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日医・中川会長 リフィル処方導入で「医師の説明責任は増す」 医師と患者の信頼関係構築で

日本医師会の中川俊男会長は3月27日に開かれた臨時代議員会で、22年度診療報酬改定で導入されたリフィル処方箋について、「患者さんからリフィル処方を希望されることもあるかもしれないが、日本医師会は、定期的な医学管理の重要性をしっかりと国民にご理解いただくように努める」と述べた。リフィル処方箋をめぐる質問は代議員からも複数出た。中川会長は、処方権は医師にのみあると強調。「処方から投薬に至るまでの責任は、医師にある。リフィル処方では、むしろ医師の説明責任が増えることになるため、先生方にはより慎重にご判断いただきたい」と訴えた。「医師と患者の信頼関係をしっかり守ることが、私の責務だ。綻びはさせない」とも強調した。 リフィル処方箋は、21年末の後藤厚労相と鈴木財務相の大臣折衝で、「症状が安定している患者について、医師の処方により、医療機関に行かずとも、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できる、分割調剤とは異なる実効的な方策」として導入が決まった。「再診の効率化」につなげることで、診療報酬上では0.10%の医療費抑制効果を盛り込んだ。 ◎「健康管理や医学管理は医師が行う」 処方から投薬までの責任は医師に 中川会長は、「“医師の処方により”、“医師及び薬剤師の適切な連携の下”で行うものであることが明記された点が非常に重要だ。厚生労働・財務両大臣が合意されたとおり、リフィル処方は、かかりつけ医と患者さん、さらには適切な連携を図ることができる薬局薬剤師との信頼関係の下でのみ行われる」と述べた。 代議員からは、「患者の健康観察や処方を薬剤師に任せる医師の診療行為を大幅に制限する仕組みだ。そもそも廃止に持ち込むおつもりはないのか」などの声もあがった。 中川会長は、「医師の判断によって処方し、健康管理も医学管理も医師が行う。薬剤師はこれまで通り医師の処方に基づいた調剤を行う。薬剤師が医学的判断に介入する余地はない。処方から投薬に至るまでの責任は、医師にある。リフィル処方では、むしろ医師の説明責任が増えることになるため、先生方にはより慎重にご判断いただきたい」と述べた。「日本医師会としては、かかりつけ医がひとりひとりの患者さんを個別に、かつ総合的に慎重に考慮したうえで、さらに慎重にも慎重に判断していただきたい。それができるような環境整備を早急にしたい」とも強調した。 リフィル処方の導入が決定されるまでには、財務省が財政制度等審議会の建議で、「時機を逸することなく導入すべき」と主張するなど、「財政当局のリフィル導入の要求は加速した」と説明。「これまで厚労省は日医とともに導入を防いできた。大臣折衝は、厚労省と財務省の名に懸けて、政治家として政治生命をかけた厳しい協議だ。高度な政治判断が求められれる協議だ。財務省のリフィル処方導入圧力に対し、厚労大臣は頑張っていただいた」、「日本の医療を守るためにギリギリの着地をしたと考えている」との見方を示した。 ◎松本常任理事「医師の裁量はきちんと守らなければならない」 松本吉郎常任理事は、「リフィル処方を行うかどうかは、各々の患者さんの状況を踏まえて医師が判断する。投与日数の制限がない現状でも長期処方はリスクがあり、定期的な医学管理が必要であることから、医師は無制限に処方しておらず、まさに医師の裁量となっている。当然ながらこの医師の裁量は、しっかりと守らなければならない」と述べた。 ◎城守常任理事 再診料による減収「現在と同じ医学管理の考え方であれば変更はない」 大臣折衝の過程では、リフィル処方箋の導入で0.10%の医療費効率化が見込まれたことを踏まえ、診療報酬上の影響を問う声もあがった。城守国斗常任理事は、「リフィルを入れると再診が減るという事実は現時点ではない」と説明。医師に処方権があることを強調し、「リフィルが入ったから使わなければならない、生活習慣病、慢性疾患の医学管理の考え方を変えないといけない、ということは現状、あり得ない。再診料がすごく減るということは先生が現在と同じ医学管理の考え方をされ、医学管理料を算定されるのであれば変更はない」と述べた。

