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【4月16日新着】ムコ多糖症患者確定診断まで「2施設以上受診」が8割 疾患啓発が重要に サノフィ調査

サノフィは4月14日、希少疾患の1つであるムコ多糖症の患者のうち約8割が、確定診断を受けるまでに2施設以上を受診していたことがわかった発表した。患者家族に対するアンケートやインタビューによる調査で明らかになった。同日開催したWEBセミナーで、国立成育医療研究センター臨床検査部の奥山虎之統括部長/ライソゾーム病センター長は、「酵素補充療法の開始時期が早いと、病気の進行を非常に抑えることができる」と述べ、早期の治療開始が重要視されるなかで、疾患啓発の重要性を訴えた。 調査は、ムコ多糖症1型・2型の診断を受けた患者の親を対象に、19年11月から12月にかけて行われたもので、アンケート調査には39人、インタビュー調査には6人が回答を寄せた。 その結果、最初に症状が現れたときの平均年齢は2.1歳だったのに対し、確定診断時の平均年齢は3.2歳となり、発症から確定診断までに、平均1年以上の差が生じていた。また77%の患者が、確定診断を受けるまでに2施設以上を受診していたこともわかった。確定診断に至るまで、「もう少し様子をみましょう」と言われたようなケースや、適切な診療科がわからず、多くの親が不安を抱えていたことが明らかになった。 ◎治療開始でできるようになったこと「ある」は4割に 治療を始めたことで、できるようになったことが「ある」と回答した親の割合は41%に上った。親からは、「座りがちだったのが、歩く回数が増えた」、「関節が動かしやすくなり、ブランコなどで遊べるようになった」、「簡単なコミュニケーションが取れる」—などの声が寄せられた。 このほか調査では、「日常生活に制限がある」と感じていた割合が80%、「周囲の人の間で困った経験がある」との回答が59%だったこともわかった。いずれも定期的な通院に伴う仕事への影響や、併発する知的障害によってコミュニケーションがとりづらいことなど、希少疾患であるために理解されにくいという背景が浮き彫りになった。 調査結果についてサノフィは、「疾患の認知向上や、早期診断につなげるための仕組みづくりの重要性が改めて示唆された」とコメント。早期診断の促進を目的に、ムコ多糖症の疑いを確認し、医師に提示できるチェックリストを新たに作成した。リストでは、生後1~6ヵ月位で明らかになる症状と、1歳以降で明らかになる症状の2項目で構成され、広範囲の蒙古斑や発達の遅れなど、時期ごとに生じやすい症状が一覧でチェックできるようになっている。 ムコ多糖症は、グリコサミノグリカン(ムコ多糖)という成分を体の中で分解する酵素の働きが弱い、あるいはないために、同成分が分解できずに体にたまり、全身にさまざまな症状がみられる疾患。広範な蒙古斑や頻繁な中耳炎、臍・鼠経ヘルニアなどの症状が見られるとされる。発症頻度は2~5万人に1人と非常にまれで、医師の認知率も低いのが現状だという。

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【4月16日新着】武田薬品 ToMMoとゲノム医療の基盤構築で共同研究契約締結 1万人のゲノム情報解析へ

武田薬品は4月15日、東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)と全ゲノムリファレンスパネルを用いた共同研究契約を締結したと発表した。一般住民約1万人分のゲノム解析を行い、日本人集団に特徴的な遺伝子型を探索するほか、脳MRI画像を含む健康情報・医療情報の統合的解析による新薬・治療法の研究開発を加速する考え。 ToMMoはこれまで数千人規模のゲノム解析を行い、日本人全ゲノムリファレンスパネルを構築してきた。今回の共同研究契約の締結により、武田薬品は約1万人の全ゲノム情報への1年間の優先的アクセス権を獲得する。 ◎ゲノム情報を副作用予測などに活用も 共同研究では、①一般住民の全ゲノムリファレンスパネルの充実と日本人集団に特徴的な遺伝子型の発見、②全ゲノム情報と脳MRI画像を含む健康情報・医療情報の統合的解析による新薬・治療法の研究開発-に取り組む。解析したゲノム情報は、健康に関係する国際的に既知の因子の日本人における影響の大きさに関する調査や、副作用予測などにも活用される。 ◎認知機能低下のリスク因子を探索 新薬・治療法の開発加速へ期待 さらに共同研究では、全ゲノム情報とそれに紐づいた脳MRI検査情報を含む各種医療情報を統合的に解析。疾患関連因子、特に認知機能低下など精神・神経疾患に対するリスク因子、保護因子などの探索を行い、新薬・治療法の研究開発の加速につなげる。 ToMMoの山本雅之機構長は武田薬品の発表したプレスリリースの中で、「今回の共同研究が契機となり、多くの賛同企業の参画のもと10万人規模の全ゲノム解析とその利活用を目指すコンソーシアムが形成されること、さらに、それを基盤とした新しい薬や治療法の開発が発展することを期待している」と述べた。 なお、ToMMoは今年1月に製薬協と予防・先制医療ソリューションの早期実用化を目指す共同研究の連携協定を締結している。(関連記事)

