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アステラス製薬・安川社長CEO 「イノベーションを破壊し、遅らせる社内要因を根絶する」 組織変革断行

アステラス製薬の安川健司社長CEOは6月29日、メディアのグループ取材に応じ、グローバルでイノベーティブを実現する組織変革に着手したことを明らかにした。これまで意識決定まで10階層近くあった深い構造を「最大6階層」に減らす。これにより時間軸やコスト面での改善を図る。一方、従業員の目標設定も部門横断のクロスファンクションで共通目標を設定。同時にボーナスは、これまでの「全社指標、部門指標、個人指標」を、「全社指標、個人指標」に改めた。部門間で生じる不均衡を是正し、社員全員で同じ成果責任を目指すような職務評価を実施する考えを社内に刻み込む。このほか、「Ignite」と呼ばれるリーダー研修を3000人が受講するなど、「経営計画2021」を実行できる人材強化に努めているとした。 ◎「何がアステラス製薬のイノベーションを妨げているか徹底して聞いてきて欲しい」 「全世界の様々なポジションの従業員に会って何がアステラス製薬のイノベーションを妨げているかを徹底して聞いてきて欲しい」-。安川社長CEOは同社の開発本部、研究本部、技術本部のフロントラインから3人(日本人2人、米国人1人)の精鋭を選び、特命の指示を与えた。 「CSP2021(経営計画)の作成は2020年頭に開始した」と振り返る安川社長。「イノベーションが連続して起きないと新薬は簡単にできない。それを大切にやっていく」と、次期経営計画への信念を語る一方で、社長就任時から気になることがあったと安川社長は振り返る。「他部門への文句、個人に対する文句。受け身で聞いているとマイノリティの問題なのか、メジャーな意見なのか。愚痴なのか分からない」-。続けて「雑音の多くは、受け身で聞いていても判断ができない。よってCSPを作り直すときに徹底して調査することにした」と明かしてくれた。 ◎調査期間は9か月 最初の半年で全世界を調査、残り3か月で問題点洗い出し 調査期間は9か月。最初の6か月をインタビューに充て、残りの3か月で問題点の洗い出しを行った。当初20項目程度の課題が報告されたが、これを9項目に絞り、社内で議論を継続した。安川社長もこの時の様子を「アステラスの次の経営計画の中では、アステラスのイノベーションを破壊する、遅らせるものを根絶するとの宣言をまず行った」と強調した。その結果が実り、21年5月26日に発表した「経営計画2021」のトップページには、「戦略目標」と肩を並べて「組織健全性目標」が掲げられることになる。 ◎部門目標の設定と報酬体系に問題意識 この日のグループ取材は安川社長自身がホワイトボードを用いて、イノベーションを実現する組織変革プランを解説した。安川社長が示した最初の問題意識は、部門目標の設定と報酬体系だ。「過去の目標設定は(部門別に)ボトムアップで行い、経営陣が押し返して何度かやり取りする。そして1年経ったら検証。それで報酬を決めていた。こんなことを15年間もやっていると、普通にやっても達成できる目標が設定されるようになってしまう」と述べ、「これでは劣後してしまうと危機感を感じた」と語る。一方で、人事面の不公平感も調査から明るみとなり、「同じ部長職でも責任範囲が異なっても“グレード20”となる。同じグレードも米国と日本で責任範囲が違うし、給与体系もバラバラだった」と述べ、ジョブグレードの統一が必要と判断したという。結果的に部長職以上で、共有の報酬構造を実現したほか、地域間の水準格差を段階的に縮小するなどの手立てを講じている。 このほか部門間の“サイロ化”が進んだことで、開発本部、研究本部、技術本部など部門ごとに目標が設定され、「いつか全社の目標とグループの優先事項が狂ってくる。そこばかりやっているとボーナスをもらえるから、そこばかりに目が行ってしまう」と指摘。むしろ、「新薬の開発プロジェクトは開発本部以外に研究や技術本部も関わる。開発後期には営業部門も入って一大チームとなる」と述べ、むしろプロジェクトベースのクロスファンクションで部門横断の共有目標を設定することが望ましく、報酬体系も全社業績に応じて決めることに改める判断をしたと明かしてくれた。 ◎営業部門 かつて地域・エリア重視、いまはグローバルでポートフォリオの統一戦略 営業部門にもこの考え方は生きている。安川社長は、過去は地域・エリアという概念があったために支店や営業所という単位で目標設定していたと説明。その上で、「いまはグローバルでポートフォリオが統一化されてきた。イクスタンジ、ゾスパタ、パドセフなどグローバルで統一の戦略を立て、国別に味付けして国ごとの販売戦略に落とし込む。昔のMRにように、どの地域の担当ではなく、プロダクトで持つようになる。むしろ本社の指示がダイレクトに届いて、フィードバックできるようになる。PDCAサイクルがもっと早く回るようになった」と語ってくれた。なお、4月からは全国119営業所も廃止され、国内のMRのエリア担当制を見直し、固形がん、血液がん、関節リウマチ、スペシャリティケアの4領域の製品担当制に改めたところだ。 ◎イノベーティブな組織変革で安川社長が参考にした「3冊」の本 安川社長は今回のイノベーティブな組織変革を検討する際に参考とした3冊の本を紹介した。1冊目は、サフィ・バーコール著「LOONSHOTS<ルーンショット> クレイジーを最高のイノベーションにする」。「アステラス製薬をイノベーティブな組織にしたかった」と語る安川社長の“ネタ本”だそうだ。 2冊目は、ハーバードビジネススクールのエイミー・エドモンドソン教授著の「The Fearless Organization (恐れを知らない組織)」。安川社長も「もっと大きなイノベーティブになるために大事なもの」と表現するように、チームや組織における段階的フレームワークを紹介している。 3冊目は、Liz Wiseman著「Multipliers」。「すべての人の才能を開花させるのがボスの役割だ。それが分かると資源がないとは言わない。その精神が書いてある」-、と安川社長は解説してくれた。

