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21-22年のインフルエンザ 11月の推計患者数1145人 流行なかった前年同月の3分の1

今年11月のインフルエンザの推計患者数は1145人で、流行しなかった前年同月の3分の1の水準にとどまることがわかった。コロナ禍によって社会に浸透した感染対策の徹底が背景にあるとみられる。日本感染症学会はこれまでに、今シーズン(21-22年シーズン)にインフルエンザが大流行する可能性があると警鐘を鳴らしているが、11月時点で流行入りは確認されなかった。 これは調剤レセプト、社保レセプト、厚労省のNDBオープンデータなどで実際の処方動向を把握し、拡大推計して全国の処方実態を分析できるインテージリアルワールド社の統合医療データベース「Cross Fact」によるもの。今回分析したインフルエンザの推計患者数は、抗インフルエンザ薬を処方された全国の患者数(拡大推計値)のことで、分析対象の薬剤はオセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、バロキサビル――となる。 インフルエンザは例年9月から流行し、11月から急増する傾向にある。直近5年間の各年11月のインフルエンザの推計患者数は、16年12万8552人、17年8万9022人、18年4万9812人、19年25万2007人、20年3622人――で、コロナ禍にあった前年でも3000人を超えていた。 インフルエンザのピークは例年12月から2月で、今シーズンも新型コロナとの同時流行が懸念されている。同社は、「新型コロナとの同時流行が危惧されるインフルエンザのピーク期はこれからであり、今後も動向を注視する必要がある」としている。 ◎小児科と耳鼻科 コロナ以前の受診患者まで戻らず コロナ禍により、処方せん枚数は減少し、1処方当たりの平均処方日数は伸びた。同社データによると、21年の月平均の処方せん枚数は推計約6100万枚で、年間では約7億3200万枚となる。この枚数は20年とほぼ同水準。コロナ以前は概ね年間約8億2000万枚あったため、コロナ禍で約10%減ったことになる。2年連続で延べ患者数は減ったわけだが、1処方あたりの平均処方日数は20年2月以降、32~33日をキープしており、コロナ以前の水準の10%程度増えた。つまり、市場全体では処方数量はほぼ維持された格好だ。 ただ、同社によると、疾患別の処方数量は、糖尿病などの生活習慣病薬や、不眠や不安など精神疾患の薬剤の処方数量はコロナ以前と同水準か微増傾向がみられる一方で、感染症に係る薬剤は大きく減ったという。診療科別でも、小児科の21年11月の受診患者数は、コロナ以前を100%とした場合、82%にとどまり、耳鼻科も同じく82%までしか回復していない。新型コロナによる医薬品市場へのマイナス影響はいま、特定の疾患や診療科に限定され、その影響が続いている。

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薬食審・第二部会 モデルナの新型コロナワクチン3回目接種の特例承認了承 販売名は「スパイクバックス筋注」に

厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は12月15日、モデルナ社の新型コロナワクチン「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の3回目接種(追加免疫)の用法・用量追加を特例承認することを了承した。厚労省は早ければ16日中に特例承認する。申請データから接種対象者は「18歳以上の者」とし、接種時期は「通常、本剤2回目の接種から少なくとも6カ月経過した後」とされた。2回目までは1回0.5mLを筋肉注射で用いるが、追加免疫は1回0.25mLと従来の半量を筋肉注射する。 また、部会では販売名を「スパイクバックス筋注」に変更することも確認された。国内販売名を海外製品名と統一する。追加免疫の特例承認の際に販売名変更も行う。 ◎追加免疫で血清中和抗体価が約1.7倍に 同ワクチンの国内流通を担う武田薬品が11月10日付で追加免疫に係る申請を行った。この日の部会では、追加免疫による血清中和抗体価(50%阻害希釈倍率)に関して、2回目接種1ヶ月後の値(1033)に対し、3回目接種1ヶ月後の値(1768)は約1.7倍であり、非劣性が示されたことを確認。追加免疫について特例承認して差し支えないと判断された。 特例承認された場合、同ワクチンの追加免疫の「用法及び用量に関連する注意」で、接種対象者について、「18歳以上の者。SARS-CoV-2の流行状況や個々の背景因子等を踏まえ、ベネフィットとリスクを考慮し、追加接種の要否を判断すること」と記載され、接種時期は「通常、本剤2回目の接種から少なくとも6ヵ月経過した後に3回目の接種を行うことができる」と記載される予定。いずれもファイザーの新型コロナワクチン・コミナティ筋注の追加免疫の用法・用量の関連注意と同じ内容となる。 ◎ワクチン分科会を16日開催 モデルナワクチン追加免疫の予防接種法上の取り扱いを審議 厚労省は16日に厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会を開き、モデルナ社ワクチンの追加免疫の予防接種法上の取り扱いを決める。同分科会ではこれまでに、追加免疫に使用するワクチンについて、「1回目・2回目に用いたワクチンの種類にかかわらず、mRNAワクチンを用いる」ことを確認している。mRNAワクチンであるコミナティと同様に、モデルナ社ワクチンも、2回目までのワクチンの種類に関わらず追加免疫に使用することが確認されるとみられる。

