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製薬各社の主要製品・薬価改定率 先発18製品で30%超引下げ 再算定、G1、新薬加算の返還影響大きく

製薬各社の主要製品・薬価改定率 先発18製品で30%超引下げ 再算定、G1、新薬加算の返還影響大きく ミクス編集部が22年度薬価改定における製薬各社の売上上位品目の改定率を調べたところ、先発品のうち18製品で30%超の薬価引下げを受けることがわかった。該当品目は、再算定、新薬創出等加算の返還、G1ルール――が適用されていた。改定率が最も大きかった製品は用法用量再算定が適用されたビンダケルカプセルの75.0%。新薬加算を返還するアボルブカプセル(42.8%)、アムビゾーム点滴静注用(40.4%)、ドキシル注(40.2%)が次いだ。前倒しでG1ルールが適用されたディオバン錠も40.6%の引下げを受け、汎用規格の同錠80mgの薬価は45.6円となった。一方で、小児適応の取得、希少疾病の効能追加などによる市販後加算が適用された製品、不採算品、安定確保医薬品などに該当する一部製品でプラス改定となっていることがわかった。

◎薬価30%超引下げ エディロール、アリムタ、シュアポスト、アロキシ、ガバペンなど

ミクス編集部は、製薬各社に行った薬価改定影響アンケートの回答や新薬価の資料、厚労省資料などをもとに各社の主要製品の改定率(汎用規格)を調べた。調査対象は約400製品。

先発品のうち薬価の引下げ率が大きい製品を見てみると、ビンダケルは19年にATTR‐CM(野生型及び変異型)の効能が追加され、用法用量再算定が適用されていた。現行薬価をベースにする75.0%の引下げとなる(既報)。ただ、同剤は21年8月1日付で市場拡大再算定が適用されて11.0%の引下げを受けており、21年4月の薬価をベースとすると、77.8%の引下げとなる。

先発品のうち40%以上の引下げを受けるのはビンダケル、アボルブ、アムビゾーム、ドキシル、ディオバンの5製品。30%以上の引下げを受けるのは、新薬加算を返還する▽エディロールカプセル(38.6%)▽アリムタ注射用(34.5%)▽シュアポスト錠(33.9%)▽アロキシ静注(33.2%)▽ガバペン錠(32.4%)――の5製品や、G1ルールが適用される▽アムロジン錠(37.6%)▽ジルテック錠(34.8%)▽アリセプトD錠(32.3%)――の3製品となる。

さらに、20年度改定時に導入されたG1ルールの前倒し適用により、前述のディオバン錠のほかに、▽クラビット錠(38.6%)▽セロクエル錠(33.9%)▽クレストール錠(32.4%)▽オルメテックOD錠(32.3%)▽プラビックス錠(30.2%)――の5製品も30%以上の引下げを受ける。

◎20%以上30%未満の引下げは20製品 パタノール、ルセンティス、リリカ、サインバルタなど

先発品のうち20製品で20%以上30%未満の引下げを受けることも分かった。具体的にはパタノール点眼液、ベシケアOD錠、ルセンティス硝子体内注射用キット、ピレスパ錠、レザルタス配合錠、リリカOD錠、ゴナールエフ皮下注、サラジェン錠、イーケプラ錠、サインバルタカプセル、ケアラム錠、クラリス錠、マグセント注、パルクス注――の14製品のほかに、G1ルールが前倒しで適用されたバルトレックス錠、キプレス錠/シングレア錠、ブロプレス錠、ディナゲスト錠、ミカムロ配合錠――の6製品となる。

G1ルールは、後発品収載後10年を経過した長期収載品のうち、後発品置換え率80%以上の製品に適用し、その薬価を後発品価格まで段階的に引下げるもの。市場撤退も認める。20年度薬価制度改革では、後発品収載から10年未満であっても、置換え率80%以上を2回確認した場合にG1ルールを前倒しで適用するルールが導入され、22年度改定で初めて適用となる品目が出た。対象品目の多くが生活習慣病を中心に市場規模の大きい品目で、後発品の市場浸透スピードが速いこともわかる。

なお、ミクス編集部が製薬各社に行った薬価改定影響アンケートで、G1品目の市場撤退を検討しているかも聞いた。非開示企業が多いなか、ファイザーのみ撤退を検討中と回答した。製品はユナシン-S静注用0.75g、同1.5g、同3gだが、撤退予定時期は「未定」とした。

◎SGLT2阻害薬のカナグル、スーグラ、フォシーガ、ルセフィ 新創品でも3%超引下げ

新薬創出等加算品をみると、多くの製品で薬価が据え置かれるなか、3%以上の引下げを受ける製品も散見された。特に2型糖尿病などを適応とするSGLT2阻害薬では、ルセフィ錠は5.6%、カナグル錠は4.3%、スーグラ錠は4.1%それぞれ引下げるほか、慢性心不全や慢性腎臓病の適応を追加したフォシーガ錠も3.3%引下げる。慢性心不全の適応を追加したジャディアンスは0.4%引下げにとどめた。複数の競合品が存在するSGLT2阻害薬市場だけに、各社が行った市場浸透の取り組みが市場実勢価格に反映した格好となった。

◎薬価引上げ コレクチム、リンヴォック、ソリリスなどで

小児適応などの追加による市販後加算を得た製品でプラス改定となる製品がいくつか見られた。小児適応の追加による加算で、コレクチム軟膏は3.7%、リンヴォック錠は2.3%、フィコンパ錠は1.3%それぞれ薬価を引上げる。このうちコレクチムとリンヴォックは新薬創出等加算が適用されていない中でのプラス改定となる。また、新薬創出等加算+希少疾病の追加による加算で、ソリリス点滴静注は2.5%、ウプトラビ錠は2.1%、オフェブカプセルは0.2%それぞれ薬価を引上げる。

◎新レシカルボン坐剤20%引上げ セファゾリンNa注射用は50%引上げ

また、不採算品再算定により、便秘症に用いる新レシカルボン坐剤(ゼリア新薬)は20%の薬価引上げとなる。現行薬価の51.40円が61.70円となる。さらに安定確保医薬品のカテゴリ「A」(最も優先度が高い)に分類され、基礎的医薬品の要件を満たしたセファゾリンNa注射用(ニプロ)は50.3%の大幅引き上げとなり、注射用0.25gの薬価は現行の153円が230円となる。

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