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◎「同じ医師として大変遺憾」 健康な人への医薬品処方は健康被害のリスクも
今村副会長は、“GLP-1ダイエット”などと謡うオンライン診療を活用した自由診療がネット上に溢れていると指摘。特に、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が1月に改訂され、初診で全面解禁されるなど、オンライン診療の要件が緩和されて以降、増加傾向にあるとの見方を示した。今村副会長は健康な人が医薬品を用いることで生じる健康被害などのリスクを指摘。「不適切な医学的行為が横行している現状は、真に国民の安全が守られているとは言えない。医師が医療機関の名のもとにこのような状態に関与していることは、同じ医師として大変遺憾だ」と述べた。
オンライン診療については、「日本医師会は医療でのICT活用に取り組んでおり、必要な医療によりアクセスできない患者に対して必要な医療を提供する支援の手段として有効活用されるべき」と表明。そのうえで、「オンライン診療が、エビデンス不十分な医学的処置の横行に拍車をかけていることで、厚労省だけでなくICTにかかわる省庁が真剣に受け止めていただきたい」と訴えた。
一方で、がんや難病などで治療選択肢がないために保険外診療が行われているケースもある。今村副会長は、「そうした場合外の不適切な投薬を防ぐための制度の検討もぜひお願いしたい」と述べた。