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22年度薬価制度改革の「調整幅」維持を大臣折衝で確認 毎年薬価改定睨み当事者の思惑交錯

22年度薬価制度改革の「調整幅」維持を大臣折衝で確認 毎年薬価改定睨み当事者の思惑交錯 2022年度薬価制度改革で注目された「調整幅」は12月22日朝の厚労・財務の大臣折衝で、2%を維持することが決まった。一方で、大臣折衝では「調整幅のあり方について検討する」ことも盛り込まれた。同日開かれた、中医協や医療用医薬品の流通改善に関する懇談会(流改懇)でも、「調整幅」が俎上にあがった。中医協では支払側から、調整幅が2%に設定された2000年度から「流通に関するコスト、諸経費が大幅に変化している」(安藤伸樹委員・全国健康保険協会理事長)との指摘もあり、早期の議論を求める声があがった。まだ22年度の薬価制度改革が固まったばかりだが、来年度は毎年薬価改定の議論が本格化することが見込まれるなかで、早くも調整幅をめぐる議論を予感させるものとなった。

◎流改懇で伊原医政局長「調整幅めぐる議論は継続」へ

「来年度の薬価改定だが、午前中の大臣折衝で調整幅を維持するという決着をみたが、引き続き調整幅の議論は続いていくものと考えている。医療用医薬品を取り巻く状況は厳しいものがあるが、国民にとって生活に欠くことのできない医薬品の安定供給に向けてまずは確実な供給、流通過程における品質の確保、公正な競争の確保や法令の遵守をお願いする」-。同日午後に開かれた、厚労省の医療用医薬品の流通改善に関する懇談会の冒頭で挨拶した伊原和人医政局長はこう話した。この日の議論では、薬価制度改革が市場実勢価格主義とされるなかで、仕切価率の上昇や単品単価交渉が進まない現状がクローズアップされ、改めて“医薬品の価値”が問われる議論に発展している(関連記事)。

12月22日の大臣折衝では、調整幅を2%に維持することが決まった。21年度の薬価改定では、「一定幅」の0.8%分引き下げ率を緩和する措置が設けられたが、あくまで「新型コロナウイルス感染症特例」として1年限りとされていた。製薬業界側は継続を訴えたが、当初通り22年度改定では適用されないこととなった。一方で、大臣折衝事項には、「毎年薬価改定を実施するなど、薬価制度の改革をさらに推進し、薬剤流通の安定のために平成12(2000)年度改定において設定された調整幅のあり方について検討する」ことも盛り込まれた。

◎中医協で支払側・安藤委員「本当にこの調整幅で十分なのか」 資料提出を求める

同日の中医協で固まった22年度薬価制度改革の骨子でも、調整幅については「薬剤流通の安定化のために平成12年度改定において設定された調整幅のあり方については引き続き検討する」ことが盛り込まれている。この日の議論では、支払側の安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は、「調整幅は平成12年度に設定されたもので、その当時と現在とでは、流通に関するコスト、諸経費が大幅に変化していると思う。本当にこの調整幅で十分なのかどうなのか、がわかるような資料を今後、事務局におかれては準備をお願いしたい」と要望。日本医薬品卸売業連合会(卸連)に対しても詳細な資料を求めた。

支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)も、「長年2%で慣例化されており、お願いしているデータの提示もなく、議論が進まない状態だ」と指摘。流改懇で提示されているデータも含めてデータの提出を求めた。中村洋部会長(慶應義塾大大学院経営管理研究科教授)は、「議論に必要なデータが必要ということなので、業界や事務局におかれては、また今後の議論に役立つデータの準備をお願いしたい」と引き取った。

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