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22年度改定・外来腫瘍化学療法診療料 副作用発現時の予定外受診を評価 患者支援ツールの開発に熱視線

22年度改定・外来腫瘍化学療法診療料 副作用発現時の予定外受診を評価 患者支援ツールの開発に熱視線 厚労省は2022年度診療報酬改定で、外来化学療法を受ける患者が副作用等で予定外受診した場合に医療機関が算定できる「外来腫瘍化学療法診療料1、2」を新設した。分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などが相次いで登場し、患者も仕事を継続しながら通院治療できる環境が整ってきた。一方でirAE(免疫関連副作用)など副作用の発現時期が薬剤ごとに異なるため、予定外受診など緊急時の相談体制が医療機関に求められていた。4月以降は、抗悪性腫瘍剤の投与に限らず、必要な治療管理を行った場合でも外来腫瘍化学療法診療料が算定できる。一方で患者向け副作用管理支援ツールで集積したデータを介し、患者と医療者をつなぐ試みも始まった。

◎分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬上市で 副作用発現時の治療管理が重要に

近年、複数の分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が上市されたことで、通院治療を継続しながら職場復帰や日常生活を送れる患者が急増している。患者は概ね3~4週ごとに医療機関で外来化学療法を受けることが多いが、使われる薬剤によって副作用の発症時期が異なるなど、患者の治療中の不安を解消するための治療管理が重要になっている。特に治療初期に発現する急性悪心、嘔吐、アレルギー反応、便秘などは患者自信が自覚症状で把握できるが、治療から2~3週後に発現する骨髄抑制、白血球・好中球低下、血小板低下などは投与中のモニタリングが求められる。同時に治療中の患者がこうした副作用の発現に不安や悩みを抱えることも多く、医療機関を予定外で受診する機会も近年増加しているという。

◎抗悪性腫瘍剤の投与その他必要な治療管理を行った場合 270点から400点を算定

こうした状況から厚労省は22年度改定において、従来の「外来化学療法加算1,2」を見直し、「外来腫瘍化学療法診療料1,2」を新設することで、副作用等による予定外受診者への評価を充実させた。これまで予定外受診する場合、医療機関は73点(200床未満の再診料)を算定したが、4月からは、抗悪性腫瘍剤の投与その他必要な治療管理を行った場合、270点から400点を算定できる。抗悪性腫瘍剤を投与した場合は、570点から700点を算定でき、15歳未満の小児の場合は200点を加算できる。これにより、外来化学療法を継続する患者の不安や悩みの相談や緊急時の受診対応にもきめ細かく対応することが可能となる。

◎患者の副作用管理を支援アプリにも注目 患者と医療者のコミュニケーションを支援

こうした診療報酬上の評価と並行して、患者の副作用管理を支援するデジタルツールの開発も注目されている。小野薬品は3Hクリニカルトライアルと「ふくサポ患者アプリ」を開発し、このほどサービス提供を開始した。患者の体調をアプリに入力し、irAE(免疫関連副作用)が疑われる症状やその程度が記録された際に、アプリにアラートが表示されるというものだ。医療機関の主治医や薬剤師とも情報を共有することが出来る仕組みで、irAEの早期発見を通じ、患者と医療従事者のコミュニケ―ションをサポートできる。

◎患者の医療上の不安やニーズの解消がトレンドに

22年度診療報酬改定は、リフィル処方箋やオンライン診療に代表されるように、患者の医療上の不安やニーズに医療従事者が応える診療報酬上の評価がいくつも導入された。また、こうした環境変化を支援・実現する患者中心の「医療DX」に熱い視線も注がれるようになってきた。革新的新薬を提供する製薬企業にとって、患者の不安や悩みを解消しながら治療を継続し、その延長線上で患者の職場復帰を支援し、健康寿命の延伸を実現できるペイシェント・サポート・プログラム(PSP)の開発に熱い視線が注がれている。

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