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規制改革推進会議・WG オンライン服薬指導「対面指導を原則とせず」で厚労省も合意 恒久化に大きく前進

規制改革推進会議・WG オンライン服薬指導「対面指導を原則とせず」で厚労省も合意 恒久化に大きく前進 政府の規制改革推進会議医療・介護・感染症対策ワーキング・グループは1月19日、オンライン服薬指導について議論し、「対面指導を原則とせず、オンライン服薬指導等と対面指導の双方を対等な取り扱いとする」ことを提案し、厚労省も合意した。今後は規制改革推進会議での議論を踏まえ、再度省令案にパブリックコメントを求め、年度内にも省令や事務連絡を改正する方針。政府は、コロナ禍での特例措置として患者の求めに応じ、薬剤師が対面またはオンラインのいずれかの手段で服薬指導が実施できる。今回の合意により、オンライン服薬指導の恒久化に向けて大きく前進する。このほか、この日は宅配ロッカーを用いた処方薬の受け取り、薬局業務の外部委託化も議論の俎上にのぼった。

厚労省は昨年11月、オンライン服薬指導のルールの見直しとして、「新患等は対⾯を原則とし、やむを得ない場合にオンライン服薬指導」として、パブリックコメントを実施していた。しかし、昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画や11月に閣議決定された経済対策、昨年12月22日の中間とりまとめでも、コロナ禍での特例措置の恒久化を求めるなかで、規制改革推進会議から疑義があがっていた。

事務局は、「現行の省令・通知においては、オンライン指導と対面指導との関係に関して次の規定が存在。対面が原則との考え方が通底しているのではないか」と指摘。「診療については、オンラインによる場合は触診ができないといった事情により、患者の状態、疾患等によっては、対面診療の実施が必要な場合も存在する」としたうえで、服薬指導については、「手技を要する薬剤の初回指導を除けば、オンラインによる実施を対面による実施に劣後させる合理的理由はないのではないか」として、対面原則の撤廃を求め、厚労省側もこれに同意した。

このほか、オンライン服薬指導を実施する前提として、信頼関係の構築を要求することや、あらかじめ患者にオンライン指導の希望を確認する必要があるなど、対面指導にはない実施要件や規定を設けることは「適切ではない」ことにも同意した。また、オンライン服薬指導の実施を困難とすべき事情は、スマートフォンやタブレット端末を保有していないことや操作不習熟が想定され、それ例外の事項は想定されないとした。服薬指導計画については緊急時の対応方針など詳細な計画を定める合理性はないとして、簡素化することを提案。副作用などで患者が連絡する必要が生じた場合に備えて、薬剤師の住所や連絡先を伝達するものとした。このほか、訪問診療でオンライン服薬指導を実施する場合には、それ以前に処方医などと連携して訪問診療を実施することが規定されているが、規定の廃止などを求めた。規制改革推進会議の事務局によると、これらの項目については厚労省と大筋で合意しており、詳細については今後さらに議論を詰めるとしている。

◎宅配ロッカーの処方薬受け取り「品質保持や患者本人への確実な授与で実施可能」

宅配ロッカーを用いた処方薬の受け取りについては、アインホールディングスや日本調剤が実証実験実施している。店舗の宅配ロッカーを用いて実証実験を行っているセブンイレブン・ジャパンは、自治体によっては薬機法に抵触するとして、実証実験の許可が下りなかったと説明。「実施可能ということがルールとして明文化・明確化することはできないか」と要望した。

これに対し、厚労省は「宅配ロッカーの詳細は不明確」と断ったうえで、「薬局において服薬指導を実施した後、調剤された薬剤の患者への授与に当たり、ロッカー等を利用することは、当該薬局および薬剤師の責任の下、当該薬剤の品質の保持や患者本人への確実な授与等がなされる範囲で実施可能」との見解を表明。品質の保持や患者本人への確実な授与などの要件を固め、早期にガイドラインなどで明確化する考えを示した。

◎経団連要望の薬局業務の外部委託化 日薬は「認められない」と明言 医療安全がカギ

同日の会議では、薬局業務の外部委託化についての議論も開始した。日本経済団体連合会(経団連)は、「一包化を含む調剤外部委託の容認」を要望。患者の利便性向上とともに、中小薬局の対人業務の強化、競争力の向上につながるとして意義を強調した。一方で、日本薬剤師会などからは、“医療安全”への懸念が示され、「調剤を外部に委託することは認められない」などと主張された。

一方で、日本薬剤師会は、委託者の当事者意識が希薄になるなど、外部委託に伴って責任が分散するリスクなどを指摘した。そのうえで、薬剤師法において「調剤は薬剤師の独占業務として位置づけられており、薬剤師の本質とされ、その責任は薬剤師が負う」とされていると説明。「専門家の見地として、外部委託は責任の所在を不明瞭にし、新たなリスクも伴い、患者の医療安全(医薬品の安全確保)が困難」として、「調剤を外部に委託することは認められない」と主張した。日本保険薬局協会(NPhA)も、「一連の行為が外部に分担されることで、責任の所在が曖昧となることはもとより、委託先の業務の正確性・安全性を委託者が確認することは、極めて困難であることからも安全性を著しく損なう可能性がある」とした。厚労省も、調剤業務の外部委託について、「処方箋を応需した薬局の責任のもと、医療の安全を確保することが可能か、対人業務の充実に資するかなどの検討が必要」との見解を表明。医療安全の確保を前提に、調剤業務の効率化を進める方策について検討する予定としている。
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