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ノーベルファーマ 国内営業部を中部・東日本、首都圏、西日本の3エリアに再編 現在の7支店は廃止

ノーベルファーマは12月15日、国内営業本部組織を見直し、「エリア制」を導入すると発表した。全国19エリアを16エリアへ再編するとともに、現在7支店ある支店組織を廃止し、新たにエリア統括として、中部・東日本、首都圏、西日本と国内3営業部体制に再編する。いずれも1月1日付。 営業本部体制の見直しは、医療環境の急速な変化への対応を睨んだもの。同社は、「情報提供のあり方も大きく変化し、より早いスピードで市場のニーズに応じた情報提供活動を実施するため」と説明しており、新たにエリア制を導入することで組織運営を強化する。 このほか営業管理部と営業推進部を統合し、営業企画部とするほか、流通推進グループと企画管理グループを置く。また、企画管理グループ内に企画管理担当と法令遵守窓口担当を設置する。一方、営業戦略部に戦略推進グループとIT推進グループを設置し、支店学術担当者を営業人材開発部に新設した学術教育グループ所属とする。これによりMRの専門性強化を目的とした教育体制に変更する。また、部内に人材開発グループを設置し、社内の法令遵守・社内規範・企業倫理などを重視した人材配置とすることで、営業本部のガバナンス強化に役立てたい考え。

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価格交渉代行VC、薬局加盟拡大で卸に警戒感  一部で大幅な値引き要求、急配有償化など対抗策検討も

川下取引における価格交渉の代行などを行うボランタリーチェーン(VC)に全国各地の中小の調剤薬局が加盟する動きが拡大している状況に対し、医薬品卸の間で警戒感が高まっている。卸関係者によると、VCの中に...

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中外製薬、324種類のがん遺伝子検査を医療現場の助けに

中外製薬はがん患者の血液から治療方針の決定やがんの病態などに関する遺伝子を解析し、最適な治療薬の選択につなげる手法を事業化した。324種類の遺伝子を一度に調べられる。これまでは患者のがん組織を採取して遺伝子変異を調べてきたが、人体への負担を大幅に減らせる。抗がん剤の効果を高めることも見込め、医療現場の新たな助けになり得る。 血液や組織を基にがんの原因となる遺伝子の変異を見つけ出し、診断や治療する手法を「が...

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BostonGene社とNEC,個別化治療推進に向けグローバルで提携 ~AIを活用した分子・免疫プロファイリングの事業化を加速し,世界のがん患者の治療効果の向上を目指す~