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【4月16日新着】EMA COVID-19対応で機動班を設置

EMA(欧州医薬品庁)は4月9日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)治療薬およびワクチン開発の促進、承認審査の迅速化などに適切に対応するためにCOVID-19EMAパンデミック機動班(COVID-ETF)を設置したと発表した。 COVID-ETFは、EMA加盟各国のネットワークを活用、ヒト医薬品委員会(CHMP)が中心となってCOVID-19パンデミックに対して、迅速かつ調整した対応を行う。 COVID-ETFは、EMAが議長となり、CHMP(ヒト医薬品委員会)の議長および副議長、安全性委員会(PRAC)、小児薬委員会(PDCO)、相互承認および中央審査調整グループ(CMDh)および臨床試験促進調整グループ(CTFG)で構成される。 COVID-ETFは、以下の事項に専念するとしている。 ▽COVID-19治療薬候補の科学データの審査および有望候補物質を探索する ▽開発者からデータを求め、開発初期の相談に関与する ▽COVID-19治療薬として最有望な製品についてEUで実施する臨床試験を促進するためにCTFGに協力、科学的支援を行う ▽科学アドバイスおよび製品関連の評価にSAWP(科学アドバイス実務班)あるいはCHMPへのアドバイザーとして活動し、緊急の安全性問題についてのPRAC(ファーマコビジランスリスク評価委員会)の活動に寄与する ▽欧州および国際団体などとの緊密な連携を確保する EMAは、すでに、COVID-19のような重大な公衆衛生上の脅威が発生した場合に欧州の規制当局とのネットワークと共同して対応する方法を内容とした「保健脅威計画」を策定している。同計画は、2009年の新型インフルエンザ(H1N1)パンデミックや2014年から2016年の西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行における経験を生かして策定された。 同計画の一環として、EMAの各機動班や科学諮問委員会のような特別専門家グループは、問題が発生した際に早期の科学的討論や医薬品審査において科学委員会を支援したり、科学委員会の代理を務めるために緊急に招集できるようにしている。 COVID-19との関連では、機動班としての任務が、現在進行中の公衆衛生上の危機と未曽有の課題に対応し、このパンデミック期間においては、加盟各国と欧州委員会(EC)の規制活動と公衆衛生上のニーズに応えるように改変された。

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【4月15日新着】新型コロナ 3月の処方せん枚数10%減 処方日数は増加傾向 JMIRI調べ

調剤レセプトベースで実際の処方動向を把握・分析する医療情報総合研究所(通称:JMIRI、読み:ジェイミリ)は4月14日、3月に調剤薬局で取り扱われた処方せん枚数が前年同月比で10%減少したとの分析結果を発表した。特に耳鼻咽喉科や小児科でそれぞれ前年同月比36%減、30%減となるなど減少幅が大きかった。同社は新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景に、「市販薬に切り替えたり、子の受診を控えたりするなど、医療機関での二次感染の防止を意識した人が多かったことがうかがえる」としている。 透析科では前年同月比8%増となるなど、代替手段の少ない診療科では処方せん発行枚数が減少していないこともわかった。エリア別では、新型コロナの感染者が多い関東地方で13%減、中部地方で11%減となった一方で、感染者の少ない東北地方は4%減にとどまった。 一方で、3月は、1処方あたりの平均処方日数が伸びことも確認された。平時でも前年同月比で3%前後、処方日数が伸びる傾向にあるが、20年3月は前年同月比で11%伸びていた。厚労省は2月28日付けの事務連絡で、新型コロナの感染拡大防止の観点から、慢性疾患による定期受診患者などについて、感染源と接する機会を少なくするため長期投与を推奨する旨の内容を発出した。同社はこの事務連絡を引き合いに、「受診間隔をあける傾向にあることが明らかになった。この傾向は医療機関の規模や地域によらず、全体的な傾向として見られる」としている。 これらの分析結果は3月末までの市場動向を踏まえたもので、4月に入ってから政府は緊急事態宣言を出すなど、更なる感染拡大防止を呼び掛けている。同社は、「今後も受診を控える患者が増え、4月以降も『処方せん枚数の減少』と『処方日数の増加傾向』は続く」と分析している。