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GMP監査てこ入れ、厚労省がマニュアル作成へ  後発品企業の不正製造受け、研究班が年度内に案提示

複数の後発医薬品企業が不正製造を行い相次ぎGMP違反で行政処分を受けた問題を受け、厚生労働省は企業によるGMP監査のてこ入れを図る。医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課が厚労省研究班に依頼する形で、...

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アジアの再生医療等製品市場 22年に100億円突破、30年に662億円 富士経済

市場調査会社の富士経済は6月28日、日本、中国、台湾、ベトナム、インドネシアのアジア5エリアの再生医療等製品市場が、2022年に100億円を突破し、30年に662億円まで拡大するとの市場予測を発表した。再生医療等製品のうちCAR-T細胞製品や、テムセルやアロフィセルなどの細胞治療型再生医療等製品の成長が著しく、CAR-T細胞製品は21年実績の17億円が30年に320億円に18.8倍になると予測。細胞治療型再生医療等製品は21年の37億円が30年に262億円に市場は7倍になるとしている。 調査は、同社の専門調査員による参入企業や関連企業・団体などへのヒアリング、関連文献調査、社内データベースを用いて行った。調査期間は22年3月~5月。再生医療等製品は、シート移植型再生医療等製品、組織移植型再生医療等製品、細胞治療型再生医療等製品、CAR-T細胞製品――と調べた。 再生医療等製品市場は19年69億円、20年62億円、21年79億円と推移した後、22年見込114億円、25年予測267億円、30年予測662億円――になると分析。30年の市場規模は21年実績の8.4倍となる。 21年の再生医療等製品市場は、「日本メーカーの積極的な営業活動」により、シート移植型再生医療等製品(皮膚、心筋、角膜など)が伸長。CAR‐T細胞製品も治療施設数の増加や新薬の承認により伸び、拡大した。中国でもバイオベンチャーや大学・研究機関を中心にCAR‐T細胞療法の臨床試験が実施されており、今後、中国でも市場が本格的に形成されるため大きく伸長するとみている。細胞治療型再生医療等製品も日本での治療施設数の増加や適応範囲の広がりによって伸長が期待できるとしている。 ◎CAR-T細胞製品市場 30年に320億円 中国でも市場形成へ CAR-T細胞製品の市場規模は、19年10億円、20年15億円、21年17億円と推移後、22年見込38億円、25年予測129億円、30年予測320億円――になると分析した。 市場はいま、日本のみで構成され、キムリア点滴静注(ノバルティス)、イエスカルタ点滴静注(第一三共)、ブレヤンジ静注(BMS)があり、22年にはアベクマ点滴静注(BMS)が承認された。治療施設の増加や適応疾患拡大で市場拡大が予想されるとしている。また、中国では、「Relmacabtagene autoleucel injection」(JW Therapeutics)が21年9月に初のCAR-T細胞製品として承認され、バイオベンチャーや大学・研究機関を中心に臨床試験を実施している。この動きを受けて富士経済は、「中国でも22年に市場が形成され、その後は順調な伸びが期待されることから、30年の市場は21年比18.8倍が予測される」としている。 ◎細胞治療型再生医療等製品 30年に262億円 日本中心に拡大 細胞治療型再生医療等製品の市場規模は21年37億円、22年見込47億円、25年予測95億円、30年予測262億円――と分析した。なお、同市場は、主に幹細胞を用いる細胞性医薬品(細胞治療製品・細胞製剤)のうち、保険適用された製品を対象としたもの。遺伝子治療用製品は対象外。 現在は日本のテムセルHS注(JCRファーマ)、ステラミック注(ニプロ)、アロフィセル注(武田薬品)で市場は構成されており、「参入企業の共同開発により、適用範囲を広げた製品が市場に投入され、25年から27年頃に伸長すると予想から、30年の市場は21年比7.1倍が予測される」という。なお、中国では、CAR‐T細胞製品の開発が中心となっているため、「市場形成には時間がかかるとみられる」としている。

