MRのためのニュース・求人情報サイト

米当局、ファイザーのコロナ飲み薬を承認

米当局、ファイザーのコロナ飲み薬を承認 【ニューヨーク=野村優子】米食品医薬品局(FDA)は22日、米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「パクスロビド」の緊急使用を承認したと発表した。対象となるのは既往症や肥満などで重症化リスクの高い12歳以上だ。米国で新型コロナの飲み薬が承認されたのは初めて。既存の点滴薬などに比べて利便性が高く、感染再拡大が顕著となるなかで治療法としての期待が高まっている。

パクスロビドはウイルスが体内で感染を広げるのに必要なプロテアーゼという酵素の働きを阻む「プロテアーゼ阻害薬」。1回の治療で新たに開発された抗ウイルス薬「ニルマトレルビル」2錠、既存の抗HIV(エイズウイルス)薬「リトナビル」1錠をそれぞれ1日2回、計30錠を5日間かけて投与する。

新型コロナ感染の発覚後にできるだけ早く、発症から5日以内に服用する必要がある。処方箋があれば入手可能で、数日内にも薬局や病院などを通じて利用できるようになるという。

ファイザーが重症化リスクの高い人を対象に実施した臨床試験(治験)では、発症後3日以内に投与したところ入院・死亡リスクが89%減った。新たな変異型「オミクロン型」にも有効とされており、初期の治験ではオミクロン型のウイルスの複製を阻止する効果を確認したという。

FDAのパトリツィア・カバゾーニ博士は声明で「承認により新型コロナと戦うための新たなツールを提供し、新たな変異型が出現するなかで重症化リスクの高い人が治療を受けやすくなる」と述べた。

米政府はファイザーと1000万回分の供給契約を締結しており、ファイザーは年末までに数万回分、2022年初めに数十万回分を米国に出荷する予定という。米政府高官は22日、1000万回分の出荷が終了するのは夏の終わりになるだろうとの見通しを示した。

一方、日本もファイザーと200万回分の供給契約を締結している。ファイザーは22日、22年末までの生産見通しを8000万回分から1億2000万回分に引き上げた。

新型コロナの飲み薬を巡っては、米製薬大手メルクも「モルヌピラビル」についてFDAに緊急使用許可を申請済み。ファイザーのパクスロビドよりも早期に申請を行っていたが、まだ承認されていない。メルクによると、入院と死亡のリスクを30%減少させることが確認された。11月末に開かれた第三者委員会では、一部参加者から有効性の低さやデータ不足などについて懸念の声も出ていた。
サイト内検索