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湘南アイパーク 中国の蘇州工業園区管理委員会、AIS CAPITALと戦略提携 企業進出や資金調達を支援

湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)は3月24日、中国のサイエンスパーク蘇州工業園区管理委員会(SIPAC)およびAIS CAPITALと戦略提携に関する覚書を締結したと発表した。日本と中国のバイオ医薬産業の技術開発や資本提携の促進が目的。それぞれの強みとリソースを活用し、入居企業間の提携、両国への企業進出支援、資金調達支援などを促進する。 蘇州工業園区(SIP)の政府管理機関である蘇州工業園区管理委員会(SIPAC)は、中国トップクラスの産業規模を有する国家級経済開発区で、ライフサイエンス分野に関して中国で圧倒的なNo.1の産業集積を誇る。1800社超のライフサイエンス関連スタートアップを育成した実績があり、これまで 20 社以上の上場会社を輩出した。一方で、AIS CAPITAL は、ベンチャー投資や投資銀行のバックラウンドを持ち、日中双方向投資や進出支援にフォーカスする専門家集団として活動する。日中企業間の M&A、戦略/財務投資、JV設立、業務提携等に対し、プロフェッショナルなアドバイザリーサービスを提供している。 ◎日中企業間の交流体制構築 中国進出時の臨床試験や薬事申請の支援も 今回の覚書の締結では、日中企業間の交流体制の構築として、集客リソースやノウハウ、業界経験の共有、日中のライフサイエンスイノベーション動向や産業政策などで情報交換し、それぞれの入居企業同士の提携を促進する。また、湘南アイパークとSIPは、両サイエンスパーク区内のバイオ医薬品企業、投資会社、研究開発機関、サービス会社を招集し、定期的な交流イベントを通じて湘南アイパークの入居企業との交流を促進し、投融資、技術提携やライセンシング等に関するアライアンスの可能性を模索する。 さらに、湘南アイパークの入居企業が中国に進出する場合、SIPはその企業に対して中国における臨床試験や薬事申請の支援を含む全面的なサポートを提供するほか、AIS CAPITAL は、湘南アイパークおよびSIPの企業間における業務提携やアライアンスに対してアドバイザリーサービスを提供する。 湘南アイパークの藤本利夫ジェネラルマネジャーは、「中国のバイオ産業は急速に発展しており、魅力的なスタートアップが数多く生まれている。覚書締結により、両国の研究や事業の交流が進み、アジアにおけるイノベーションの創出が加速されることを期待する」と述べた。

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製薬協・白石理事長 ウクライナ人道支援 特に必要な医薬品の要請に「応えつつある」

