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22年度薬価改定 新薬創出等加算 企業区分「Ⅲ」は21社に大幅増 コロナ適応追加のオルミエントが加算対象に

22年度薬価改定 新薬創出等加算 企業区分「Ⅲ」は21社に大幅増 コロナ適応追加のオルミエントが加算対象に 2022年度薬価制度改革では新薬創出等加算の企業要件が見直された。3区分のうち、最も低い企業区分「Ⅲ」は21社となることがわかった。20年度、21年度の8社から大幅に増加することになった。また、新型コロナの適応追加を取得した、関節リウマチ治療薬・オルミエント(日本イーライリリー)が初めて、「追加された効能等において新規作用機序であって、新規作用機序医薬品の革新性及び有用性にかかわる基準に該当する」と判断され、新たに新薬創出等加算品目となった。革新的新薬の評価が後押しされた一方で、ハードルは厳しさを増すこととなりそうだ。

◎企業指標 「区分Ⅲ」が21社に大幅増

22年度改定では、新薬創出等加算の企業要件を見直し、3区分に分かれる企業区分(企業区分Ⅰ:上位25%、区分Ⅱ:Ⅰ、Ⅲ以外、区分Ⅲ:最低点数)のうち、区分Ⅲを「ゼロポイント」から「2ポイント以下」に引き上げた。なお、加算係数は、区分Ⅰで1.0、区分Ⅱで0.9、区分Ⅲで0.8。

見直しの結果、「区分Ⅰ」は22社、「区分Ⅱ」は47社、「区分Ⅲ」は21社となった。区分1は20年度、21年度と比べて1社増となるにとどまったが、区分Ⅱ、Ⅲは大きな変更となる。なお、全企業のうち、「区分Ⅰ」を取得する企業が24%、「区分Ⅱ」が52%、「区分Ⅲ」が23%だった。

◎新薬創出加算品を有する企業 トップはノバルティスに

新薬創出等加算の適用成分数が最多となったのはノバルティスファーマで24成分40品目。次いで19成分で、サノフィ(26品目)、ヤンセンファーマ(30品目)、武田薬品(32品目)で並んだ。以下、14成分のファイザー(23品目)と中外製薬(24品目)が5位、13成分のMSD(21品目)が7位、第一三共(11成分27品目)が8位、ノーベルファーマ(10成分10品目)が9位、9成分の協和キリン(14品目)と小野薬品(19品目)が10位となった。

◎エンハーツに「先駆的な効能追加等に係る加算」 薬価2%引上げ

既収載品の改定時の加算は26成分69品目に適用される。小児適応の効能追加等にかかわる加算が10成分29品目、希少疾病の効能追加等にかかわる加算が15成分39品目、先駆的な効能追加等にかかわる加算が1成分1品目――。

エンハーツ点滴静注用は、「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を対象に、先駆的な効能追加等に係る加算が適用。現行薬価は16万5074円だが、新薬価は16万8434円で、2%引き上げられる。

◎新薬創出等加算 加算額が返還額を初めて下回る

このほか、22年度改定では、新薬創出等加算の加算額の総額が、同加算の返還分の総額を初めて下回ることがわかった。加算額は総額約520億円で、20年度(約770億円)から約250億円減少する見通し。一方、返還分は20年度(約750億円)から増加し、総額約860億円となる見通しで、約340億円の差がつく可能性がある。

新薬創出等加算が適用されるのは348成分571品目。21年度改定(351成分593品目)、20年度改定(335成分555品目)と成分数に大きな差はない。一方で、加算を返還する品目数は65成分145品目。20年度の52成分120品目から増加しており、加算返還額の総額も増加傾向を見せている。

加算額が減少傾向であることについて、厚労省は、「新薬創出等加算品の(薬価と市場実勢価との)乖離率が年々小さくなっている傾向がある」ことが影響したとの見方を示している。
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