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杏林製薬 ファブリー病治療の再生医療等製品を共同開発、千葉大発ベンチャーのセルジェンテックと

キョーリン製薬ホールディングスは6月17日、子会社の杏林製薬が千葉大学発バイオベンチャーのセルジェンテック社(千葉県千葉市、麻生雅是社長)との間で、セルジェンテックが実用化開発を進めているファブリー病治療を目的とした遺伝子導入ヒト脂肪細胞(GMAC)を用いた再生医療等製品に関する共同開発・実施権許諾契約を締結したと発表した。杏林製薬はファブリー病を対象疾患とするGMACの開発・販売に関する独占的権利を取得した。 GMACは、患者自身の皮下脂肪から単離・培養した脂肪細胞に、治療目的の酵素やタンパク質を産生する遺伝子を独自の技術で導入し、欠損・不足する酵素やタンパク質を作り出す能力を持たせた加工脂肪細胞。GMAC1回の投与で数年以上にわたり欠損・不足した酵素の持続的な補充を実現。これにより、ファブリー病患者の治療とQOL向上に大きく貢献することが期待されるとしている。 杏林製薬は契約締結により、セルジェンテックに対し、契約一時金、開発から販売までの進展に応じたマイルストン、販売後には売上に応じたロイヤルティなどを支払う。また、杏林製薬は今回、別疾患を対象とするGMACの開発・販売権に関するオプション権も併せて取得した。 ファブリー病は、ライソゾーム加水分解酵素の一種であるα-ガラクトシダーゼをコードする遺伝子の欠損により発症する、進行性のX連鎖性遺伝性疾患。酵素が不足または働きが低下することで、その基質であるグロボトリアオシルセラミドなどのスフィンゴ糖脂質が蓄積し、四肢末端痛、発汗障害、被角血管腫、進行性腎障害、心肥大など、様々な症状・障害が現れる。発症頻度は 4万人に1人程度とされるが、近年の新生児スクリーニング研究では発症頻度はそれより高く報告されている。国内では指定難病および小児慢性特定疾病として取り扱われている。 セルジェンテックは、2003 年設立の千葉大学発のバイオベンチャー企業。希少・難治性疾病で苦しむ患者・家族のQOL向上に貢献するため、独自技術であるGMACによる再生医療・遺伝子治療医薬品の開発を進めている。

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リフィル処方箋 4~5月末の診療所・発行状況 処方回数は耳鼻咽喉科が最多 施設数で内科がトップに

4月の診療報酬改定で導入した「リフィル処方箋」について、実施から2か月間の診療所の状況を調べたところ、処方回数が最多の診療科は耳鼻咽喉科だった。施設数では内科が最も多いことも分かった。リフィル処方箋に記載された薬剤の上位は、テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%、ベストロン耳鼻科用1%10mg(溶解後の液として)、プリビナ液0.05%で、ともに患者数で最多。いずれも耳鼻咽喉科で花粉症や鼻炎に処方された薬剤だった。内科のリフィル処方箋では、リバロ錠2mg、フェブリク錠10mg、アムロジン錠5mgなどが複数の患者に処方されていた。 ミクス編集部はエムスリーが独自に構築したリアルワールドデータベース「JAMDAS」(Japan Medical Data Survey:日本臨床実態調査)を用い、リフィル処方箋が導入された4月1日から5月31日までの2か月間のリフィル処方施設(診療科)、処方数、処方薬剤などを調査した。 ◎処方回数は耳鼻咽喉科、内科、皮膚科、小児科の順 処方1回以上は37診療科に及ぶ その結果、リフィル処方箋の処方回数が多かった診療科の第1位は耳鼻咽喉科、第2位は内科、第3位は皮膚科、第4位は小児科、第5位は形成外科、第6位は産婦人科、第7位は整形外科となった。これら上位診療科は、いずれもリフィル処方箋の処方回数の総数が10回を超えている。なお、処方回数が1回以上あった診療科は合計37診療科に及んだ。 ◎耳鼻咽喉科 主に花粉症や鼻炎の薬剤が中心 リフィル処方箋の処方回数が最多の耳鼻咽喉科は、花粉症の時期に重なったこともあり、施設数は限定的だったものの、1施設当たりの処方回数は他の診療科に比べて格段に多かった。処方内容は、主に花粉症や鼻炎に関するものが目立つ。処方薬剤としては、アレジオンやアレグラなど市販薬のある処方薬も含まれていた。このほかに、ミティキュアダニ舌下錠10000JAUやザイザル錠5mg、シングレア錠10mgなどの処方例も複数見られた。 ◎リフィル処方箋を発行した内科・診療所は3.7% 患者数は平均2.5人 施設数でリフィル処方箋の処方回数最多は内科。リフィル処方箋を発行した内科診療所は全体の3.7%で、リフィル処方箋を発行した患者数は2.5人となった。処方薬剤で最も多かったのは、リバロ錠2mg。次いで、フェブリク錠10mgとアムロジン錠5mgが同数で並んだ。このほか、クレストール錠2.5mg、チラーヂンS錠50㎍、ヒルドイドローション0.3%、ビオスリー配合錠、ミカルディス錠40mg、アムロジンOD錠mgなども複数処方されている。なお、1回以上リフィル処方箋で処方された薬剤は311(一部重複あり)あった。 ◎皮膚科、小児科でも複数薬剤でリフィル処方 皮膚科におけるリフィル処方箋をみると、最も多かった処方薬剤はシナール配合錠だった。次いで、ヒルドイドソフト軟膏0.3%、タリオンOD錠10mg、シダキュアスギ花粉舌下錠5000JAU、ザイザル錠5mgとなった。一方、小児科では、ミティキュアダニ舌下錠10000JAUがトップで、次いで、シダキュアスギ花粉舌下錠5000JAU、ベピオゲル2.5%、パタノール点眼液0.1%、カロナール錠200 200mgなどが見られた。