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【4月15日新着】国がん がん患者の5年生存率は全体で64.1% 診断・治療技術の進歩で上昇

国立がん研究センターなどで構成する研究班は4月15日、2009年から11年にがんと診断された患者の5年後の生存率が、64.1%だったと発表した。2006年から08年に診断された症例を対象とした前回調査と比較し、2ポイント向上した。同センターは、「多くの部位で、早期診断症例である限局の生存率が高いことや、全体的に生存率が改善傾向であることが示された」として、「早期発見の重要性が確認できるとともに、標準治療の普及や診断・治療技術の進歩が影響している」と分析している。 調査は、22府県の地域がん登録からデータを収集した約59万症例について、がん以外で亡くなる影響を除いて生存率を算出した。 ◎皮膚、甲状腺がんの5生率は90%超に 部位別に5年生存率をみると、男性の罹患数が最多の胃は67.5%だった。前立腺は 99.1%、肺は 29.5%—だった。女性では、乳房が92.3%。胃が64.6%、結腸が69.4%—だった。皮膚、甲状腺では男女ともに90%を超えた一方、膵臓はいずれも10%を下回る結果となり、診断や治療面での課題が浮き彫りになった。 進行度別分布割合では、全部位の限局症例は44.1%で、前回調査の40.0%から4.1ポイント上昇した。がんと診断された時点における病巣の広がりを示す臨床進行度別生存率は、限局 92.4%(前回調査:90.4%)、領域(所属リンパ節転移・隣接 臓器浸潤)58.1%(55.1%)、遠隔(遠隔転移)15.7%(13.6%)—だった。 今回の集計は、日本のがん患者生存率を住民ベースで計測した地域がん登録データを用いた統計で、国や各都道府県のがん対策の立案・評価に有用な指標とされる。国がんによると、地域がん登録データを用いた集計は4回目。従来調査よりも、集計対象地域が拡大し、精度が向上したことによって、偏りなどが少ない生存率の算出ができたという。 なお、詳細はhttps://ganjoho.jpで公開されている。

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【4月15日新着】厚労省経済課 日薬連・卸連など製薬団体に「出勤者7割削減」求める

厚労省医政局経済課は4月13日、日本製薬団体連合会(日薬連)や日本医薬品卸売業連合会(卸連)などの製薬関係団体に対し、「出勤者7割削減を実現するための在宅勤務の推進」について事務連絡した。新型コロナウイルス感染症に伴う「緊急事態宣言」を受けた措置。 具体的には、①オフィスでの仕事は、原則として自宅で行えるようにする、②やむを得ず出勤が必要な場合でも、出勤者を最低7割は減らす、③やむを得ず出勤する者も時差出勤や社内での人の距離を十分にとる、④取引先の関係者に対しても、出勤者の数を減らすなどの取り組みを説明し、理解・協力を求める-としている。 経済課は、「今般の新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、多くの追加的業務が発生していることと存じますが、政府から各業界に対する協力要請についてご承知おき頂きますとともに、事業運営への支障が生じない範囲内でご協力頂きますよう、お願い致します」と理解を求めている。 厚労省のホームページに掲載している新型コロナウイルスに関するQ&A「企業の方むけ」はこちら

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【4月15日新着】ギリアド 新型コロナウイルス感染症の第3相臨床試験 レムデジビルの国内患者への投与開始

