MRとして生きていく為の製薬業界動向・MR求人・MR転職情報サイト

【5月27日新着】20年1~3月の開業医市場 前同比5.1%減 薬価改定前の買い控え、コロナ受診抑制も影響

IQVIAは5月26日、2020年1~3月(19年度・第4四半期)の国内医療用医薬品市場が薬価ベースで2兆4915億円、前年同期比0.2%増だったと発表した。100床以上の病院市場は同4.3%増だった一方で、100床未満の開業医市場は5.1%減、主に調剤薬局で構成する「薬局その他」市場は1.7%減だった。20年4月実施の薬価改定(薬剤費ベースで平均4.38%引下げ)を前に20年1~3月期に買い控えが起こった。加えて、新型コロナウイルス感染症が感染拡大した3月単月は、緊急性の低い疾患や軽症患者での受診抑制も影響した可能性がある。 文末の「関連ファイル」に19年度の市場規模や売上上位10製品の売上データに加え、四半期ごとの市場規模や製品売上の推移をまとめた資料を掲載しました(ミクスOnlineの有料会員のみ閲覧できます)。 19年度の四半期ごとの伸び率をみると、19年4~6月期は前年同期比2.3%増、7~9月期は8.9%増、10~12月期は0.6%増、20年1~3月期は0.2%増――だった。19年10月の消費税率引上げに伴う薬価改定を前に7~9月期の仮需がみられる一方で、仮需後の数量減の影響も確認できる。20年1~3月期は通常改定前の買い控えなどが起こったとみられる。 市場別にみると、病院市場は同4.5%増、10.5%増、2.7%増、4.3%増――と推移した。高額なスペシャリティ領域製品を扱うため、使用数量を都度納入することが多く、極端な数量減がないことが確認できる。7~9月期の二ケタ増は、10月の消費税率引上げに伴う改定で新薬創出等加算品で薬価が最大1.85%引き上がることを前にした仮需とみられる。 開業医市場は同0.5%増、9.9%増、2.4%減、5.1%減――、薬局その他市場は同0.7%増、6.3%増、0.2%減、1.7%減――とそれぞれ推移した。特に20年1~3月期の市場縮小の大きさがわかる。20年4~6月期は薬価改定後の需要増と、新型コロナによる受診抑制の影響がどのように反映されるか注目される。 ■19年度も10兆円超の市場形成 前年度を3000億円余上回る 同社はこの日、19年度(19年4月~20年3月)の国内医療用薬市場データも発表した。19年度の市場規模は10兆6294億円、前年同期比2.9%増で、額では3000億円余り増えた。10兆円超は5年連続となる。病院市場は4兆7925億円(5.4%増)、開業医市場は2兆1117億円(0.5%増)、薬局その他市場は3兆7251億円(1.2%増)――で、3市場ともすべて前年度を上回るのは17年度以来となる。 ■製品売上1位はキイトルーダ 再算定あっても2ケタ成長 製品売上上位10製品をみると、1位はがん免疫療法薬のキイトルーダで売上1358億円(前年同期比55.2%増)の大幅増だった。前年度6位から一気にトップにたった。抗腫瘍薬市場でもトップ製品となった。非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、PD-L1陽性なら単剤で、陰性でも標準化学療法との併用でいずれも1次治療から使えるようになったことが急成長の主因となる。 キイトルーダの四半期ごとの売上推移は、19年4~6月期は315億円(64.1%増)、7~9月期は372億円(84.0%増)、10~12月期は346億円(50.0%増)、20年1~3月期は323億円(29.7%増)――だった。19年10月の増税改定で薬価が1.85%上がり、20年2月には特例拡大再算定で薬価が17.5%下がり、20年4月改定では2月の薬価からさらに20.9%下がった。それでも四半期ベースで2ケタ成長を続けている。 ■1000億円超に3製品 2位は抗がん剤アバスチンで売上1178億円(0.4%減)だった。前年度は1位だった。19年12月に初のバイオシミラーが登場したが、20年1~3月期のアバスチンは0.6%の減収にとどまった。3位は疼痛薬リリカで売上1007億円(0.0%)だった。前年度の4位から一つ順位を上げた。これら上位3製品が1000億円超の製品となる。 4位はがん免疫療法薬オプジーボで売上984億円(3.0%減、前年度3位)だった。競合薬キイトルーダとの競争が背景にある。5位は抗凝固薬リクシアナで売上952億円(28.0%増、9位)で、抗血栓症薬市場で、イグザレルトに代わってリクシアナがトップに立った。イグザレルトは全体10位で、売上は767億円(3.2%増、8位)だった。 6位は抗潰瘍薬ネキシウムで売上942億円(2.6%増、5位)、7位は抗潰瘍薬タケキャブで売上881億円(24.6%増、10位)、8位は抗がん剤タグリッソで売上857億円(73.2%増、10位圏外)、9位は水利尿薬サムスカで売上812億円(23.6%増、10位圏外)――だった。タグリッソは18年8月からNSCLCの1次治療にも使えるようになったことが急成長の要因とみられる。 ■上位10薬効 免疫抑制剤が3位に、順位1つ上げる 上位10薬効をみると、市場規模1位と2位は前年度と変わらず、1位は抗腫瘍薬(1兆4453億円、16.7%増)、2位は糖尿病治療薬(5847億円、5.2%増)だった。 3位は免疫抑制剤(4496億円、9.4%増)で、前年度の4位から一つ順位を上げた。同市場内の売上トップ製品は今回もレミケードだったものの減収傾向にある。その一方で、ヒュミラ、シンポニー、ステラーラ、デュピクセントといった売上上位製品が伸び、同市場自体の9%台の成長をけん引した。 4位は前年度3位の抗血栓症薬(4423億円、2.9%増)だった。5位は眼科用剤(3549億円、2.2%増)、6位は制酸剤、鼓腸及び潰瘍治療剤(3520億円、1.6%増)、7位はレニン-アンジオテンシン系作用薬(3122億円、7.4%減)で、5~7位は前年度と順位は同じ。8位は前年度10位の「その他の中枢神経系用剤」(3085億円、0.8%増)、9位は前年度と同じく脂質調整剤及び動脈硬化用剤(3058億円、0.5%減)、10位は10位圏外からランクインした喘息及びCOPD治療薬(3015億円、2.1%増)――だった。前年度8位でC型肝炎薬などで構成する全身性抗ウイルス剤は今回10位圏外となった。