日本製薬工業協会(製薬協)の白石順一理事長は3月24日の総会後の会見で、ロシアによるウクライナ侵攻に対する人道支援で、在日ウクライナ大使館から要請のあった特にいま必要とされている医薬品について、製薬協会員会社が「応えつつある」との認識を示した。要請のあった医薬品は抗生物質や鎮痛・麻酔薬、下痢止め、解熱剤など「ありとあらゆるエッセンシャルドラッグ」という。医薬品の供給先や方法などについて同大使館と連携を密にしているとし、人道支援の観点から「我々ができる範囲のことをやっている」と強調した。 製薬協は、国際製薬団体連合会(IFPMA)と欧州製薬団体連合会(EFPIA)がまとめた現地で不足している医薬品約180品目のリストとともに、在日ウクライナ大使館から要請のあった医薬品リストを、3月9日付の理事長名通知で会員会社と共有した。同大使館から要請のあった医薬品リストと、IFPMA・EFPIAのリストはほぼ重複しているが、同大使館のリストには「IFPMAのリストの中でも特にこれが足りない」(白石理事長)との医薬品が示されている模様だ。実際に医薬品を提供するかどうかは各社判断とした。 ◎震災経験からリスト外の医薬品の申し出も 中川祥子常務理事(国際委員会等担当)は、要請のあった医薬品は「必ずしも新薬ばかりでなく、日本が経験した震災時に必要とされた医薬品が多くあった」と説明した。また、震災経験から、リスト外ではあるものの、必要とされると思われる医薬品について会員会社から個別に支援の相談もきているとし、「日本の製薬企業から、人道支援の観点から対応したいとの動きが活発にある」と話した。 ◎製薬協など3団体 「データインテグリティ宣言」を策定 製薬協、日本SMO協会、日本CRO協会の3団体はこの日、「データインテグリティ宣言」を共同で策定したと発表した。 新型コロナの感染拡大に伴い治験・臨床試験の実施手法がデジタル化するなど従来のスタイルから大きく変わりつつある中でも、治験・臨床試験の信頼性確保の重要性は変わらないとの認識を関係者全員で改めて確認するもの。宣言は3本柱で構成され、 ・私たちは、協力してくださる患者さんをはじめ、治験・臨床試験に携わる全ての人達の立場・役割を理解・尊重し、一丸となってデータインテグリティ(データの完全性、一貫性、正確性)の確保に取り組みます。 ・私たちは、協力してくださる患者さんの尊い意思を忘れず、どのような状況においてもその意思を裏切るような行動を絶対に行いません。 ・私たちは、未来の患者さんに役立てるために、協力してくださる患者さんから預かる全てのデータを「正しさ」を保ったままつなげていきます。 とした。製薬協の森和彦専務理事は、「コロナ禍において臨床試験を進める中でも、変わることなく、患者さんに協力いただいたデータはしっかり正確にまとめて、一貫性ある形でいかしていくとの宣言」と説明した。

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GE薬協 薬事対応が必要と判断「31社・1157品目」 承認書と製造実態の⾃主点検から明らかに

日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は3月24日、製造販売承認書と製造実態の⾃主点検を行った結果、薬事対応が必要と判断した品目が31社、1157品目あったと公表した。このうち、一変申請の必要な品目は、58品目あった。GE薬協は、行政処分を受けた日医工と長生堂製薬を除き、「現時点で製品の品質、有効性・安全性上大きな問題となる薬事対応が必要な品目は報告されていない」としている。GE薬協の澤井光郎会長(沢井製薬)は、「承認書と違う製造方法の不正医薬品は、なくすという覚悟で取り組む。回収は決して不正ではなく、不良で今後もあると思うが、承認書と違うGMP違反を二度と起こさないよう、協会として取り組む」と述べた。 ◎38社7749品目を自主点検 「一変申請」必要は58品目、軽微な変更届は377品目 GE薬協では、小林化工や日医工が薬機法違反で行政処分を受けたことを踏まえて、自主点検を実施した。加盟38社、7749品目を対象に実施。1月上旬にまとまった結果では、薬事対応が必要と判断したのは31社、1157品目にのぼった。このうち、一変申請が必要な品目が58品目、軽微な変更届が必要な品目が377品目だった。なお、残りの722品目は、今後当局に相談する予定としている。 点検に際しては透明性を確保するために外部の専門家の助言を仰ぎ、適正な点検方法などを統一。全9回の総括製造販売責任者会議で議論を行い、判断基準の共有を図った。GE薬協の寺島徹薬制委員長(沢井製薬)は、「過去、各社が自主的に判断して点検を行ってきた。今回は、個社の基準ではなく、38社共通の基準で同じレベルで承認書を点検した。過去誤って問題ないとしたものが今回であぶり出された。これにより、今後は、齟齬が減っていくものだと考えている」と述べた。 また、品質問題を未然に防ぐために、外部機関による監査が必要との指摘を踏まえ、22年度中に各社が外部機関のGMP専門家に依頼するシステムを試行的に導入することも報告した。外部機関としては、医薬品・食品品質保証支援センターを選定。GE薬協が両社の間に入りスケジュール調整などを行い、スムーズに取り組むようサポートする考えも示した。 ◎澤井会長 GMP違反以外に「安定性の問題などで供給不足が多発してきている」 現在、医薬品の供給不安に陥っている状況は、小林化工や日医工に端を発したGMP違反の問題に加え、安定性モニタリングの逸脱などにより、自主回収が頻発していることが影響している。澤井会長は、「小林化工、日医工の問題は、GMP違反で製造され、市場からなくなり、供給不足が起きた。また別途で、他の会社などで、安定性の問題などで供給不足が多発してきている」と述べた。 ◎寺島薬制委員長 安定性モニタリングは「0.3%は外れる可能性がある」 GMP違反はそれ以前の問題 寺島薬制委員長は、「(安定性モニタリングについては)ある程度の確率で、品質を逸脱するものも出てくる。0.3%は外れる可能性がある。極力減らすために、日々コントロールしている状況だ。不正医薬品のGMP違反はそれ以前の問題であって、最初から変なことをしている。99.7%の確率をいかに上げていくかは、各社製造工程の改良等によるもので、患者さんの手元に届く品質がより良いものになる、回収が少なくなるようにするという努力を続けていきたい」と述べた。