ギリアド・サイエンシズは4月14日、中等度・重度の新型コロナウイルス感染症を対象とした、抗ウイルス薬・レムデシビルの第3相臨床試験で、国内患者に投与を開始したと発表した。米国やアジアなどで実施する2本の国際共同試験として計画され、国内からは横浜市立市民病院など、3施設が参加する。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、同社は対象患者数を当初計画していた約1000人から約4000人へと拡大する。日本人は含まれないものの、解析結果の第一弾として重度患者400例を対象としたデータを4月中にも公表する見通しだ。 ◎グローバルで4000人規模に拡大 同社の進める試験プログラム「SIMPLE」は、レムデシビル5日間投与と10日間投与のレジメンについて重度と、中等度の患者それぞれの有効性・安全性を検証する2本の臨床試験から構成されている。当初、重度約400人、中等度約600人の計1000人で計画していたが、感染の拡大が世界的に続くなか、登録患者数を4000人規模に拡大し、検証を進める計画に変更した。中等度の患者については現在患者登録を進めており、5月中の結果公表を目指す。 治験実施施設のひとつである横浜市立市民病院感染症内科の立川夏夫医師は、「治療の確立は感染者の健康回復のみならず、“treatment as prevention(治療による予防)”として、新型コロナウイルス感染症の蔓延への重要な対策になる」と、臨床試験の重要性を強調するコメントを寄せている。 レムデシビルは、ギリアドの進める企業治験に加え、米・米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立アレルギー感染症研究所を中心に進められる日米約800例を対象とした臨床試験や、中国で実施されている臨床試験、世界保健機構(WHO)が進めるグローバル試験など、計7件の臨床試験がグローバルで進行中。 なお、レムデシビルは、エボラウイルスなどへの治療効果が期待される核酸アナログ。現時点では世界で認可・承認されておらず、いずれの適応についても安全性や有効性は確立されていない。

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【4月15日新着】日本リリー・19年業績 売上2750億円、4.5%増 トルリシティやジャディアンスは30%超の増収

日本イーライリリーは4月14日、日本の2019年(1~12月)の売上が2750億円で、前年比4.5%増だったと発表した。売上は過去最高を更新した。販売数量は6.5%増だった。新薬群が好調で、同社売上トップ製品のうつ・疼痛用薬サインバルタは薬価ベースで売上610億円、前年比9%増となったほか、存在感をみせている糖尿病領域ではGLP-1受容体作動薬トルリシティは同284億円、33.3%増、SGLT2阻害薬ジャディアンスは同222億円、30.5%増となるなど、いずれも30%超の増収を果たした。 MR数は19年末時点で1700人体制で、18年と同水準を維持した。 同社はグローバルで、▽糖尿病▽がん▽自己免疫疾患▽疼痛▽神経変性疾患――を重点領域に据えて、14年~23年までの10年間に20の革新的新薬の承認を目指す「20 in 10」との開発計画に沿って新製品を継続的に市場投入している。 日本法人のシモーネ・トムセン社長は、世界同時開発の割合は80%以上と高い比率で継続できているとした上で、日本法人の持続成長は、「『20 in 10』の計画の中で近年発売した製品が売り上げをけん引」したものだとの認識を示した。 また、トムセン社長は、「ますます多様化する患者さんや医療関係者のニーズに応え、患者さんにより良い価値を提供していくためには継続的なイノベーションが必要」だとし、「私たちは『患者さん中心志向』を重要視し、創薬のみにとどまらず、引き続きデジタルテクノロジーの活用なども推進しながら、研究開発の段階から患者さんが当社製品を処方された後に至るまでのバリューチェーン全体の価値向上を今後も目指していく」とコメントした。 がん領域の国内売上(薬価ベース)をみると、胃がん、結腸・直腸がん、非小細胞肺がんに加えて肝細胞がんの適応を19年に追加したサイラムザは売上484億円で、前年比9.3%増だった。同社製品で売上2位となる。18年に発売したベージニオは売上103億円、前年比で36倍増となった。 【国内主要製品の19年売上(前年比)、億円、薬価ベース】 サインバルタ 610.99(9.0%増) サイラムザ 484.58(9.3%増) フォルテオ 435.79(11.5%減) トラゼンタ 381.53 (1.6%減) アリムタ 369.99 (11.3%増) トルリシティ 284.38 (33.3%増) ジャディアンス 222.89 (30.5%増) ストラテラ 155.30 (46.7%減) ザルティア 151.34 (13.1%増) ジプレキサ 130.10 (26.9%減) ヒューマログヒューマリン 121.96 (6.4%減) ベージニオ 103.87 (3561.5%増) オルミエント 87.26 (278.3%増) ヒューマトロープ 77.78 (3.3%減) トラディアンス 64.47 (474.6%増) トルツ 55.70 (56.4%増) エビスタ 53.37 (23.0%減) インスリン グラルギンBS注「リリー」 44.49 (7.5%増) ジェムザール 17.04 (18.0%減)

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【4月14日新着】オンライン診療に前向きな急性期病院、15%にとどまる 初診患者のハードル高く MDV調べ