続きを読む

【5月27日新着】ファイザー 6月以降も社員の在宅勤務を原則継続 宣言解除後も引き続き医療機関・特約店等への訪問自粛

ファイザーは5月26日、新型コロナウイルス感染症対策として行ってきた在宅勤務について、6月1日以降も原則継続すると発表した。対象は、本社・各地内勤社員およびMRを含む外勤社員。医療機関や特約店等への訪問については自粛する。また、当社主催の外部会場における2020年の集合形式の講演会等については、中止およびWeb開催等の代替案を検討するとした。 安倍首相は5月25日の記者会見で新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う「緊急事態宣言」を全面解除した。これにより社会経済活動も再開する運びとなったが、医療関係者の多くは今秋から冬にかけて感染流行の第2波が到来するとの警戒感を示している。政府も全国の自治体と協力しながら検査体制の強化や医療提供体制の確保などに引き続き努める方針だ。 ◎「社員が万が一感染源となってしまうリスクを避ける」 こうした状況を踏まえ、ファイザーは、「社員が万が一感染源となってしまうリスクを避け、社員とその家族の安全を確保することを目指す」との観点から在宅勤務の継続を判断した。ただ、医薬品の安全性に関する重要な情報伝達や、医療機関および特約店からの依頼により訪問の必要性が生じた場合は、検温・手指衛生・マスク着用などの予防策を徹底した上で対応する場合があるとした。 ◎本社の勤務体制 少人数で短時間の滞在に限った出社を選択肢に 一方、本社も在宅勤務を基本とするものの、「少人数が必要性に応じ、短時間の滞在に限った出社を選択肢の一つとする」ことについて検討しているとした。また運用に際しては、国や本社のある東京都の状況を踏まえ、出社人数の厳格な管理、オフィス内で利用できる場所の限定、コンタクト状況を把握するための記録作成、出社前検温・終日マスク着用・使用場所消毒などの感染予防策とその社員教育を徹底するなど、万全の感染制御や社員の安全を最優先とした体制整備に努める方針だ。

