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後藤厚労相 現行薬価制度は「国民負担の軽減、市場実勢価格を基本とする価格改定の整合性に課題」

後藤茂之厚生労働相は4月21日の参議院厚生労働委員会で、現行の薬価制度について、「国民負担軽減の観点、そして市場実勢価格を基本として価格改定を行っていることとの整合性に課題があると考えている」との認識を示した。田村麻美議員(国民民主党)への答弁。そのうえで、「今後の薬価制度の在り方はイノベーション推進の観点と国民皆保険の持続性を両立するように、両者のバランスを図りながら、制度を不断の見直しを図っていく必要がある」と述べた。 このほか、新薬創出等加算については、「加算率の設定や、制度の適用範囲の問題など課題についての議論は非常に重要だと考えている」とも述べた。

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中外製薬 データクラウドプラットフォームを導入 全社保有データの統合・利活用を加速

中外製薬は4月21日、スノーフレイク社(東京都渋谷区)の提供するデータクラウドプラットフォーム「Snowflake」の利用を開始したと発表した。同社のデジタル戦略「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」に基づき、各部門・プロジェクトで保有するデータの統合・利活用を推進するもの。サイロ化したデータの統合、データの発見と安全な共有、多様な分析ワークロードの実行を実現する。志済聡子・デジタルトランスフォーメーションユニット長(上席執行役員)は、「創薬、バリューデリバリーをはじめ全社で保有するデータの利活用を加速させる」と強調した。 同社は、各部門やプロジェクトが保有するデータをSnowflake上で統合し、同社のデジタル・IT基盤Chugai Scientific Infrastructure(CSI)と連携させることで、全社で利活用できる解析環境の整備を進める。創薬機能では、多くの実験データと仮説に基づいたシミュレーション、モダリティ横断的な分析などで医薬品候補物質の評価の加速などデータの価値最大化や生産性向上が期待される。 一方、バリューデリバリー機能では、営業・メディカル・安全性の三本部で保有するデータを利活用することで、医師や薬剤師など医療従事者の求める価値を最適なコミュニケーションで提供。革新的な顧客エンゲージメントモデルの高度化を目指す考え。さらに、効果・安全性予測に関する社内データを統合的に活用し、個別化医療で独自エビデンスを創出したい考えだ。

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MSD・タトル社長 キイトルーダの成長を道連れ再算定で相殺 課題解決へ「厚労省と対話を継続」

