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「住友ファーマ」、ラツーダクリフ立ち向かう象徴に  大日本住友・野村社長、4月の社名変更で

大日本住友製薬の野村博社長は日刊薬業のオンライン取材に応じ、4月に予定する「住友ファーマ」への社名変更について「2023年2月に北米で非定型抗精神病薬『ラツーダ』のLOE(独占期間の満了)を迎え、こ...

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大塚製薬 統合失調症患者の社会復帰をVRで支援 ジョリーグッド社と共同開発・販売契約を締結

大塚製薬は1月27日、統合失調症患者の社会復帰をVRで支援するソリューションの開発・販売でジョリーグッド社と契約を締結したと発表した。両社は、メンタルヘルスの地域連携プラットフォームの構築を目指し、バーチャルリアリティーを活用した患者向けソーシャルスキルトレーニング(SST)に関する事業を推進する。これにより精神疾患を治療する患者の社会復帰や就労などのニーズ支援も目指す。なお、大塚製薬は契約一時金として3億円を支払う。制作開発費および販売ロイヤルティを含めると50億円規模になる可能性があるという。 ◎退院後の買い物を想定 店員との会話等をVRでコンテンツ化 精神疾患においては、薬物療法をベースにSSTを患者に併用させることで再発率を下げることが報告されている。このためVRを使った仮想現実を体験することで、患者が集中し、SSTの効果を高めることが期待されているという。両社が手掛ける統合失調症向けVRコンテンツでは、①退院後の生活で必要な買い物を行う際の店員との会話、②精神科デイケア施設での利用者同士のコミュニケーション、③就労支援としてカフェで店員として働く際のジョブスキル-を想定しており、それぞれのシーンを360度の当事者体験として学ぶことができる。 ◎大塚製薬はMRを通じて医療機関等に販促活動  共同開発を行うジョリーグッドは、高度なVR映像技術をもっており、とくに発達障害領域でのSST VRにおいてて国内200以上の病院、クリニック、福祉支援施設等での導入実績がある。今回の事業において同社は、視聴に必要なVRゴーグルやタブレット端末を準備し、大塚製薬と共同でSST VRコンテンツを制作する。一方、大塚製薬は、MRを通じて医療施設等に対し、販促活動を行う。なお、顧客は、病院・診療所以外に、訪問介護ステーション、グループホームなどの福祉施設や、保健所、就労移行支援事業所、教育機関なども想定している。大塚製薬は、SST VRの使用料を含む対価を計上し、売上高に応じたロイヤルティをジョリーグッドに支払う。 こうした取り組みを通じて両社は、メンタルヘルスの「地域連携プラットフォーム」を確立させ、精神疾患の患者の社会参加に貢献したい考えだ。また、第1弾として統合失調症を取り上げるが、今後はうつ病、認知症などにSST VRコンテンツを拡げることも視野に入れている。 ◎ジョリーグッドの蟹江統括顧問「リアルに近い場面で練習でき、実生活に汎化できる」 今回のVR事業におけるコンテンツ制作責任者に就任したジョリーグッドの蟹江絢子上級医療統括顧問は、「(患者は)VRの活用でリアルに近い場面で練習することができ、実生活に汎化できると考えている。それを土台として誰でも心理社会的なスキルを獲得できる社会を実現したい」と意気込みを語った。また、上路健介代表取締役は、「患者の社会復帰を全国の地域連携プラットフォームと共に支援できることに、大きな使命感と喜びを感じている。今回の提携を機にVRテクノロジーにおける社会貢献プラットフォームを国内外で展開し、事業拡大を加速していきたい」と述べた。 ◎大塚製薬 井上社長「患者の社会復帰にむけたプラットフォームの構築に取り組む」 一方、大塚製薬の井上眞社長は、「近年はテクノロジーの進歩に伴い、治療薬に加え、予防から介護を含め、日常生活からのサポートの重要性が高まっている。新たなビジネスモデルを創るデジタル技術の応用も含め、最先端のVR映像技術で精神・神経疾患を抱える患者の社会復帰にむけたプラットフォームの構築に取り組んでいきたい」と強調した。

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医師の処方行動と薬剤情報源 新規処方は「MR」が有利 処方増・処方維持は「MR×ネット」が有効