続きを読む

【5月27日新着】日医・横倉会長 ポストコロナで二次医療圏ごとに感染症病床一定数確保を 地域医療構想に反映も

日本医師会の横倉義武会長は5月26日の緊急会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を政府が全面解除したことを受け、「今後、第2波、第3波の襲来に備えて万全の準備をしておかないといけない」と述べた。感染症病床の不足が指摘されるなかで、「医療現場や日本医師会をはじめとした医師会組織、病院団体、政府、都道府県の役割に応じて、早急に議論し、どういう形が一番いいか議論する場を設けることが必要だ」との見解を表明した。都道府県ごとに議論が進められる地域医療構想についても、「二次医療圏ごとに感染症病床を一定数確保することが必要だ」と述べ、議論を急ぐ必要があるとの考えを示した。 日本医師会は緊急事態宣言発令前の4月1日に、医療危機的状況宣言を発表していたが、この日で解除した。横倉会長は、高齢化が進展しているにもかかわらず、世界的に見ても低い死亡率で食い止めたことを評価。清潔好きなどの日本人の社会的要因や、クラスター対策やICU管理、さらに国民皆保険を維持することの重要性にも言及した。横倉会長は、外出自粛を継続してきた国民に感謝を示すとともに、「医療崩壊を起こすことなく、医療現場でも医師をはじめ看護師、さまざまな医療関係者が懸命な努力をしたおかげで医療提供体制を守ることができた。犠牲者を世界でも稀有なレベルで食い止め、緊急事態宣言の解除に漕ぎつけた」と述べた。 ◎地域医療構想「経営効率、経済効率が主体的に考えられてきた」 横倉会長はポストコロナ時代の医療提供体制の課題に言及。現在進められている地域医療構想については、「どうしても、経営効率、経済効率が主体的に考えられてきた」との見解を表明。人口減少時代を見据え、病床機能面で病床削減が議論されたものの、「今回のような感染症が計画に入っていなかった」と指摘。「感染症への対応は常に考えていかないといけない」と述べた。 過去には結核が流行し、市町村には結核療養所があったが、公立病院に吸収合併され、病院経営の観点などから一般病床に転床してきたと現在に至る歴史を振り返り、「そこに感染症が起きた。感染症病床が十分に確保できていなかった。今後も計画のなかで考えていく必要がある」と述べた。 また、「地域医療機関は感染を恐れる患者の受診抑制で極めて経営的に厳しい状況にある」と改めて説明。「医療機関の経営難により、地域医療が崩壊し医療提供体制が壊れていくことにも十分な配慮が必要だ」と強調した。新型コロナウイルス感染症を受け入れている医療機関に加え、それ以外の地域医療を担う病院、診療所の経営が悪化するなかでの補填を改めて訴えた。 ◎新型コロナの経験から「医療費総額を少し拡げておかないといけない」 中等度、重症患者を受入れる医療機関の診療報酬を3倍に引上げることが5月25日の中医協総会で決まった。ただ、医療現場からは1人受け入れると空床が発生することから、感染者が減少するなかで病院経営上の懸念がぬぐい切れていない状況にある。横倉会長は、「日本の医療機関は公的医療保険の収入で運営している。ある程度の患者数が受診することを前提にしてコストを決めている。特に重症のICUの管理料などは日ごろあまりにも低く抑えすぎであり、今回大変なことになったと理解している」との見解を表明した。日常診療から、ICUには専門性の高いスタッフの確保が必要であることなどを指摘。医療費は事実上コントロールされている状況を指摘。「総額自体を少し広げておかないといけないということがよくわかった」と述べた。

続きを読む

【5月27日新着】バイエル薬品 前立腺がん治療薬・ニュベクオを発売

バイエル薬品は5月26日、前立腺がん治療薬・ニュベクオ錠300mg(ダロルタミド)を発売した。「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌」を効能・効果としている。薬価は、300mg1錠 2311.00円 (1日薬価 9244.00円)。 同剤は、非ステロイド性のアンドロゲン受容体阻害薬。同剤は、第3相臨床試験「ARAMIS」の結果に基づき申請された。試験では、アンドロゲン遮断療法(ADT)を受けている転移リスクの高い去勢抵抗性前立腺がん患者1509人を対象に、ADT併用下における同剤の有用性をプラセボ対照に検討した。主要評価項目に据えた無転移生存期間(中央値)は、プラセボ群の18.4か月に対し、同剤投与群は40.4か月で有意な延長を示した(HR=0.41, 95% CI 0.34-0.50; P<0.001)。 バイエル薬品は、日本化薬と国内における販売提携契約を締結。製造販売承認はバイエル薬品が有し、コプロ契約に基づき、情報提供・収集活動を両社で行う。プロモーションも共同で行う。バイエルの腫瘍・血液事業部のMR数は非開示。日本化薬のMR数は約350人。

