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デュピクセントと経口JAKの使い分けが焦点に  新薬ラッシュのアトピー薬、5製品に拡大

 アトピー性皮膚炎(AD)に対する薬物療法の裾野が広がっている。2018年4月に初の抗体医薬として「デュピクセント」が発売されて以降、各社が新薬を相次いで投入。8月にはJAK阻害剤「リンヴォック」、1...

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自動運転バス内で問診、スマート医療の現在地 病院と連携、実証実験中のヘルスケアMaaSとは

モビリティとICTをシームレスに繋げる「MaaS(マース:Mobility as a Service)」が注目される中、医療分野で期待されているのが「ヘルスケアMaaS」。その取り組みの一環として、神奈川県の湘南ヘルスイノベーションパーク(以下、湘南アイパーク)で行われているのが自動運転バスによる実証実験だ。 東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら 湘南アイパーク、湘南鎌倉総合病院、三菱商事、三菱電機、マクニカの5者連携で実施するこの実証実験では、通院する患者などの移動手段として自動運転バスを活用、車内では最先端技術によるデジタル問診なども行うことで、患者の待ち時間短縮や病院の生産性向上などを目指すものだ。 少子高齢化により、病院へ通院する高齢の患者などの増加も懸念される中、実際に当実証実験では、どのような最先端技術を用い、どういった内容が検討されているのだろうか。2021年12月2日に実施されたメディア向け試乗会へ参加し、実際に自動運転バスに乗車してみたほか、プロジェクトの概要や将来像について取材したので紹介しよう。

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流改懇 メーカーの仕切価率0.3ポイント上昇 流通当事者から仕切価の適正水準を求める声相次ぐ

