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【コラム】コロナ禍における説明会弁当

【コラム】コロナ禍における説明会弁当 「説明会で最も大事なものは…、プレゼンスキル!
ですが、次に大事なものは何でしょうか?」
という問題をMRに出した場合、9割以上がお弁当と答えるのではないでしょうか。
今回は説明会のお弁当について、思うことを徒然なるままに書いていきたいと思います。

MRなら誰しも説明会弁当での失敗談の一つや二つ、あるのではないでしょうか。
私にも「お弁当選びは大事だなあ」と痛感したエピソードがあります。
私は新人時代に糖尿病治療薬を扱っていたのですが、着任直後に担当エリアの糖尿病治療の中心医師の施設で説明会を行うことになりました。
何の気なしに選んだとんかつ弁当を提供したところ、先生に「糖尿病薬を売るMRがこんなハイカロリーなお弁当を糖尿病専門医の私に提供するなんて」と呆れられてしまったのです(後から他社MRに聞いたら当施設においては当然のルールでした)。
先生のテンションが明らかに下がっていることでパニックになってしまい、先輩に付き合ってもらった説明会練習の成果は全く出せなかったという苦い経験があります。
この経験以降お弁当には気を遣うようになったのを覚えています。

説明会時のお弁当提供について、だんだんルールが厳しくなっていますよね。
お弁当を提供できるのは説明会に参加した医療従事者のみ、参加者の芳名録を取って参加人数とお弁当個数を合わす、余ったお弁当は廃棄する、など本ルールを導入したての頃は医療従事者から反発の声も一部ありましたが今ではほぼ周知の事実となり、理解いただけているように感じます。

私はこれらのルールを納得して運用しているわけですが、このコロナ禍においてどうしても再検討いただきたいルールが一つだけあります。
それは説明会時のお弁当持ち帰り禁止です。
マスク会食、黙職という言葉が生まれるほどに新型コロナウイルス感染拡大に対して世の中が敏感になっているにもかかわらず、コロナ最前線で診療にあたっている医療従事者の方に「ルールですので、説明会中に(マスクを外して)飲食してください」と言えますか?
せめて説明会に最初から最後まで参加いただいた医療従事者の方には、持ち帰っていただいて感染のリスクを最小限にした状態で食べてもらう選択肢も与えるべきでないですか?

最近実施した説明会では同席していた上司と共に先生に「ここで食べろというのか!」と怒られました。怒りというよりは呆れの方が強かったように思います。
コロナ最前線で診療にあたっておられ、厳格にコロナ対策しているのだからこのように怒られるのは当たり前ですよね。
上司も私も「先生の仰る通り、コロナのリスクを最小限にすることが最優先だ」と理解はしていても「ルールですので…」の一点張りで歯切れの悪い理由で納得いただくしかありませんでした。
結局、「それなら弁当はいらない」とのことで決着し、最悪の説明会になりました。

医療・患者への貢献を謳う製薬会社・MRが、説明会によって医療を崩壊に導くかもしれないとは皮肉なものです。
利益供与は確かにいけません。でもコロナ禍においてはもう少し柔軟にルールを改定していただけませんかね。
説明会は新しいガイドラインやエビデンス、治療選択肢等の情報を医療従事者に提供する事で医療・患者に貢献する機会であるべきということを、ルールを策定している人たちに理解していただきたいです。
今回は外資メーカーでご活躍の現役MRからの寄稿です。
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