続きを読む

【5月27日新着】Veeva Japanとベルシステム24 リモートディテーリングで共同ソリューション開発へ 今夏にサービス提供開始

Veeva Japanとベルシステム24は5月26日、製薬企業と医療従事者間をつなぐリモートディテーリングの共同ソリューションを両社で開発し、今夏にもサービス提供を開始すると発表した。新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が5月25日に全面解除されたことを踏まえ、新たな生活様式(ニューノーマル)時代のMRによる情報提供活動を両社でサポートする。新型コロナの感染拡大に伴う在宅勤務など、MRのFace to Faceでの活動が大幅に制限されるなかで、リモートディテーリングを導入したい製薬企業をワンストップで支援したい考えだ。 新型コロナの感染拡大に伴い、殆どの製薬企業が在宅勤務を強いられ、MRも外勤自粛を余儀なくされた。政府は緊急事態宣言を5月25日に解除したが、流行の第2波が今秋以降に到来する可能性が指摘され、医療現場も、医療者同士や患者との接触を伴う感染リスクを回避する自衛措置などが求められている。 MR活動も同様で、これまでのようなFace to Faceの面談では、MRが感染源となる可能性があり、その結果、訪問先の医療機関の一時的な閉院や院内感染を巻き起こす可能性も拭いきれず、リスク回避が求められていた。こうした背景から、ポストコロナ時代の「新たな生活様式」では、Web会議システムを活用したリモートアクセスなどに注目が集まっていた。 ◎「Veeva CRM Engage Meeting」を利用 ベルシステム24の実績やノウハウを活かす すでにVeeva側は、「Veeva CRM」と一体となって活用できるWeb会議ソリューション「Veeva CRM Engage Meeting」を有しており、製薬企業のMRはコンプライアンスを遵守しながらリモートディテールを実施することが可能となる。一方、リモートディテールにはリアル面談とは違ったコミュニケーションスキルが求められるという。ベルシステム24はこうした課題に対し、自社の実績やノウハウを活用し、領域・製品の特性に応じた企画設計からMRおよび医療従事者向けの専用ヘルプデスクの設置など、導入・運用全般に至る多様なサービスを提供できる。 両社は、こうしたハード・ソフトの両面をサポートすることにより、リアル面談が困難な状況下でも、医師とMRのエンゲージメントを高めるリモートディテールチャネルの開設を迅速に行う事が可能となる。両社は、「新型コロナウイルス感染症の流行長期化が想定される状況において、製薬企業においては医薬品情報の提供・収集は責務であり、両社の協業により、マルチチャネルの一つであるリモートディテーリングの普及を通じて、医薬品適正使用推進に貢献したい」と強調した。