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IQVIA・谷バイスプレジデント 26年対世界シェア「5%割れ」に憂慮も NASの上市速度は日本が優位

IQVIAジャパンの谷将孝取締役バイスプレジデント・RWAS事業担当は6月27日、同社主催メディアセミナーで、2026年医薬品市場の世界ランキングで日本が4位に後退し、対世界シェアで5%を下回ることに、「憂慮すべき」と警鐘を鳴らした。ドイツと日本を比べた市場分析では、ドイツはバイオ製品の成長が顕著であると分析。一方で日本は新規活性物質(NAS)の上市スピードがドイツに勝っているとしたが、「市場の魅力度を考えると、日本市場に足場を持たない新興バイオ医薬品企業(EBP:Emerging Biopharma)の革新的新薬のアクセスを確保することも重要」と表明した。 IQVIAの情報研究機関であるIQVIA INSTITUTEはこのほど、医療用医薬品の国別の市場規模予想として現在3位の日本が2026年にドイツに抜かれて4位になるとの分析を公表した。この日のメディアセミナーでは、こうした市場環境の変化を踏まえ、日本とドイツの医薬品支出の違いにフォーカスしてディスカッションが行われた。 ◎ドイツ市場 過去5年のバイオ製品の成長力+55.9% 絶対額でも日本を上回る 谷バイスプレジデントは日本とドイツの違いを分析。マクロ経済的視点でみると、過去5年間のドイツのGDP成長力+4.0%に対し、日本は△0.3%で、「ドイツの医薬品市場の成長力に寄与している」と分析。一方で65歳以上人口の推移をみると、直近の増加速度は日本に比べてドイツが圧倒的に早いとし、こちらもドイツ市場の成長力に寄与する可能性を指摘した。医薬品セグメント別の成長率を16年と21年の5年間で比較すると、日本の特許品の成長力+3.5%に対し、ドイツは+55.9%と成長力に大きな差を生じている。内訳をみると、ドイツでは特にバイオ製品の支出が大きく、絶対額でも日本を上回っていることを明らかにした。 ◎新規活性物質(NAS)への薬剤アクセスはドイツ NAS上市速度は日本が優位 薬剤価格の影響を数量成長・価格影響で分解すると、日本の薬価政策が市場成長にダイレクトに影響しているのに対し。ドイツは価格コントロールによる影響はほぼフラットで推移しており、結果的に数量成長は着実に右肩カーブの増加傾向を描いていることも分かった。このほか、市場アクセスの面では、「4年前以降の新規活性物質(NAS)への薬剤アクセスはドイツの方が高いものの、直近3年のNAS上市速度は日本が優位となっている」と述べた。 ◎日本市場の魅力度向上「新興バイオ医薬品企業(EBP)の革新的新薬へのアクセスを確保」 ただ、谷バイスプレジデントは日本市場の魅力度に関して警鐘を鳴らす。日本の医薬品支出対世界シェアをみると、2016年の7.9%(米国41.1%、EU4か国+英国13.8%)、2021年の6.0%(米国40.8%、EU4か国+英国14.7%)、そして26年は4.7%(米国39.7%、EU4か国+英国14.7%)と、「いよいよ日本が5%を切る。市場の魅力という観点で憂慮すべきだ」と強調。その上で日本市場の魅力度をあげるためには、「新興バイオ医薬品企業(EBP)によって開発された革新的新薬へのアクセスを確保することを検討していく必要がある」と述べた。