厚労省の「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会(流改懇)」が12月22日に開かれ、製薬企業の仕切価設定について、流通当事者から批判や苦言が相次いだ。2021年度から毎年薬価改定が導入されるなかで、企業の仕切価率が0.3ポイント上昇していることが明らかになった。こうした実態に「仕切価基準の価格交渉になってしまう」(原靖明委員・日本保険薬局協会流通問題検討委員会委員)との指摘もあがり、改めて“市場実勢価格を踏まえた仕切価”の適正水準を求める声が流通当事者の大半からあがった。土屋直和委員(日本製薬工業協会流通適正化委員会委員長)は、「市場実勢価格を踏まえて、仕切価を設定する必要がある」と認め、メーカーとしても流通改善に取り組む姿勢をみせた。 ◎仕切価率、納入価率ともに上昇 一次売差マイナスは若干縮小 この日の流改懇で厚労省は、21年度上期の仕切価率が95.4%と20年度より0.3ポイント上昇したことを報告。納入価率は92.0%と20年度より0.6ポイント上昇し、一次売差マイナスは20年度より若干縮小したとのデータを示した。なお、妥結率は94.1%(21年9月時点)だった。厚労省医政局の浅見圭介主席流通指導官・流通指導室長は、「2019年度以降、メーカーが割戻しの運用基準や価格の見直しをいただいているが、結果としてどちらの水準も下がっていない」と指摘した。11月に施行された改訂流通改善ガイドラインでは、川下取引の市場実勢価水準を踏まえた、「適切な一次仕切価の提示に基づく適切な最終原価を設定する」とされているが、実現には至っていない。 ◎卸連・折本委員「仕切価率は下がっていない」一次売差マイナス解消に向けて仕切価の変更を 折本健次委員(日本医薬品卸売業連合会理事)は、「これまでの推移を比較しても全体として仕切価率は下がっていない」と指摘。「医薬品の構成変化を踏まえ、卸機能の適正な評価を仕切価や割戻しに反映していただきたい」、「一次売差マイナスの解消に向け、市場実勢価格を踏まえた仕切価の変更をお願いしたい」と訴えた。 ◎製薬協・土屋委員 特許品は長期収載品に比べて仕切価率が高くなる傾向に これに対し、土屋委員(製薬協)は、長期収載品が減少し、特許品が増加しているという医薬品市場の構造変化が影響しているとの見方を表明。「特許品は後発品が存在しないため、同一成分薬剤がなく、長期収載品と比べ一般的に仕切価率が高い傾向にあると推察される」と述べた。また、9割の製品が薬価改定の率と同率で仕切価を引き下げているとしたうえで、「度重なる薬価制度改革で仕切価が製造・販売管理にかかわるコストを下回ることなどを回避するため、仕切価は引き下げているが、仕切価率が上昇するケースがある」と理解を求めた。なお、製薬協が提出した資料によると、21年4月時点で仕切価水準を引き上げたのは新薬創出等加算品で8.1%(20年4月は、3.5%)、特許品は12.2%(同・4.5%)で引き上げ品目は増加傾向にある。 前回の流改懇で、土屋委員は、仕切価率上昇の一因として、スペシャリティ医薬品の増加をあげており、定義や具体的な製品を示すことを流通当事者から求められていた(関連記事)。しかし、この日の会議で定義や具体的な品目については見解を示さず、「民間調査会社の定義を参考に団体内で検討を進めてきたが、業界団体としてスペシャリティ医薬品を線引きすることは市場における取引に影響を及ぼすことが想定され、なかなか難しいと判断した」と述べた。 ◎日医・宮川委員「相変わらず具体性が乏しい」 卸連・眞鍋委員「ゼロ回答だということが分かった」 医薬品卸からは、「前提としては単品単価交渉だと承知しているが、製品特性がはっきりしたものから定義し、交渉していくことが必要だ」(長谷川卓郎委員・卸連)などの声があがった。宮川政昭委員(日本医師会常任理事)は、「川上がどれだけ、流通を改善する気があるのか、相変わらず具体性が乏しい。具体策をある程度踏み込んでいただかないと、川下はいつも翻弄される。自ら定義していくところから始めないと、議論は未来永劫できない」と述べた。土屋委員は、「川上の問題だけでなく、川下も含めて流通当事者と検討する必要があるのではないか。川上が川下に影響する部分もあるので、引き続き議論が必要だ」と説明。宮川委員は、「自らおっしゃったので、そこだけでもいいので、流れを見せてほしい」と釘を刺した。 医薬品卸からも厳しい指摘が相次いだ。眞鍋雅信委員(日本医薬品卸売業連合会理事)は、スペシャリティ医薬品について「きょう、ゼロ回答だということが分かった」とバッサリ切り捨てた。 ◎土屋委員「特許品は長期収載品に比べて競争環境に陥っていない」 高仕切価は医薬品の価値? 日本の薬価制度は市場実勢価格主義が貫かれており、市場実勢価格が医薬品の価値を反映しているとされている。眞鍋委員は、特許品の仕切価率が長期収載品に比べて高い理由を土屋委員に質した。