MSDのカイル・タトル代表取締役社長は4月21日会見に臨み、2021年の国内業績について、「堅調な年だった」と振り返った。ただ、免疫チェックポイント阻害薬・キイトルーダが21年4月に市場拡大再算定の道連れルールが適用されたことが響き、成長が“相殺”されたと指摘した。タトル社長は改めて道連れルールを批判。「研究開発への投資を利益なしには続けていくことはできない」として、市場拡大再算定で道連れルールの本質的な解決に向けて、「私たちは対話を厚労省と続けていきたい」と改めて強調した。 ◎21年国内業績「堅調な年だった」 新型コロナ薬・ラゲブリオが牽引も 同社の21年国内売上高は7.5%増の2890億円。ただ、成長の大半は新型コロナ薬・ラゲブリオによるもので、これを除くと、1.5%増にとどまった。売上数量では、キイトルーダが12%増となるなど、7%の伸びを示した。ただ、キイトルーダが21年8月にテセントリクの類似品として11.5%の引下げを受けたことが響き、薬価改定で5%のマイナスとなった。 ◎キイトルーダ 適応拡大も2年間成長せず 道連れルールは「開発投資の阻害要因」 22年度薬価制度改革では製薬業界側の主張を踏まえ、市場拡大再算定の道連れルールについて、「4年間、1回に限り、市場拡大再算定の類似品としての引下げの対象から除外する」とルールが見直された。タトル社長は、「非常に喜ばしいことがあった」と歓迎した。そのうえで、「非常に率直に申し上げて、1回だけ除外されるだけではすべての課題が解消されるとは思っていない。もっと根本的な課題解決が必要だと思っている」と指摘した。具体的には、類似品の薬価が対象品目の薬価よりすでに低い場合や、適応症の重なりが非常に少ない場合、売上が増加していない場合なども対象となることで、「効能追加への開発投資の阻害要因となる」可能性を指摘した。 キイトルーダは適応拡大を続けており、21年に新たに6の適応症を取得するなど、日本での研究開発にも投資を行っている。しかし、2年間売上が伸びていないと説明。「日本にイノベーションをもたらすためには、日本に登録し、日本の患者さんでやって実現しないといけない。グローバルのプログラムを日本にもってくるためには、日本に投資しないといけない。投資についてのリターンを得ないといけない」と指摘した。 そのうえで、同社として厚労省と対話を続ける姿勢を示した。タトル社長は、「より多くの患者ががんと闘っていけるように、長く生きられるように戦いを続けている」と同社の姿勢を強調。「MSDにとって、日本は引き続き、優先度の高い市場であり続けている。薬剤、ワクチンを日本の皆さんに届けられるよう取り組みを続けていきたい」と訴えた。 「政府と我々は、同じ利害関係を持っている。製薬会社も投資をする、日本の国民の健康に寄与したい。政府としてもイノベーションが重要だと思っているし、イノベ―ションが持ち込まれるようにしたい」と述べ、改めてルールの見直しを訴えた。 ◎白沢研究開発本部長 制度改革影響は「5、6年後に」 ミクロレベルの影響も 白沢博満代表取締役上級副社長兼グローバル研究開発本部長は、制度改革の影響は「5年、6年たってわかることがほとんどだ」と指摘。そのうえで、日本全体で「マクロで薬がないということはない。ただ、多くの会社では、ミクロレベルで難しい意思決定が始まっている」として、特定の疾患領域などへの開発の影響を示唆した。 ◎“ハイブリッド・ワーキング・モデル”で柔軟な働き方を推進 5月から このほか、同社は、オフィスとリモートを組み合わせた“ハイブリッド・ワーキング・モデル”を今年5月から開始することも発表した。リモートと、週3回の出社を組み合わせる、新たな働き方を推進する。 タトル社長は、コロナ禍で2年間社員がほぼ完全リモートで働き、生産性をあげてきたと説明。そのうえで、チーム、組織として成長することの重要性を強調。「この2年間で採用された人が対面でなく過ごした。私は、1年少し前に日本に来たが、感染状況が落ちつきつつあるなかで、MRや顧客とも会うようになった。ハイブリッドな形で、チームで集まることや、顧客にも会いたい。顧客に直接、何をMSDに求めているか聞きたい」と説明。「働き方に柔軟性をもたらしたい。長期的にはハイブリッドな考え方が重要だ」と述べた。また、「自分たちのスケジュールに基づき、担っている役割に応じてオフィスや自宅などで働く。これにより革新を続け、患者さんへの責任を担うことができると思っている」とも述べた。 MRと医療従事者とのデジタルを活用した情報提供にも力を入れるが、「完全に対面にとって代わるものではないと思っている」との見解も表明。自社サイトやWeb講演会、チャットボットなど、多様なツールを活用していると説明。「もちろん顧客に、対面で情報提供するMRやMSLがいることで、期待に応えることができる」として、様々なツールの活用で、エンゲージメントを高める考えを示した。

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新薬・再生医療用等製品9製品が薬価収載 ピヴラッツなど4製品が即日発売