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一定評価もさらなる充実求める声  日薬連、390成分規格の供給状況調査

 日本製薬団体連合会が17日に、390成分規格3107品目の医療用医薬品の出荷量と供給状況の調査結果を公表した。製薬各社が限定出荷解除や増産を検討したり、医療機関や薬局が医薬品を調達したりするときの参...

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財務省 事務次官に茶谷栄治氏、主計局長に新川浩嗣氏 ともに高齢者医療、薬価・診療報酬改定に精通

財務省は6月24日、次期事務次官に茶谷栄治主計局長を充てる幹部人事を発令した。茶谷主計局長の後任には、新川浩嗣官房長兼官房総括審議官が就任する。ともに主計局主計官時代から厚生労働関係予算の編成作業を直接手掛けるなど、医療保険制度改革や薬価・診療報酬改定で政策判断に関わっている。大蔵省入省で厚労省保険局企画課課長補佐を務め、主計局主計官として厚労省案件を担当した阿久澤孝主計局次長は、大臣官房審議官(主税局担当)に就任する。 【FOCUS】茶谷氏 史上初の2002年度診療報酬本体マイナス改定を断行 財務省の新体制が動き出す。財務省トップに就任する茶谷事務次官(86年4月大蔵省入省)は、2001年7月に主計局主計官補佐(厚生労働第一、二係主査)、06年7月大臣官房企画官、(併)主計局厚生労働第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七係、15年7月主計局次長、18年7月総括審議官、19年7月官房長、21年7月主計局長などを歴任した。小泉内閣時代には、被用者保険の患者窓口負担3割引き上げを含む高齢者医療制度改革や、史上初となる2002年度診療報酬本体マイナス改定などを断行した。さらに、社会保障費の伸びを高齢化の自然増分として一律2200億円に収める施策を打ち出したのも、この時期だ。 新川主計局長(87年4月大蔵省入省)は、2000年7月主計局主計官補佐(厚生・労働第三係主査)、2001年1月主計局主計官補佐(厚生労働第三係主査)、2007年7月大臣官房企画官兼主計局厚生労働第一、二、三、四、五、六、七係、11年8月主計局主計官(厚生労働第一担当)、14年7月主計局総務課長、17年7月大臣官房審議官(主税局担当)、18年7月安倍内閣総理大臣秘書官(事務担当)、20年11月大臣官房総括審議官などを経て、22年5月官房長兼大臣官房総括審議官兼内閣官房気候変動対策推進室長を歴任した。 ◎茶谷事務次官、新川主計局長、宇波総理大臣秘書官の3氏 医療保険制度に厳しい”眼” 手腕が注目 茶谷事務次官、新川主計長と同時期の財務官僚として現・内閣総理大臣秘書官の宇波弘貴氏(89年大蔵省入省)がいる。宇波氏は21年10月から総理秘書官として官邸にいるが、その経歴をみると、2000年7月主計局主計官補佐(厚生労働第五係主査・年金担当)、2002年7月主計局主計官補佐(厚生労働第三係主査・医療保険担当)、14年7月主計局主計官(厚生労働係第一担当)、16年6月総合政策課長、18年7月主計局次長などを歴任している。主計局時代は茶谷事務次官、新川主計局長と宇波氏も近くに机を並べて仕事している。 まさに社会保障・医療保険制度、薬価・診療報酬に精通した3人の財務官僚が揃ったことになる。高齢化のピークを迎える2025年を過ぎると、人口減少が地方経済を揺るがすと言われている。岸田内閣が6月に閣議決定した「骨太方針2022」では医療DXの実現を刻んだ。社会構造や社会システムが大きく変換するなかで、新たな時代の医療保険制度をいかに再構築するかで手腕が問われることになりそうだ。(編集長 沼田佳之)

