MRをやめたくなった時

「MRをやめたくなった時どうすればいいのかについてあれやこれや」

MRなら誰しも経験があるだろうが、MRをやめたくなった時、皆さんはどうするだろうか。MRは個人の裁量の時間が長く、車にいる時間もたっぷりある。

要は一人で考える時間がやたらにある。時間があれば人はつい余計なこと(大切なこと)を考えてしまう。

今なら、「アポイントが取れない」、「訪問規制を盾に面会を断られる」といった心を折られる出来事が数回あれば、やめたくなるだろう。

あるいは、「上司からの圧迫面談」、「新採用の遅れ」、「降格」、「望まない転勤」、「在宅ワークの孤独に耐えられず」、やめたくなるかもしれない。

真面目につきつめれば、メンタルを病んでしまうことばかりだ。

実は、やめたくなるというのは、仕事をしていれば当たり前であり、MRに限らず、現実から逃避したくなるものだ。

私は長年、MRをやっているが、MRをやめたくなる時が数年に一度、あるいは、年に一度、もっといえば、月に一度は訪れる。しかし、なんとなく乗り越えてきた。

やめたくなった時にいい処方箋などない。

自己啓発本などなんの役にも立たないし、成功者の経験も自分には当てはまらない。

やめたくなった時は、冷静に残るメリットとやめるメリットを天秤にかけてほしい。

残るメリットは何か、

「MRは自由な時間が多い」、「給料が高い」、「日当がつく」、「社会保障が手厚い」、「有給休暇が多い」。

やめるメリットは、

「さらにキャリアップできるかもしれない」、「厳しい数字のノルマから解放されるかもしれない」、「もっといい職場が見つかるかもしれない」、「やりがいのある新薬を扱いたい」。

私は、この天秤計算を繰り返してきた。

一つの会社にしがみつく時代でもないが、転職すればキャリアアップに即つながる右肩上がりの環境でもない。

もっと早く転職していれば、この会社で、「飼い殺し」に合わなくて済んだのに、無駄に能力を食いつぶしてしまったと思う友人知人を何人も見てきた。

やめるのにも旬というのが必ずある。

「やめたくなった時」は、一つのサインだ。

「やめたくなった時がやめ時」と言ってしまえば、元も子もないないが、MRを続けるべきか、やめるべきか、迷っているうちに、「やめる理由」を忘れてしまったら続ければいいし、「やめたい気持ち」が持続すれば、やめればいい。

とっておきの呪文を教えよう。

クレイジーキャッツの名曲に、「ホンダラ行進曲」。

「一つ山越しゃ ホンダラダホイホイ もひとつ越してもホンダラダホイホイ 越しても越しても ホンダラホダラダホイホイ」。

やめたくなったら、この歌を思い浮かべてほしい。

2023/11/24