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特許問題抱えた成分多数、沢井・東和は単独参入も  各社17日から後発品発売、戦略でAG収載見送りも

後発医薬品の薬価収載の官報告示に合わせ製薬各社は16日、相次いで製品の発売予定を明らかにした。特許侵害訴訟を引きずる成分が多く、1社単独での参入も目立つ。戦略的な活用が進むオーソライズド・ジェネリッ...

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大塚製薬 片頭痛治療薬・アジョビで剤形追加 オートインジェクター製剤の承認取得

大塚製薬は6月15日、片頭痛治療薬・アジョビ皮下注225mgシリンジ(一般名:フレマネズマブ(遺伝子組換え))の剤形追加として、同皮下注225mgオートインジェクターの承認を取得したと発表した。オートインジェクター製剤は、フレマネズマブ225mg(1投与単位)が充填されており、保護キャップを外して注射部位に押し当てることで投与できる。 オートインジェクター製剤の注射針は針カバーで隠されており、針刺し事故を防止する設計になっている。投与する際に注射針が見えないため、注射に対する患者の不安や恐怖心が軽減される可能性もある。 アジョビは、抗CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)モノクローナル抗体の皮下注射剤で、▽4週間に1回225mg、▽12週間に1回675mg――の2つの投与方法がある。同剤は片頭痛発作の発症に重要な働きをしているとされるCGRPに結合してCGRP受容体との結合を阻害することで、片頭痛発作の発症を抑制すると考えられている。

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東北大 5-FU系抗がん剤の重篤副作用発現に影響するDPYD遺伝子多型 9種類を特定 重篤な副作用回避へ