続きを読む

【5月26日新着】日本調剤 DI業務サポートでプラットフォーム「FINDAT」構築 フォーミュラリ浸透に意欲

日本調剤は5月25日、医療機関の医薬品情報(DI)業務をサポートするプラットフォーム「FINDAT」を立ちあげると発表した。プラットフォーム上には、薬効ごとに推奨度を示した「標準フォーミュラリ」、新薬評価などのコンテンツを揃えた。コンテンツの活用により、DI業務にかかる薬剤師の負担を軽減、効率化し、薬剤師の対人業務拡充などにつなげてもらいたい考えだ。同日ウエブ会見に臨んだ三津原庸介代表取締役社長は、サービスの「大きなメニュー」としてフォーミュラリをあげ、「地域包括ケアシステムの浸透、質の向上というなかで、標準薬物療法を広めることがより重要になる。そのためにも共通のプラットフォーム、知識基盤が必要になってくる」と述べ、浸透に意欲を見せた。 ◎国内外のGLや二次情報データベースから網羅的に情報収集 FINDATは、「標準フォーミュラリ」、「薬効群比較レビュー」、「新薬評価」などのコンテンツから構成される。国内外のガイドラインや二次情報データベースから網羅的に情報収集した医薬品情報を評価する。 同種同効薬について、適応症や有効性・安全性、薬物動態、換算表、薬価などの経済性を比較したレビューを掲載。このデータに基づき、推奨度を決定し、推奨薬剤を決定した「標準フォーミュラリ」を策定する。標準フォーミュラリでは、第一選択薬、第二選択薬や、条件付きで使用を推奨する医薬品などカテゴライズし、一般名で明記する(関連記事)。 ◎ACE阻害薬など7薬効を策定 20年度中に10薬効の標準フォーミュラリ作成も すでに、降圧薬のACE阻害薬・ARB、ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬、抗潰瘍薬のPPI・P-CAB、抗インフルエンザ薬、高尿酸血症治療薬・キサンチンオキシダーゼ阻害薬、脂質異常症治療薬のフィブラート系薬、抗ヒスタミン薬の7薬効を策定。20年度中に10薬効の標準フォーミュラリを作成予定という。あくまで「各医療機関や地域における対象患者や、使用状況などに応じて参考にできるフォーミュラリとして作成している」と同社のフォーミュラリー事業推進部の上田彩部長は説明。これを参考に、地域でのフォーミュラリ策定に取り組んでほしいとの考えを示す。地域フォーミュラリの公表に際しては、医師、薬剤師、看護師、医療経済学者、弁護士からなる有識者委員会(第三者機関)の承認を経ることとしており、この委員には日本薬剤師会の副会長も名を連ねている。 ◎新薬評価「中立的な情報提供へのニーズがある」 製薬企業に新薬ヒアリングを依頼も 新薬評価は、臨床上影響の大きい品目を選択し、科学的根拠に基づいた評価を行い、医療機関での採用や使用を考慮する際に活用できる資料だ。例えば、投与対象として患者像を明確化するほか、診療科や専門医を限定した採用などの提案も行う。 評価に際しては、製造販売承認後、必要に応じて製薬企業に新薬ヒアリングを依頼するなどして評価を実施。チェックリストを用いた内部査読、外部査読を経て公表する。承認後5か月以内を基本に、薬価収載・発売から1か月内の公開を目指すという。2019年の承認品目からスタートしており、疼痛治療薬・タリージェや骨粗鬆症治療薬・イベニティなどを評価。新型コロナウイルス感染症治療薬として特例承認されたベクルリーなども評価する予定で、19年に23品目、20年3月までに承認を取得した15品目の評価を予定しているという。上田部長は、医療機関の訪問規制などで情報が届かない医療機関があると指摘。「製薬会社による情報提供のあり方が厳しくなったいま、我々から中立的な情報が届くことにニーズがあると考えている」と述べた。 サービス導入のメリットについては、「一言で言えば、医薬品情報の効率化、一元化」と強調。「医薬品業務は、臨床業務への情報提供、医療安全、病院のガバナンス、経営観点からの医薬品採用など、多岐にわたる情報提供が求められているが、情報源へのアクセスの問題や、マンパワー不足で高度な情報提供がままならない状況に陥っている」と指摘し、薬剤師集団として日本調剤がソリューションを提供する意義を強調した。 ◎三津原社長「発想の転換が必要だ」 薬剤師業務の質向上と効率化を同時に追求 三津原社長は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、社会全体の生活のあり方も変化するとの見解を表明。「医療界も例外ではない」として、変革する必要性を強調した。特に医療の質を維持しながら効率化を進める必要性を指摘し、「発想の柔軟な転換が必要だ」と述べた。 薬剤師不足も指摘されるなかで、“対物から対人へ”と職能の転換を求められている。こうしたなかで、「対人業務に集中特化するためには、それ以外の業務の効率化を図っていかなければ絵に描いた餅になってしまう」との見解を表明。病院薬剤師も病棟業務のウエイトが増すなかで、DI業務の重要性も薄れないとして、「質の向上と効率性を同時に追求する」必要性を強調し、サービス導入のメリットを説明した。 サービスは、6月1日からモニター病院を対象に3か月間は無料で公開。9月から本契約を開始する。DI室のある特定機能病院やDPC病院を皮切りに導入を進めたい考えで、初年度は30~50件の契約を目指す。病院・診療所、薬局を市場とし、年間約1000億円の市場規模を想定する。料金は1アカウント年間60万円。