医師の処方行動と薬剤情報の入手先について調べたところ、新規処方については、どのチャネルよりも「MR」が高いことが分かった。一方で、処方増加や処方維持については、ネット講演会やネット情報がMRと拮抗していた。医師の処方行動に応じたチャネルの使い分けが求められるといえそうだ。 調査は、医薬品マーケティング支援会社のエム・シー・アイ(以下、MCI)が行ったもの。調査対象は製薬企業サイトや医療関係企業サイトを閲覧している医師で、有効回答数は5057人(HP3880人、GP1177人)。調査時期は21年10月。方法はインターネット調査。結果は「医師版マルチメディア白書2021年冬号」としてまとめた。 ◎新規処方時の情報入手先 「MR(面談・電話)」が6割超に 実際に処方行動が変化した薬剤の情報入手先(情報チャネル)をみると、1位は「MR(面談・電話)」の49.7%、2位は「ネット講演会」の49.6%で、1位と2位の差はわずか0.1ポイントだった。前回の7月調査では「ネット講演会」が1位だったが、今回、「MR(面談・電話)」は7月調査から2.4ポイント増、「ネット講演会」は0.5ポイント増だったため、「MR(面談・電話)」がわずかな差ではあるが首位にたった。3位は「ネットサイト」(39.3%)、4位は「MR(メール)」(16.4%)と続いた。 「MR(面談・電話)」は、新規処方時により効果的な情報チャネルであることも今回確認された。新規処方時の情報入手先(情報チャネル)は、1位は「MR(面談・電話)」の62.5%、2位は「ネット講演会」の52.4%で、「MR(面談・電話)」は「ネット講演会」に10.1ポイントの差をつけた。3位は「ネットサイト」(40.2%)、4位は「製薬企業主催の勉強会・説明会」(18.0%)、5位は「MR(メール)」(16.3%)――だった。 デジタル・ファーストのコロナ禍においても、“クロージングはMRの役目”と認識されてきたが、本調査からも一定程度、この点が裏付けられたといえそうだ。ただ、メールではクロージングの効果が必ずしも高くないとの結果だったため、面談または電話で医師の新薬に対する受けとめを丁寧に把握して、新規処方につなげたいところだ。 ◎処方維持には「ネット講演会」が効果的 処方増加時の情報入手先(情報チャネル)は、1位の「MR(面談・電話)」(51.8%)と2位の「ネット講演会」(51.1%)は僅差だった。一方で、処方維持では、1位は「ネット講演会」(44.8%)、2位は「MR(面談・電話)」(38.2%)、3位は「ネットサイト」(37.2%)――となり、ネット講演会がより効果的との結果だった。最新エビデンスに加えて医師自身の処方や処方感、処方患者像を確認し、納得感を得ているとみられる。 ◎薬剤の特徴の理解 医師の31%は一度もMR面談行わず このほか、医師が薬剤の特徴を理解するまでに、医師の31%はMRとの面談(リモート面談含む)を一度も行わず、ネット講演会や、製薬企業サイトまたは医療系サイト上のデジタルコンテンツで情報収集していることもわかった。 医師は複数チャネルから情報収集して薬剤の特徴を理解していることも確認され、薬剤の特徴の理解までにネット講演会に平均2.3回参加し、デジタルコンテンツは平均2回ほど閲覧していたことも判明した。ちなみに特徴を理解するまでのMR面談(リモート面談含む)は平均1.4回だった。 薬剤の特徴を理解してもらう段階に必ずしもMRを必要としない医師であっても、新規処方時にMRに詳細を確認したい医師が少なくないことが今回確認できた。ネット講演会やデジタルコンテンツの充実とともに、タイミングよくMRが介入する取り組みを強化する必要もありそうだ。

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医師の処方行動と薬剤情報源 新規処方は「MR」が有利 処方増・処方維持は「MR×ネット」が有効