BostonGene Corporation(ボストンジーン,注,以下BostonGene社)とNECは12月15日,米国以外の日本を含む主要なグローバル市場に向けてBostonGene Tumor Portrait™ Testsを事業化する戦略的グローバル・パートナーシップ契約を締結した。なお本協業は,BostonGene社とNECの既存の協業を拡大したもの。 BostonGene社の革新的なコンピュータプラットフォームは,腫瘍ゲノミクス,患者の免疫機構,および利用可能なすべての承認済・開発中の治療法の有効性との相関を見出すために,AIに基づく分子・免疫プロファイリングを行う。BostonGene Tumor Portrait™ Testsは,ゲノムおよびトランスクリプトームを統合的に解析することで,日々の臨床現場に精密医療を推進し,医師ががん患者に個別化治療を提供するための支援を行う。 また,NECがNEC独自のネオアンチゲン予測AI技術を用いて実施している個別化ネオアンチゲン治験において,これまでNECとBostoneGene社は患者さんの腫瘍の分子特性の解析で協業してきた。今後,両社は共同でBostonGene Tumor Portrait™ Testsの市場を,グローバルに開拓していく。日本においては,NECのヘルスケア・ライフサイエンス領域のネットワークを活用して,国内の病院へ提供していく予定。 厚生労働省の報告によると,日本では2020年に378,385名の方が,がんで亡くなっている。これは,年間の国内全死亡者数の27.6%を占め,4人に1人が,がんで亡くなっている事になる。NECの長年にわたる,がんの中核病院や製薬企業,バイオテクノロジー企業との関係を活かし,NECとBostoneGene社は密接に協力して,最先端のソフトウェアを組み合わせた次世代マルチプラットフォーム分析法が,がん患者の診断と治療を向上させるために役立つことを実証していく。NECの2025中期経営計画においても「今後の成長ビジネスの創出」の一環として,AIをはじめとするデジタル技術を活用したヘルスケア・ライフサイエンス事業の創出に向けた取り組みを掲げている。 NEC代表取締役 執行役員社長 兼 CEOの森田隆之氏は次のように述べている。「NECは半世紀以上にわたり,日本における最先端の病院情報システムの提供をはじめとして,ヘルスケア分野への貢献にコミットしてきました。がんは現代日本において最も多い死因です。NECは2016年から国立がん研究センターとも協力しており,現在はAIやデータ解析の豊富な経験を患者さんの治療効果向上に応用することに注力しています。BostonGene社が提供するコンピュータ解析により得られる高度な分子・免疫プロファイリングは,すでにアメリカの学術界や医療コミュニティにおいてがん患者さんが受ける医療の質を改善しています。BostonGene社と共にグローバル展開を図ることで,日本と海外の標準治療を改善するイノベーションを急速に推進することができると考えます」。 BostonGene社長兼CEOであるAndrew Feinberg氏は次のように述べている。「世界でヘルスケアに貢献するNECは,その長い歴史の中で業界をリードする製品とソリューションを提供しています。NECとの提携により,我々のグローバル展開を迅速に進め,世界中のがん患者さんの標準治療を改善することが可能になるでしょう」。

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ミクス・病院薬剤部調査 コロナ禍の情報提供「必要に応じ面談」6割、「MRと会う機会減らした」4割弱

ミクス編集部は、コロナ禍における製薬企業のMRによる情報提供について全国の病院薬剤部を対象に調査した。その結果、「必要に応じて面談で対応している」との回答が58.7%を占め、最多となった。次いで、「必要な場合は、メールや電話、FAXなどで対応している」が56.0%だった。一方で、「MRに会う機会を減らしている」は37.6%。「DM(ダイレクトメール)や一斉メールが送られてくる」は36.7%となり、ともに4割近くの医療機関が選択した。編集部に寄せられたコメントでは、「Webの上手な活用」や「Webとリアルのハイブリッド」を求める意見が見られた。 調査は、全国の病院薬剤部にインターネットおよび郵送で調査票を送付し、回答を求めたもの。調査期間は2021年9月15日~10月30日。有効回答は109施設。内訳は大学病院3施設、国立病院機構9施設、自治体立病院16施設、準公的病院14施設、民間病院67施設だった。医療機能別にみると、高度急性期5施設、急性期74施設、回復期リハ21施設、療養21施設、精神・がんなど専門病院10施設だった。 新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数は11月以降減少傾向を示しており、これまでMRの訪問自粛要請を行っていた病院の一部に解除の動きが見えている。ただ一方で、オミクロン株の動向や第6波の感染拡大に備える医療機関も多く、病院薬剤部に従事する薬剤師の多くが、コロナ以前のMR活動には戻らないとの認識を抱いている。ミクス編集部は、新型コロナの感染拡大の経験を踏まえたMR活動を検討する材料とするため、全国の病院薬剤部から製薬企業からの情報提供やMR活動についての意識や、具体的なコメントなどを求めた。 ◎編集部に寄せたコメント 訪問減少は「非常に残念」 Web講演会の視聴会場設置を 調査を通じて編集部に寄せられたコメントを紹介したい。「私はMRさんからの情報提供はとてもありがたく思っていたので、(MRの訪問が減っていることは)非常に残念です。 Web講演会も家や職場ではなかなか視聴できない(環境的理由)ので、視聴会場を設けて頂ければありがたいです」というものや、「コロナの影響で訪問活動を制限しているため、受動的に得られる情報量が減った。ホームページやコールセンターではなくMRによる情報提供も重要なので、コロナが解消した後は、以前のような情報提供活動の再開を望んでいる」という意見に目を引いた。 ◎「リモートと対面のハイブリッドが効率的」、「Webを上手く使用した情報提供を」 ただ、一方で、「リモートと対面のハイブリッドが効率的ではないか」や、「Webを上手く使用した情報提供をもっと利用してもらいたい」、「コロナ後も製品紹介はWebを活用してください」、「メールでのやりとりも併用するようになって、お互い時間のロスは減ったと思います」など、コロナ禍を経験したことによるMR活動への変化に期待する声が多いことは見逃せない。 すでに多くの製薬企業がリアルとリモートを組み合わせた「ハイブリッド型」の導入を進めている。これまで1年半のコロナ禍で経験した内容を、MR自身がさらに発展させるためのスキルの習得や、医師や薬剤師へのアクセス手段としてのデジタル活用に取り組む必要性が改めて認識できたといえる。 ◎「必要性を感じない」というコメントに耳を傾けてみる 一方で懸念点も明らかになった。「MRからの情報提供についての必要性を感じていない」との回答は9.2%に上った。なぜMRからの情報提供に必要性を感じていないのか―。この選択肢を選んだ施設から編集部に寄せた意見を見てみると、「添付文書に書かれている事としか情報提供できないとの事なので、MRの必要性を感じない。そのような情報ならネットからで十分」、「営業活動的な宣伝は必要なく、使用者に必要な情報提供を行ってほしい」などのコメントが散見された。コロナ禍によって、「MR・企業の必要な情報提供の判断力の差が浮き彫りとなった」、「来なくなっても困らないと気づいた」と回答した施設もある。 ◎積極的に情報提供するMRとそうでないMRに「2極化」も なにより編集部が気になったのは、「積極的に(情報提供を)行っているMRとまったく行わないMRとが2極化しているように感じる。直接面談する必要性も減っており、よく会うMR以外は、オンラインの面談のみでもよいと考えている」とのコメントだ。端的にコロナ禍のMR活動を薬剤師の目線でズバリ言い当てているように感じた。製薬企業の名前や製品のブランドが記されたDMやメールは頻繁に届くが、肝心のMRの姿を見ることはなくなった。これにより薬剤師が想起できるMRの数もコロナ以前に比べて極端に減っているように思う。よって、「MRも2極化」してくるという訳だ。 すなわちMRも峻別される時代を迎える。シビアな言い方になるが、MRにとっては死活問題になりかねない。コロナ禍で薬剤師も医師もMRとリモートでコンタクトすることに抵抗感が無くなりつつある。その分、MRも自身の価値を医療者に訴求できないと、自らが退場を命ぜられることにもなりかねない。アフターコロナは「医療者から選ばれるMR」になるための極めて厳しい戦いの場になることは言うまでもない。