土屋委員は、「一般論として、特許品は長期収載品に比べて競争環境に陥っていないので、比較的仕切価率が高いのだろうと推察した。単品に価値があるので、個々のメーカーが設定している部分だと思う」との見解を表明。これに対し、眞鍋委員は、「競合品が出てくれば、仕切価率が下がるということと理解した。これが価値に見合った価格とどう整合するのか」と指摘した。土屋委員は、「一般論として申し上げた」と断ったうえで、「薬価基準制度という観点から、最終的なゴールは全品の単品単価交渉を進めていただきたいが、途中の段階では色々な切り口はあるのだろう」と述べるにとどめた。 ◎NPhA・原委員「市場実勢価格は、市場の声」 日医・宮川委員「患者が医薬品の価値を決める」 川下からも同様の指摘が相次いだ。原委員(NPhA)は、市場実勢価が引き下がり乖離率が拡大するなかで、仕切価を引き上げるというデータが示されるなかで、「いまの乖離があるということを蔑ろにしてしまっている」と指摘。医薬品の価値は現場の医師が有効性、薬剤師が副作用の観点などから判断しているとして、「市場実勢価格は、市場の声だ。医師や薬剤師がこういう価値を認めているんだということを念頭に、仕切価の設定していただきたい」と注文を付けた。宮川委員(日医)は、患者が医薬品の価値を決めると強調し、川上から考えを是正することを求めた。 ◎仕切価率0.3%上昇 卸連・眞鍋委員「営業利益率が1%に満たない卸にとって死活問題」 土屋委員が仕切価率の0.3%上昇を“若干”と発言したことにも、その姿勢を問う厳しい声が流通当事者から相次いだ。卸連の眞鍋委員は、「営業利益率が1%に満たない医薬品卸にとっては死活問題だ。ぜひ特許品、長期収載品、後発品の対薬価の仕切化率の推移を分類別にお示しいただきたい」と求めた。これに対し、土屋委員は検討する姿勢を示しながらも、「団体として調査するのは難しい面もあるかもしれない」と述べるにとどめた。 卸連の折本委員も、医薬品卸の利益率を引き合いに、「0.3を若干と言われると大変ツライ」と指摘。品目が多いなかで毎年薬価改定が導入されるなかで、「薬創出等加算のなかのスペシャリティをわけてみて、仕切価はどういう変動をしているのか。長期収載品は、後発品は、という議論の叩き台がそもそもないと、忙しい中で事務方の交渉の中で総価交渉というものも一気にできるものではない」と述べた。 小山信彌委員(日本私立医科大学協会参与)は医療経済実態調査の結果から医療機関経営が補助金を加えても、損益差額が0.4%であることを引き合いに、「0.3%くらいと言われたのはすごく違和感を覚える」と指摘。医療機関経営が厳しさを増すなかで、「単品単価をすると値引き率が悪くなってしまうのは見えている」として、総価取引を選択する医療機関の姿勢を述べた。眞鍋委員も小山委員に同意し、「きょう判明したのは、スペシャリティ医薬品の定義などない。あいまいな分類に踊らされて、スペシャリティ医薬品だから仕切価率が高いという、これまた不思議な理屈に我々も踊らされていた。一緒にこの状況については改善していきたい」と述べた。 ◎単品総価 大病院は半数以上、チェーン薬局で8割占める 日本の薬価制度が市場実勢価格主義とされるなかで、改訂流通改善ガイドラインにも、「価格交渉の段階から個々の医薬品を踏まえた単品単価交渉を行うことが基本」と明記されている。この日の流改懇では、医薬品卸35社を対象とした実態調査が提示された。200床以上の病院では、「単品単価取引」が44.7%。「単品総価取引・総価交渉(28.7%)」、「単品総価取引・除外ありの総価交渉(24.3%)」で単品総価が半数を占めた。一方、20店舗以上のチェーン薬局では、「単品単価取引」が20.9%。「単品総価取引・総価交渉(36.2%)」、「単品総価取引・除外ありの総価交渉(42.0%)」で単品総価が8割だった。単品単価交渉が困難な理由としては、「購入側が総価での交渉にしか応じないため」がトップ。「1品目ずつの単価を設定するのに労力がかかるため」などがあがった。 このほか、複数の卸が価格交渉の代行業者との交渉を理由にあげており、「取引先ごとに返品率・配送回数・規模・配送距離等取引条件に違いがあるにもかかわらず、同一価格での取引にさせられる。価格の交渉も取引先ごとの取引条件やコストを加味しない代行業者独自のベンチマークで交渉される」などの声があがった。 ◎厚労省・安藤課長 流通改善ガイドラインの実効性あげる取り組みでWG立ち上げへ 厚労省医政局経済課の安藤公一課長は、「現行の薬価基準を踏まえれば、単品単価の中で交渉が行われて契約が行われるのは目指すべき方向性として崩せない。ただ、それに向かってどう進めるかという途中経過の中では、今のように単にガイドラインに記載すればそれでいいということではなく、流通改善ガイドラインの実効性をあげるための様々な検討を進めていかないといけない」との見解を表明。早ければ年明けにも、流通の課題を整理し、実務者レベルで具体策を検討するワーキンググループを新たに立ち上げる考えを示した。