医師の処方行動と薬剤情報の入手先について調べたところ、新規処方については、どのチャネルよりも「MR」が高いことが分かった。一方で、処方増加や処方維持については、ネット講演会やネット情報がMRと拮抗していた。医師の処方行動に応じたチャネルの使い分けが求められるといえそうだ。 調査は、医薬品マーケティング支援会社のエム・シー・アイ(以下、MCI)が行ったもの。調査対象は製薬企業サイトや医療関係企業サイトを閲覧している医師で、有効回答数は5057人(HP3880人、GP1177人)。調査時期は21年10月。方法はインターネット調査。結果は「医師版マルチメディア白書2021年冬号」としてまとめた。 ◎新規処方時の情報入手先 「MR(面談・電話)」が6割超に 実際に処方行動が変化した薬剤の情報入手先(情報チャネル)をみると、1位は「MR(面談・電話)」の49.7%、2位は「ネット講演会」の49.6%で、1位と2位の差はわずか0.1ポイントだった。前回の7月調査では「ネット講演会」が1位だったが、今回、「MR(面談・電話)」は7月調査から2.4ポイント増、「ネット講演会」は0.5ポイント増だったため、「MR(面談・電話)」がわずかな差ではあるが首位にたった。3位は「ネットサイト」(39.3%)、4位は「MR(メール)」(16.4%)と続いた。 「MR(面談・電話)」は、新規処方時により効果的な情報チャネルであることも今回確認された。新規処方時の情報入手先(情報チャネル)は、1位は「MR(面談・電話)」の62.5%、2位は「ネット講演会」の52.4%で、「MR(面談・電話)」は「ネット講演会」に10.1ポイントの差をつけた。3位は「ネットサイト」(40.2%)、4位は「製薬企業主催の勉強会・説明会」(18.0%)、5位は「MR(メール)」(16.3%)――だった。 デジタル・ファーストのコロナ禍においても、“クロージングはMRの役目”と認識されてきたが、本調査からも一定程度、この点が裏付けられたといえそうだ。ただ、メールではクロージングの効果が必ずしも高くないとの結果だったため、面談または電話で医師の新薬に対する受けとめを丁寧に把握して、新規処方につなげたいところだ。 ◎処方維持には「ネット講演会」が効果的 処方増加時の情報入手先(情報チャネル)は、1位の「MR(面談・電話)」(51.8%)と2位の「ネット講演会」(51.1%)は僅差だった。一方で、処方維持では、1位は「ネット講演会」(44.8%)、2位は「MR(面談・電話)」(38.2%)、3位は「ネットサイト」(37.2%)――となり、ネット講演会がより効果的との結果だった。最新エビデンスに加えて医師自身の処方や処方感、処方患者像を確認し、納得感を得ているとみられる。 ◎薬剤の特徴の理解 医師の31%は一度もMR面談行わず このほか、医師が薬剤の特徴を理解するまでに、医師の31%はMRとの面談(リモート面談含む)を一度も行わず、ネット講演会や、製薬企業サイトまたは医療系サイト上のデジタルコンテンツで情報収集していることもわかった。 医師は複数チャネルから情報収集して薬剤の特徴を理解していることも確認され、薬剤の特徴の理解までにネット講演会に平均2.3回参加し、デジタルコンテンツは平均2回ほど閲覧していたことも判明した。ちなみに特徴を理解するまでのMR面談(リモート面談含む)は平均1.4回だった。 薬剤の特徴を理解してもらう段階に必ずしもMRを必要としない医師であっても、新規処方時にMRに詳細を確認したい医師が少なくないことが今回確認できた。ネット講演会やデジタルコンテンツの充実とともに、タイミングよくMRが介入する取り組みを強化する必要もありそうだ。

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医師の薬剤情報取得チャネル ネット情報の優位性変わらず 新規処方の意思決定は「MR」がトップ

