同じ品目が赤字のため一斉にやめる。一番迷惑を被るのは患者さんだ。やはりこの時勢で、5.90円、10.10円では厳しい」と吐露する場面も。「このあたりの実状を、日本ジェネリック製薬協会を通じて、きちんと伝えていかないといけないのではないか。低薬価品を継続して、生産、供給していけるような制度にもっていくか。早急に提案していかないと、3年後には大変な状況を迎えている」と危機感を露わにした。 ◎価格を武器とした市場競争も「いまは違う。競争はしたくないし、競争はない」 企業としても、増産体制の整備を進めるほか、原薬の価格交渉を行ってきたが、「限界がある」との考えを示す。日本の薬価制度は市場実勢価格主義だ。価格を武器とした市場競争も指摘されるところだが、「いまは違う。競争はしたくないし、競争はない。赤字品目は、薬価で売ってほしいという仕切価を設定している。しかし、単品総価交渉のなかで、赤字品目も値引きがされてしまっている」と述べ、品目数も多く単価も安いことから単品単価交渉の難しさがあることも指摘した。 ジェネリックの品目数の多さが与える影響も指摘されるところだが、「承認の時点で共同開発を簡単に認めない方向へもっていく必要がある。責任を持って供給し続ける体制を作るのであれば何らかの汗をかいて承認をとる方向にもっていかないといけない」との見方を示した。ただ、「この3年間のなかでは、解決できない。他の業界との時間軸とはだいぶ違う話だ」との見解も示し、早急な対応の必要性も指摘した。

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富士製薬 バクスターとの間で「ドキシル注20mg」の国内独占的販売契約に合意 販売移管は12月1日

富士製薬は7月11日、バクスターとの間で抗悪性腫瘍剤「ドキシル注20mg」の国内における独占的な販売契約に合意したと発表した。同剤は、ヤンセンファーマが2007年に製造販売承認を取得、販売を開始した。18年1月からは持田製薬が販売を行っていた。この度、製造販売承認がヤンセンからバクスターに承継され、販売は持田製薬から富士製薬に移管されることになった。同剤の製造販売承認の承継および販売移管は12月1日を予定している。 同剤は、「がん化学療法後に増悪した卵巣がん、エイズ関連カポジ肉腫」を効能・効果とするアントラサイクリン系抗腫瘍性抗生物質。ドキソルビシン塩酸塩をPEG化リポソームに封入し、目的とした腫瘍組織で有効成分を放出するように設計されたドラッグデリバリーシステム(DDS)を活用した製剤。卵巣がん治療薬として、世界75か国で承認・販売されている。 富士製薬は「2030 年ビジョン」で、2029年9月期末に到達したい「ありたい姿」の 1 つとして「世界の女性のwell-beingの向上に貢献」を掲げており、女性医療領域におけるNo.1 を目指している。今回の販売移管で「貢献の幅を広げていきたい」としている。

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ゲノム医療×AIスタートアップ・テンクー 総額7億円を資金調達 Chrovis機能・サービス拡張と開発加速

ゲノム医療×AIスタートアップのテンクー(Xcoo)は7月11日、総額7億円の資金調達を実施すると発表した。がんゲノム医療関連市場の成長を踏まえ、拡大する医療現場のニーズに合わせたChrovisの機能・サービス拡張と開発とをさらに加速する方針。今回の資金調達については、その体制を実現するための人材拡充を中心に投資を行うことにしている。 同社は、ゲノム医療解析・バイオインフォマティクスに特化した東京大学発ベンチャー。ゲノムおよび生体情報解析のトータルソリューションChrovisの開発と運用や並列分散コンピューティングによる高速データ処理を行うシステムの開発、最先端のアルゴリズムに基づくデータ分析/可視化を行うシステムの開発などを事業内容に据えている。 包括的がんゲノムプロファイリング(CGP)検査の保険適用から3年が経過し、保険診療下での検査症例数が年間1万件を超えるなど、がんゲノム医療関連市場は堅調に成長を続けており、同社としては、Chrovisの機能・サービス拡張と開発とをさらに加速するとみている。 資金調達は、未来創生3号ファンド(運営者:スパークス・グループ)をリード投資家とし、他1社を含めた2社を引受先として総額7億円を調達するもの。スパークス・グループの櫻庭茂樹グループ執行役員は、「テンクー社のChrovisは、情報収集・臨床的アノテーションから患者へのレポート作成まで一気通貫にサービスを提供し、医師の業務を格段に効率化させ、今後がんゲノム医療には欠かせないツールになると思う。投資家として、革新的なサービスを日本だけではなく、グローバルに展開することを後押しできることは大変うれしい」と強調した。

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