続きを読む

【5月26日新着】中医協総会 重症・中等症の新型コロナ患者受入れ病院の診療報酬3倍に引上げ 診療・支払各側了承

中医協は5月25日、持ち回りで総会を開催し、新型コロナウイルス感染症患者の受入れに係る診療報酬点数の特例的対応について議論した。重症・中等症患者の受入れ実績のある医療機関のアンケート調査やヒアリングから、ECMOの運用にあたり通常の倍以上の人員確保が必要となることが分かったほか、疑似症患者について他の一般患者と同室に入院できず、個室管理が必要になるなど、病院経営面での課題が明らかになっていた。このため厚労省は、特例的な対応として、救急医学管理加算1、救命救急入院料1など関連する診療報酬点数について、通常の3倍相当の点数に見直すことを提案し、診療・支払各側とも了承した。 重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者を受入れる医療機関については、安倍首相が4月16日の緊急事態宣言(全都道府県に拡大)の発令に合わせて、診療報酬点数を倍増する方針を提案。17日の中医協総会(持ち回り開催)で診療・支払側もこれを了承していた。ただ、その後の診療実態を見ると、①ECMOの運用にあたり、通常の2倍以上の人員配置が求められる、②PPEを着用した状態では、通常と比較して業務の効率が落ちる、③職員のメンタルヘルス対策や。休暇確保の観点から、待機要員を含めて通常の2倍以上の人員を確保する必要がある-が明るみとなり、加えて病院経営にも大きな打撃を与えていることが医療現場から指摘されていた。これを受け、全国医学部長病院長会議や病院団体からも、病院経営の観点から必要経費の補填を求める声があがり、政府や与党への要望も行われていた。 ◎「通常の3倍以上に相当する人員確保」を前提に点数設定 この日の総会で厚労省は、重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者に対する診療報酬の評価の見直しとして、「通常の3倍以上に相当する人員の確保」を前提に診療報酬点数の見直し案を提示した。具体的には、救急医学管理加算1、救命救急入院料1、特定集中治療室管理料(1、3)、ハイケアユニット入院医療管理料(入院料1、同2)について、通常の3倍相当の点数に見直すというもの。 このほか重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者の範囲の見直しでは、重症患者の対象範囲について、医学的な見地からICU等における管理が必要な患者を追加するほか、中等症患者については、急変に係るリスク管理が必要な患者を追加する。さらに長期・継続的な治療を要する患者への診療の評価では、中等症患者のうち、継続的な治療が必要な場合は、救急医療管理加算の3倍相当の加算を15日目以降も算定できるとした。さらに、転院を受入れた病院において、二類感染症入院診療加算(250点)を算定できるようにする。 ◎疑似症患者の取り扱いを明確化 疑似症患者の取り扱いの明確化も盛り込まれた。新型コロナが疑われる患者への診療について、「入院が必要な場合は、感染症患者と同等の感染防止対策が必要であることに加えて、他の患者と同室にできず、個室管理が必要になる」とし、疑似症として入院措置がなされる期間については、「当該機関の入院医療費は感染症法による公費負担医療の対象となる」ことを明確化した。 ◎支払側・幸野委員 特例的対応について「解除の基準を検討すべき」 支払側の幸野庄司委員(健保連理事)は、「特例的な対応であるのでやむを得ない」としながらも、「の新型コロナウイルス患者に対し、様々な診療報酬上の特例対応が行われているが、新規患者数も減少傾向にあるため、今まで行われてきた特例的対応について、解除の基準を検討すべき」と要望した。 ◎診療側・松本委員 「感染症以外を診療する医療提供体制の維持も大変重要」 診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、「感染リスクと戦いつつ、昼夜の別なく懸命に治療を行っている医療機関を支えるためにも、中等症、重症の感染症患者の増加に対応可能な医療体制の構築などに向けた診療報酬上の特例的な対応は賛成したい」と評価した。さらに、「地域では感染症以外の患者の転院を受け入れる医療機関などによる役割分担もなされている。医療インフラを崩壊させないためには、感染症患者以外を診療する通常の医療提供体制の維持も大変重要だ。今回示された対応以外についても、現場の実状に応じて、柔軟かつ迅速に対応を検討すべき」と述べた。 診療側の猪口雄二委員(全日病会長)は「新型コロナウイルス感染者の入院受入れは、きわめて多くの人員、物資が必要となる。診療報酬上、適正な対応と考える」と述べた。