東北大学は6月16日、5-FU系抗がん剤の重篤副作用発現に影響するDPYD遺伝子多型 9種類を特定したと発表した。東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)の「日本人全ゲノムリファレンスパネル」を活用し、5-フルオロウラシル(5-FU)系抗がん剤を生体内で分解する薬物代謝酵素の遺伝的特性を解明したもの。DPYDについては、これまで欧米の先行研究で4種類の重篤な副作用発現を予測する遺伝子多型マーカーが報告されていた。今回9種類の遺伝子多型を特定したことで、遺伝子多型の事前検査により、5-FU系抗がん剤の重篤な副作用発現を回避できるなど、患者個々に最適ながん化学療法を提供できると期待している。 同研究は、東北大学未来型医療創成センター(INGEM)の菱沼英史助教と東北大学大学院薬学研究科の平塚真弘准教授(生活習慣病治療薬学分野、ToMMo、INGEM、東北大学病院兼任)らの研究グループが行ったもの。ToMMo が公開する「日本人全ゲノムリファレンスパネル」を利用し、5-FU 系抗がん剤の代謝酵素DPDの41 種類の遺伝子多型バリアントタンパク質について、酵素機能に与える影響とそのメカニズムを解明した。 具体的には、日本人3554人の全ゲノム解析で同定された41種類のDPYD 遺伝子多型が DPD 酵素の機能に与える影響を、遺伝子組換え酵素タンパク質を用いて網羅的に解析したもの。その結果、9種類の遺伝子多型で酵素機能が低下または消失することを明らかにした。特定された酵素機能が低下する DPYD 遺伝子多型を有する患者は、代謝が遅延することで5-FUの血中濃度が上昇するため、重篤な副作用を発現する可能性があるという。また、今回の解析は主に日本人集団などアジア人を中心に行われており、「これまでに有用な副作用予測マーカーが同定されていない民族集団における潜在的な5-FUによる副作用発現の原因であることが示唆された」と分析している。 ◎患者個々の薬物応答性を高精度に予測 コンパニオン診断薬の開発や医療実装に期待 今回の研究成果について東北大学東北メディカル・メガバンク機構は、「これまで見落とされてきた薬物代謝酵素活性に影響を及ぼす重要な低頻度遺伝子多型を同定し、遺伝子型から表現型を高精度で予測できる薬物応答性予測パネルを構築できる」と強調。さらに、「今後、薬物代謝酵素の発現量に影響を及ぼすプロモーター・イントロン多型、miRNA、エピゲノム、臨床研究情報などを加えることにより、患者個々の薬物応答性を高精度に予測できるファーマコゲノミクスコンパニオン診断薬の開発や医療実装が期待できる」と期待感を示した。

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エーザイや塩野義製薬など16社 「PHRサービス事業協会」設立を宣言 23年度中に正式な団体を立ち上げ

エーザイや塩野義製薬など16社は6月16日、「PHRサービス事業協会(仮称)」の団体設立宣言を行った。設立宣言は、PHR(Personal Health Record)を活用して、個人に最適化された医療やヘルスケアサービスを享受できるよう、情報の可視化や行動変容、医療従事者との共有等の商品・サービスを提供するPHRサービス事業者の団体を設立するというもの。23年度中の設立を目指す。 ◎製薬以外に、ITベンダー・テクノロジー系企業、民間保険会社などが参画 設立宣言に加わった事業者は、①Welby、②エーザイ、③エムティーアイ、④オムロン、⑤KDDI、⑥塩野義製薬、⑦シミックホールディングス、⑧住友生命保険相互会社、⑨SOMPOホールディングス、⑩TIS、⑪テルモ、⑫日本電信電話、⑬/FiNC Technologies、⑭ 富士通、⑮富士通 Japan、⑯MICIN-。各事業者が集まることで、データの標準化や、セキュリティ・リコメンデーションに係るルールの整備を進めていくこが求められている。 ◎ステークホルダーとの対話や政策提言も 団体設立のステートメントでは、①PHRサービス産業の協調と競争を通じた持続的な発展と国際競争力の確立、②デジタル技術と科学的知見等を活かした利便性と信頼性の高い顧客価値の創出、③幅広い業種によるPHRサービス産業への参画を通じたオープンイノベーションの促進-を掲げた。団体設立後の取り組みでは、医療・介護関係者、アカデミア、行政などステークホルダーとの対話や、必要な政策提言も行う。このほか事業環境整備も議論する予定。 今後、正式な団体設立までに活動方針と「PHRサービス産業の将来ビジョン」の策定を行う。さらに設立準備として、ガバナンス・オペレーション体制、事業・活動計画、予算、登記手続などにも取り組む考え。

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Welby 乳がん患者の7割がPHR/PROを医療スタッフとの情報共有や有害事象の報告に活用したいと回答

