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添付文書の改訂は、左室駆出率の保たれた慢性心不全患者(HFpEF)を対象に実施された国際共同第3相臨床試験「EMPEROR-Preserved」の結果に基づく。プラセボ対照二重盲検比較試験で、対象は、左室駆出率が保たれた慢性心不全患者(LVEF40%超、NYHA心機能分類Ⅱ~Ⅳ度、eGFRが20mL/min/1.73m2以上)。日本人417例を含む5988例がジャディアンス群2997例(日本人212例)、プラセボ群2991例(日本人205例)にランダムに割り付けられた。なお、前治療として、ACE阻害薬、ARB、ARNi、β遮断薬、MRA等が投与されていた患者が組み入れられた。
主要評価項目に据えた心血管死+心不全による入院(初回)の複合エンドポイントの発生率は、ジャディアンス群で13.8%(415例)、プラセボ群17.1%(511例)で、有意な低下を認めた(ハザード比(HR):0.79,95%CI:0.69-0.90、p<0.001)。特に、心不全による入院(初回)で、有意な低下を認めた(HR:0.71、0.60-0.83)。
なお、同剤の効能・効果は、2型糖尿病(ジャディアンス10mg)と慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)とされている。