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22年度薬価制度改革の「調整幅」維持を大臣折衝で確認 毎年薬価改定睨み当事者の思惑交錯

2022年度薬価制度改革で注目された「調整幅」は12月22日朝の厚労・財務の大臣折衝で、2%を維持することが決まった。一方で、大臣折衝では「調整幅のあり方について検討する」ことも盛り込まれた。同日開かれた、中医協や医療用医薬品の流通改善に関する懇談会(流改懇)でも、「調整幅」が俎上にあがった。中医協では支払側から、調整幅が2%に設定された2000年度から「流通に関するコスト、諸経費が大幅に変化している」(安藤伸樹委員・全国健康保険協会理事長)との指摘もあり、早期の議論を求める声があがった。まだ22年度の薬価制度改革が固まったばかりだが、来年度は毎年薬価改定の議論が本格化することが見込まれるなかで、早くも調整幅をめぐる議論を予感させるものとなった。 ◎流改懇で伊原医政局長「調整幅めぐる議論は継続」へ 「来年度の薬価改定だが、午前中の大臣折衝で調整幅を維持するという決着をみたが、引き続き調整幅の議論は続いていくものと考えている。医療用医薬品を取り巻く状況は厳しいものがあるが、国民にとって生活に欠くことのできない医薬品の安定供給に向けてまずは確実な供給、流通過程における品質の確保、公正な競争の確保や法令の遵守をお願いする」-。同日午後に開かれた、厚労省の医療用医薬品の流通改善に関する懇談会の冒頭で挨拶した伊原和人医政局長はこう話した。この日の議論では、薬価制度改革が市場実勢価格主義とされるなかで、仕切価率の上昇や単品単価交渉が進まない現状がクローズアップされ、改めて“医薬品の価値”が問われる議論に発展している(関連記事)。 12月22日の大臣折衝では、調整幅を2%に維持することが決まった。21年度の薬価改定では、「一定幅」の0.8%分引き下げ率を緩和する措置が設けられたが、あくまで「新型コロナウイルス感染症特例」として1年限りとされていた。製薬業界側は継続を訴えたが、当初通り22年度改定では適用されないこととなった。一方で、大臣折衝事項には、「毎年薬価改定を実施するなど、薬価制度の改革をさらに推進し、薬剤流通の安定のために平成12(2000)年度改定において設定された調整幅のあり方について検討する」ことも盛り込まれた。 ◎中医協で支払側・安藤委員「本当にこの調整幅で十分なのか」 資料提出を求める 同日の中医協で固まった22年度薬価制度改革の骨子でも、調整幅については「薬剤流通の安定化のために平成12年度改定において設定された調整幅のあり方については引き続き検討する」ことが盛り込まれている。この日の議論では、支払側の安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は、「調整幅は平成12年度に設定されたもので、その当時と現在とでは、流通に関するコスト、諸経費が大幅に変化していると思う。本当にこの調整幅で十分なのかどうなのか、がわかるような資料を今後、事務局におかれては準備をお願いしたい」と要望。日本医薬品卸売業連合会(卸連)に対しても詳細な資料を求めた。 支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)も、「長年2%で慣例化されており、お願いしているデータの提示もなく、議論が進まない状態だ」と指摘。流改懇で提示されているデータも含めてデータの提出を求めた。中村洋部会長(慶應義塾大大学院経営管理研究科教授)は、「議論に必要なデータが必要ということなので、業界や事務局におかれては、また今後の議論に役立つデータの準備をお願いしたい」と引き取った。

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中医協総会 22年薬価制度改革の骨子を了承 新薬創出等加算の対象拡大でイノベーション評価