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GE薬協・澤井会長 4月に出荷調整を解除する企業「増える」 薬価改定後の在庫偏在解消を視野に対応も

日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)の澤井光郎会長(沢井製薬)は3月24日の記者会見で、「4月の出荷調整を解除する企業は増えてくるのではないか。当社(沢井製薬)も、出荷調整解除以外の品目も含めて20種類以上は解除しようと思っている」と明らかにした。“4月”と言及した理由として、「薬価改定があって、薬の値段が下がる」と説明。医療機関の在庫偏在が解消されるとの見方を示した。また、各社ごとに営業的な理由もあることを認め、「4月には、薬局も採用品目の見直しを行う。薬機法違反のあった企業のものは使いたくないと一斉に切り替えをする。そういう提案も実際もらっている。今までの出荷量とドンと変わってしまう。そういうこともあって出荷調整の解除がなかなかできない。それが大きな営業的な要因ではある」と述べた。 後発品の供給不安は続いており、いまもなお3000品目以上の製品供給に影響が生じている。厚労省医政局経済課は昨年12月、日本製薬団体連合会(日薬連)宛てに通知を発出し、供給量が昨年よりも5%以上増加し、成分規格全体として概ね需要を満たしている品目については出荷調整を解除するよう、求めた。ただ、出荷調整が解除された品目は限定的で、今年1月に改めて通知を発出し、再度安定供給への協力を要請している状況にある。一方で、企業の対応には温度差がある。経済課が3月に発出した「医薬品の供給状況の調査結果」でも、予定通り出荷している品目が9割に及んでいるにもかかわらず、出荷調整をほとんど解除していない企業もある。 ◎澤井会長 出荷調整解除の時期 薬価改定後のメーカー在庫と卸在庫の状況で判断 澤井会長は、「休日や残業を使って増産するしかない。増産というのは、ジェネリック医薬品の多品目少量生産の構造ではなかなか難しい。皆さんの期待とギャップが生じてしまっている。気持ちはとにかく、フルに動かしたい」と強調した。 そのうえで、「希望は、4月1日の薬価改正があって、薬の値段が下がることだ」と説明。「4月から薬価が下がるので医療機関にとっては当然損になるということがある。それを避けるべく、医療機関は購入量を補足する。卸さんに在庫が溜まってきて、実際のメーカー在庫と卸在庫がどれくらい前月から比べて上に出るかが見えてくる。トータルの在庫が増えてくれば出荷調整解除につながる。在庫の状況がある意味、潤沢になってくるかが数字で見えてくる」として、各社が出荷調整に動くと見通した。 ◎経済課通知 「各企業に要請、集約されたものを公開する」 GE薬協としての取り組みも求められるところだ。國廣吉臣総務委員長(沢井製薬)は、「GE薬協は、行政からの通知に対して各企業が行うよう要請を行っており、集約されたものを公開するというプロセスで協力する。経過の実際の状況がどうなっているかについても当局と色々なマクロ、ミクロな状況を意見交換しながら次のステップに進みたい」と述べた。

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医療・医薬のDX革命、医師や患者の「深層心理」がわかる海外発サービスとは?