Welbyは6月15日、昭和大学で乳がん患者を対象に行っているPHR/PROを用いた臨床研究で、患者の7割が医療スタッフとのコミュニケーションや有害事象の報告で今後もPHRアプリを使用したいと考えているとの研究結果を公表した。昭和大学病院の中村清吾ブレストセンター長は、「患者の愁訴を正確に捉えることは、治療成績の向上につながると言われている。PHRアプリを上手に活用することで、医療者と患者の関係が、より密接になることを期待する」とコメントした。 同研究は、昭和大学病院で手術後ホルモン療法を受けた乳がん患者14人を対象に、WelbyのPHRプラットフォーム「WelbyマイカルテONC」をePRO(Patient Reported Outcome:患者報告アウトカム)として活用し、治療開始から1か月間、体調、症状、投薬に関連するPROをPHRアプリで患者が入力。治療開始前と1か月後に患者のQOLを評価した。評価に際しては、患者に研究期間終了時点でPHRアプリに関するアンケートを実施した。 その結果、試験期間終了時点のアンケートで、約70%の患者が将来、医療スタッフとのコミュニケーションや有害事象の報告にPHRアプリを使用したいと考えていることが明らかになった。また、参加した全ての患者がQOLに悪影響を与えることなくPHRアプリを使用できた。さらに、79%の患者がアプリ経由でPROを完全に記録することができた。 すでに海外のがん診療においては、PROがガイドラインで推奨されている。一方で国内も近年、患者の治療継続には患者報告に基づくアウトカム(PRO)による有害事象の適切な管理と、医療機関や医療スタッフとの情報の共有化が重要との認識が高まってきた。Welbyとしては、今回の研究結果などを踏まえ、WelbyマイカルテONCの機能を通じて患者が治療に対する正しい理解を深め、医療関係者が患者の状態(副作用や症状悪化)を早期検知することで、より良い治療アウトカムの実現を目指すことなどについて支援していく方針だ。

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日医・中川会長 骨太方針で見解 診療報酬改定DX システム上の対応と診療報酬は区別して検討を

日本医師会の中川俊男会長は6月15日、骨太方針2022に“診療報酬改定DX”が盛り込まれたことについて、「診療報酬改定にかかわる部分は今後中医協でしっかりと議論し、システム上の対応などは、これと区別して検討する必要があると考える」との見解を示した。全国的な電子開示システム等の整備による経営実態の透明化も盛り込まれたが、営業目的など本来の政策目的以外に活用されることや、個人情報の流出に懸念を表明。「政策利用の趣旨に沿って集計・分析したデータのみを対象とするよう今後の検討会等で主張していく」と述べた。 ◎23年4月のオンライン資格原則義務化「現場感覚としてはスケジュール的に難しい」 骨太方針2022では、医療デジタルデジタルトランスフォーメーション(医療DX)を推進する方向性が強く打ち出された。「医療のデジタル化を進めていくことに日医は全く同じ方向だ」と前向きな姿勢をみせた。特に、全国医療情報プラットフォームの創設や電子カルテ情報の標準化について、「かねてから日本医師会が主張してきたこととも合致するので、全面的に協力する」と強調した。 ただ、2023年4月に予定されるオンライン資格確認の原則義務化については、コロナ禍であることや機材の供給不足、ベンダーの対応能力などから、「現場感覚としてはスケジュール的に難しい」と訴えた。そのうえで、「医療現場や国民に混乱を来たすことのないよう、導入・維持に対する十分な財政支援や丁寧な周知・広報による国民・医療機関双方の理解の醸成を求める」と述べた。保険証の原則廃止についても、「国民にとってマイナンバーカードの取得は義務ではない。マイナンバーカードを取得しないことによって、保険医療を受けにくくなる国民が出ることがないよう配慮を求める」とした。 ◎リフィル処方箋 かかりつけ医として「慎重に判断していただけるよう、最大限支援」 リフィル処方箋については骨太方針で、「普及・定着のための仕組みの整備を実現する」と明記された。中川会長は、「財政当局は、リフィル処方箋が一気に進んでいないことを問題視しているが、日本医師会は、症状が安定している慢性疾患の患者であっても、定期的に診察を行い疾病管理の質を保つことが、“安心・安全で質の高い医療”だ」との考えを表明。 「これからも国民に、定期的な医学管理の重要性をご理解いただくよう努め、かかりつけ医として、患者さんの病状を個別かつ総合的に考慮した上で、リフィル処方箋の利用を慎重に判断していただけるよう、最大限支援したいと考えている」と述べた。 このほか、骨太方針2022には、「かかりつけ医機能が発揮される制度整備」も明記された。中川会長は財務省財政制度等審議会の建議でかかりつけ医機能の法制化が盛り込まれたことを引き合いに、「岸田総理の配慮もあり」文言が緩められたとの見方も示した。そのうえで、「患者の医療へのアクセスが維持され、患者の健康状態がこれまで通り守られるよう、国民視点、患者視点に立って検討を進めていただきたい」と述べた。