中医協薬価専門部会・総会は12月22日、2022年度薬価制度改革の骨子を了承した。新薬創出等加算の対象として、「新規収載時であれば有用性加算等に相当する効能・効果が追加された場合」を加え、新規収載時だけでなく、上市後にもイノベーションも評価する。一方で、原価計算方式で製造原価の開示度が50%未満の場合の加算係数を現行の「0.2」から「ゼロ」に引下げることを盛り込んだ。イノベーションを評価するとともに、薬価の透明性確保に向けてアクセルを踏む。 新薬創出等加算については、新規収載時だけでなく、効能追加がなされた時点で、有用性加算などに相当し、対象領域など一定の要件を満たした場合は対象となる。ただし、既存の効能効果の対象患者の限定を解除したものや、有用性加算Ⅱで製剤工夫などが認められた場合(要件二)のみに該当する場合は除外する。製薬業界が意見陳述で求めた主張が反映された格好だ。このほか、改正薬機法で位置付けられた先駆的医薬品や、小児の用量や薬剤耐性菌(AMR)など特定用途医薬品については、新規収載時、薬価改定時ともに新薬創出等加算や加算の対象とする。 新薬創出等加算の企業指標については、3区分にわかれている(企業区分Ⅰ:上位25%、区分Ⅱ:Ⅰ、Ⅲ以外、企業区分Ⅲ:最低点数)が、「企業区分Ⅲ」を現行の最低点数(ゼロポイント)から「2ポイント以下」に引下げる。新型コロナのワクチンや治療薬について新たな承認を取得した場合は、1品目について「4ポイント」、先駆的医薬品や特定用途医薬品の指定数(過去5年)は1品目について「2ポイント」を指標に加える。 支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、「一見、厳格化のように見えるが、企業によっては予見性が高まるものと考えている。また企業におかれては、2ポイントを確保、あるいは2ポイントを超えればいいということではなく、この区分間の企業数のバランスを考慮して線引きがされているということを十分に認識していただき、特定用途医薬品やコロナ関係がポイントに反映するようになったことも踏まえ、積極的に研究開発に取り組んでいただきたい」と述べた。 ◎原価計算方式 開示度50%未満の場合の加算係数を現行の「0.2」から「ゼロ」に引下げ 一方で、原価計算方式については、開示度を向上し、薬価の透明性を高める観点から、開示度が50%未満の場合の加算係数を現行の「0.2」から「ゼロ」に引下げるほか、海外からの移転価格について、合理的な理由がある場合を除き、他の国への移転価格の最低価格を上限とする運用を明確化することも盛り込んだ。合理的な理由としては、輸入元の企業で国内の臨床試験を実施しており、その試験費用が移転価格に計上される場合をあげた。また、移転価格として日本に導入される品目について、営業利益率の適切な水準を把握するため、必要な営業利益率についてのデータ提出について協力を求めるとした。 欧州製薬団体連合会(EFPIA)などがイノベーション評価の観点から見直しを求めていたが、当初案通りとなった。支払側の眞田享委員(日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長代理)は、「透明性の視点は重要であり、開示度の向上を図る点に全く異論はないが、一方で、イノベーション評価の観点から、加算部分が全く薬価に反映されないという取扱いの影響が大変気になるところ。今回の見直しが開示度向上だけではなく、イノベーションの評価という観点から、新薬の開発・上市に影響がないか、今後算定状況などについて確認をしていくべきだと考えている」と述べた。 ◎市場拡大再算定の類似品目 PhRMAなどの要望も踏まえ「4年間」に 市場拡大再算定の類似品目についての取り扱いは、米国研究製薬工業協会(PhRMA)などの要望を踏まえ、「特例の適用日の翌日から起算して4年を経過するまでの間」は、1回に限り、類似品としての対象から除くとした。厚労省は当初、除外期間を「3年間」とすることを提案していたが、製薬業界は、「少なくとも2回分(5年間)の猶予は必要と考える」と主張しており、この意見を踏まえて緩和した。 長期間薬価収載されている臨床上の必要性の高い、いわゆる安定確保医薬品については、最も優先度が高いカテゴリ「A」に分類されている品目について、基礎的医薬品の要件に該当するものを基礎的医薬品として取り扱うとした。ただ、G1該当から6年以内、G2該当から10年以内の先発品については対象外とするなど、他のルールとの整合性を図るとした。 一方で、長期収載品については、特例引下げ(Z2)、補完的引下げ(C)の置き換え率の基準を引き上げる。現行では、「50%未満(引下げ率:▲2.0%)」、「50%以上70%未満(▲1.75%)」、「70%以上80%未満(▲1.5%)」だが、「60%未満(▲2.0%)」、「60%以上80%未満(▲1.75%)」の2段階に見直し、さらなる適正化を図る。

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後発品流通量の実態把握、銘柄別情報も視野  安藤経済課長「批判踏まえ改善していく」

 22日に開かれた厚生労働省の「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」(流改懇、座長=三村優美子・青山学院大名誉教授)では、出席者から後発医薬品の供給不足問題に対する不安の声が上がった。安藤公一経済課...

