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IQVIA・谷バイスプレジデント 26年対世界シェア「5%割れ」に憂慮も NASの上市速度は日本が優位

IQVIA・谷バイスプレジデント 26年対世界シェア「5%割れ」に憂慮も NASの上市速度は日本が優位 IQVIAジャパンの谷将孝取締役バイスプレジデント・RWAS事業担当は6月27日、同社主催メディアセミナーで、2026年医薬品市場の世界ランキングで日本が4位に後退し、対世界シェアで5%を下回ることに、「憂慮すべき」と警鐘を鳴らした。ドイツと日本を比べた市場分析では、ドイツはバイオ製品の成長が顕著であると分析。一方で日本は新規活性物質(NAS)の上市スピードがドイツに勝っているとしたが、「市場の魅力度を考えると、日本市場に足場を持たない新興バイオ医薬品企業(EBP:Emerging Biopharma)の革新的新薬のアクセスを確保することも重要」と表明した。

IQVIAの情報研究機関であるIQVIA INSTITUTEはこのほど、医療用医薬品の国別の市場規模予想として現在3位の日本が2026年にドイツに抜かれて4位になるとの分析を公表した。この日のメディアセミナーでは、こうした市場環境の変化を踏まえ、日本とドイツの医薬品支出の違いにフォーカスしてディスカッションが行われた。

◎ドイツ市場 過去5年のバイオ製品の成長力+55.9% 絶対額でも日本を上回る

谷バイスプレジデントは日本とドイツの違いを分析。マクロ経済的視点でみると、過去5年間のドイツのGDP成長力+4.0%に対し、日本は△0.3%で、「ドイツの医薬品市場の成長力に寄与している」と分析。一方で65歳以上人口の推移をみると、直近の増加速度は日本に比べてドイツが圧倒的に早いとし、こちらもドイツ市場の成長力に寄与する可能性を指摘した。医薬品セグメント別の成長率を16年と21年の5年間で比較すると、日本の特許品の成長力+3.5%に対し、ドイツは+55.9%と成長力に大きな差を生じている。内訳をみると、ドイツでは特にバイオ製品の支出が大きく、絶対額でも日本を上回っていることを明らかにした。

◎新規活性物質(NAS)への薬剤アクセスはドイツ NAS上市速度は日本が優位

薬剤価格の影響を数量成長・価格影響で分解すると、日本の薬価政策が市場成長にダイレクトに影響しているのに対し。ドイツは価格コントロールによる影響はほぼフラットで推移しており、結果的に数量成長は着実に右肩カーブの増加傾向を描いていることも分かった。このほか、市場アクセスの面では、「4年前以降の新規活性物質(NAS)への薬剤アクセスはドイツの方が高いものの、直近3年のNAS上市速度は日本が優位となっている」と述べた。

◎日本市場の魅力度向上「新興バイオ医薬品企業(EBP)の革新的新薬へのアクセスを確保」

ただ、谷バイスプレジデントは日本市場の魅力度に関して警鐘を鳴らす。日本の医薬品支出対世界シェアをみると、2016年の7.9%(米国41.1%、EU4か国+英国13.8%)、2021年の6.0%(米国40.8%、EU4か国+英国14.7%)、そして26年は4.7%(米国39.7%、EU4か国+英国14.7%)と、「いよいよ日本が5%を切る。市場の魅力という観点で憂慮すべきだ」と強調。その上で日本市場の魅力度をあげるためには、「新興バイオ医薬品企業(EBP)によって開発された革新的新薬へのアクセスを確保することを検討していく必要がある」と述べた。
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