新薬及び再生医療用製品が4月20日、薬価収載された。新薬8製品のうち、▽脳血管攣縮予防の治療薬・ピヴラッツ点滴静注液(一般名:クラゾセンタンナトリウム、製造販売元:イドルシアファーマシューティカルズジャパン)、▽乾癬治療薬・ビンゼレックス皮下注(ビメキズマブ、ユーシービージャパン)、▽KRAS G12C変異陽性の非小細胞肺がん治療薬・ルマケラス錠(ソトラシブ、アムジェン)、▽多発性骨髄腫を対象疾患とするCAR-T細胞製品・アベクマ(イデカブタゲン ビクルユーセル、ブリストル マイヤーズ スクイブ)――の4製品は即日発売した。イドルシアとしてはピヴラッツが初の取扱製品となる。 ◎全身型重症筋無力症治療薬・ウィフガートは5月9日、慢性咳嗽治療薬・リフヌアは4月21日 10年後のピーク時に377億円の売上げを見込む全身型重症筋無力症治療薬・ウィフガート点滴静注(エフガルチギモド アルファ、アルジェニクスジャパン)は5月9日に、ピーク時に160億円の売上げを見込む慢性咳嗽治療薬リフヌア錠(ゲーファピキサントクエン酸塩、MSD)は4月21日に、それぞれ発売を予定している。リフヌアは杏林製薬が独占販売する。 薬価収載された新薬及び再生医療等製品9製品の発売日(予定、未定含む)は次のとおり。カッコ内は成分名、製造販売元。内服薬・注射薬・外用薬順、薬効分類順。 【4月20日発売】 ▽ルマケラス錠120mg(ソトラシブ、アムジェン) 薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬) 効能・効果:がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん 薬価:120㎎1錠 4,204.30円(1日薬価:33,634.40円) KRAS G12C阻害薬。非小細胞肺がん(NSCLC)で認められるドライバー変異のひとつにKRAS G12C変異がある。これまでにKRAS G12C変異を有するNSCLCに対する治療薬は日本で承認されておらず、既存の二次治療における転帰も不良なため、高いアンメット・メディカル・ニーズとなっている。国内のKRAS G12C変異陽性のNSCLCの患者数を約6700人とされる。同剤は通常、成人には1回960mgを1日1回経口投与で用いるが、患者の状態で適宜減量する。 ▽ピヴラッツ点滴静注液150mg(クラゾセンタンナトリウム、イドルシアファーマシューティカルズジャパン) 薬効分類:219 その他の循環器官用薬(注射薬) 効能・効果:脳動脈瘤によるくも膜下出血術後の脳血管攣縮、及びこれに伴う脳梗塞及び脳虚血症状の発症抑制 薬価:150mg6mL1瓶 80,596円 エンドセリン受容体拮抗薬で、今回の効能・効果を持つ世界初の治療薬。エンドセリンA受容体を阻害することで、くも膜下出血により増加したエンドセリン-1との関連が示唆される脳血管収縮を抑制し、脳血管攣縮の発症を抑制すると考えられている。同剤は、くも膜下出血術後早期に投与を開始し、くも膜下出血発症15日目まで投与して用いる。 ▽ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ、同160mgオートインジェクター(ビメキズマブ(遺伝子組換え、ユーシービージャパン) 薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(注射薬) 効能・効果:既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症 薬価:160mg1mL1キット 156,820円(1日薬価:5,601円)、160mg1mL1筒 156,587円(1日薬価:5,592円) 炎症性サイトカインのIL-17AとIL-17Fを選択的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体。IL-17FはIL-17Aとは独立して炎症を促進する。同剤はIL-17AのみならずIL-17Fも選択的に阻害することが特長で、IL-17Aのみの阻害よりさらに大きな炎症抑制が期待されている。 同剤は通常、成人には1回320mgを初回から16週までは4週間隔で皮下注射し、以降は8週間隔で皮下注射する。ただし、患者の状態に応じて16週以降も4週間隔で皮下注射できる。 ▽アベクマ点滴静注(イデカブタゲン ビクルユーセル、ブリストル・マイヤーズスクイブ) 効能・効果:再発又は難治性の多発性骨髄腫。ただし、▽BCMA抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない▽免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤及び抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む3つ以上の前治療歴を有し、かつ、直近の前治療歴に対して病勢進行が認められた又は治療後に再発した――のいずれも満たす場合に限る 薬価:1患者当たり3264万7761円(1日薬価:3264万7761円) CAR-T細胞製品。