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日医・松本新会長 喫緊の課題は「トリプル改定をどう乗り切るか」 組織力強化に力

日本医師会の新会長に就任した松本吉郎氏は6月25日、定例代議員会後、初の会見に臨み、「目の前に控えているトリプル改定をどう乗り切っていくかが大きな課題だ」と述べた。2024年度には、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬のトリプル改定が控える。少子高齢化、生産年齢人口の減少に差し掛かるなかで、すでに厳しい改定となることを指摘する声もある。こうしたなかで、地域からの声を結集して、医師会一丸となる「強い医師会」となる姿勢を強調。組織力の強化に努めるとともに、「政界、財界、関係団体へのコミュニケ―ションを図ったり勉強したり、ということに力を注いでいけたらいい」とも述べ、政府や与党と対話を深めていく姿勢を強調した。 ◎政府与党とは「普段からのコミュニケーション」を重視 まずは参院選に注力 松本会長は、26日の臨時代議員会での所信表明演説でもトリプル改定について言及。「現場の声を結集し、必要な財源を確保していかなければならない。財政当局による厳しい医療費抑制策に対抗するため、さらには中医協でしっかり議論するためにも、まずは目の前に控えた参院選で全国の医師会、医師連盟の底力を発揮することが極めて重要だ」と述べた。 政府与党とは、「特に普段からのコミュニケーションが大事だ。普段からの付き合いの中で、私どもの考えを正確にお伝えして理解いただく、あるいは逆に政治家の先生方の考えを傾聴し、それを日医がどう考えていくのかを、心がけることが一番大事なことだと考えている。普段からのコミュニケーションの中で、しっかりと意見を申し上げていく。まずは直面している参院選を勝ち抜いた上で、その後、医師連盟をさらに強化する立て直しも喫緊の課題と考えている」と話した。 最優先課題としては、「組織力の強化」をあげた。松本会長は、「組織力強化のためには、政財界などとの連携、そして行政との協議や折衝を充実させることで対外的な存在意義を高めることも重要だ。医療を取り巻く環境が、これまで以上の速度で変化し続けている現在は、その変化に対応し得る多様な人材を一層確保する必要がある」との考えを表明。「組織力強化のための具体的な取り組みを早急に進める」と続け、常任理事の増員を検討に着手する考えも示した。 ◎かかりつけ医「フリーアクセス制限されるような制度を阻止」 ワーキンググループ立ち上げも このほか、喫緊の課題として、かかりつけ医をめぐる議論や医療DX、医師の働き方改革などをあげた。 かかりつけ医をめぐっては、財務省の財政制度等審議会の建議などで、「かかりつけ医機能の要件を法制上明確にすべき」と明記され、骨太方針2022では、「かかりつけ医機能が発揮される制度整備を行う」ことが盛り込まれた。松本会長は、「政府与党の中から、財政再建を重視する立場からも、特に厳しい意見が出されてくることも見込まれる。かかりつけ医機能を発揮することは重要だが、フリーアクセスが制限されるような制度化については、これを阻止し、必要な時に適切な医療にアクセスできる現在の仕組みを守るよう、会内でしっかり議論した上で主張していく」と述べた。また、かかりつけ医機能を強化し、わかりやすく国民に発信する必要性を強調した。ワーキングループを発足させ、議論を急ぐ考えも示した。 ◎医療DX 政府与党に協力もオンライン資格確認の原則義務化「現場感覚からは難しい」 このほか、今年6月に閣議決定された骨太方針2022に推進することが明記された“医療DX”についても言及し、「政府与党の考え方もあるので、できる限り協力する形で行っていきたいが、なかなか難しい課題もある。連携しながら進めていかないといけない」とも述べた。ただ、23年4月に予定されるオンライン資格確認の原則義務化については、「コロナ禍や機材の供給不足、ベンダーの対応能力等の状況を考えれば、現場感覚としてはスケジュール的になかなか難しい」との考えも示し、対話に努める姿勢を示した。 医師の働き方改革も課題にあげ、「地域医療提供体制が壊れないようにしなければ、患者の命と健康が守れなくなってしまう。一方で、過重労働になっている医師の方々にも、しっかり守っていかなければならない。両立しがたい命題を少しでも両立できるような形で進めていくことは非常に大きな課題で、政府や行政とも協議しながら何とかクリアできる形で収めていきたい」と話した。 ◎執行部は「心を一つにできる」 まずは会員、医師の信頼に応える医師会に 6月25日に開かれた日本医師会代議員会では、松本氏が推薦した副会長候補の茂松茂人氏(大阪府)、猪口雄二氏(東京)、角田徹氏(東京都)の3人がいずれも当選。常任理事も、松本氏の推薦したキャビネットが当選した(本誌既報、関連記事)。松本会長は、「心を一つにできるような方々に全国の先生方に、有能で実績のある方に入ってもらった。地域的にもオールジャパンに近い形で入っていただいた。代議員会で認めていただいたことは嬉しく思っているし、代議員の先生方には感謝申し上げる」と話した。 会見で松本会長は改めて、「日本医師会の役割は国民の命と健康をしっかり守っていくことだと考えている。そのためには、現場の意見をくみ取り、地域社会の色々なご提言、ご意見を賜りながら、それを検討し、色々な選択につなげていくことが大事だと思っている」と表明。「会員、医師の方々の信頼に応えることができる医師会になるように努力していきたい。それがひいては、国民の皆さん方の信頼を得ることにつながると思っている」と意欲を示した。

