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沢井製薬は8月19日、ジクロフェナクNa錠25mg「サワイ」など8品目について限定出荷すると発表した。他社・自社品の限定出荷に伴い、想定を上回るご注文があり既採用先の医療機関への安定供給に支障を来す状況となっているため。従来の数量を超える注文は控えるよう求めたほか、新規採用についても控えるよう医療関係者に要請した。同社の限定出荷中の製品(2022年8月18日時点・出荷停止中の製品23品目を除く)は269品目となる。 限定出荷となる製品は以下の通り。①ジクロフェナクNa錠25mg「サワイ」(他社品の影響)、②トランドラプリル錠0.5mg「サワイ」(自社の影響)、③ピーエイ配合錠(他社品の影響)、④マックメット懸濁用配合DS(他社品の影響)、⑤ミノドロン酸錠1mg「サワイ」(他社品の影響)、⑥ミノドロン酸錠50mg「サワイ」(他社品の影響)、⑦メロペネム点滴静注用0.25g「サワイ」(他社品の影響)、⑧メロペネム点滴静注用0.5g「サワイ」(他社品の影響)-。いずれの製品とも出荷量は「A出荷量通常」(これまでの自社出荷量又は予定出荷量の概ね100%以上の出荷状況)となっている。

厚労省医薬・生活衛生局は8月19日、山形県酒田地域など全国4か所で「電子処方箋のモデル事業」を10月から実施すると発表した。23年1月の本格実施に先駆けて運用プロセスの検証や課題整理などを目的に行うもの。先行導入可能な医療機関・薬局を対象に、効果的な服薬指導を実現するため、重複投薬等のチェックをはじめとした電子処方箋の運用面などを検証する。また、優良事例を収集することで、電子処方箋の更なる活用方策についても取りまとめる方針だ。 電子処方箋は、現在紙で行われている処方箋の運用を電子で実施する仕組み。オンライン資格確認等システムで閲覧できる情報を拡充し、患者が直近処方や調剤をされた内容の閲覧や、当該データを活用した重複投薬等チェックの結果確認が可能となる。このほかに医療機関や薬局・患者間での処方/調剤薬剤の情報共有や、関係者間でのコミュニケーションが促進され、質の高い医療サービスの提供、重複投薬等の抑制、業務効率化を実現すると期待されている。 こうした取り組みは政府が推進する「データヘルス集中改革プラン」に盛り込まれているもので、電子処方箋やオンライン資格確認以外に、全国で医療情報を確認できる仕組みの拡大や、自身の保健医療情報を活用できる仕組みの拡大なども工程表に組み込まれている。 今回のモデル事業には、先行導入地域として、①山形県酒田地域(日本海総合病院、アイン薬局、共創未来あきほ薬局、他)、②福島県須賀川地域(公立岩瀬病院、さくら薬局、他)、③千葉県旭地域(国保旭中央病院、調剤薬局マツモトキヨシ、とまと薬局、日本調剤、毎日薬局、ヤックスドラッグ、他)、④広島県安佐地域(安佐市民病院、薬局は調整中、他)-の4地域が選定された。 地域を限定したうえで、電子処方箋を先行導入可能な医療機関・薬局を対象に、効果的な服薬指導を実現するため、重複投薬等のチェックをはじめとした電子処方箋の運用面での検証を行うとともに、電子処方箋を活用した先進的な取組や課題、優良事例を収集することにより、電子処方箋の更なる活用方策についてとりまとめる。期間は22年10月から1年間を予定している。
2022.08.19

アステラス製薬は8月18日、経口非ホルモン治療薬として開発中の「fezolinetant」について米国FDAが新薬承認申請を受理したと発表した。閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(VMS)への非ホルモン療法の新たな選択肢として期待されている。同社は優先審査バウチャー(Priority Review Voucher:PRV)を使用し、これに伴う審査終了目標日は23年2月22日と定められた。 今回の承認申請は、VMSを有する女性2800人以上を対象に米国、カナダ、欧州で行った臨床第3相試験「BRIGHT SKYプログラム」の結果に基づくもの。同プログラムは、有効性と安全性を検証する第3相ピボタル試験のSKYLIGHT 1TMおよびSKYLIGHT 2TM 試験と、長期(52 週間)安全性を評価するSKYLIGHT 4TM 試験で構成される。新薬承認申請においてアステラス製薬は 1日45 mgの用量を提案している。 fezolinetantが承認されると、閉経に伴うVMSの頻度と重症度を軽減するファーストインクラスの非ホルモン治療薬に位置づけられる。同社は、「QOLに大きな影響を及ぼすVMSを有する患者に、非ホルモン療法という新たな治療選択肢を提供することを目指したい」と強調した。

新薬7製品が6月18日、薬価収載された。このうちソレイジア・ファーマが製造販売する末梢性T細胞リンパ腫治療薬・ダルビアス点滴静注用(一般名:ダリナパルシン)は、パートナー企業の日本化薬が8月22日に発売し、情報提供・収集活動を行う予定。持田製薬の高脂血症治療薬・エパデールEMカプセル(同イコサペント酸エチル)は9月12日に発売予定。BioMarin Pharmaceutical Japanの軟骨無形成症治療薬・ボックスゾゴ皮下注用(同ボソリチド)は、本誌取材に、「8月中に発売予定」と明らかにした。ボックスゾゴは5年後のピーク時に232億円の売上げを見込む大型候補品で、BioMarinのMRが情報提供・収集活動を行う。 このほかに収載された製品は、▽経口新型コロナ治療薬・ラゲブリオカプセル(同モルヌピラビル、MSD)▽末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制を対象疾患とするイグザレルト錠2.5mg(同リバーロキサバン、バイエル薬品)▽消化管間質腫瘍治療薬・ジェセリ錠(同ピミテスピブ、大鵬薬品)▽寒冷凝集素症治療薬・エジャイモ点滴静注(同スチムリマブ、サノフィ)――の4製品で、いずれも現時点で発売日(ラゲブリオは一般流通の開始日)は未定。