同製品としては4剤目だが、多発性骨髄腫を適応とするのは今回が初めて。患者抹消由来のT細胞に、遺伝子組換えレンチウイルスベクターを用いてヒトB細胞成熟抗原(BCMA)を認識するCARを導入し培養・増殖させたもの。医薬品と同様に薬理的作用による治療効果を期待して、静脈内投与で用いる。3つ以上の前治療歴などの後に用いるラストライン的な治療選択肢となる。 同製品が多発性骨髄腫細胞の表面にあるBCMAを認識し結合すると、CAR-T細胞が増殖しサイトカインが放出され、結果として、BCMA発現細胞が融解・殺傷される。 【4月21日発売予定】 ▽リフヌア錠45mg(ゲーファピキサントクエン酸塩、MSD) 薬効分類:229 その他の呼吸器官用薬(内用薬) 効能・効果:難治性の慢性咳嗽 薬価:45mg1錠 203.20円 世界初の慢性咳嗽に対する選択的P2X3受容体拮抗薬。P2X3受容体は気道の迷走神経のC線維上に発現しているアデノシン三リン酸(ATP)受容体で、ATPは気道の炎症条件下で気道粘膜細胞から放出される。細胞外ATPが気道のC線維上のP2X3受容体と結合することで、損傷の可能性を示すシグナルとして感知され、咳嗽が惹起されることがある。細胞外ATPとP2X3受容体の結合を阻害することで、C線維の活性化を抑え、咳嗽が抑制されると考えられている。同剤は通常、成人には1回45mgを1日2回経口投与で用いる。杏林製薬が独占販売する。 【5月9日発売予定】 ▽ウィフガート点滴静注400mg(エフガルチギモド アルファ(遺伝子組換え)、アルジェニクスジャパン) 薬効分類:639 その他の生物学的製剤(注射薬) 効能・効果:全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る) 薬価:400mg20mL1瓶 421,455円 抗FcRn抗体フラグメント製剤。疾患を引き起こす原因である免疫グロブリンG(IgG)抗体を減らし、IgGのリサイクルを阻害するよう設計されたもの。IgG抗体の分解を妨げる上で中心的な役割を担っている胎児性Fc受容体(FcRn)に結合し、FcRnを遮断することで、IgG抗体値が減少する。このため、疾患を引き起こす IgG抗体によって生じるいくつかの自己免疫疾患に対する論理的な治療法となる可能性がある。 重症筋無力症は、IgG抗体が神経・筋肉間の情報伝達を妨害し、生命を脅かす可能性のある消耗性の筋力低下を引き起こす希少慢性自己免疫疾患。同剤は、1回10mg/kgを1週間間隔で4回1時間かけて点滴静注し、これを1サイクルとして投与を繰り返す。 【発売日未定、不明】 ▽レイボー錠50mg、同錠100mg(ラスミジタンコハク酸塩、日本イーライリリー) 薬効分類:119その他の中枢神経系用薬(内用薬) 効能・効果:片頭痛 薬価:50mg1錠 324.70円、100mg1錠 570.90円(1日薬価:570.90円) 初の5-HT1F受容体選択的作動薬。中枢及び抹消の三叉神経系神経細胞に発現する5-HT1F受容体に結合することで、血管を収縮させずに、三叉神経からの神経伝達物質(CGRP)の放出を抑制することで片頭痛の症状を軽減する。片頭痛の病態には三叉神経系の過活動が関係しており、5-HT1F受容体が三叉神経系の神経細胞に発現していることから、5-HT1F受容体の片頭痛病態への関連性が指摘されてきた。 同剤の流通・販売は第一三共が担い、情報提供・収集活動は両社で実施する。両社は片頭痛治療薬エムガルティ皮下注でも販売提携しており、レイボーも同様のスキームで展開する予定。 ▽エヌジェンラ皮下注24mgペン、同皮下注60mgペン(ソムアトロゴン(遺伝子組換え)、ファイザー) 薬効分類:241 脳下垂体ホルモン剤(注射薬) 効能・効果:骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症 薬価:24mg1キット 43,032円(1日薬価:3,381円)、60mg1キット 107,580円 ヒト成長ホルモンにヒト絨毛性ゴナドトロピンに由来するアミノ酸配列を付加することにより、生体内半減期を延長した新規の長時間作用型ヒト成長ホルモン製剤。1週間に1回の皮下投与で用いる。これまで成長ホルモンの治療は連日投与する必要があった。 ▽ラピフォートワイプ2.5%(グリコピロニウムトシル酸塩水和物、マルホ) 薬効分類:125 発汗剤、止汗剤(外用薬) 効能・効果:原発性腋窩多汗症 薬価:2.5%2.5g1包 262.00円(1日薬価:262.00円) 同剤はグリコピロニウム臭化物の塩違いで、ムスカリン受容体に親和性を示し、抗コリン作用を有する。用法・用量は、「1日1回、1包に封入されている不織布1枚を用いて薬液を両腋窩に塗布する」。ワイプ剤は初めて。原発性腋窩多汗症治療薬にはエクロックゲルがあるが、こちらはゲル剤となる。重度の原発性腋窩多汗症に対してはボトックス筋注がある。