コロナ禍において医師が薬剤情報を効率的に取得するために利用したい情報チャネルの上位は、ネット講演会、医療系ポータル、企業サイトなどネット情報が上位を占めた。一方で、医師の処方行動にインパクトを与える情報チャネルは、新規処方で「MR」がトップとなり、次点の「ネット講演会」に10ポイントの差をつけた。コロナ禍でMRの病院訪問が規制される中、医師はネットを通じて情報収集しているものの、新規処方の意思決定にMRがいまだ影響力を発揮していることも分かった。オミクロン株に伴う感染急増により、再び病院の訪問自粛要請も強まっている。医師の情報源としてネット情報の優位性は維持されるが、一方でネット情報をみた医師への迅速なフォローアップはMR活動の主戦場として欠かせない。アフターコロナにおいて、時間軸を意識したハイブリッド型MR活動の充実が課題となってきた。 文末の「関連ファイル」に、▽医師が疾患・薬剤情報を効率的に取得するために利用したい情報チャネル、▽処方行動が変化した薬剤の情報入手先――の資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。 調査は、医薬品マーケティング支援会社のエム・シー・アイ(以下、MCI)が行ったもの。調査対象は製薬企業サイトや医療関係企業サイトを閲覧している医師で、有効回答数は5057人(HP3880人、GP1177人)。調査時期は21年10月。方法はインターネット調査。結果は「医師版マルチメディア白書2021年冬号」としてまとめた。 ◎MRからの情報取得であれば、「訪問面談」が良いが過半数 「疾患・薬剤情報取得の効率化のために使用したい情報源」の調査結果によると、「インターネット講演会」を「利用したい」または「やや利用したい」との回答割合は、2月調査(有効回答5077人)、7月調査(同5122人)、10月調査とも1位で、回答割合も83%台で変わらなかった。2位は「医療系ポータルサイトで提供される製薬企業のコンテンツ」の77.4%。この回答割合は7月調査とほぼ変わらないが、2月調査からは約5ポイント上昇した。 3位は、MRによる訪問面談、メール、リモート面談のいずれかを指す「MR(ユニーク)」の63.5%だった。裏を返すと、医師の36.5%はMRからの情報取得は必ずしも効率的ではないと考えているということになる。コロナ禍を通じて病院の訪問自粛要請が長引き、MRとのリアル面談が激減したことも背景にある。このような医師には、ネット講演会やデジタルコンテンツを通じ、最新情報へのアクセス導線の最適化を図る必要がある。一方、「MR(ユニーク)」を挙げた医師は7月調査から1.3ポイント伸びた。2月調査にこのデータはない。 「MR(ユニーク)」の内訳をみると、「MR(訪問面談)」は50.3%(7月調査から2.4ポイント増)、「MR(メール)」は37.3%(同1.4ポイント増)、「MR(リモート面談)」は24.7%(同1.3ポイント増)」――だった。MRからの情報取得であれば、過半の医師はリアル面談が効率的と思っているようだ。 4位は「製薬企業のウェブサイト」の61.4%で、7月調査と同水準だった。 ◎チャネルの組み合わせ コロナ禍でネット情報やデジタルコンテンツの利用は定着 MCIは今回、医師が医薬情報を効率的に取得し、処方を決定する際に活用する情報チャネルの組み合わせについても調べた。情報チャネルは、▽MR(訪問面談)▽MR(リモート面談orメール)▽製薬企業ウェブサイト▽ネット講演会▽医療系ポータルサイトコンテンツ――の5つ。組み合わせのパターンは計32通り。 1位は「全5チャネルから情報取得する」で、医師の22.0%がこのパターンだった。興味深かったのは、2位以降の結果だ。2位は、「MRを除くネット情報(企業サイト、ネット講演会、医療系ポータル)のみ」で16.0%を占めた。3位は、「MRの訪問面談を除く、リモートMR+ネット情報」で9.8%。4位は、逆に「リモートMRを除く、MR訪問+ネット情報」で8.5%となった。上位の情報取得パターンでは、MRが選択肢から外れるケースが見られる一方で、コロナ禍が長期化したことで、ネット情報やデジタルコンテンツを通じた医師側の情報収集が定着したことを感じさせるものと言える。 ◎複数チャネルでの情報収集 上位パターンの全てに「ネット講演会」の視聴あり! なお、MCIによると、単一チャネルで情報取得している医師は「かなり少数派」で、2つ以上の情報チャネルから情報取得している医師がほとんどを占めていたという。情報取得パターンの1位~5位の全てに「ネット講演会」が入っていることも注目ポイントで、ネット講演会をきっかけにMR活動やデジタルコンテンツでフォローアップすることが新規処方や処方継続に効果的といえそうだ。 実際、本調査では、医師が利用する情報チャネル数が多いほど処方変化が起こりやすいことも確認されており、1チャネルでの処方変化は15.9%、2チャネルでは23.0%、3チャネルでは35.6%、4チャネルでは44.8%、5チャネルでは54.6%――となっていた。 ◎HP市場 訪問面談を求める医師と求めない医師に二極化か チャネルの組み合わせをHP・GP別にみる。HP・GPとも1位は「全5チャネルから情報取得する」となり、HPは22.8%、GPは19.4%――となった。2位も全体と同じく「MRを除くネット情報(企業サイト、ネット講演会、医療系ポータル)のみ」から情報取得するとなり、HPは16.6%、GPは14.3%――だった。 そして、HPは3位、4位とも、「MR(訪問面談)」を除く複数チャネルから情報取得したいとのパターンだった。つまり、1位は「MR(訪問面談)」も求められた一方で、2位~4位は「MR(訪問面談)」は敬遠されていた。HP市場ではMRの訪問面談を求める医師と、求めない医師に二極化している可能性があり、医師ごとに希望する情報取得チャネルを把握する必要がありそうだ。 GPは3位、4位とも、「MR(訪問面談)」を含む複数チャネルから情報取得したいとのパターンだった。1位、3位、4位でMRの訪問面談を求めるパターンになっており、GP市場では訪問面談での情報取得を希望する医師が多いといえそうだ。