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欠品・出荷調整対応、卸コストは年間500億円超  クレコンが推計、医療機関・薬局分含めればさらに膨大に

 医薬品の欠品や出荷調整への対応に関連する業務で生じている本来必要のないコストが、医療用医薬品卸売企業全体で少なくとも年換算500億円を超えるとする推計をクレコンリサーチ&コンサルティングが取りまとめ...

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米FDA ファイザーとモデルナの新型コロナワクチン 小児適用でEUAを発行

米食品医薬品局(FDA)は6月17日、米ファイザー/独BioNTechの新型ロナワクチンについて6か月以上4歳までの乳児および小児の適応について、EUA(緊急使用許可)を発行した。モデルナの新型コロナワクチンについては、6か月以上17歳までの小児および少年についてEUAを発行した。 FDAは今回のEUAの発行の理由について、▽これらワクチンのFDAによる安全性、有効性、効能および製造データの評価・分析は厳格かつ包括的で、EUAを裏付けるものである、▽モデルナおよびファイザー/BioNTechのワクチンの既知、かつ予想される便益は、それぞれのワクチンが承認された場合の小児集団における既知および恐れのあるリスクを上回るものである、▽FDAは、それぞれのワクチンを小児集団に対する使用許可を発行する前に、FDA内の独立ワクチンおよび関連生物製品諮問委員会(VRBPAC)に相談し、使用許可の支持を得た-としている。 FDAのRobert M Califf長官は、「成人と同様にワクチンは入院や死亡のような重症化を抑制し、小児や子どもを守ることにつながると期待している」とコメントした。 ファイザーのAlbert Bourla会長兼CEOは、「多くの親が5歳以下の小児に対して承認されたワクチンを待ち望んでおり、良好な安全性プロファイルを有するワクチンを提供できることを誇りに思う」とコメントした。 モデルナのStephane Bancel CEOは、FDAが同社のワクチンにEUAを発行したことに感動していると述べたうえで、「6か月から5歳までの小児の親や保育者はクラスや保育所における新型コロナへの予防手段を持つことができた」と特に5歳以下の小児におけるメリットについてコメントした。モデルナのワクチンに対する今回のEUAは、用量によって、6か月から5歳、6歳から11歳および12歳から17歳の3つの年齢層に分けて発行された。