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国循・大津理事長 循環器領域で世界最高峰を実現するビジョン公表、創薬、再生・ゲノム医療など7分野

国立循環器病研究センターの大津欣也理事長は4月20日の記者懇談会で、「大津ビジョン “循環器領域における世界最高峰の機関を目指して”」を公表した。ビジョンは循環器病克服を目指した病因、創薬研究、再生医療、ゲノム医療など重点7分野を掲げ、実践する研究環境を整備する。大津理事長はビジョン策定の背景について、「医学研究における日本の地盤沈下に危機感を持っている」と指摘。循環器領域で世界最高峰の研究成果やFirst in Humanを含んだ診療実績を有する機関を目指し、さらに産学連携の推進を通じた研究成果の社会還元に注力する考えを強調した。今月中にロードマップ案を策定し、「職員一丸となってと取り組む」と表明した。 大津ビジョンでは、重点的に取り組む7分野を選定した。①循環器病克服を目指した病因、創薬研究、②再生医療、③ゲノム医療、④予防・社会医療、⑤医療機器の開発(人工心臓、ECMO)、⑥医療情報の活用、AI、DX、⑦大規模臨床試験の実施-。創薬研究について大津理事長は、「臨床での治療成果を研究所にフィードバックし、病院の究明につなげ、それをもとに創薬研究につなげる。また、研究所から病院へのトランスレーショナル研究、病院から研究所へのリバーストランスレーショナル研究の好循環を生み出す」との方針を示した。 ◎再生医療「国循がもっと積極的にチャレンジする分野」 再生医療について大津理事長は、「国循がもっと積極的にチャレンジしていく分野」と位置づけ、研究所と病院のスタッフが連携して基礎研究と臨床研究を融合させて治療での応用を目指すとした。ゲノム医療については、臨床診断に直結するゲノム医療中核拠点病院およびネットワークハブ基幹施設を目指し、ALL JAPANで循環器ゲノム医療の臨床診断システムと治療開発を可能にするシステムを構築する。このほか国循の各診療科の医療情報をAIやデジタル技術を活用して統合し、「様々な治療法の検証や新たな治療法の開発」に活かすなど、医療DXに取り組むとした。 ◎財政基盤の強化策 委託業務見直しや価格交渉力強化なども 病院運営の改革にも触れ、データドリブン型循環器医療の推進や、看護師・メディカルスタッフによる研究支援、地域の医療機関、保健福祉医療関係者との信頼関係の構築、インバウンド患者の受入れなどの項目を掲げた。さらに財務基盤の強化では、委託業務の見直しや価格交渉力の強化なども明示。企業との共同研究や知財戦略の強化等による研究成果のマネタイズ化の推進や寄付の積極的な獲得なども盛り込んだ。 ◎4月中にロードマップ案策定 PMOを設置してタスク実現を支援 ビジョン実現にむけて大津理事長は、4月中に各項目をタスクに分け、ロードマップ案の策定に取り組む方針を明らかにした。また、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)を設置し、タスクの実現を支援。「ビジョンの実現に向けて、私が先頭にたって職員と一丸になって取り組む」と表明した。

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