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2022年度診療報酬改定 リフィル処方箋導入で継続的な薬学管理を 上限は3回に

中医協総会は1月26日、2022年度診療報酬改定においてリフィル処方箋の導入について了承した。処方箋様式を変更し、「リフィル可」欄に医師がレ点を記入することで、リフィル処方が可能になる。リフィル処方箋の総使用回数の上限は3回までとし、新薬や麻薬、向精神薬、湿布薬などは投与できない。調剤する薬剤師には、次回の調剤予定を確認することや、服薬状況から調剤をすることが不適切と判断した場合は受診勧奨を行うとともに処方医に情報提供することも求めた。地域包括ケアシステムのなかで、継続的な薬学管理を行う薬剤師の職能発揮を大きく後押しすることになりそうだ。あわせて、処方箋料については、長期投薬に係る減算規定を適用しないこととするとした。 リフィル処方箋をめぐっては、昨年末の後藤厚労相と鈴木財務相の大臣折衝で、2022年度診療報酬改定に導入されることが決定された。厚労省はこの日の中医協に、「症状が安定している患者について、医師の処方により、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できるリフィル処方箋の仕組みを設ける」として提案した。 医師が、リフィルによる処方が可能と判断した場合は、処方箋の「リフィル可」欄にレ点を記入する。リフィル処方箋の総使用回数の上限は3回までとする。投与できない薬剤としては、「保険医療機関及び保険医療養担当規則において、投薬量に限度が定められている医薬品及び湿布薬」としており、新薬や麻薬、向精神薬、湿布薬などが該当する。2回目以降の調剤については、原則として、前回の調剤日を起点とし、投薬期間を経過する日を次回調剤予定日とし、その前後7日以内に調剤することを求める。 薬局薬剤師には、患者の服薬状況などの確認を行い、リフィル処方箋により調剤することが不適切と判断した場合には、調剤を行わず、受診勧奨を行うとともに、処方医に速やかに情報提供を行うことを求めた。また、調剤した内容や患者の服薬状況などについて必要に応じ処方医へ情報提供を行うこととしている。 患者については次回来局の予定を確認するほか、患者に対して継続的な薬学的管理指導のため、同一の保険薬局で調剤を受けるべきである旨を説明することとした。 ◎支払側・松本委員「患者、医療機関双方にメリット」 支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、「新薬や麻薬、向精神薬、湿布薬を除いては特段の制限を設けず、医師が判断して繰り返し使用できる処方箋を発行し場合、長期処方による減算を受けないということで、患者、医療機関双方にメリットがある」との見解を表明。そのうえで、上限が3回と定められていることについて、「分割調剤を引きずっているのかという印象を持っている。まずは実効性を高める観点から、通知や事務連絡を含めてこれ以上の制限をかけずにスタートし、医療現場と患者の認知度を高めながら、活用が広がることに期待している」と述べた。 ◎診療側・城守委員「慎重に、そして丁寧に」 患者、医師の行動「これまでと異なる可能性も」 一方、診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「患者にとって適切な治療が行われることに十分配慮した運用が現場でなされることを期待している」と述べた。そのうえで、「長期処方にはリスクがあるし、不適切な長期処方は是正が必要だ。そのために定期的に患者さんを診察し、医学的管理を行うことが安心・安全で質の高い医療であると考えるし、実際に過度な長期処方、医学的根拠が問われかねないというために、日数制限がないと言っても、医師は無制限には処方は行わないのが現実だ」と改めて主張した。 そのうえで、「しかし今回、リフィル処方箋という新しい仕組みができることによって、医師や患者さんの対応がこれまでと異なる可能性もある。新しい仕組みを導入する際には患者さんの健康に大いにかかわるということで、慎重の上にも慎重に、そして丁寧に始めることが望ましい」と述べた。

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2022年度診療報酬改定 看護必要度は「心電図モニターの管理」削除へ 機能分化を促進