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大原薬品 日立物流火災で長期収載品を緊急増産も 被害錠数の約75%を東日本物流センタ ーに入庫

大原薬品は12月14日、日立物流西日本物流センター(大阪府大阪市此花区)の火災発生後の対応について公表した。「まずは、何をおいても最優先に⽣産すべき成分・品⽬である⻑期収載品において、迅速かつ安定的な供給再開を⽬指す」と表明。長期収載品については自社製造に加え、委託製造先の共創未来ファーマやクオリテックファーマによる緊急増産を行っているとした。また、先週までの2週間で、⽕災で失われたと推測される⾃販製品群のうち、出荷判定を完了して、同社の東日本物流センターに入庫したのは、錠数ベースで約75%との目安も発表した。早期のリカバーを目指す考え。 ◎早期リカバリーで「リソースを最大限有効に活用」 同社は、「⽕災において失われたと思われる⾃販製品群(ジェネリック医薬品・⻑期収載品(承継品))につ いては、早期リカバリーに向け限られたリソースを最⼤限有効に活⽤する」と表明した。⾃販製品群のうち、⼤多数が定期的に毎月生産しており、包装まで完了して出荷判定 を待っていた製品、製剤バルクまで完了した中間製品や製剤化⼯程中の仕掛品などがあると説明。「直近の品不⾜に対して、まずは⼤⾄急これらを最終製品化して市場に供給させていただくことが、 最短で有効な⼿段であると判断している」とした。なお、同社は火災発生時(11月29日時点)に、大阪物流センターに自販製品群の約 65%を在庫保管していたとしている。 また、包装単位については、⼀部の製品を除き、100 錠包装を中⼼とした⼩包装のみという。同時に失われたと推測される委託製造品についても、迅速に市場で製品を供給する考えを示している。 半年に1回以下の生産などの⽣産数量の少ない製品群については、「どうしても⻑期的に⽋品になってしまう製品がある」と説明。至急、成分ごとに代替品を案内する考えを示している。

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中外製薬 中分子創薬をコア技術に 抗体や低分子で困難な細胞内タフターゲットに挑戦