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塩野義製薬の新型コロナ治療薬候補・ゾコーバ錠の緊急承認を審議へ 6月22日の薬食審・第二部会で

厚生労働省は薬食審・医薬品第二部会を6月22日に開催し、塩野義製薬が承認申請した新型コロナウイルス感染症治療薬候補・ゾコーバ錠125mg(一般名:エンシトレルビル フマル酸、開発コード:S-217622)を審議する。経口新型コロナ治療薬として承認されれば、内資系企業で初となる。 塩野義製薬は今年2月に条件付き早期承認制度の適用を求めた承認申請を行ったが、「できるだけ早く承認・実用化される制度で進めたい」(塩野義製薬広報部)ということから、5月20日付で施行された緊急承認制度の適用を求めた申請に切り替えた。同剤は、緊急承認制度を用いて承認可否を判断する最初の製品となる。 緊急承認制度の対象医薬品は、「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品」であり、「かつ、当該医薬品の使用以外に適当な方法がない」ものとなる。新型コロナの場合は感染拡大の状況や医療提供体制のひっ迫状況、代替治療法の有無などが検討される。安全性が確認され、有効性が「推定」された場合に緊急承認されるが、当該承認の期限内に有効性を確認し、再度申請・承認を得る必要がある。 同制度では、医薬品部会で審議された後、薬事分科会でも審議することが規定されている。同省担当官は6月15日、「部会の審議結果に基づいて、分科会でも審議する」とした上で、部会での審議後から分科会開催までの期間は「数週間程度は要する」との見方を示した。 ◎主要評価項目 ウイルス力価で有意な減少も 症状改善は統計学的有意差を認めず 同剤は、北海道大学と塩野義製薬の共同研究から創製された3CLプロテアーゼ阻害薬。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しており、S-217622は3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制するとされる。 同剤の第2/3相臨床試験のうち、軽症/中等症患者を対象としたPhase 2b partの主要評価項目を達成したことから、2月に承認申請された。Phase 2b partでは、軽症/中等症の新型コロナ患者428例を高用量群(低用量の2倍)、低用量群、プラセボ群に無作為に割り付けた。1日1回、5日間経口投与し、抗ウイルス効果および臨床症状の改善効果を比較した。日本から419例、韓国から9例が組み入れられた。 主要評価項目に据えた4日目(3回投与後)におけるSARS-CoV-2のウイルス力価のベースラインからの変化量は、高用量群、低用量群ともにプラセボ群に比べて有意な減少を示した。ウイルス力価陽性患者の割合は両用量群ともに10%未満で、プラセボ群との比較でPhase 2a partの成績を上回る減少率となった。 一方で、新型コロナの症状合計スコアの初回投与開始から120時間(6日目)までの単位時間あたりの変化量は、プラセボ群に比べ改善傾向を認めたものの、統計学的に有意な差は認められず、主要評価項目を達成しなかった。ただ、同試験の集団で特徴的な症状だった呼吸器症状(鼻水または鼻づまり、喉の痛み、咳、息切れ (呼吸困難))の合計スコアは、高用量群、低用量群ともに有意な改善効果が認められた。 安全性については、「Phase 2a partの結果と同質であり、新たに懸念される有害事象等は認められなかった」としている。 塩野義製薬は2月の申請時に、「本試験の更なる追加解析データを速やかにPMDAへ提出する」との方針を示していた。厚労省は、実際に追加解析データが提出されたことは明らかにしたものの、どのようなデータかは現時点では開示できないと話した。 なお、日本政府は塩野義製薬との間で、承認後速やかに100万人分を購入する基本合意を締結している。

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テドロス氏「感染拡大は異常」 サル痘、緊急事態宣言の是非判断へ

【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は14日、23日に緊急委員会を招集し、欧米などで感染が拡大している感染症「サル痘」について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当するかどうかを評価すると発表した。

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