医師や患者の「インサイト」が 「見える化」されるDX改革とは  他の業界に比べると遅まきながらではあるが、製薬業界もデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組み始めている。ところが製薬業界では、DXに欠かせない肝心のデータが乏しい。  どういうことかというと、従来ある売り上げデータや医療施設の位置情報データ、医師の個人データなどを組み合わせても、医師がなぜその治療法を選んだのか、実際に患者の経過はどう変化したのかなど、いわゆる医師や患者の「インサイト」(深層心理)がわからない。

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北大・信越化学、核酸医薬向け微粒子作製装置を研究

RNA(リボ核酸)などを体内に投与する「核酸医薬」を効率良く作る装置の開発が進んでいる。粒子の大きさを調節しやすく、少量生産もできるようにする。北海道大学と信越化学工業は医薬品の製造・品質の管理基準(GMP)を満たす装置を共同開発中だ。核酸医薬は拡大が見込まれており、早期に実用化のめどを付ける方針だ。 核酸医薬で有名なのは新型コロナウイルスのmRNAワクチンだ。RNAを体内に投与するとたんぱく質が作られたり、...

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アッヴィ JAK阻害薬リンヴォック、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の適応追加を申請

アッヴィ合同会社はこのほど、JAK阻害薬リンヴォック錠(一般名:ウパダシチニブ水和物)について、既存治療で効果不十分なX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(以下、nr-axSpA)の適応追加を申請したと発表した。承認されれば、nr-axSpAに対する1日1回経口投与の治療選択肢となる。 日本におけるnr-axSpA治療の第一選択薬は非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)だが、2種類以上のNSAIDを計4週間以上使用しても効果不十分な患者に対しては生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(biologic DMARD)による治療が推奨されている。しかし、NSAID で効果不十分となり、より高度な全身治療を必要とする場合、利用可能な生物学的製剤はいずれも皮下投与となっている。このため同社は、「患者に負担の少ない治療選択肢へのアンメットニーズがあると考えられる」としている。 同社はこうしたnr-axSpA患者のアンメットニーズに応えるため、nr-axSpAを適応症とする1日1回投与の経口剤としてウパダシチニブの開発に着手した。今回の申請は、2種類以上のNSAIDで効果不十分又はNSAIDに不耐容/禁忌であった活動性のX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の成人患者を対象とした、日本を含む国際共同第3相試験(M19-944試験Study2)の結果に基づく。 体軸性脊椎関節炎は、主に脊椎や仙腸関節など体軸骨格が侵される一連の炎症性疾患で、強直性脊椎炎(AS)と、nr-axSpAの2つに大別される。AS患者では、X線画像で明らかな仙腸関節の構造的損傷が認められるが、nr-axSpAでは臨床的にX線画像で仙腸関節の構造的損傷を示す明確な画像所見が認められない。AS、nr-axSpAともに疾患の原因は未だ明らかとなっていmないが、遺伝的な要因が関与していると考えられている。

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富士フィルムHD バイオCDMO事業の製造拠点新設等で総額1200億円規模のソーシャルボンド発行へ