中医協総会は1月26日、2022年度診療報酬改定の焦点である、重症度、医療・看護必要度について「心電図モニターの管理」を削除するなどの見直しを行うことを公益裁定で決定した。急性期一般入院料1の該当患者割合は「31%」で据え置き、診療側が影響の大きさを主張した200床未満の中小病院では「28%」に引下げる。一方で、高度かつ専門的な急性期医療を提供する医療機関を評価する、「急性期充実体制加算」を新設し、重点化も推進。メリハリの利いた報酬体系を構築する。団塊世代が後期高齢者に入り始め、地域医療構想の実現が急がれるなかで、急性期入院医療の機能分化をさらに促す狙いがある。 2022年度改定では、後藤厚労相と鈴木財務相の大臣折衝でも、「医療機能の分化・強化、連携の推進に向けた、提供されている医療機能や患者像 の実態に即した、看護配置7対1の入院基本料を含む入院医療の評価の適正化」が合意事項に盛り込まれるなど、焦点となっていた。支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、「急性期充実体制加算とセットで、メリハリを利かせるべき。人口構造の変化とコロナ禍の教訓を踏まえれば、入院機能の分化・強化、連携の加速は必須の状況だ」と指摘した。これに対し、診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「コロナ禍の現状において、急性期の入院料の評価体系を厳格化するということは、通常では考えられない」とこの日も診療・支払各側の意見は真っ向から対立した。 特に、「心電図モニターの管理」の削除をめぐる意見がこの日も相次いだ。支払側の安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は中医協入院分科会の取りまとめで、「急性期における評価指標として適切かという観点から検討する余地がある」とされたことを引き合いに、「私ども、支払側の委員は医療に関するプロフェッショナルではないが、プロフェッショナルである入院分科会からの指摘というものは、我々支払側としては重く受け止めている」として、「実態に即した具体的な評価の見直し内容の議論を進めるべき」と主張した。これに対し、診療側の城守委員は、「現行の重症度・医療看護必要度は内科系の診療や技術の評価が十分ではないという評価があるなかで削除すると、処置や手術の該当割合が多くない、内科系の急性期病床が大きな影響を受ける。特殊な処置等は加えない患者さんにおいて心電図モニターは重要かつ、欠かせない指標として機能している。今回は一切変更すべきではないと強く主張する」と反発。両者の意見の隔たりは大きく、最終的に公益裁定による決定となった。 ◎「注射薬剤3種類以上の管理」、「輸血や血液製剤の管理」を2点に変更 見直し後の重症度・医療看護必要度は、A項目の「心電図モニターの管理」の削除、「点滴ライン同時3本以上の管理」を「注射薬剤3種類以上の管理」に変更、「輸血や血液製剤の管理」の点数を1点から2点に変更するという見直しがなされる。検討事項にあがっていた、B項目の「衣服の着脱」の削除や、C項目の「骨の手術」の日数を11日間から10 日間に短縮することは見送られた。 小塩隆士会長は、「急性期一般入院料1から、急性期一般入院料2及び3等への適切な機能分化を促し、患者の状態に応じた適切な入院料が選択されるよう、取組を進めることは重要」としたうえで、新型コロナの特例措置を継続したうえで、「将来の医療ニーズの変化を踏まえ、入院患者の状態に応じて適切に医療資源を投入する体制の構築を進めることが求められる」として、見直しを決めた。また、急性期一般入院料5と6について、一体とする評価体系へと見直す。 ◎該当患者割合は据え置き 中小病院への影響踏まえた緩和措置も 一方で、支払側が引上げを求めた、該当患者割合については、重症度、医療・看護必要度Ⅰで200床以上の医療機関については、急性期一般入院料1で「31%」とするなど据え置いた。一方で、許可病床数 200 床未満の医療機関については、28%と引き下げ、影響を緩和した。なお、重 症度、医療・看護必要度Ⅱは、28%、25%と緩和して差を設け、重症度、医療・看護必要度Ⅱへの移行を促す。 200床の中小病院については、診療側の城守委員が「中小病院は病床数が少ないために評価項目の内容や、該当患者割合が変更されると影響が非常に大きくなる。無理な厳格化がなされると、コロナ対応のみならず、通常の医療も含めた地域医療提供体制が大きく壊れる恐れもある。中小病院の急性期の評価を厳格化することも、あり得ない改定と言わざるを得ない」と主張するなど、診療側から懸念があがっており、こうしたことも踏まえた対応となった。 なお、200床以上の急性期一般入院料2は重症度、医療・看護必要度Ⅰでは27%(見直し前・28%)、急性期一般入院料3は24%(同・25%)、急性期一般入院料4は20%(同・22%)、急性期一般入院料5は17%(同・20%)に見直される。