続きを読む

【5月26日新着】安倍首相 G7サミットで新型コロナ治療薬・ワクチンの途上国使用で「特許権プール」提案へ

安倍晋三首相は5月25日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う「緊急事態宣言」について、最後まで残った北海道と首都圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)も解除すると正式に発表した。安倍首相は宣言解除に伴い、「新しいやり方で日常の社会、経済活動を取り戻す」と強調。ただ、第2波の可能性に触れ、検査体制の強化など医療提供体制の確保に「2兆円を超える予算を積み増す」と表明した。また、「世界の感染症対策をリードしなければならない」と強調し、6月に開催予定の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、新型コロナの治療薬とワクチンを途上国で使用できる「特許権プール」の創設を提案すると表明した。 ◎北海道・首都圏の緊急事態宣言解除 最初の宣言発令から7週間弱 4月7日に7都府県に発令された緊急事態宣言は、この日の宣言解除により7週間ぶりに全面解除された。解除あたっては、①感染の状況、②医療提供体制、監視体制-の各指標を基に判定した。安倍首相は会見で、「世界的にも、極めて厳しいレベルで定めた解除基準を全国的にクリアしたと判断した」と述べた。会見後に開かれた政府の新型コロナウイルス感染症対策本部で正式に解除が決まった。 ◎「新たな日常に向かって強力な三本の矢を放ち、日本経済を立て直す」 「本日、緊急事態宣言の全面解除後、次なるステージへ国民の皆さんと力強い一歩を踏み出す」-。安倍首相はこう表明した。「目指すは、新たな日常を創り上げること。ここから先は発想を変えていこう」と国民に呼びかけた。3月に感染拡大してからは、外出自粛や「3蜜」の回避、さらにはヒト同士の接触を「最低7割、極力8割」に抑えるなどの行動制限が施策の柱だった。 この日の会見で安倍首相は、「経済再生こそが安倍政権の一丁目一番地。コロナの時代の新たな日常に向かって強力な三本の矢を放ち、日本経済を立て直す」と意気込んだ。ただ「2度目の緊急事態宣言発出の可能性もある」とも述べ、その際は「外出自粛のような社会経済活動を制限するようなやり方はできる限り避けたい」とし、慎重な対応が求められるとした。第2波への備えとしては、「接触確認アプリ」を導入する考えを明らかにした。アプリは、スマホの通信機能で陽性が判明した人と一定時間近くにいたことを自動的に通知することができる。このため早期対応が可能なほか、感染者を追跡することで、「ロックダウンを避ける大きな効果が期待できる」という。「個人情報を全く秘匿せず、安心して使えるアプリを6月中旬にも導入する」と述べた。 ◎検査機能の拡大、自治体と連携して医療提供体制の充実に取り組む さらに安倍首相は、「抗原検査の使用が始まった。PCRについても民間検査機関への支援に加え、大学にある検査機器を活用させていただくなど、検査機能の拡大を進める」と強調。全国の医師会の協力を得てPCRセンターを100か所以上設置したことを示しながら、「2兆円を超える予算を積み増し、自治体と連携しながら、医療提供体制の充実に取り組む」とした。 ◎感染症対策でリーダーシップをアピール 「世界経済の復活なくして日本経済の力強い再生もない」-。安倍首相は強調する。「国内で感染が落ち着いても、世界的な感染の拡大に歯止めがかからない限り真の収束は無い」という。その上で、先進7カ国首脳会議(G7サミット)においては、感染症対策のリーダーシップを発揮するとし、治療薬やワクチンについて、途上国への支援を視野に入れた活動に注力する姿勢を表明した。