富士フィルムHDは3月23日、バイオCDMO(医薬品受託製造)事業の製造拠点新設などの資金調達を目的とした総額1200億円規模のソーシャルボンド(社会貢献債)を4月にも発行すると発表した。国内社債市場における発行額として最大規模となる見込み。資金はバイオCDMO事業における、製造拠点の新設、M&A、生産能力増強に係る設備投資、高効率・高生産性技術の開発等に係る既存投資のリファイナンスなどに充当する。 同社は、2030年度をゴールとするCSR計画「Sustainable Value Plan 2030」で「健康」を重点分野の一つと定め、ヘルスケアにおける予防・診断・治療すべての領域で、最先端の製品・サービスのグローバルな提供を通じ、医療格差を是正し、健康的な社会を作ることを目指している。なかでもバイオCDMO事業については、抗体医薬品のみならず最先端医療分野の遺伝子治療薬や細胞治療薬などのプロセス開発受託・製造受託用の設備増強など積極的な投資を行い、バイオ医薬品の需要拡大に応えてきた。近年はCOVID-19ワクチン候補原薬の製造受託要請に迅速にこたえるなど、流行終息と社会課題の解決に注力してきた。 今回の資金調達について同社は、アンメットメディカルニーズへの対応やバイオCDMO事業にかかる資金調達手段としてソーシャルボンド(社会貢献債)を発行すると説明。「抗体医薬品、タンパク製剤、遺伝子治療薬、ワクチンなどの生産プロセスの開発受託や少量生産から大量生産、原薬から製剤・包装までの製造受託に対応できる強みを生かしたい」としており、バイオ医薬品の安定供給を通じて製薬企業をサポートすることで、「アンメットメディカルニーズへの対応や医療アクセス向上などの社会課題の解決に貢献したい」としている。 ◎富士フィルム 米シェナンドーア社を買収 細胞治療薬の研究開発・製造支援拡大へ このほか富士フィルムは同日、細胞治療薬の研究開発・製造支援ビジネスの拡大を目的として米バイテク企業「Shenandoah Biotechnology」(シェナンドーア・バイオテクノロジー:米ペンシルバニア州)社を買収すると発表した。今回の買収により同社は、培地とサイトカインなどを組み合わせた細胞培養関連製品の研究開発と顧客提案力を更に強化できる。 なお、シェナンドーア社は大腸菌・哺乳細胞による培養技術や精製技術を有しており、高品質なタンパク質を産生できる強みを持つ。同社は、「培地・iPS 細胞・研究用試薬にサイトカインを加えた製品ポートフォリオで顧客への総合提案力を高め、幅広いニーズに応えることで、細胞治療薬の研究開発・製造支援ビジネスを拡大していきたい」と強調している。

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コミナティ筋注 12~17歳追加免疫の添付文書への追記を了承 薬食審・第二部会

厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は3月23日、ファイザーの新型コロナワクチン・コミナティ筋注の追加免疫(3回目接種)の対象者に12~17歳を追加する添付文書改訂を了承した。「用法及び用量に関連する注意」の追加免疫の接種対象者について、これまでの「18歳以上の者」を「12歳以上の者」に改訂する。追加免疫までの接種間隔は、18歳以上と同様、「少なくとも6カ月経過した後」となる。これを受けて同省は即日、ファイザーに対し、添付文書の改訂を指示した。 同ワクチンの初回免疫(1回目・2回目)の対象者は「12歳以上」で、すでに12~17歳で初回免疫から6カ月を経過する人が出始めている。成人と同じく12~17歳でも、初回免疫後の経時的な予防効果の低下が報告されている。 そこで同省は、コミナティの12~17歳への追加免疫に関する諸外国の公表データや文献を整理してこの日の部会に報告するとともに、添付文書の改訂案を示した。公表データなどはイスラエルや米国のリアルワールドデータ(RWD)で、議論の結果、「現在得られている海外における有効性に係る報告を踏まえると、12~17歳でも追加接種を行う意義があり、接種状況や安全性に係る報告を踏まえると、特段懸念は生じていないと考えられる」との認識で一致し、添付文書の改訂が了承された。 なお、12~17歳に対する追加免疫を公費接種の対象に含めるかどうかなど接種の具体的な進め方は24日に開催予定の厚生科学審議会ワクチン分科会で議論される予定。

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