中外製薬の飯倉仁研究本部長は12月13日に開いたR&D説明会で、中分子創薬を低分子、抗体に続く3つ目のコア技術としての確立に意欲を示した。「中分子創薬により、既存モダリティの抗体でも低分子でもできない創薬を実現する」と話した。オープンイノベーションを通じ、遺伝子、核酸、細胞、ウイルスなどの新たなモダリティにアプローチし、同社の有する技術を融合させることで、革新的な創薬を実現していきたい考え。個別化医療推進も求められるなかで、多様なモダリティで、個々の医療ニーズに応え「患者1人ひとりの病態・要望にマッチした治療選択肢を提供したい」と述べた。 抗体製剤は一般的に分子量が大きく、細胞外分子を標的とする。一方で、低分子医薬品は分子量が小さく細胞内に入り、効果を発揮するが、ターゲットとなるポケットが存在するケースでしかアプローチができない。このため、いずれもタンパク質全体の20%をアプローチするにとどまるという。 飯倉本部長は、「創薬したくてもできない領域がたくさんある」と説明。低分子医薬品などではアプローチできなかったターゲットに対するアプローチを可能にするのが中分子創薬だと強調した。 ◎中分子プロジェクトの2番目の臨床試験入り 2~3年後に 同社は10月に、中分子プロジェクトのLUNA18(開発コード)について、固形がんを対象に第1相臨床試験を開始した。中分子創薬で初の臨床試験入りとなる。LUNA18は経口投与可能な新規環状ペプチド分子。飯倉本部長は説明会で、中分子創薬の前臨床試験の中のリード最適化(Lead Optimization)の段階に10プロジェクトがあることを明らかにし、2番目の中分子プロジェクトの臨床入りは2~3年後になると見通した。 ◎中分子創薬の多くにファーストインクラス薬の可能性 10プロジェクトはがん、免疫、急性疾患を対象としており、「多くがファーストインクラス薬になり得る」としている。細胞内を標的とした経口薬が大半を占めるが、細胞外を標的とした経口薬2プロジェクトも進行中としている。

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マルホ 抗ヘルペスウイルス薬アメナリーフ 再発性の単純疱疹の効能・用法追加を申請

マルホは12月14日、抗ヘルペスウイルス薬アメナリーフ錠200mg(一般名:アメナメビル)について、「再発性の単純疱疹」に対する効能・効果と用法・用量追加を一変申請したと発表した。申請した効能・効果及び用法・用量は、あらかじめ処方された薬剤を患者が初期症状を自覚した時点で服用するPIT(Patient Initiated Therapy)と呼ばれる治療法で、海外では再発性単純疱疹の標準的な治療法に位置付けられている。臨床試験は再発の初期症状の発現から6時間以内にアメナメビルを単回投与するデザインで行ったが、最終的な用法・用量は審査を経て決定するとしている。 同剤は現在、帯状疱疹を適応とし、Meiji Seikaファルマと共同販促している。マルホは本誌取材に、今回申請した再発性の単純疱疹もMeijiと共同販促するかどうかは「不明」と説明した。 単純疱疹は、単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスが再活性化することで発症する。症状の再発を繰り返すのが特徴。患者の多くは紅斑・丘疹・水疱等の皮膚症状が発現する前に、痒みやピリピリ、チクチクするような違和感などの初期症状を自覚する。 今回の申請は、再発性の口唇ヘルペスあるいは再発性の性器ヘルペスを対象とした2つの国内第3相臨床試験(ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較)の結果に基づくもの。これらの試験では、再発の初期症状の発現から6時間以内にアメナメビルまたはプラセボを単回投与した。 いずれの試験でも、アメナメビル群はプラセボ群に対して、主要評価項目の「すべての病変部位が治癒するまでの時間」において、統計学的に有意な差を認めたという。安全性はアメナメビル群(545例)で、因果関係のある有害事象はα1ミクログロブリン増加1.8%(10例)、β-NアセチルDグルコサミダーゼ増加1.1%(6例)、尿中蛋白陽性0.6%(3例)だった。重篤な有害事象は認められなかった。 同剤は、アステラス製薬により創製された非核酸類似体のアメナメビルを有効成分とする経口抗ヘルペスウイルス薬。ヘルペスウイルスのDNA複製に必須の酵素であるヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害することで、二本鎖DNAの開裂およびRNAプライマーの合成を抑制し、抗ウイルス作用を示す。17年から帯状疱疹の治療に用いられ、マルホが日本国内で製造販売している。

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