続きを読む

【5月26日新着】抗体薬物複合体「エンハーツ」と加齢黄斑変性治療薬「ベオビュ」が発売

20日に薬価収載された2製品が5月25日に発売された。発売されたのは、第一三共が承認を取得した乳がんのサードライン以降の治療に用いる抗体薬物複合体(ADC)・エンハーツ点滴静注用と、維持期の投与が通常12週に1回となる加齢黄斑変性治療薬・ベオビュ硝子体内注射薬(一般名:ブロルシズマブ(遺伝子組換え)。 発売された2製品は次のとおり(カッコ内は成分名、製造販売元)。 ▽エンハーツ点滴静注用100mg(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え) 、第一三共) 薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(注射薬) 効能・効果:化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る) 薬価:100mg1瓶 165,074円(1日薬価:21,224円) 抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた抗体薬物複合体(ADC)。がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞に直接届けることで、薬物の全身暴露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高める。 HER2陽性の再発・転移性乳がんではトラスツズマブなどの抗HER2療法が標準治療で、病勢進行した患者に対しては別のADCのトラスツズマブ エムタンシン(国内製品名:カドサイラ、以下「T-DM1」)が使われる。エンハーツは、T-DM1投与でも治療困難なサードライン以降の治療に用いる。 条件付き早期承認制度適用医薬品であることから、承認条件として、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん患者を対象に実施中のフェーズ3試験におけるエンハーツの有効性及び安全性について医療現場に適切に情報提供することや、一定数の症例に係るデータが集積されるまで全症例を対象に使用成績調査を実施して、安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、適正使用に必要な措置を講じること――などがついている。 ▽ベオビュ硝子体内注射用キット120mg/mL(ブロルシズマブ(遺伝子組換え)、ノバルティスファーマ) 薬効分類:131 眼科用剤(注射薬) 効能・効果:中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性 薬価:6mg0.05mL1筒 142,784円(1日薬価 1,956円) 眼球に注射して用いる眼科用抗VEGF抗体薬。VEGF-Aに対するヒト化抗ヒトVEGF-Aモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域を、リンカーを介して結合させた遺伝子組換え一本鎖抗体。既承認のVEGF阻害薬と比べて分子量が少なく、より高いモル濃度での投与が可能であることなどから、高濃度投与による作用時間の延長が期待される。 用法・用量は、4週ごとに1回、連続3回硝子体内投与した後、維持期においては通常、12週ごとに1回、硝子体内投与する。既承認のアイリーア硝子体内注射液(一般名:アフリベルセプト(遺伝子組換え)))は、維持期は2か月に1回投与で使用される。

続きを読む

【5月26日新着】抗体薬物複合体「エンハーツ」と加齢黄斑変性治療薬「ベオビュ」が発売

20日に薬価収載された2製品が5月25日に発売された。発売されたのは、第一三共が承認を取得した乳がんのサードライン以降の治療に用いる抗体薬物複合体(ADC)・エンハーツ点滴静注用と、維持期の投与が通常12週に1回となる加齢黄斑変性治療薬・ベオビュ硝子体内注射薬(一般名:ブロルシズマブ(遺伝子組換え)。 発売された2製品は次のとおり(カッコ内は成分名、製造販売元)。 ▽エンハーツ点滴静注用100mg(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え) 、第一三共) 薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(注射薬) 効能・効果:化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る) 薬価:100mg1瓶 165,074円(1日薬価:21,224円) 抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた抗体薬物複合体(ADC)。がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞に直接届けることで、薬物の全身暴露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高める。 HER2陽性の再発・転移性乳がんではトラスツズマブなどの抗HER2療法が標準治療で、病勢進行した患者に対しては別のADCのトラスツズマブ エムタンシン(国内製品名:カドサイラ、以下「T-DM1」)が使われる。エンハーツは、T-DM1投与でも治療困難なサードライン以降の治療に用いる。 条件付き早期承認制度適用医薬品であることから、承認条件として、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん患者を対象に実施中のフェーズ3試験におけるエンハーツの有効性及び安全性について医療現場に適切に情報提供することや、一定数の症例に係るデータが集積されるまで全症例を対象に使用成績調査を実施して、安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、適正使用に必要な措置を講じること――などがついている。 ▽ベオビュ硝子体内注射用キット120mg/mL(ブロルシズマブ(遺伝子組換え)、ノバルティスファーマ) 薬効分類:131 眼科用剤(注射薬) 効能・効果:中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性 薬価:6mg0.05mL1筒 142,784円(1日薬価 1,956円) 眼球に注射して用いる眼科用抗VEGF抗体薬。VEGF-Aに対するヒト化抗ヒトVEGF-Aモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域を、リンカーを介して結合させた遺伝子組換え一本鎖抗体。既承認のVEGF阻害薬と比べて分子量が少なく、より高いモル濃度での投与が可能であることなどから、高濃度投与による作用時間の延長が期待される。 用法・用量は、4週ごとに1回、連続3回硝子体内投与した後、維持期においては通常、12週ごとに1回、硝子体内投与する。既承認のアイリーア硝子体内注射液(一般名:アフリベルセプト(遺伝子組換え)))は、維持期は2か月に1回投与で使用される。

続きを読む

サイト内検索