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オンライン診療 診療報酬上の評価は「対面診療と特例対応の中間程度に」 公益裁定で

中医協総会は1月26日、オンライン診療の診療報酬上の評価について、「対面診療の点数水準と、時限的・特例的な対応の点数水準の中間程度の水準」とすることを公益裁定で決めた。現行のオンライン診療料を廃止し、2022年度診療報酬改定で新たに、初・再診料を新設する。オンライン診療の診療報酬は対面と大きな隔たりがあり、普及を阻む一因として指摘されており、経団連などが対面診療と同等の水準とすることを求めており、焦点となっていた。現行の算定要件である、医療機関と患者との間の時間・距離要件や、オンライン診療の実施割合の上限については撤廃される。 オンライン診療をめぐっては22年度改定で、「初診料(情報通信機器を用いた場合)」、「再診料 (情報通信機器を用いた場合)」、「外来診療料(情報通信機器を用いた場合)」が新設される。なお、現行制度での診療報酬上の評価は、初診料が対面診療は288点であるのに対し、オンライン診療による時限的・特例的な対応では 214 点。医学管理料は対面診療では87点から1681点まであるが、オンライン診療では一律100点であり、報酬上に大きな開きがある。こうした診療報酬上の差がオンライン診療の普及を阻む一因として指摘されている。 この日の議論でも診療報酬上の評価や算定要件や施設基準をめぐり、診療・支払各側の意見は平行線で、最終的に公益裁定となった。 ◎触診・打診・聴診のできないオンライン診療「点数水準に一定程度の差を設けることは妥当」 診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「問診と視診に限定されるオンライン診療と異なり、医師の五感を活用して行っている。基本診療料には簡単な処置や検査の点数が含まれた点数や、施設利用料、看護職員等の費用も含まれた点数となっている。オンライン診療の点数設定は対面診療の質の高さを勘案した点数設定とすべき」と主張。そのうえで、「万が一にも、対面と同じ点数とすることが予定されているのであれば、医師の技術料を根本から覆す話で、到底受け入れることはできない。現在、特例的・時限的に設定されている初診の点数水準を基本として検討するものでしかない」と強調した。 一方、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、「オンライン診療の推進に資するため、通信料等の実費負担を含むトータルでの患者負担に配慮しつつ、オンライン診療について対面診療と同内容、同水準で実施される行為は医学管理料も含めて対面診療との違いも踏まえた適切な報酬として設定すべき」と主張した。特に、支払側委員である眞田享委員(経団連)から、「対面診療と同内容、同水準で実施されるものについては同等の報酬の水準にすべきとの強い意見があった」ことも紹介した。 公益裁定では、「オンライン診療では、対面診療との比較において、触診・打診・聴診等が実施できないことを踏まえると、点数水準に一定程度の差を設けることは妥当」としたうえで、「オンライン診療のみで診療を終え得ることや、国民にオンラインでも適切に診療を届けていくことの重要性も勘案すると、オンライン診療に係る初診料については、対面診療の点数水準と「時限的・特例的な対応」の点数水準の中間程度の水準とすることが適当」と結論づけた。医学管理料についても、「オンライン診療の初診料の対面診療に対する割合と整合的に設定することが適当」とした。 ◎時間・距離要件や、オンライン診療の実施割合の上限は撤廃へ 算定要件や施設基準については、診療側の城守委員は、「無責任な診療が行われ、地域の医療提供体制が壊れるようなことはあってはならないと考えている。特に、対面診療が必要になった場合は連携する保険医療機関に依頼するなどして、自分たちでは対応しないような無責任な診療を助長するようなことがあってはならない。オンライン診療のみを行っているような医療機関があれば、それは地域医療提供体制に大きな影響を及ぼすことを懸念している」と主張。オンライン診療と対面診療の適切な組み合わせの重要性を強調した。現行の要件である「日常的に通院又は訪問による対面診療が可能な患者を対象」とすることや、「診療料の算定回数に占めるオンライン診療料の割合が1割以下」について、「今後も必要だと考えている」と強調した。 一方、支払側の松本委員は、「算定要件や施設基準については、オンライン診療の適切な実施に関する指針を超える趣旨の制限を設けるべきではない。従来設けられていた距離要件や、患者割合要件は撤廃すべきであると主張する」と述べた。そのうえで、「患者の安全安心という面で、問題が発生しないかどうかは継続的に事後検証し、オンライン診療に関する実態を把握し、問題があれば、速やかに対策を打つことが大前提となる」とも述べた。 公益裁定では、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大下において、オンライン診療が活用されてきたことも踏まえれば、患者が適切にオンライン診療を受けることができる環境を整備することが重要となる。一方、オンライン診療の質を確保し、医師が必要と判断した場合にはオンライン診療ではなく、対面診療が行われることも重要」と指摘。 オンライン診療の算定要件と施設基準については、「患者の状況によってオンライン診療では対応が困難な場合には、他の医療機関と連携して対応できる体制を有することを求めることが適切。これらも含め、指針に準拠した診療の実施を要件化することを前提として、医療機関と患者との間の時間・距離要件や、オンライン診療の実施割合の上限については要件として設定しないことが適切」と結論付けた。

