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旭化成・工藤社長 医薬は欧州で事業基盤確立へ 米ベロキシス社との連携でグローバル医薬事業を拡大

旭化成・工藤社長 医薬は欧州で事業基盤確立へ 米ベロキシス社との連携でグローバル医薬事業を拡大 化成の工藤幸四郎代表取締役社長兼社長執行役員は4月11日のオンライン会見で、新中期経営計画2024(22年度~24年度)を発表し、24年度の営業利益2700億円、ROE(自己資本利益率)11%以上を目指す方針を表明した。成長事業の一つに掲げるヘルスケア分野については、2019年に買収した米Veloxis Pharmaceuticals Inc.(ベロキシス社)と旭化成ファーマの連携を通じ、日米に加えて欧州での事業基盤確立で更なる成長機会の獲得を目指す考え。バイオプロセス領域についても、「さらに一歩進めて領域を広げるかどうか真剣に検討中」と明かし、新中計において、「医薬とバイオプロセスのプライオリティが高くなる」と強調した。

◎新中計 24年度の営業利益2700億円、ROE11%以上、ROIC8%以上

同社が発表した「新中期経営計画2024」では、マテリアル、住宅、ヘルスケアを合わせた24年度の売上高2兆7000億円、営業利益2700億円(年率成長8.2%)、30年度の長期展望4000億円(6.8%)とした。ROEは11%以上、ROIC(投下資本利益率)は8%以上、長期展望でROEは15%以上、ROICは10%以上を掲げた。

とくに工藤社長が注力するのは、次なる成長を牽引する10事業の「Growth Gears(GG10)」に対する重点的なリソース投入だ。新中計では総額1兆円超の投資計画を予定しており、このうちGG10 には6000億円を充てる。これにより現在の営業利益に占めるGG10のシェア約35%を、24年度末で50%超に、長期展望の30年度末までに70%超とする計画を公表した。工藤社長は、「ヘルスケア領域が引き続き利益成長を牽引し、24年度にはグループの4分の1以上の利益を創出する」と期待感を示した。

◎ヘルスケア分野の「GG10」は、クリティカルケア、医薬、バイオプロセスの3事業

ヘルスケア分野におけるGG10 の成長事業は、①クリティカルケア、②医薬、③バイオプロセス―。このうち医薬については、免疫・移植の周辺疾患領域にフォーカスした「グローバルスペシャリティファーマ」への進化を進める。具体的な施策では、旭化成ファーマとベロキシス社の連携による事業開発、臨床開発、販売の推進に注力するほか、日米共同開発を進め、上市を図る。工藤社長はこれに加えて、「欧州も検討したい」と意欲を示し、欧州での事業基盤確立による更なる成長機会の獲得を目指す方針を明らかにした。

◎バイオプロセス 次世代医薬品の成長取り込みで更なる事業スコープ拡大へ

また、バイオプロセスについて工藤社長は、新型コロナの影響も含めて「ウイルス除去フィルターのプラノバBioEX」の需要が急増しているとし、「非常にタイトなポジションにある。早めに増設しないといけない」と述べ、市場ポジション拡大、需要増に対応した生産能力増強に取り組む考えを示した。さらにバイオセーフティ試験受託サービス(CRO)の強化、拡大にお取り組むと強調。血漿分画製剤やバイオ医薬品で培った経験を活かし、次世代医薬品を含めた製薬市場の成長取り込みを目指した更なる事業スコープの拡大に取り組む方針を強調した。

◎クリティカルケア 「この3年間はキャッシュを稼ぐ時期」

クリティカルケアについては、心肺蘇生領域における市場ポジション拡大と製品ポートフォリオの拡充につとめるなど、「この3年間はキャッシュを稼ぐ時期になるのではないか。稼ぐ基盤がしっかりできるタイミングとしたい」と意欲を示した。



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