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米当局、ファイザーのコロナ飲み薬を承認

【ニューヨーク=野村優子】米食品医薬品局(FDA)は22日、米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「パクスロビド」の緊急使用を承認したと発表した。対象となるのは既往症や肥満などで重症化リスクの高い12歳以上だ。米国で新型コロナの飲み薬が承認されたのは初めて。既存の点滴薬などに比べて利便性が高く、感染再拡大が顕著となるなかで治療法としての期待が高まっている。 パクスロビドはウイルスが体内で感染を広げるのに必要なプロテアーゼという酵素の働きを阻む「プロテアーゼ阻害薬」。1回の治療で新たに開発された抗ウイルス薬「ニルマトレルビル」2錠、既存の抗HIV(エイズウイルス)薬「リトナビル」1錠をそれぞれ1日2回、計30錠を5日間かけて投与する。 新型コロナ感染の発覚後にできるだけ早く、発症から5日以内に服用する必要がある。処方箋があれば入手可能で、数日内にも薬局や病院などを通じて利用できるようになるという。 ファイザーが重症化リスクの高い人を対象に実施した臨床試験(治験)では、発症後3日以内に投与したところ入院・死亡リスクが89%減った。新たな変異型「オミクロン型」にも有効とされており、初期の治験ではオミクロン型のウイルスの複製を阻止する効果を確認したという。 FDAのパトリツィア・カバゾーニ博士は声明で「承認により新型コロナと戦うための新たなツールを提供し、新たな変異型が出現するなかで重症化リスクの高い人が治療を受けやすくなる」と述べた。 米政府はファイザーと1000万回分の供給契約を締結しており、ファイザーは年末までに数万回分、2022年初めに数十万回分を米国に出荷する予定という。米政府高官は22日、1000万回分の出荷が終了するのは夏の終わりになるだろうとの見通しを示した。 一方、日本もファイザーと200万回分の供給契約を締結している。ファイザーは22日、22年末までの生産見通しを8000万回分から1億2000万回分に引き上げた。 新型コロナの飲み薬を巡っては、米製薬大手メルクも「モルヌピラビル」についてFDAに緊急使用許可を申請済み。ファイザーのパクスロビドよりも早期に申請を行っていたが、まだ承認されていない。メルクによると、入院と死亡のリスクを30%減少させることが確認された。11月末に開かれた第三者委員会では、一部参加者から有効性の低さやデータ不足などについて懸念の声も出ていた。

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日本の認知症・MCI治療薬市場予測 29年に4000億円突破 アデュカヌマブなどの上市前提