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ファイザー 梅毒治療薬・ステルイズ水性懸濁筋注を発売

ファイザーは1月26日、梅毒治療薬ステルイズ水性懸濁筋注60万単位シリンジ、同240万単位シリンジ(一般名:ベンジルペニシリンベンザチン水和物)を発売した。適応症は「梅毒(神経梅毒を除く)」。薬価は60万単位1筒3207円、240万単位1筒9273円。 持続性ペニシリン製剤で、細菌細胞壁のペプチドグリカンの合成を阻害することで抗菌活性を示すと考えられている。有効成分のベンジルペニシリンベンザチン水和物は溶解性が低く、投与部位から緩徐に放出される特徴から、同剤は1回の筋肉内投与で有効濃度が持続する。 同剤は、▽早期梅毒に対して単回投与で治療効果が期待できること、▽アドヒアランスの低下による治療失敗は考え難いこと、▽海外で梅毒患者の治療に貢献してきた実績があること、▽これまで耐性菌の報告がないこと――などから、日本感染症教育研究会から開発要望が出され、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を受けて、同省からファイザーに開発要請されたもの。 ◎日本感染症学会梅毒委員会 第一選択薬のアモキシシリン内服製剤と「同等の位置づけ」 日本感染症学会梅毒委員会は2021年11月に、同剤について、「神経梅毒を除く活動性梅毒の治療薬として、本剤を従来の第一選択薬であるアモキシシリン内服製剤と同等の位置づけとする」、「早期梅毒(感染から1年未満の活動性梅毒)と後期梅毒(感染から1年以上を経た活動性梅毒)で注射回数が異なることに注意する。特に、梅毒の症候型(第1期梅毒や第2期梅毒、潜伏梅毒など)で区別するのではないことを理解されたい」など使用にあたっての留意点をまとめている。

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エムスリー 医療AIプラットフォーム事業推進でPSPと合弁会社「エムスリーAI」設立で基本合意

エムスリーは1月21日、医用画像管理システムの開発、販売を主力事業とするNOBORI、PSPの3社と医療AIプラットフォーム事業の推進を目的とした合弁会社「エムスリーAI」の設立で基本合意したと発表した。PSPとNOBORIの両社は22年4月1日付でPSPを吸収合併存続会社として合併することが公表されている。このためエムスリーは効力発生後に統合後新会社となるPSPと合弁会社を正式に設立する。出資比率はエムスリー60%、PSP40%。営業開始は22年4月1日で、杉原賢一氏が代表者に就任する。 PSPは400床以上の大規模施設を含む約1100施設に医用画像管理システム(PACS)を導入し、オンプレミス型システムの販売を主力としている。一方、NOBORIはクラウド型システムの販売に特化し、中小規模施設を中心に約1100の稼働施設数のほぼ全施設でクラウド型システムが稼働している。事業領域で両社は競合関係にあるが、顧客基盤、技術基盤は補完関係にある。 エムスリーは、2020年にNOBORIと事業提携契約を締結し、医療AIプラットフォーム事業を共同で推進してきた。すでにエムスリーのAIは、部位(頭部、肺など)ごとの複数疾患で使用したいAIを選択して利用できる。AIの導入においては、エムスリーのエッジサーバーを設置することで、PACSなどの院内システムやモダリティメーカーを問わずに利用が可能となる。今回の合弁会社設立でエムスリーは、医療AIの臨床現場への流通を加速させ、医療現場のDX化を推進することができると期待している。また、エムスリーは統合後のPSPを持分法適用関連会社とする予定で、より強固な提携関係を構築したい考え。

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