オンライン診療に前向きな急性期病院は現時点で15%にとどまることがメディカル・データ・ビジョン(MDV)の緊急調査で4月13日、わかった。調査は、7都府県に緊急事態宣言が発出された直後に実施し、同時に策定された緊急経済対策にも、初診でのオンライン診療解禁が盛り込まれていた。オンライン診療を「実施しない」理由として、88%の病院が「環境整備」を挙げた。オンライン診療のシステム導入だけでなく、例えば保険証や患者の身元を誰がどのように確認するのか、診療費の支払いをクレジットカード払いとする場合にどのように確認するのか、多忙な中でオンライン診療に誰が対応するのか――など、実務上の課題に対応できないと二の足を踏むケースが多いようだ。 オンライン診療は、感染者との接触を医療従事者や患者が避けることや、医療機関の受診を躊躇する患者への手段として注目を集めている。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚労省はオンライン診療の適用範囲を拡大してきたが、13日からは、疾患を問わずにオンライン診療を初診で活用することが可能になった。 ただ、調査からは初診患者へのオンライン診療の活用は、さらにハードルが上がることがわかる。「初診患者は既往歴や処方歴がわからず、どうしても情報が少ないので、現時点では対象ではない」(国立病院機構弘前病院の藤哲・特別統括院長)との声もあった。なお、弘前病院のオンライン診療は、電話を使った処方せん発行が主となり、糖尿病や高血圧などの慢性疾患の定期受診患者に限るという。 MDVの緊急調査は、取引のある約900の急性期病院を対象にWebで実施した。調査期間は4月8日~11日。有効回答数は250病院。政府の緊急経済対策が7日に発表されたことを受けて調査を実施した。 オンライン診療を「実施する」と回答したのは38病院(15.2%)だったのに対し、「実施しない」は103病院(41.2%)、「わからない」は109病院(43.6%)となった。「実施する」との病院のうち、環境が整っているのは20病院で、残り18病院はこれから環境を整備する。 オンライン診療を「実施しない」との病院に、その理由を複数回答可で聞いたところ、上位から「環境整備」(88.2%)、「診療に対する責任」(29.4%)、「需要・ニーズが読めない」(28.4%)、「人的要因」(23.5%)、「費用対効果」(22.5%)――となった。その他の理由としては、高齢患者が多くオンライン診療を利用しないのではないか、総合病院のため通常診療に支障をきたすため――といったコメントが寄せられ、院内に新たにオンライン診療科を設けなければ対応できないとの声もあった。

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【4月14日新着】サノフィ ヒト化モノクローナル抗体・スチムリマブを寒冷凝集素症治療適応に承認申請

サノフィは4月13日、ヒト化モノクローナル抗体製剤・スチムリマブについて、寒冷凝集素症(CAD)治療薬として国内で承認申請したと発表した。CADを適応として承認されている医薬品は現在なく、承認されれば世界初の治療薬となる。国内や米国、欧州でオーファンドラッグの指定を受けているほか、米国でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)の指定を受けている。 スチムリマブは、C1s(免疫系における補体の古典経路活性化の第 1 段階にある C1 複合体に含まれるセリンプロテアーゼ)を標的としたヒト化モノクローナル抗体。補体の古典経路の活性化は、CAD における溶血の中核となる機構で、阻害することで CAD の疾患プロセスを阻止できる可能性がある。日本を含むグローバルで実施したピボタル第3相臨床試験であるCARDINAL試験の結果に基づいて、承認申請が行われた。 試験は、最近の輸血歴を有する特発性 CAD の成人患者が対象で、レスポンダー率を主要評価項目として検討した。レスポンダーは、「第26週の評価時点のヘモグロビン濃度がベースラインから 2g/dL 以上増加もしくは 12g/dL 以上まで増加し、かつ第5週から第26週まで輸血が不要で、他の CAD 関連治療を受けない患者」と定義した。また副次評価項目では、ヘモグロビン、総ビリルビン(CAD 患者の赤血球破壊の指標)、Functional Assessment of Chronic Illness Therapy(FACIT)疲労スコア(貧血による疲労の影響を評価する指標)、乳酸脱水素酵素(LDH)、および輸血の実施状況を検討した。試験について同社では、「主要評価項目と副次評価項目を達成し、速やかな溶血抑制と、治療開始後1週間以内に臨床的に意義のある貧血と疲労の改善がみられた」とコメントしている。 CADは重篤な慢性希少血液疾患で、補体経路とよばれる体の免疫系の一部が自己の正常な赤血球を誤って破壊する。慢性的な貧血や消耗性疲労があり、溶血性発作や生活の質(QOL)の低下がみられる。また、血栓塞栓症や若年死のリスクが上昇するという。

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