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エリア別・チャネル別製品想起ランキング エンレストが全エリアの「MR」「講演会」「eマーケ」で1位

慢性心不全・高血圧症治療薬エンレスト錠のプロモーション活動が全国で活発に行われ、存在感を見せている。全国を6エリア(北海道・東北/関東/中部/近畿/中国・四国/九州)に分けて、「MR活動」、「講演会(Web含む)」、「eマーケティング」の3つの主要なプロモーション系チャネルによって医師に想起された製品ランキングを見ると、エンレストは4月に、各エリアにおける主要3チャネル全てで1位を獲得したことが確認された。もちろん製品想起の全国ランキングでも1位だった。医師の情報ニーズや、情報入手チャネルのニーズに即した活動が、全国で行われたといえそうだ。 この調査結果は、インテージヘルスケア社が提供する医師約1万人を対象に情報チャネルごとの製品想起状況などをトラッキングできるツール「SOC(=Share of Channels)」によるもの。SOCでは、主に「MR活動」、「講演会(Web含む)」、自社サイトやサードパーティでの情報発信を指す「eマーケティング」で構成するプロモーション系チャネルによる製品想起のほか、主に「医師の使用感評価」、「患者の声」、「学会ガイドライン」といったプッシュ型ではないノンプロモーション系チャネルでの製品想起状況が把握できる。 ミクスでは1月、4月、7月、10月のSOCデータを用いて、ミクスOnlineの会員向けに全国及びエリア別に、チャネル別の製品想起ランキングトップ10を公開している(連載タイトル「おくすり想起ランキング」はこちら。14日間の無料トライアルはこちら)。 ◎4月の製品別想起医師数 1位のエンレストは2万2300人 2位のフォシーガは1万3700人 今回は4月のプロモーション系チャネルによる製品想起状況を見てみる。エンレストは21年9月の▽長期投与制限解除▽高血圧症の効能追加――を機に想起医師数が増加。21年10月調査、22年1月調査、直近4月調査のいずれでも想起医師数は推計2万人を超え、4月は2万2300人に想起された。2位の慢性腎臓病(CKD)などの適応を持つフォシーガの想起医師数は1万3700人だったため、エンレストの想起医師数は突出して多い。 全国における製品想起ランキングをみると、エンレストはプロモーション系チャネル合計で3期連続(21年10月、22年1月、4月)の1位で、主要3チャネルの全てでの1位も2期連続(1月、4月)となった。そして、6エリアにおける主要3チャネル全てでの1位は、4月に初めて達成した。 エンレストの高血圧症に係る審査では、対照薬のARBオルメサルタンに対して有意な24時間持続的な降圧効果が確認されて承認が認められたが、「原則として、第一選択薬としない」ことを注意喚起することが条件となった。今年3月には高血圧症の適応に係る市販直後調査結果もまとまった。心不全適応での使用実態も集積されている。多くのプロモーションネタを背景に、医師のニーズに即した活動を展開したことが今回の調査結果に反映したとみられる。 なお、4月のプロモーション系チャネル合計による製品想起トップ10製品と推計想起医師数(100人未満切捨て)は以下の通り。 1位 エンレスト 想起医師数2万2300人 2位 フォシーガ 想起医師数1万3700人 3位 ツイミーグ 想起医師数1万1700人 4位 ジャディアンス 想起医師数8800人 5位 リベルサス 想起医師数8700人 6位 ビラノア 想起医師数6600人 7位 ダーブロック 想起医師数5800人 8位 グーフィス 想起医師数5500人 9位 タケキャブ 想起医師数5500人 10位 リンヴォック 想起医師数5100人 エリア別・チャネル別の製品想起ランキングはこちら(会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら)

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