富士経済はこのほど、日本の認知症・軽度認知障害(MCI)治療薬市場が2029年に4000億円を超えるとの市場予測をまとめた。現在、承認申請中のアデュカヌマブ(一般名、開発コード:BIIB037)や、23年頃からの登場が期待されるレカネマブ(BAN2401)、ガンテネルマブ(RG1450)などの抗体医薬品の上市を前提とした予測となる。新薬の登場とともにβアミロイドやタウ蛋白を測定するバイオマーカー検査も拡大するとし、市場規模は21年の2億円が30年に901億円になるとしている。 文末の関連ファイルに、認知症・MCI治療薬市場の20年から30年の市場規模の年次推移の資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら)。 この市場予測は、富士経済の専門調査員が参入企業や関連企業・団体などへのヒアリングのほか、関連文献調査、社内データベースを併用してまとめたもの。調査期間は21年8月~10月。 ◎30年まで10年間の年平均成長率は21.8% 認知症・MCI治療薬市場は、後発医薬品の普及により15年以降、市場縮小が続き、20年の947億円が21年は719億円まで縮小する見込みと分析した。22年の708億円を底に、アデュカヌマブの承認・上市をきっかけに市場は急拡大し、24年に1000億円、25年に2000億円、27年に3000億円、29年に4000億円を突破すると予想した。29年は4368億円になるとし、予測の最終年の30年は4227億円になるとしている。21年~30年の10年間の年平均成長率は21.8%と分析した。 本誌がまとめた最新の開発パイプラインリスト(22年1月公開予定)で国内の認知症・MCIの開発後期プロジェクトをみると、バイオジェンとエーザイが手掛ける抗アミロイドβモノクローナル抗体アデュカヌマブが12月22日に厚労省の薬食審医薬品部会で審議される予定だ。 フェーズ3には、▽バイオジェンとエーザイによる抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブ、▽中外製薬の抗アミロイドβヒトモノクローナル抗体ガンテネルマブ――がある。また、日本イーライリリーが開発後期段階と公表している▽抗アミロイドβ抗体ソラネズマブ(開発コード:LY2062430)、▽N3pG-アミロイドβモノクローナル抗体donanemab(LY3302813)――の2つの開発品もある。 抗体製剤ではないが、ノボ ノルディスクの経口GLP-1アナログ・セマグルチド(NN6535)がアルツハイマー型軽度認知障害を対象疾患に、大塚製薬の抗精神病薬ブレクスピプラゾール(OPC-34712)はアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを対象疾患に、それぞれフェーズ3を実施している。

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第一三共 CAR-T細胞製品イエスカルタ 国内供給体制整備と治療施設認定を完了

第一三共は12月17日、CAR-T細胞製品イエスカルタ点滴静注(一般名:アキシカブタゲン シロルユーセル)について、国内における供給体制整備と最初の治療施設認定が完了したと発表した。同製品は1月に再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の治療を目的に承認され、4月に薬価収載されていた。 イエスカルタは、遺伝子組換えレトロウイルスベクターを用いて、CD19を特異的に認識するキメラ抗原受容体発現遺伝子を患者由来のT細胞に導入した再生医療等製品。この改変T細胞を拡大培養した後、患者体内に注入して用いる。ウイルス自体は海外で製造するが、改変T細胞は国内施設で製造する。 薬価は1患者当たり3264万7761円。市場予測は、5年後のピーク時で、投与患者数232人、販売金額79億円。

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メディパルHD 神栄と資本業務提携 「G-TAG」シリーズの用途拡大・機能拡張へ 流通・保管品質向上

メディパルホールディングスは12月21日、神栄(神戸市中央区)の第三者割当増資を引受け、資本業務提携すると発表した。両社は子会社である神栄テクノロジーとメディセオの間で2019年から医療用医薬品等の温度管理に対応する温度ロガー「G-TAG TempView」の共同開発を進めており、新型コロナウイルス感染症ワクチンの保管・輸送用ロガーに採用した。今回の業務提携により同シリーズの用途拡大や機能開発による流通・保管品質の向上を図るほか、食品関連事業等での包括提携も行う予定。 神栄は、商社機能とメーカー機能を併せ持ち、食品・物資・繊維・電子という幅広い分野にて事業展開している。このうち電子事業における子会社の神栄テクノロジーは、温湿度計測機器分野のパイオニアとして業界をリードしているほか、日本で唯一の落下・衝撃試験装置と加速度計測機器の専門メーカーとして振動計測・解析システム・計測機器を製造販売している。 両社は今回の業務提携により、神栄テクノロジーの技術開発力を活用し、温度、湿度、衝撃、振動、照度の計測など幅広い用途に活用できる「G-TAG」シリーズの用途拡大や機能拡張を図る。これにより製薬企業から患者に至る高精度なトレーサビリティを実現するほか、品質情報をシームレスに把握するクラウドシステムを開発し、「これまでにないレベルの医薬品・医療機器等の品質管理体制を構築」するとしている。さらに、食品関連事業における冷凍食品分野等でのコラボレーションや、その他の事業でも幅広く協業の可能性を探る考え。

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